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    ロサンゼルスの星空に手が届く丘へ。グリフィス天文台とハリウッドを巡る、大人のためのゆとり旅ガイド

    カリフォルニアの抜けるような青い空が、ゆっくりと茜色から深い藍色へと表情を変えていく黄昏時。眼下には、まるで宝石箱をひっくり返したかのように、無数の光がきらめき始める。ここは、ロサンゼルスの街を一望する丘の上に立つ、白亜の殿堂「グリフィス天文台」。映画『ラ・ラ・ランド』のロマンティックなダンスシーンで、多くの人の心にその美しい姿を焼き付けた場所です。

    子育てが一段落し、夫婦で時間に縛られない旅を楽しむようになった私たちにとって、このグリフィス天文台は特別な場所になりました。ただ美しい景色を眺めるだけでなく、宇宙の壮大さに思いを馳せ、この街が紡いできた物語を感じることができる。そんな知的な興奮と心安らぐ時間が、ここには流れています。

    この記事では、私たちのような50代以上の世代が、ゆったりと、そして深くグリフィス天文台とその周辺を楽しむための、少し細やかな情報をお届けしたいと思います。アクセスの方法から、館内の見どころ、周辺の過ごし方、そして少し気になる現地の治安や安全対策まで。このページを開けば、次のロサンゼルス旅行の計画が具体的に動き出す、そんな旅のコンシェルジュのような存在になれれば幸いです。

    まずは、この魔法のような場所がどこにあるのか、地図で確かめてみましょう。

    目次

    一人の男の夢が叶えた、市民のための「星への窓」

    グリフィス天文台の物語は、一人の慈善家の壮大な夢に端を発します。その人物はグリフィス・ジェンキンス・グリフィス。19世紀の終わり頃に鉱山事業で成功を収めた彼は、自ら寄贈した広大な土地(現在のグリフィス・パーク)に、誰もが自由に宇宙を眺められる天文台を建てることを願いました。

    彼の信条は「人が宇宙における自分の位置を理解すれば、より謙虚になれるはずだ」というものでした。しかし、彼の死後、その願いはすぐには叶いませんでした。長い時間と数々の困難を経て、やがて1935年、美しいアール・デコ様式の天文台が完成したのです。

    この天文台が今なお多くの人々に愛され続けている最大の理由のひとつは、グリフィス氏の遺志を忠実に守り、入館料が無料である点にあります。これは、どのような境遇の人も平等に星空を見上げてほしいという彼の強い願いの表れと言えるでしょう。天文台の正面には彼の記念碑が建てられ、訪れる人々を静かに見守っています。

    建物自体もまた、一つの芸術作品です。中央にそびえる大きなドームと、左右に伸びる翼のような回廊。その対称的で優美なデザインは、昼間の青空にも夜の暗闇にも見事に映え、訪れる時間によって全く異なる表情を醸し出します。特に夕暮れ時、西の空が燃えるようなオレンジに染まり、天文台の白い壁がその光を受けて淡いピンク色に輝く瞬間は、思わず息を呑むほどの美しさです。

    そして、この丘から見渡せる景色こそ、グリフィス天文台がもたらすもうひとつの素晴らしい贈り物です。東方向にはロサンゼルスのダウンタウンに立ち並ぶ高層ビル群、南側には果てしなく広がる市街地、そして西に視線を向ければ、あの有名な「HOLLYWOOD」の看板がまるで手が届きそうな距離に見えます。昼は広大なパノラマを、夜は地上に広がる天の川のような夜景を心ゆくまで楽しめるのです。

    天文台の内部を探訪する:宇宙の神秘に触れる時間

    雄大な景観に心奪われた後はいよいよ建物内へと足を踏み入れます。グリフィス天文台の内部は、知的好奇心をかき立てる魅惑的な展示の数々であふれています。さあ、一緒に宇宙への旅路を始めましょう。

    W.M.ケック中央ロタンダ

    正面玄関をくぐると、まず目に留まるのが、高い天井から吊られた巨大な「フーコーの振り子」です。重さ約110キログラムの真鍮製の球が、ゆったりと、しかし絶えることなく揺れ動いています。これは地球の自転を視覚的に証明する装置で、振り子の下に設置された円形の目盛りを数分間見つめていると、その揺れの方向が徐々に変わっていく様子を見ることができます。地球という広大な星の上で私たちが暮らしていることを、静かに、かつ雄弁に教えてくれます。

    見上げると、ドーム状の天井に描かれた神話をテーマにした壮麗な壁画が目に入ります。天文学の歴史に名を残す偉大な人物たちも描かれ、科学と芸術が美しく融合した空間となっています。ここでしばらく立ち止まり、宇宙と地球の営みについて思いを巡らせるひとときは、非常に贅沢な時間です。

    展示エリア:宇宙を身近に感じる

    ロタンダの両サイドに広がるホールには、宇宙に関する多彩な展示があります。「ホール・オブ・ザ・スカイ」では、太陽系の惑星の動きを示す精巧な模型や、壁一面に展開された星座のパネルが訪問者を迎えます。自分の誕生日の星座を見つけ、その物語に触れるのも楽しみのひとつです。

    「ホール・オブ・ザ・アイ」では、私たちの目には見えない電波や赤外線といった波長を使って宇宙を観測する技術について学べます。やや専門的に感じられるかもしれませんが、映像や模型を用いてわかりやすく説明されているので、科学に詳しくない方でも充分に楽しめる内容です。

    地下階に降りると、さらに広大な展示スペースが広がります。ここで特に人気なのは、実際に地球へ落下した隕石に触ることができるコーナーです。ひんやりとして重みのあるその塊は、遥か宇宙の果てからやって来た旅人です。手に取ってその感触を味わいながら、この石がどんな壮大な旅路を経てきたのかを想像すると、宇宙がぐっと身近に感じられます。

    サミュエル・オシン・プラネタリウム:星空に包まれる感動の瞬間

    グリフィス天文台を訪れたなら、見逃せないのがこのプラネタリウムです。最新鋭のプロジェクターが映し出す星空はあまりにリアルで、まるで本物の宇宙空間に浮かんでいるかのような錯覚を覚えます。

    プラネタリウムのチケット購入について

    ここで重要なポイントがあります。プラネタリウムのショーは有料で、チケットはオンラインでの事前予約ができず、現地のチケットカウンターでその日直接購入する必要があります。 人気の高いショー、特に夕方から夜にかけての回は早い時間に売り切れることが多いため、計画的な行動が求められます。

    • ステップ1:到着後すぐにチケットカウンターへ向かう

    天文台に着いたら、景色を楽しむ前にまず正面入口入ってすぐ右側にあるチケットカウンターへ足を運びましょう。

    • ステップ2:ショーの時間を決める

    カウンターにはその日の上映スケジュールと空席情報が掲示されています。希望するショーと時間を選び、参加人数を伝えます。

    • ステップ3:支払い

    料金は年齢によって異なりますが、クレジットカード支払いが可能です。2024年時点で大人は10ドル、60歳以上は8ドル、5歳から12歳までは6ドルとなっています(最新の料金は公式サイトでご確認ください)。

    • ステップ4:チケットを受け取る

    チケットにはショーのタイトル、開始時間、入場ゲート番号が記載されています。紛失しないよう大切に保管しましょう。

    上映時間は約30〜40分。季節に応じてさまざまなテーマのショーが催されますが、どの回も専門のナレーターによるライブ解説つき。英語が完璧に理解できなくても、映し出される映像の美しさで充分に感動を味わえます。私たちが参加した「Signs of Life」というプログラムは、地球外生命の可能性を探る壮大なテーマで、知的好奇心が大いに刺激される内容でした。

    注意点として、ショーの途中入場は認められていません。 開演の10分前には指定ゲートに並び、余裕を持って入場しましょう。また、プラネタリウム内での写真撮影や飲食も厳禁です。

    ツァイス望遠鏡:本物の星空をその眼で

    夜、晴れていれば、天文台東側のドーム内に設置された巨大な「ツァイス望遠鏡」で実際に天体観測ができます。この望遠鏡は1935年の開館以来使い続けられている歴史的な機械で、専門スタッフがその夜見られる最も興味深い天体(月や惑星など)にレンズを向けて案内してくれます。

    観察するには列に並ぶ必要があり、週末や観光シーズンは長い行列ができることも少なくありません。しかし、自分の番になって接眼レンズ越しに月のクレーターや土星の輪をくっきりと見られた瞬間の感動は、待ち時間の疲れを忘れさせるほど格別です。

    こちらでもルールがあります。望遠鏡に触ったり、自身で操作したりすることは絶対に禁止です。スタッフの指示に従い、順番を守って貴重な体験を楽しみましょう。観測自体は無料ですが、天候などの影響で中止となる場合もあります。

    グリフィス天文台を120%楽しむための実践ガイド

    それでは、これから実際にグリフィス天文台を訪れる際に役立つ実践的な情報をご紹介します。特に私たちシニア世代が快適に過ごすためのポイントも含めてお伝えします。

    アクセス方法:自分に合った交通手段を選ぼう

    グリフィス天文台は山頂に位置しているため、アクセスに少し工夫が必要です。いくつかの方法から、ご自身の旅のスタイルや体力に合わせて最適なルートを選びましょう。

    • DASH Observatory/Los Feliz(公共バス)

    私たち夫婦が最もおすすめするのは、このDASHバスの利用です。地下鉄Bライン(旧レッドライン)の「Vermont/Sunset」駅前から、天文台の正面までを結んでいます。

    • メリット: 料金が非常に安価(片道50セント、TAPカード利用なら35セント)、運転の不安がない、天文台の目の前まで行ける。
    • 乗り方: 駅前のバス停から乗車し、料金は乗車時に現金(お釣りは出ません)またはロサンゼルスの交通系ICカード「TAPカード」で支払います。バスは20〜30分間隔で運行していますが、夕方以降は混雑が予想されます。
    • 注意点: 返りのバスは特に混雑します。閉館時間直前まで滞在すると、長い列に並ぶ可能性が高いので、少し早めに切り上げてバス停へ向かうか、時間に余裕を持った計画を立てることが望ましいです。最新のダイヤやルート情報は、ロサンゼルス市交通局(LADOT)公式サイトでご確認ください。
    • ライドシェア(Uber/Lyft)

    手軽で便利なのがライドシェアサービスです。ホテルなどどこからでも直接天文台へ行けます。

    • メリット: ドアツードアで移動できるため、体力的な負担が軽減されます。
    • 注意点: 天文台周辺は電波が入りにくくなることがあり、戻りの車を呼ぶのに時間がかかる場合があります。また、夜間の混雑時は料金が割増になる「ピーク料金」が適用されることも。降車場所は指定エリア内に限られるため、ドライバーの指示に従いましょう。
    • 自家用車・レンタカー

    自由な行動が可能なレンタカーも選択肢の一つです。

    • メリット: 自分のペースで移動でき、近隣の観光地と組み合わせやすい。
    • 最大の課題:駐車場の確保。 天文台近くの駐車場は収容台数が少なく、特に週末や夕方は満車になることが多いです。駐車料金は時間制で高額になることも覚悟しましょう。離れた場所の駐車場や坂道の途中にある路上駐車を利用すると、そこから天文台まで坂道を歩く必要があります。車上荒らしのリスクもゼロではないため、貴重品を車内に置いたままにしないよう十分注意してください。

    準備と持ち物リスト:心地よく過ごすために

    • 歩きやすい靴: 天文台周辺や館内、展望テラスを歩き回るために、スニーカーやウォーキングシューズが必須です。
    • 羽織るもの: 日中は暖かくても、丘の上は風が強く、夕方以降は急に冷え込みます。夜の星空観察を楽しむなら、ジャケットやカーディガンなど、必ず一枚羽織るものを用意しましょう。
    • 水分: 敷地内にカフェはありますが、混み合うこともあります。特に夏場は水筒やペットボトルの持参をおすすめします。
    • カメラ: 美しい景色を残すために持参しましょう。ただし三脚は他の人の通行を妨げないよう、場所とマナーに配慮し、混雑時は使用を控えたほうが良いです。
    • 双眼鏡: ハリウッドサインや街並みの細部を観察するのに便利です。
    • 現金とクレジットカード: プラネタリウムのチケット購入、カフェやギフトショップの支払いに必要です。DASHバス利用時は小銭を用意しておくとスムーズです。

    禁止事項とルール:気持ちよく楽しむために

    訪れるすべての人が快適に過ごせるよう、以下のルールを守りましょう。

    • 持ち込み禁止品: 大きなバッグやバックパック、アルコール飲料、ガラス瓶などは禁止されています。入口で手荷物検査が行われることもあります。
    • 飲食について: 館内での飲食は禁止です。敷地内の「カフェ・アット・ジ・エンド・オブ・ザ・ユニバース」または屋外の指定エリアを利用してください。
    • ドローンの使用: グリフィス・パーク全域でドローンの飛行は禁止されています。
    • 喫煙: 敷地内は全面禁煙です。

    服装に関しては特に厳しい規定はありませんが、神聖な学びの場であることを意識し、過度な露出は控えるのが無難です。

    天文台だけじゃない!周辺のおすすめスポットと過ごし方

    グリフィス天文台での時間を満喫したあとは、その周辺エリアにも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?豊かな自然と華やかなエンターテインメントの世界があなたを待ち受けています。

    グリフィス・パーク:都会のオアシスでリフレッシュを

    天文台が位置するグリフィス・パークは、ニューヨークのセントラル・パークの5倍以上の広さを持つ、北米最大級の都市公園のひとつです。

    • ハイキング: 公園内には多彩なハイキングコースが整備されています。天文台の駐車場をスタート地点にして、ハリウッドサインを間近に望める展望スポットへ向かうルートは、比較的緩やかなため、私たちの世代でも無理なく楽しめます。ただし、日差しを遮る木陰が少ないため、帽子やサングラス、日焼け止めは必携です。また、十分な水分補給も忘れずに持参しましょう。
    • ロサンゼルス動物園&植物園: 公園の北側には広大な敷地を有する動物園があり、世界各地の多種多様な動物たちに出会えます。さらに美しい植物園も隣接しており、一日中ゆったりと過ごせます。
    • オートリー・ミュージアム・オブ・ジ・アメリカン・ウェスト: 西部開拓時代の歴史や文化に興味がある方におすすめの博物館です。カウボーイ文化やネイティブ・アメリカンの芸術作品が豊富に展示されており、見応えがあります。

    ハリウッド:エンターテインメントの聖地を散策

    グリフィス天文台から車やバスで少し下ると、そこは世界的に有名なエンターテインメントの中心地、ハリウッドです。

    • ウォーク・オブ・フェーム: ハリウッド大通りとヴァイン通りの歩道に埋め込まれた星形プレートを辿って歩くだけで、気分が高まります。お気に入りのスターの名前を探して、記念写真を撮ってみてはいかがでしょう。
    • TCLチャイニーズ・シアター: 数多くの映画のプレミア上映が行われてきた歴史的な映画館。劇場の前庭にはスターたちの手形や足形、サインが刻まれたセメントタイルが並んでいます。マリリン・モンローやジョニー・デップの手形に自分の手を重ねてみるのも楽しい体験です。
    • ドルビー・シアター: 毎年アカデミー賞の授賞式が開催されることで知られる劇場です。館内を見学できるガイドツアーもあり、華やかな舞台裏の様子を垣間見ることができます。

    ハリウッドエリアは観光客で賑わうため、スリや置き引きなどの犯罪も発生しやすい場所です。手荷物から目を離さず、貴重品の管理には十分注意を払ってください。

    ロス・フェリス:お洒落で落ち着いた麓の街並み

    グリフィス・パークの南側に広がるロス・フェリスは、ハリウッドの喧騒とは一線を画す、洗練され落ち着いた雰囲気のエリアです。美味しいレストランや個性的なブティック、魅力的なカフェが立ち並んでいます。 天文台の訪問後に、このエリアでゆったりとディナーを楽しむのも素敵なプラン。フランク・ロイド・ライト設計の「ホリーホック邸」など歴史的な建築物も点在しており、散策するだけでも十分に楽しめます。

    旅の安全と安心のために:シニア世代の心構え

    海外旅行においては、やはり安全面が気になるところです。安心して旅を満喫できるように、いくつか心に留めておきたいポイントをご紹介します。

    治安について

    • グリフィス天文台周辺: 日中は観光客や地元の人々で賑わい、比較的安心して過ごせる場所です。しかし、夜間、特に閉館時間を過ぎると人通りが減ります。駐車場までの道のりや人の少ない場所では、周囲に十分注意を払うようにしましょう。
    • 車上荒らしへの対策: レンタカーを利用する際には、バッグや貴重品、お土産などを車内に残したまま離れないことが大切です。外から見えない場所に物を置くことが、最も効果的な防犯策となります。
    • ハリウッド地区: 前述の通り、観光客を狙った軽犯罪の報告があります。ショルダーバッグは前に抱えるように持ち、レストランで席を離れる際に荷物を置きっぱなしにしないなど、基本的な注意を心がけましょう。

    医療情報および緊急時の対応

    慣れない土地での体調不良は不安を伴います。

    • 海外旅行保険: 必ず加入しておくことをおすすめします。アメリカの医療費は非常に高額であるため、万が一の病気や怪我に備えて治療費をカバーする保険に入ることは精神的な安心にもつながります。保険証券や緊急連絡先はすぐに取り出せるよう準備しておきましょう。
    • 常備薬: 日頃から服用している薬がある場合は、必要日数より多少多めに持参してください。英文の処方箋や薬について説明できるメモも用意しておくと、万が一の際に役立ちます。
    • 緊急時: 救急や警察の助けが必要なときは、ためらわずに「911」へ連絡してください。オペレーターには、何が起きたのか、あなたがどこにいるのかを冷静に伝えましょう。

    トラブルが起きた場合の対応

    旅先で何かトラブルがあっても、あらかじめ対処法を知っておけば慌てず対処できます。

    • プラネタリウムのチケットが売り切れた場合: 狙っていたショーのチケットが手に入らなくても落胆しないでください。グリフィス天文台の魅力はプラネタリウムだけではありません。展示をじっくり見学したり、ツァイス望遠鏡の列に並んだり、またはテラスのベンチに腰を下ろし、刻々と移り変わるロサンゼルスの景色を眺めるだけでも十分に価値ある時間を過ごせます。次のショーのチケットをカウンターで確認してみるのも良いでしょう。
    • 帰りのDASHバスが遅れている場合: 公共交通機関は時に遅延が起こりますが、慌てずに待ちましょう。長時間待ってもバスが来ない、あるいは体調が優れない場合は、ライドシェアサービスを利用することも検討してください。そのためにも複数の移動手段を頭に入れ、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。

    より詳しい情報や最新のイベントについては、グリフィス天文台の公式サイトを参照することをおすすめします。また、ハリウッドサイン周辺のハイキングコースについては、アメリカ合衆国国立公園局のページもご覧ください。

    この丘の上で、忘れられない思い出を

    グリフィス天文台のテラスから眺めるロサンゼルスの夜景は、何時間見ていても飽きることがありません。ひとつひとつの光の中には、さまざまな人々の生活や物語が息づいているように感じられます。そう考えると、眼下に広がる光の海がより一層愛おしく思えてきます。

    フーコーの振り子が示す地球の自転、プラネタリウムが映し出す果てしない星空、そして望遠鏡の先に輝くリアルな惑星。この場所は、私たちが暮らす世界の広大さ、そして私たち自身の存在の神秘を静かに教えてくれます。

    忙しい日々から少しだけ離れて、雄大な宇宙と美しい地球の景色に心をゆだねる。そんなゆったりとした時間を、大切な人と共有する。グリフィス天文台は、特に私たち大人の世代にこそ、その深い魅力を味わわせてくれる場所なのかもしれません。

    次にロサンゼルスを訪れる機会があれば、ぜひこの「星への窓」を訪れてみてください。きっとあなたの旅の思い出に、ひときわ明るい輝きを添えてくれることでしょう。

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    この記事を書いたトラベルライター

    子育てひと段落。今は夫と2人で「暮らすように旅する」を実践中。ヨーロッパでのんびり滞在しながら、シニアにも優しい旅情報を綴ってます。

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