ロンドンの街角に立つと、まず目に飛び込んでくるのは、まるで赤い宝石のように街を駆け巡る二階建てバス「ダブルデッカー」。そして、その喧騒から少し離れた静かなティールームで過ごす、香り高い紅茶と甘いお菓子に満たされた午後のひととき。この二つは、ロンドンという都市の心臓の鼓動と、穏やかな魂そのものを象徴していると言えるでしょう。歴史と現代が交錯するこの魅力的な街を、ただ観光地を巡るだけでなく、もっと深く、肌で感じてみたいと思いませんか?
この記事では、ロンドンの象徴であるダブルデッカーバスを自在に乗りこなし、街の風景を特等席から楽しむための完全ガイドと、英国文化の真髄であるアフタヌーンティーの世界を心ゆくまで堪能するための秘訣をお届けします。チケットの買い方から、おすすめの絶景ルート、知られざるバスの歴史、そして憧れのティールームでのスマートな振る舞いまで、具体的ですぐに役立つ情報が満載です。公共交通機関であるバスを使いこなすことは、CO2排出量を抑えるサステナブルな旅の実践にも繋がります。さあ、あなただけの特別なロンドン物語を紡ぐ旅へ、一緒に出かけましょう。
旅の計画をより快適にするために、ロンドンでの荷物預け先に関する情報も合わせてご確認ください。
街の鼓動を感じる、赤い宝石「ダブルデッカー」の歴史と魅力

ロンドンの街並みに溶け込む赤いダブルデッカーバスは、単なる移動手段に留まりません。それは街の歴史を映す鏡であり、ロンドンの人々の暮らしに寄り添う欠かせない存在なのです。ビッグベンやタワーブリッジと肩を並べるロンドンの象徴として、世界中から多くの人々に親しまれています。
誕生から現在まで。ロンドンの風景と共に歩んだ歴史
ダブルデッカーバスの起源は、19世紀初頭の乗合馬車にまでさかのぼります。ジョージ・シベイという人物がパリのアイデアをもとにロンドンでサービスを開始し、これが公共交通の基礎となりました。初めは屋根のない2階席でしたが、のちに屋根が設置され、エンジンの導入とともにその姿は大きく進化しました。そして1956年、多くの人々に今も愛される伝説的なバス「ルートマスター」が登場します。後方に開放されたプラットフォームと専属の車掌が特徴で、利便性と親しみやすさからロンドンのシンボルとなりました。安全基準の変更により2005年に定期運行から退きましたが、現在でも観光客向けのヘリテージルートでその姿を楽しむことができます。
現代のダブルデッカーは、環境性能が飛躍的に向上しています。ディーゼルと電気のハイブリッドバスや完全電気バスが次々と導入され、大気汚染対策に積極的に取り組むロンドンの姿勢が表れています。このバスを選んで乗ることは、環境への配慮を支持することにもつながります。歴史を感じつつ、未来へ向かうロンドンの現在を体感できる。これがダブルデッカーの大きな魅力の一つです。
なぜ2階建て?その合理性とロンドンっ子に愛される理由
そもそも、なぜロンドンのバスは二階建てなのでしょうか。その背景には非常に合理的な理由があります。狭く入り組んだ道が多いロンドン中心部で、一度に多くの乗客を運ぶには、バスの長さを伸ばすよりも高さを活かすほうが効率的だったのです。道路面積を犠牲にせず輸送力を倍増させる、この街ならではの工夫といえるでしょう。
さらに、この特徴的なフォルムは単なる効率以上に、人々の心に強く刻まれています。2階席の特に最前列からの眺めは格別で、普段歩く目線とは異なる高さから歴史的建築や賑やかな街並みを見下ろす体験は、まるで映画のワンシーンのようです。観光客には最高のツアーとなり、毎日利用するロンドンの人々には通勤や通学のひとときを少し特別にしてくれます。この「非日常」と「日常」が絶妙に共存することこそ、ダブルデッカーが時代を超えて愛され続ける理由なのでしょう。
これであなたもロンドン通!ダブルデッカー完全攻略ガイド
さあ、ついにダブルデッカーバスに実際に乗ってみましょう。初めてだと少し戸惑うかもしれませんが、いくつかのポイントを押さえれば非常にシンプルで快適です。ここでは、準備から乗車、降車、さらには便利なツールの活用方法まで、バスを自信を持って利用するためのあらゆる情報をお伝えします。
まずは準備から。オイスターカードとコンタクトレス決済
ロンドンのバスでは現金での支払いができません。必ず乗車前に支払い手段を整えておくことが必要です。主に用いられるのは「オイスターカード」と「コンタクトレス決済」の2種類です。
オイスターカード(Oyster Card)
日本のSuicaやPASMOのような交通系ICカードで、ヒースロー空港を含む主要な地下鉄駅の券売機や、「Oyster Ticket Stops」と表示された街中の小さな商店(ニュースエージェント)で購入可能です。カード発行時にはデポジット(保証金)が必要ですが、不要になったときは駅の窓口などで返金できます。券売機で希望の金額をチャージ(トップアップ)して使い、バスの運賃は距離に関わらず一律料金です。さらに「ホッパー・フェア(Hopper Fare)」という制度があり、最初にタッチしてから1時間以内であればバスやトラム(路面電車)への乗り換えが何度でも無料となり、とてもお得で便利な仕組みとなっています。
コンタクトレス決済(Contactless Payment)
VisaやMastercardのタッチ決済対応カード、もしくはApple PayやGoogle Pay対応のスマートフォンをお持ちであれば、この方法が最も手軽で便利です。オイスターカードを新たに購入する必要はなく、改札機やバスのカードリーダーに直接カードやスマホをかざすだけで支払いが完了します。運賃はオイスターカードと同じで、ホッパー・フェアも自動的に適用されます。また、1日の利用上限額(デイリーキャップ)が設定されているため、これ以上課金される心配がありません。旅行者にとっては払い戻し不要のため、最もスマートな方法と言えるでしょう。
【準備・持ち物リスト】
- タッチ決済機能付きのクレジットカードやデビットカード
- もしくはオイスターカード購入・チャージ用の現金
- モバイル決済が設定されたスマートフォン
路線図はもう不要?便利なアプリで快適に乗ろう
以前は紙の路線図を見ながらバスを待つのが当たり前でしたが、今やスマートフォン用アプリの活用でさらにスムーズにバスを利用できます。特におすすめのアプリは「Citymapper」と「Google Maps」です。
Citymapper
ロンドンの地元民からも高い支持を受けている交通案内アプリです。現在地と目的地を入力するだけで、バス、地下鉄、徒歩など複数の移動手段を組み合わせた最適なルートをいくつも提案してくれます。バスについては使用する路線番号や乗降バス停の名称、所要時間に加え、バスのリアルタイム位置情報も表示されます。これにより「あと何分でバスが来るのか」が正確に分かり、無駄にバス停で待つ必要がありません。
Google Maps
多くの人に馴染みのあるGoogle Mapsもロンドンで大変役立ちます。公共交通機関を利用したルート検索が可能で、Citymapper同様にバスルートや乗換情報を簡単にチェックできます。馴染みのある操作画面で直感的に使える点が魅力です。
【行動の手順:アプリの使い方】
- アプリを起動し、目的地を入力する。
- 「公共交通機関」や「バス」などの移動手段を選択する。
- 提案されたルートの中から、所要時間や乗換回数を比較して最適なルートを選ぶ。
- 表示された乗車バス停まで移動。地図でバス停の位置を確認でき迷うことはない。
- 乗車するバスの路線番号と行き先を確認し、バスが近づいたら手を挙げて乗車の意思を示す。
乗車から降車まで。マナーを守って楽しくバスの旅を
準備が済み、乗るべきバスが分かったら、いよいよ乗車です。基本的なルールとマナーを押さえておくと、より快適に楽しめます。
乗車時
バス停では自然と列ができますので、割り込まずに後ろに並びましょう。バスが来たら運転席横の黄色いカードリーダーに、オイスターカードかコンタクトレス決済のカード・スマホを「ピッ」と音が鳴るまでタッチします。乗車時のこの1回だけでOK、降車時はタッチ不要です。
車内での過ごし方
乗ったら座席を探しましょう。特に人気が高いのは2階の最前列席です。らせん階段を上る際は手すりをつかみ、足元にもお気をつけください。大きな荷物は1階の車椅子やベビーカー用スペースに置くのがマナーです。車内での飲食は、匂いの少ない飲み物や軽いスナック程度なら問題ありませんが、しっかりとした食事は避けましょう。また、電話は大声で話さず、周囲に配慮してください。
降車時
アプリや車内電光掲示板で目的地のバス停が近づいたら、座席付近にある赤い「STOP」ボタンを押します。この操作により車内前方の「Bus Stopping」表示が点灯し、運転手に降車の意思が伝わります。バスが完全に停車したら席を立ち、中央のドアから降ります。降り際に「Thank you, driver!」と声をかけるのがロンドン風マナー。この一言が互いに気持ちよい気分を届けます。
おすすめは2階の一番前!絶好の展望席から眺めるロンドンの名所
ダブルデッカーはどの路線でも楽しいですが、観光客に特に人気なのがいくつかの「ゴールデンルート」です。これらは観光バスのように主要な名所を巡ります。
9番ルート
ケンジントンからトラファルガー広場へ向かい、ロイヤル・アルバート・ホール、ハイドパーク、ナイツブリッジの高級デパート街、グリーンパーク、ピカデリーサーカスなど、ロンドンの華やかなスポットを通ります。特にヘリテージルート(15番や9番の一部区間)では昔ながらのルートマスターが走っており、伝統的なロンドンの雰囲気を楽しみたい方にぴったりです。
11番ルート
チェルシーからリバプール・ストリート駅を結び、東西に跨る路線です。ヴィクトリア駅、ウェストミンスター寺院、国会議事堂(ビッグベン)、ダウニング街、トラファルガー広場、セント・ポール大聖堂など「ザ・ロンドン」といえる名所を次々と車窓から見られます。効率よく主要なスポットを観光したい方に最適です。
15番ルート
トラファルガー広場からタワー・ヒルへ抜ける路線で、ストランド通りを通り歴史的なロンドン塔やタワーブリッジの景観が広がります。一部区間はヘリテージルートとしてクラシックなルートマスターが運行されていることもあり、遭遇したらぜひ乗車をおすすめします。
知っておくと安心。バス利用時のトラブルシューティング

便利なバスですが、時には予想外のトラブルが発生することもあります。しかし、事前に対応方法を把握しておけば、慌てることなく落ち着いて対処できるでしょう。ここでは、よくあるトラブル事例とその解決策についてご紹介します。
「タッチし忘れた!」「残高不足!」そんな時はどうする?
乗車時にカードリーダーへのタッチを忘れてしまうと、検札員に見つかった場合にペナルティ料金が発生する可能性があります。タッチし忘れに気づいた場合は、次のバス停で一旦降りてから再び乗車し、正しくタッチを済ませるのが最も確実な方法です。オイスターカードの残高不足(チャージ忘れ)やコンタクトレス決済カードが何らかの理由で認証されなかった場合も、同様の対応を心がけましょう。バスは次々と運行しているので、焦らずに対処してください。もし不当な請求を受けた、あるいはシステムに誤りがあると感じた際は、TfL(ロンドン交通局)公式サイトから問い合わせて返金手続きを申請できます。
深夜のバス「ナイトバス」の使い方と注意点
ロンドンの夜間移動にはナイトバスが活躍します。地下鉄の終電後も主要ルートを中心に24時間運行しているため、夜遅くの外出や観劇後でも安心して戻ることが可能です。路線番号の前に「N」が付いているのがナイトバスの目印ですが、日中と同じ番号で24時間運行している路線も多くあります。Citymapperなどの交通アプリを活用すれば、夜間でも最適なルートを簡単に検索できます。ただし、深夜のバス停や車内では周囲に十分注意を払うことが重要です。特に一人で利用する際は、2階席よりも運転手の近くにある1階席の方が安全面でおすすめです。
ストライキや運休に遭遇した場合の対処法と情報収集
ロンドンでは公共交通機関のストライキが時折行われることがあります。旅行前にはTfLの公式サイトやニュースで最新情報を確認する習慣をつけておくと安心です。もし滞在中にストライキや予期せぬ運休に直面しても、慌てる必要はありません。バスが運休でも地下鉄が通常通り動いている場合や、その逆もあるためです。交通運行アプリで即座に代替ルートを調べることができます。また、ロンドン中心部は比較的コンパクトなので、天気が良ければ散歩を兼ねて徒歩移動するのも快適で楽しい体験になるでしょう。
英国文化の真髄。アフタヌーンティーの優雅な世界へようこそ
ダブルデッカーバスでロンドンの街を活発に巡った後は、少しペースを緩めて、英国が誇る優雅な文化「アフタヌーンティー」の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。これは単なるお茶の時間ではなく、美しい空間の中で美味しい紅茶と繊細なスイーツを楽しみながら、大切な人と語り合うための洗練された社交の儀式です。
紅茶の歴史と英国に根付いたティータイムの誕生
英国での紅茶の歴史は17世紀にさかのぼりますが、現在私たちが知るアフタヌーンティーの習慣は、19世紀中頃、ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアによって始められたとされています。当時の貴族社会では昼食と夕食の間隔が長く、午後の空腹をしのぐために、彼女が自身の部屋で紅茶と軽食(サンドイッチやケーキ)を楽しみ始めたのがきっかけでした。この習慣は次第に周囲の友人にも広まり、やがて上流階級の女性たちの優雅な社交の場として定着していきました。ヴィクトリア朝の華やかな文化を象徴するアフタヌーンティーは、今や階級を問わず英国の人々にとって特別な日を祝うための大切な伝統となっています。
サンドイッチ、スコーン、ケーキ。三段トレイの基本ルール
アフタヌーンティーの主役は、何と言っても三段重ねのケーキスタンド(ティースタンド)です。食べる順番には伝統的なマナーがあり、基本的には下段から上段に向かっていただきます。
下段:サンドイッチ
まずは、きゅうりや卵、スモークサーモンなどの定番フィンガーサンドイッチから始めます。塩気が効いていて、最初に腹ごしらえをするのにぴったりです。
中段:スコーン
アフタヌーンティーの心臓部とも言えるのがスコーンです。通常は温かい状態で提供され、手で横に割るのが伝統的な作法です。ナイフを使うのもマナー違反ではありませんが、手割りが基本です。ここで有名な「クリームを先に塗るか、それともジャムを先にするか」という論争が登場します。デヴォン州発祥の「デヴォン式」はクロテッドクリームを先に塗り、その上にストロベリージャムをのせます。一方、コーンウォール州の「コーンウォール式」はジャムを先に塗り、その上にクリームをのせます。どちらが正解かという決まりはなく、自分の好みで楽しむのが一番です。
上段:ペイストリー&ケーキ
最後は、見た目も華やかな小さなケーキやタルト、ペイストリーを味わいます。季節のフルーツを使ったものや、パティシエの技が光る独創的なデザインの品々などが並び、甘いスイーツで優雅なティータイムを締めくくります。
紅茶の飲み方も少し心を配ると、よりスマートに見えます。カップは持ち手を指でつまむように持ち、ソーサーはテーブルに置いたままにします。紅茶にミルクを加えるタイミングは通常、紅茶を注いだ後です。これはかつて高価な磁器が熱い紅茶で割れるのを防ぐために先にミルクを入れていた名残とも言われますが、現代では紅茶の色や香りを確認した上でミルクの量を調整する方が合理的とされています。
ドレスコードは?服装の規定とスマートな振る舞い
格式あるホテルなどでアフタヌーンティーを楽しむ場合、多くはドレスコードが設けられています。この「非日常」の時間と空間を尊重し、最大限に楽しむためにも服装には気を配ることが大切です。
禁止事項や服装のポイント
多くの場所で推奨されるのは「スマートカジュアル」です。ジーンズ(特にダメージ加工のあるもの)、Tシャツ、スウェット、スニーカー、ショートパンツ、ビーチサンダルなどは避けたほうが良いでしょう。男性の場合は襟付きシャツにスラックスやチノパン、革靴が相応しく、女性はワンピースやブラウスにスカートまたはきちんとしたパンツスタイルがおすすめです。予約の際に公式サイトでドレスコードを確認すると安心です。せっかくの機会ですので、少しお洒落をして訪れることで気分も一層高まることでしょう。
憧れの体験を現実に。アフタヌーンティー予約から当日までの流れ

「なんだか敷居が高そう…」と感じるかもしれませんが、ご安心ください。手順が分かっていれば、誰でも憧れのアフタヌーンティーを気軽に楽しむことができます。ここでは、場所の選び方から予約方法、当日の過ごし方までを詳しくご紹介します。
どこで楽しむ?場所選びのポイントと人気スポット
ロンドンには数え切れないほどのアフタヌーンティーを提供するスポットがあります。予算や雰囲気、テーマに合わせ、自分にぴったりの場所を見つけましょう。
伝統と格式を堪能したいなら:高級ホテル
ザ・リッツ(The Ritz)、クラリッジズ(Claridge’s)、ザ・サヴォイ(The Savoy)などの五つ星ホテルは、まさに王道の選択肢。豪華な内装、生演奏、最高のサービスを備えた空間で、伝統的なアフタヌーンティーを堪能できます。特別な記念日に特におすすめです。
英国王室御用達の格調ある百貨店
フォートナム・アンド・メイソン(Fortnum & Mason)の「ダイヤモンド・ジュビリー・ティーサロン」はその代表格。紅茶専門店ならではの豊富な銘柄が揃い、お土産選びも一緒に楽しめるのが魅力です。
個性的な体験を求めるなら:テーマ性あふれるティールーム
ファッションやアート、物語をテーマにしたアフタヌーンティーも人気があります。例えば、スケッチ(Sketch)の鮮やかなピンクの空間は写真映え抜群。季節ごとに変わる独創的なコンセプトのティータイムは、他にない特別な思い出になるでしょう。
気軽に楽しみたいなら:ミュージアムや公園内のカフェ
ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)やウォレス・コレクションのカフェでも、本格的なアフタヌーンティーをリーズナブルに味わえます。芸術鑑賞の合間に、優雅なひとときを過ごすのも素敵です。
予約は必須!オンライン予約の方法と注意点
人気のアフタヌーンティーは予約が必須です。特に週末や観光シーズンは、数週間から数ヶ月前に埋まることも珍しくありません。旅行日程が決まったら、できるだけ早めに予約しましょう。
【予約の流れ:オンライン予約】
- 目的のお店の公式サイトへアクセスし、「Afternoon Tea」専用ページを探します。
- 予約カレンダーから希望の日付、時間、人数を指定します。
- 氏名、メールアドレス、電話番号などの必要情報を入力します。
- アレルギーや食事制限の申告: この段階で、アレルギーの有無やベジタリアン、グルテンフリーなどの特別な食事制限を伝える欄があります。必ず正確に記入しましょう。多くの店が柔軟に対応してくれます。
- クレジットカード情報の入力: 予約確定やデポジット支払いのためにカード情報を求められることが一般的です。無断キャンセルを防ぐための措置で、通常は当日まで請求されません。キャンセルポリシーは必ず確認しておきましょう。
- 予約完了後、確認メールが届きます。当日はこのメールを提示できるよう準備するとスムーズです。
当日の過ごし方と心得。最高のティータイムを迎えるために
いよいよ当日です。少し早めに現地に到着し、クロークにコートや大きな荷物を預けてから、ゆったりと席に着く余裕を持ちましょう。
紅茶を選ぶ
着席すると、豊富な紅茶メニューが手渡されます。アッサム、ダージリン、アールグレイなどの定番からお店オリジナルのブレンドまで多彩です。詳しく分からなければ、スタッフにおすすめを尋ねてみましょう。好みを伝えれば、ぴったりの一杯を案内してくれます。さらに、ほとんどの場所では紅茶が飲み放題なので、色々な種類を試す楽しみもあります。
おかわりは可能?
サンドイッチやスコーン、ケーキは、一部の店で無料のおかわりサービスがあります。「Would you care for some more sandwiches?(サンドイッチのおかわりはいかがですか?)」と聞かれたら、遠慮せずに注文しましょう。ただし、食べきれない量を頼むのは控えるのがマナーです。
お会計
楽しいひとときの終わりに、スタッフへ声をかけて会計をお願いします。ほとんどのお店では伝票に「Service Charge」として約12.5%のサービス料が任意で加算されています。これはチップ代わりのもので、サービスに満足したらそのまま支払うのが一般的です。もちろん、素晴らしいサービスには追加でチップを渡しても問題ありません。
もっと気軽に!ロンドンの日常に溶け込む紅茶の楽しみ方
特別なアフタヌーンティーも魅力的ですが、ロンドンの人々の日常には、もっとカジュアルに紅茶を楽しむ文化が根づいています。観光の合間に、ぜひ現地の暮らしに溶け込んでみてください。
カフェで味わう「ビルダーズティー」
街中にある「Caff(カフ)」と呼ばれる庶民的なカフェで「Tea, please」と注文すると提供されるのが、「ビルダーズティー(Builder’s Tea)」です。これは建設労働者(ビルダー)が好んで飲んでいたことに由来しています。安価なティーバッグをマグカップに入れ、お湯を注いでしっかり濃く抽出し、たっぷりのミルクとお好みで砂糖を加えて飲むのが基本スタイル。気取らず力強い味わいは、歩き疲れた身体にじんわり染み渡るおいしさです。ロンドンの人々の元気の源とも言えるでしょう。
スーパーマーケットで見つけるおすすめ紅茶ブランド
英国の人気紅茶ブランドをお土産に探すなら、スーパーマーケットはまさに宝庫です。Tesco、Sainsbury’s、M&Sなどの大型スーパーには、豊富な種類の紅茶がずらりと並んでいます。
- 日常使いに最適な定番: PG Tips、Yorkshire Tea、Tetleyは、イギリスの家庭で長く愛用されているブランド。手頃な価格帯ながらしっかりとした味わいが魅力です。
- 気軽に楽しめる高品質: Twinings(トワイニングス)は日本でもお馴染みですが、現地には日本では手に入りにくい多彩なフレーバーも豊富に揃っています。
- ちょっと贅沢なお土産に: Whittard of Chelseaや、百貨店ブランドのFortnum & Mason、Harrodsの紅茶は、美しいパッケージで贈り物にぴったりです。
また、サステナブルな観点から、フェアトレードやレインフォレスト・アライアンス認証のマークが付いた商品を選ぶのもおすすめです。美味しく紅茶を楽しみながら、生産者や環境にも配慮できる素敵な選択となるでしょう。
ダブルデッカーと紅茶で描く、あなただけのロンドン物語

ロンドンの旅は、大きな一枚のキャンバスのようなもの。そこにどんな絵を描くかは、あなた自身の自由です。赤いダブルデッカーの2階席の窓から眺める街並みは、まるでパノラマ写真のように流れゆき、ロンドンの生き生きとした「動」の息吹を感じさせます。一方で、ティールームの柔らかなソファに身を委ねて、湯気の向こうに大切な人の笑顔を見つけるひととき。そこにはロンドンの穏やかな「静」が確かに息づいています。
赤いバスに揺られて未知の街角で降り立ち、偶然見つけた小さなカフェで最高のスコーンに出会う。この記事で提供した情報やヒントは、あなたの旅をより円滑で一層充実したものにするためのサポートに過ぎません。重要なのは、予定通りに進めることではなく、その瞬間に心がときめく感覚や、思いがけない出会いを楽しむことです。
バスの窓から見た雨に濡れた石畳の輝きも、ふっと飲んだ紅茶の温もりも、きっとあなたの記憶に深く刻まれ、時間が経っても色あせることのないロンドンの物語の一部となるでしょう。さあ、オイスターカードをポケットにしまい、好奇心を胸に秘めて、あなただけの特別な物語を描きに旅立ってください。ロンドンはいつでも両手を広げて、あなたの訪れを待っています。

