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ベトナム旅行の喫煙ガイド完全版!愛煙家が知るべきルールとマナー【2026年最新情報】

独特のエキゾチシズムと活気が交差する国、ベトナム。フランス統治時代の影響が色濃く残る街並み、世界を魅了する美食、そして人々の温かさ。そんなベトナムの日常に深く根付いているのが、路上カフェで濃いベトナムコーヒーを片手に、たばこを燻らせる光景です。街角のいたるところでプラスチックの低い椅子に腰掛け、談笑しながら一服する人々の姿は、この国の文化の一部と言っても過言ではないでしょう。愛煙家にとって、そんな光景はどこか心地よく、旅の情緒をかき立てられるものかもしれません。

しかし、その一方で、ベトナムでも健康志向の高まりと共に、喫煙に関するルールは年々厳格化されています。旅行者が「郷に入っては郷に従え」とばかりに現地の人の真似をしていると、思わぬ罰金の対象になったり、周囲から冷ややかな視線を向けられたりすることも。特に、近年世界的に普及している電子タバコや加熱式タバコについては、ベトナム国内の法整備が追いついておらず、非常にデリケートな問題をはらんでいます。知らずに持ち込んで、空港で没収されたり、トラブルに発展したりするケースも少なくありません。

この記事では、アパレル企業で働きながら世界を旅する私が、ベトナムを訪れるすべての愛煙家のために、最新の喫煙事情を徹底的にリサーチしました。法律で定められた禁煙場所から、たばこの持ち込み制限、現地での購入方法、そして女性旅行者ならではの注意点まで、これさえ読めばベトナムでの喫煙に関する不安がすべて解消される、そんな完全ガイドをお届けします。ルールとマナーを守って、ベトナムならではの「一服の時間」を心から楽しむための準備を、さあ、始めましょう。

ベトナムでの喫煙ルールを理解したら、次はメコン地方のロンスエンで開催されるマラソン大会への参加を計画してみてはいかがでしょうか。

目次

ベトナムの喫煙事情:文化と法律のリアル

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ベトナムを旅すると、喫煙に対して非常に寛容な国だと感じるかもしれません。しかし、その印象だけで行動するのは少々危険です。ここでは、ベトナムの伝統的な喫煙文化と現代の法律の間にあるギャップについて詳しく解説します。

路上喫煙が当たり前?ベトナムの喫煙文化

特にハノイやホーチミンなどの大都市の街角を歩くと、すぐに目に入る光景があります。それは、路上に置かれた小さなプラスチックの椅子に腰掛け、コーヒーやお茶を飲みながらゆったりとたばこを吸う人々の多さです。彼らにとって喫煙は、コミュニケーション手段であり、仕事の合間のリフレッシュでもあり、生活の中に自然と溶け込んだ日常の一部です。特に男性同士では、たばこを勧め合うことが友情の証しとされる場面も珍しくありません。

こうした光景は、ベトナム独自のカフェ文化と深く結びついています。ベトナムコーヒーはフィルターでじっくり抽出し、コンデンスミルクをたっぷり加えて飲むのが特徴。その濃厚な甘さを楽しみながら、たばこの煙をくゆらせる時間は、多くのベトナム人にとって至福のひとときです。オープンエアのカフェが多く、喫煙に寛容な店舗が多いことも、この文化を支えています。

さらに、ベトナム北部には「thuốc lào(トゥオック・ラオ)」と呼ばれる伝統的な水たばこがあります。竹筒製の大きなパイプに刻みたばこを詰め、水を通して煙を吸うこのスタイルは、非常に強いニコチンを含み、初心者が吸うと思わずめまいがするほどです。主に年配の男性に好まれ、路上でトゥオック・ラオを回し飲みする光景も見られ、ベトナムの奥深い喫煙文化の一面と言えます。旅行者にとっては興味深いですが、むやみに試すのは避けた方が賢明でしょう。

こうして見ると、ベトナム社会では喫煙が広く許容されているように思えますが、これはあくまで屋外や特定の場所でのことです。一歩屋内に入ると状況は大きく変わるため、その点は十分に理解しておく必要があります。

知らなければ罰金も?法律で定められた禁煙エリア

ベトナム政府は国民の健康保護を目的として、2013年5月1日に「たばこ製品の害防止法(Tobacco Harm Control Law)」を施行しました。この法律により、喫煙が禁止される場所が明確に規定されています。多くの旅行者が「屋外で多くの人が吸っているから大丈夫だろう」と油断しがちですが、以下の場所では法律で厳しく禁煙とされており、違反すると罰金が科される可能性があります。

完全禁煙のエリア

これらの場所では、屋内外を問わず敷地全体での喫煙が禁じられています。

  • 医療機関: 病院、クリニック、薬局など。
  • 教育機関: 幼稚園、保育園、小中高、大学、専門学校など全ての教育施設。
  • 子ども向けのケア施設や娯楽施設: 公園の遊具周辺、児童館、子ども専用の遊び場など。
  • 火災や爆発のリスクが高い場所: ガソリンスタンド、ガス施設、化学工場など。
  • 公共交通機関: バス、タクシー、電車、旅客船、飛行機といった乗り物内はすべて禁煙。

特に注意が必要なのはタクシーや配車サービスのGrabの車内です。密閉空間のため、運転手が喫煙している場合でも乗客の喫煙は禁止されています。乗車時には必ず確認し、禁煙ルールを守りましょう。

屋内禁煙のエリア

以下の施設では、建物内部での喫煙が禁止されています。ただし、多くの施設には屋外に喫煙スペースが設けられていることがあります。

  • 公共施設の屋内エリア: 空港、駅、港の待合室、バスターミナルなど。
  • 職場・オフィスの屋内: 一般企業のオフィス内など。
  • 大学や専門学校の屋内: 高等教育機関の屋内スペース。
  • 飲食店、カフェ、バー、カラオケなどの屋内: 特に旅行者が注意すべき点で、屋内は禁煙が多く、喫煙できるのはテラス席や店舗前の屋外席に限られます。灰皿の有無で判断できますが、不明な場合は必ず店員に確認してください。
  • ホテルの共用スペース: ロビーや廊下、館内のレストランなどは禁煙です。喫煙希望の場合は、事前予約時に「喫煙ルーム(Smoking Room)」を指定する必要があります。

これらの規則に違反すると、喫煙者には10万ドンから30万ドン(約600円〜1800円)の罰金が科せられる場合があります。罰金額はそれほど高額ではありませんが、旅先でのトラブルを避けるためにも、警察官や施設管理者から注意を受けた際には素直に従いましょう。「知らなかった」では済まされません。ベトナムの喫煙ルールは、文化的な寛容さの裏にある、厳格な法律によって支えられているのです。

旅行前にチェック!たばこの持ち込みと準備

ベトナムへの旅行が決まったら、次に取り掛かるのは荷造りです。愛煙家にとって、たばこに関する準備は必須事項と言えます。日本からどのくらいの量を持ち込めるのか、また世界的に普及している電子タバコや加熱式タバコの扱いはどうなのか、ここでしっかりと把握し、快適な旅の準備を進めましょう。

日本からのたばこの持ち込みは可能?免税範囲について解説

結論として、日本からベトナムへ個人使用目的のたばこを持ち込むことは認められています。ただし、無税で持込める量には上限が設けられているため、この免税範囲を守ることがトラブル回避の第一歩です。

ベトナムの入国時におけるたばこ製品の免税範囲(18歳以上対象)は以下のとおりです。

  • 紙巻きたばこ: 200本(1カートン)まで
  • 葉巻: 20本まで
  • 刻みたばこ: 250グラムまで

これらの中から「いずれか一種類」を選んで持ち込む形となります。例えば、紙巻きたばこ200本と葉巻20本を同時に持ち込むことはできず、免税範囲を超過してしまいます。複数種類を持ち込みたい場合は、それぞれの規定量を按分して計算しなければなりませんが、計算が煩雑なため、基本的には1種類に絞って規定量内で持ち込むのが最も簡単で安全です。

もし免税範囲を超えてたばこを持ち込む場合は、税関で申告し、所定の関税を支払う必要があります。申告をしないまま規定量を超過していたことが発覚すると、超過分は没収されるだけでなく、罰金が科せられる可能性もあります。スーツケースに隠しても、X線検査で発見されることが多いため、旅行の出発時からトラブルを避けるために、ルールはきちんと守りましょう。

日本の空港の免税店でたばこを購入し、そのままベトナムに持ち込むケースが一般的です。日常的に吸っている銘柄がベトナム国内で手に入るとは限らないため、滞在日数に応じて免税範囲内で購入して持参することをおすすめします。参考に、日本の税関ウェブサイトでも海外渡航時の免税範囲について案内されています。税関 Japan Customsのページは基本的な情報源として有用です。

【重要】電子タバコ・加熱式タバコ(iQOSなど)の状況

ここが最も慎重にならなければならないポイントです。iQOS(アイコス)、glo(グロー)、Ploom X(プルームエックス)などの加熱式タバコや、VAPE(ベイプ)といった電子タバコは、ベトナムでは非常に扱いが不透明でリスクが高い製品とされています。

2024年現在、ベトナムでは電子タバコや加熱式タバコの製造・販売・流通が法律で認められていません。政府はこれらを禁止する方向で法整備を進めており、実質的には「違法」とみなされる可能性が高いグレーゾーンとなっています。

では、個人で使用目的に持ち込む場合はどうかというと、明確な法的基準がなく、現地の係官の判断に委ねられるのが実態です。SNSなどでは「問題なく持ち込めた」「現地でも普通に使えた」といったケースも見受けられますが、これは運が良かった例にすぎません。空港の税関で「ベトナムでは許可されていない製品」と判断されると、デバイスやたばこスティックをすべて没収されるリスクが常にあります。最悪の場合は罰金の対象になることもあり得ます。

さらに、たとえ持ち込みが認められても、その使用に関してはかなりの制約があります。公共の場での使用は伝統的な紙巻きたばこと同様かそれ以上に厳しく監視される可能性が高いです。周囲の人々がその製品を理解せず、怪訝な表情を向けたり、トラブルにつながる恐れも考慮しなければなりません。特に、特徴的な臭いや蒸気が発生するため、レストランやカフェ、ホテルでは利用を控えるようにしましょう。喫煙可能な場所であっても、大抵は昔ながらの紙巻きたばこを前提としたルールが適用されています。

以上の状況を踏まえると、ベトナム渡航時に電子タバコや加熱式タバコを持ち込むことはおすすめできません。旅行中の不必要なリスク回避のため、紙巻きたばこに切り替えるか、あるいはこの機会に禁煙に挑戦するのが賢明です。最新の情報は、在ベトナム日本国大使館のサイトなど、公的な信頼できる機関の情報を確認してください。

旅行で必須!愛煙家の持ち物一覧

ベトナムで快適な喫煙ライフを送るために、忘れず携帯したいアイテムをまとめました。ちょっとした準備が旅の満足度を大きく高めます。

  • 携帯灰皿: 絶対に持参したい必須アイテムです。ベトナムの路上では多くの人が吸い殻を道端に投げ捨てていますが、旅行者が同じことをすればマナー違反となります。美しい街を汚さず、現地の文化・習慣を尊重するためにも、携帯灰皿を常に携帯しましょう。火の管理もしっかりでき、火災のリスクも軽減されます。小さな意識ですが、責任ある旅人としての振る舞いが示せます。
  • ライター: 現地でも購入可能ですが、慣れたものを持っていくと安心です。ただし、航空機内への持ち込みには規定があります。使い捨てのガスライターやガス注入式ライターは、一人1個まで機内持ち込み手荷物として許可されていますが、預け入れ荷物には入れられません。一方、ジッポ(Zippo)タイプのオイルライターは、吸収剤入りであっても機内持ち込みも預け入れも禁止されているため、被検査で没収されないよう事前に種類を確認しておくことが重要です。
  • いつも吸っている銘柄のたばこ: 先述の通り、免税範囲を守って日本から持ち込むのが最も安心です。ベトナム国内では日本のメビウス(MEVIUS)やマルボロ(Marlboro)、ケント(KENT)などのブランドが売られていますが、製造国が異なり味に微妙な違いがあることも。また、小規模な店舗では偽物が出回っている可能性もあるため、慣れ親しんだ銘柄を持参することをおすすめします。
  • 消臭スプレー: ホテルの室内が喫煙可の場合でも、服や髪に付いたたばこの匂いは気になるものです。特に、ディナー前やおしゃれなバーに行く際は、衣類用の消臭スプレーがあると便利です。小型のボトルに詰め替えて持っていくと荷物もかさばりません。

これらをしっかり準備しておけば、現地で急いで購入したり慌てたりすることなく、快適かつスマートに喫煙を楽しめるでしょう。

ベトナム現地でのたばこ購入と喫煙場所ガイド

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日本から持参したたばこが無くなってしまった場合や、現地のたばこを試してみたいときには、どこでどのように購入すれば良いのでしょうか。また、実際に安心して一服できる場所はどこか。ここでは、ベトナムでの具体的な行動方法をご案内します。

たばこの購入場所と料金の目安

ベトナムではたばこが非常に手軽に購入可能で、街のあらゆるところに販売場所があります。購入に困ることはまずありませんが、販売店ごとに品揃えや価格、品質に違いがあるため、ポイントを押さえておくと安心です。

  • 購入場所:
  • 小規模な商店(Tạp hóa/タップホア): 街角で見かける個人経営のこじんまりした雑貨店です。飲料やお菓子と一緒に、たばこがカウンターの奥やガラスケース内に陳列されています。最も利用しやすい場所で、種類も豊富です。指差しで銘柄を伝えればスムーズに買えます。
  • コンビニエンスストア: Circle KやFamilyMartなどの日系コンビニが都市部には多くあります。品質管理が徹底しており、偽物の心配がないため旅行者には安心感があります。価格も明示されており、分かりやすいです。
  • 路上のたばこ売り: 大都市の路上にいる露店や個人の売り子からは1本単位で購入可能ですが、品質保証がなく偽物の可能性も高いため、観光客は利用を控えたほうが良いでしょう。
  • スーパーマーケット: Big CやCo.opmartといった大型スーパーではまとめてカートン単位で買えます。大量購入を希望する場合に便利です。
  • 料金の目安:

ベトナムのたばこは日本に比べて非常に安価です。銘柄によって価格は大きく異なります。

  • 国産たばこ: Vinataba(ヴィナタバ)やThang Long(タンロン)などは、1箱約20,000ドン(約120円)と非常にリーズナブル。ただし、味が濃いため日本人には好みが分かれることが多いです。興味があれば、話のネタに試してみるのも良いでしょう。
  • 外国産たばこ: Marlboro、MEVIUS、KENT、555(スリーファイブ)などが人気で、1箱30,000~45,000ドン(約180~270円)程度です。日本よりかなり安く手に入りますが、味が日本仕様と異なることもあります。
  • 購入時の注意点:

ベトナムのたばこパッケージには、健康被害を強調する衝撃的かつグロテスクな画像が法律で義務付けられて印刷されています。驚くかもしれませんが品質に問題はありません。また、未成年への販売は法律で禁止されているため、若く見られる場合はパスポートのコピーなど年齢証明書を持参するとスムーズです。

たばこを吸う場所の見つけ方

たばこを手に入れたら、次は喫煙場所の選定です。法律やマナーを守りながら、周囲に配慮した場所で吸いましょう。

  • 屋外喫煙:

法律上、屋外での喫煙は広く許容されています。地元の人が路上の低い椅子に座って吸っている様子を参考に、交通の妨げにならず人混みを避ける場所で吸うのが基本です。ただし、バス停や駅の出入口、寺院・教会の周辺など公共性や神聖さを重んじる場所では喫煙を控えましょう。携帯灰皿の使用は必須で、吸い殻のポイ捨ては絶対に避けてください。これにより地元の評価が大きく変わります。

  • カフェ・バー:

ベトナムのカフェは愛煙家にとって非常に過ごしやすい場所です。多くの店舗には屋外テラス席や道路沿いのオープンエア席があり、そこでの喫煙はほぼ認められています。灰皿が置いてあれば喫煙可能のサインです。灰皿が無い場合は店員に尋ねると持ってきてもらえます。 簡単なベトナム語で「Ở đây hút thuốc được không?」(ここでタバコを吸ってもよいですか?)と聞くとコミュニケーションが円滑になります。屋内席は禁煙が基本なので、喫煙したいときは屋外席を選びましょう。夜風を感じながらビールやカクテル片手に一服できるバーも多いです。

  • ホテル:

ホテル内での喫煙はルールを厳守する必要があります。確実なのは予約段階で「喫煙ルーム(Smoking Room)」を指定すること。予約サイトの備考欄に記載したり直接ホテルに連絡し確約を取ると安心です。禁煙ルームで喫煙すると高額な清掃費が請求される場合があるため絶対に避けてください。 バルコニー付きの部屋でも、煙が隣室に流れたり洗濯物に匂いがつくのを防ぐため、バルコニーでの喫煙を禁止しているホテルも多いです。チェックイン時にフロントで必ず確認しましょう。

  • レストラン:

レストランもカフェ同様、屋内は禁煙で、屋外テラス席などで喫煙できる場合が多いです。高級店ほど喫煙に関するルールは厳しくなります。食事中に吸いたいなら予約時に喫煙可能な席があるか事前に確認するとスムーズです。食事後の一服は、一旦店外の指定場所で吸うのがマナーです。

  • 空港:

ハノイのノイバイ空港やホーチミンのタンソンニャット空港など、主要国際空港では保安検査と出国審査を終えた後の出発ロビーにガラス張りの喫煙室(Smoking Room / Phòng hút thuốc)が設置されています。場所は案内掲示で確認可能です。搭乗前の一服はこちらの施設を利用しましょう。空港建物の入口付近やチェックインカウンター周辺は禁煙エリアなので注意が必要です。

女性旅行者が知っておきたい喫煙のマナーと安全対策

旅先においては、現地の文化や習慣に敬意を持つことが非常に重要です。特に女性の場合、喫煙が日本では考えにくいような視線で見られることがあるかもしれません。ここでは、私が旅を通じて体験した女性旅行者ならではの喫煙マナーと、安全に楽しむためのポイントをお伝えします。

女性の喫煙に対する周囲の視線は?

ベトナムでは、伝統的に喫煙は「男性の習慣」という認識が根強くあります。路上のカフェでたばこを吸っているのはほとんどが男性であるため、外国人女性が特に一人で路上で喫煙すると、良くも悪くも目立つことがあります。

ハノイやホーチミンなどの大都市では、若い世代を中心に女性喫煙者も増加しており、カフェのテラス席などでたばこを楽しむ姿も珍しくありません。しかし、地方都市や農村地域に行くとまだまだ保守的な価値観が残っています。年配の方が多い場所や家族連れのいる場所で女性が喫煙していると、好奇の目や時には批判的な視線を浴びる可能性が高いです。

とはいえ、過度に怖がる必要はありません。大切なのは、TPOをわきまえた行動です。例えば、おしゃれなカフェのテラス席や欧米からの観光客が多いバーなどでは、自然に周囲の雰囲気に溶け込めるため、気兼ねなく喫煙を楽しめます。一方で、地元の食堂や市場周辺、寺院の近くで一人路上喫煙するのは避けた方が、余計な注目を避けられます。周囲の状況をよく観察し、その場の空気に合わせて行動することが、スマートな旅の心得と言えるでしょう。

喫煙を安全に楽しむためのポイント

喫煙中は注意力が散漫になりがちで、そこを狙った犯罪に遭うリスクもあります。特に女性の一人旅では、安全面を常に意識することが重要です。

  • 夜間の一人歩き喫煙は避けること: 夜の人通りの少ない路上で一人で喫煙するのは非常に危険です。ひったくりや置き引きの対象となりやすいので、夜に吸いたい時はホテルの喫煙スペースや賑やかで安全なカフェのテラス席を利用しましょう。
  • 見知らぬ人との接触には注意を: カフェなどで親しげに話しかけられて、「たばこを一本くれないか」「火を貸してほしい」と頼まれることもあるかもしれません。多くは純粋な交流ですが、中には詐欺や犯罪の可能性もあります。貴重品から目を離さず、過度に親しげに接してくる相手には距離を保ち、警戒心を忘れないようにしましょう。
  • 手荷物は常に身近に置く: カフェでたばこに火をつける間にスマートフォンや財布をテーブルに置いていると、ひったくられる恐れがあります。喫煙中でも手荷物は膝の上に置くか、腕でしっかり抱えるようにしましょう。特に貴重品の入ったバッグは体の前に持つことを徹底してください。
  • 体調管理をおろそかにしない: 慣れない気候や食事で思った以上に疲労が蓄積している場合、喫煙が体調不良の引き金になることもあります。こまめに水分補給し、体調に異変を感じたら喫煙は控えて休息を優先しましょう。安心して医療を受けられるよう、海外旅行保険への加入は必須です。困った際は無理せず病院に行く判断も重要です。一般的な海外旅行の注意点については、外務省 海外安全ホームページが参考になります。

これらのポイントを守ることで、安全かつ心からリラックスしてベトナムでの一服を楽しめるはずです。

もしもの時のトラブルシューティング

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いくら注意していても、海外旅行では予期せぬトラブルがつきものです。特に言語や文化が異なる国では、些細なミスが大きな問題に発展することもあります。ここでは、たばこに関する「もしもの」トラブルに備え、その対処方法を押さえておきましょう。

禁煙エリアで喫煙してしまった場合の罰金対応

禁煙の表示をうっかり見逃したり、ルールを理解せずに吸ってしまい、警察官や警備員から注意される場面は誰にでも起こり得ます。そうした時に最も重要なのは、冷静かつ誠実に対応することです。

  • まずは率直に謝る: 言い訳や反抗的な態度は絶対に避けましょう。言葉が通じなくても謝罪の気持ちは伝わります。たばこの火をすぐに消し、「Sorry」と一言添えて頭を下げるのが基本です。ベトナム語で「Xin lỗi(シンローイ/ごめんなさい)」と言えれば、より誠意が伝わります。
  • 指示に従う: 罰金が科される場合は、その場での支払いを求められることがほとんどです。法律で定められている罰金額は10万ドンから30万ドンの範囲内です。もし法外に高額な金額を請求された場合は詐欺の可能性もあるため注意が必要ですが、通常はこの範囲内に収まります。支払いを拒否すると、問題がさらに大きくなる恐れがあります。パスポートの提示を求められることもあるため、落ち着いて対応しましょう。
  • 言葉が通じない場合: 相手の言っていることがまったく理解できないときは、スマートフォンの翻訳アプリが大いに役立ちます。音声やテキスト入力で状況説明を受けたり、自分の意図を伝えたりできます。慌てずにテクノロジーを活用しましょう。

多くの場合、悪意がないと判断されれば厳重注意で済むこともたびたびあります。しかしそれは相手の寛大さによるものであり、法律違反であることを十分に認識し、ルールを守る姿勢が何より大切です。もし不当な扱いを受けたと感じたり、問題が解決しない場合は、在ベトナム日本国大使館や総領事館へ連絡し、相談を検討してください。

たばこに関わるその他のトラブル

罰金以外にも、たばこ関連で起こりうるさまざまな小さなトラブルがあります。

  • 偽ブランドたばこに注意: 特に露店や個人商店では、人気ブランドの偽物たばこが混じっていることがあります。パッケージは巧妙に模倣されていますが、中身の葉は粗悪なものが使われており、味が悪いだけでなく健康にも悪影響を及ぼします。あまりに安価なものやパッケージに違和感がある商品は避け、できるだけコンビニやスーパーなど信頼できるお店で購入することをおすすめします。
  • たばこやライターの紛失・盗難: ベトナムは比較的治安が良い国ですが、スリや置き引きは日常的に発生しています。カフェやレストランで席を離れる際に、テーブルの上にたばこやライターを置いたままにするのは危険です。特にブランド物ライターは狙われやすいため、常に手元に置くことを心がけましょう。仮に盗難に遭った場合は、すぐに現地警察に届け出(ポリスレポートの作成)をし、海外旅行保険の携行品損害補償を利用する際に必要になります。
  • 火の不始末によるトラブル: 乾燥した時期や燃えやすいものの近くでの喫煙は絶対に避けてください。吸い殻のポイ捨てはマナー違反であるだけでなく、火災の原因になることもあります。携帯灰皿を利用し、火が完全に消えたことを確認してから処理する習慣をつけましょう。小さな火種から大きな事故や国際問題が起こるリスクもあります。

これらのトラブルは、わずかな注意で回避できるものがほとんどです。常に「自分の身は自分で守る」という意識を持って行動することが、楽しい旅を続けるうえでのポイントです。

愛煙家におすすめ!ベトナムのカフェ文化とたばこ

ベトナムの喫煙事情について、ルールやマナー、注意点などを詳しくご紹介してきましたが、最後に、この国ならではの、愛煙家にとって格別なひとときをお伝えしたいと思います。それは、ベトナムの象徴とも言うべき「カフェ文化」に身を浸し、ゆったりと煙草を楽しむ時間です。

ベトナムのカフェは単なるコーヒースポットではありません。人々が集まり、語り合い、笑い合い、時には静かに物思いにふける、生活に欠かせない社交の場なのです。特に、路上にプラスチック製の小さな椅子とテーブルだけが並べられた素朴なカフェは、ベトナムの日常を肌で感じられる絶好の場所です。

まずは、ベトナムの代表的なコーヒー「cà phê sữa đá(カフェ・スア・ダー)」を注文してみましょう。ガラスのコップの上にアルミのフィルターが置かれ、そこから濃厚なコーヒーがポタポタと落ちてきます。コップの底にはたっぷりのコンデンスミルクが溜まっています。すべてのコーヒーが滴り落ちるのを待つ時間もまた、格別なものです。よく混ぜてから氷が入ったグラスに注ぐと、強烈な苦みと濃厚な甘みが絶妙に溶け合った、忘れがたい一杯が完成します。

そして、このカフェ・スア・ダーをゆっくり堪能しながら、お気に入りの煙草に火をつけます。目の前を絶え間なく行き交うバイクの波、響きわたるクラクション、人々の話し声に食べ物の香りといった、ハノイやホーチミンの街の喧騒が不思議と心地よいBGMに変わります。煙草の煙が街のざわめきに溶け込んでいく感覚。日本では決して味わえない独特の空気感こそ、ベトナム旅行の醍醐味と言えるでしょう。

ハノイの旧市街の迷路のような路地裏に佇む隠れ家的カフェや、ホアンキエム湖を望むテラス席。ホーチミンのフランス統治時代の趣を残すコロニアル建築のカフェ、若者で賑わうトレンディなカフェ。どこで煙草を楽しんでも、きっと特別な思い出になるはずです。

法律やマナーを守ることはもちろん大切です。しかしその上で、現地の文化に敬意を払い、そっと溶け込むように喫煙を楽しむことが、旅の質を何倍にも豊かにしてくれます。ぜひあなたも、自分だけのお気に入りのカフェを見つけて、ベトナムならではの至福のひとときを味わってみてください。それはきっと、単に煙を吸うことを超えた、忘れがたい体験となるでしょう。

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この記事を書いたトラベルライター

アパレル企業で培ったセンスを活かして、ヨーロッパの街角を歩き回っています。初めての海外旅行でも安心できるよう、ちょっとお洒落で実用的な旅のヒントをお届け。アートとファッション好きな方、一緒に旅しましょう!

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