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モロッコ、ロシア人旅行者の新たな楽園へ?2025年夏、フライト70%増の背景を探る

simvoyage 国際旅行ニュース

ロシアの海外旅行市場で、北アフリカの国モロッコが新たな人気渡航先として急速に存在感を増しています。最新の航空データによると、2025年夏シーズンのロシアからモロッコへのフライト予約が、前年比で70%という驚異的な増加を記録しました。この数字は、地政学的な変化と旅行者の嗜好の変化が交差する、現代の旅行トレンドを象徴する現象と言えるでしょう。

目次

驚異的なフライト増加、その具体的な数字

ロシアの大手オンライン旅行代理店や航空券予約サイトのデータを分析したところ、特にモスクワからマラケシュおよびカサブランカへ向かう路線の需要が急増していることが明らかになりました。2025年6月から8月にかけてのフライト予約数は、前年同期比で約70%増という記録的な伸びを示しています。

この需要増に応える形で、モロッコのフラッグキャリアであるロイヤル・エア・モロッコは、モスクワ・ドモジェドヴォ空港への直行便を増便する計画を発表。週あたりの便数を増やすことで、高まる需要に対応する構えです。

なぜ今、モロッコが選ばれるのか?

この人気急上昇の背景には、複数の要因が複雑に絡み合っています。

地政学的要因と渡航先の限定

最も大きな要因は、近年の国際情勢の変化です。ウクライナ侵攻以降、多くのヨーロッパ諸国がロシアの航空会社に対して領空を閉鎖し、ロシア国民へのビザ発給を厳格化しました。これにより、ロシア人旅行者が選択できる渡航先は大幅に制限されています。

その中で、モロッコはロシア国民に対してビザなしでの入国を許可しており、政治的にも中立的な立場を維持しています。これにより、制裁の影響を受けずに旅行できる「安全で友好的なデスティネーション」として認識されるようになりました。

独自の文化と多様な観光資源

モロッコが持つ観光地としての魅力も、ロシア人旅行者を惹きつける大きな理由です。ヨーロッパ、アフリカ、そしてアラブの文化が融合したエキゾチックな雰囲気、マラケシュやフェズといった歴史的な迷宮都市(メディナ)、サハラ砂漠での壮大な体験、そしてアガディールなどの美しいビーチリゾートなど、多様なニーズに応える観光資源が揃っています。

比較的安価な物価も、長期滞在を好む旅行者にとっては大きな魅力となっています。

モロッコ経済への影響と今後の予測

ロシア人観光客の流入は、モロッコの観光産業にとって大きな追い風となります。コロナ禍で打撃を受けた観光セクターの回復を加速させ、ホテル、レストラン、ツアーガイド、土産物店など、幅広い分野で経済効果が期待されます。モロッコ観光省は、この新たな市場の開拓が、国の観光収入を年間で数億ドル押し上げる可能性があると見ています。

予測される未来と課題

このトレンドは、ロシアと欧米諸国の関係が現状のままであれば、今後数年間は続くと予測されます。モロッコは、これまで人気だったトルコやUAE、エジプトと並ぶ、ロシア人にとっての主要な海外旅行先としての地位を確立する可能性があります。

一方で、急激な観光客の増加は、人気観光地におけるオーバーツーリズムの懸念も生み出します。特にマラケシュの旧市街などでは、インフラの整備や、地域住民の生活と観光の共存が今後の課題となるでしょう。また、ロシア語に対応できる人材の育成も急務となります。

simvoyageをご利用の皆様も、2025年夏にモロッコへの旅行を計画される際は、航空券や宿泊施設の予約が例年より早期に埋まる可能性を考慮し、早めの準備をお勧めします。国際情勢が旅行先のトレンドを大きく変える今、モロッコの動向は今後も注目すべきニュースと言えるでしょう。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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