立ちのぼるスパイスの香り、喧騒と活気が渦巻くマーケット、黄金に輝く荘厳な寺院。五感を刺激する街、バンコク。訪れる人々を魅了してやまないこの街への旅を計画するとき、多くの人が頭を悩ませるのが「天気」と「気候」ではないでしょうか。
「いつ行くのが一番快適なんだろう?」 「雨季って、そんなに雨が降るの?」 「暑季の暑さって、一体どれくらい?」
食品商社に勤め、仕事柄アジアの国々を飛び回る私にとって、バンコクは第二の故郷のような場所。その土地の気候を深く理解することは、最高の食体験に繋がる鍵だと確信しています。気候を知れば、旬のフルーツを味わい、最も美味しい時期の屋台飯に舌鼓を打ち、快適な環境で街の魅力を最大限に享受できるのです。
この記事では、単なる天気予報の羅列ではありません。乾季、暑季、雨季という3つの季節がバンコクの表情をどう変えるのか、それぞれの季節に最適な服装や持ち物、そして気候を味方につけた賢い楽しみ方まで、私の経験と知識を総動員して徹底的に解説します。
あなたのバンコク旅行が、一生忘れられない素晴らしい体験となるように。さあ、一緒に旅の準備を始めましょう。
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バンコクの気候の基本 – 熱帯モンスーン気候とは?

まず、バンコクの気候を理解するうえで欠かせない用語が「熱帯モンスーン気候」です。ケッペンの気候区分ではサバナ気候(Aw)に分類される場合もありますが、季節風(モンスーン)の影響を強く受けるため、この呼称のほうがより実情に合っています。
難しく考える必要はありません。ポイントは3つです。
- 年間を通じて高温多湿であること。 日本のように明確な四季はなく、一年中「夏」のような状態とイメージしてください。平均気温は約29℃で、日本の真夏日が一年中続く感覚です。
- 季節は「気温」ではなく「雨量」で区別されること。 日本が気温の変化によって春夏秋冬を感じるのに対し、バンコクでは雨の有無によって季節が分かれます。
- 大きく3つの季節に分かれること。 雨が少なく過ごしやすい「乾季」、一年で最も暑い「暑季」、そしてスコールが頻繁に降る「雨季」です。
この3つの季節の特徴を理解することが、バンコク旅行をより良いものにする第一歩です。それぞれの季節が街の風景や人々の暮らし、さらには食文化にどれほど深く影響を与えているのかを見ていきましょう。
季節ごとの天気と気候、そして楽しみ方
バンコクの一年は、乾季・暑季・雨季という三つの異なるステージで彩られ、それぞれに特有のイベントや名物料理があり、多彩な魅力が輝いています。
乾季(11月〜2月) – ベストシーズンと呼ばれる快適な季節
もし友人から「バンコクへ行くのに最適な時期はいつ?」と尋ねられたら、迷わず乾季を勧めます。空は澄み渡り湿度が下がるため、不快な蒸し暑さがやわらぎ、街歩きにぴったりの季節です。
気候の特徴と数値データ
この期間はバンコクで最も過ごしやすい気候が続きます。平均気温は26℃〜28℃ほどで、日本の夏の終わりから初秋を思わせる心地よい温度です。12月から1月にかけては朝晩の気温が20℃前後まで下がることもあり、日中との気温差で体調管理には注意が必要です。
降水量は非常に少なく、月間で10mm〜20mm程度なので、ほとんど雨を気にせずに計画を立てられます。
- 平均最高気温: 31℃〜33℃
- 平均最低気温: 21℃〜24℃
- 月間降水量: 10mm〜60mm
おすすめの服装と持ち物
乾季の服装は「快適な夏服にもう一枚羽織るもの」を基本に。日中は半袖やTシャツ、短パン、ワンピースなどの軽装で十分です。足元は歩きやすいサンダルやスニーカーがおすすめです。
ただし、日陰に入ったり冷房の効いた建物内では肌寒さを感じるため、薄手のカーディガンやパーカー、大判ストールなどの羽織りものが必須です。BTS車内やデパート、レストラン、映画館はかなり冷えることが多いため、体温調節しやすい服装を準備しましょう。
##### 乾季の持ち物リスト
- 半袖シャツ、Tシャツ、ワンピースなど夏服数枚
- 薄手の長袖カーディガンやパーカー
- 大判ストール(日差し除けや冷房対策、寺院での肌隠しにも万能)
- サングラス、帽子(日差しが強い)
- 日焼け止め
- 歩きやすい靴(サンダルやスニーカー)
この季節ならではの楽しみ方
乾季はアウトドアのアクティビティがとても快適です。
- 寺院巡り: ワット・ポーの巨大な寝釈迦仏や、ワット・アルンの美しい暁の寺院を訪れ、青空を背景に黄金の仏塔を眺める。どの寺院も写真映えするスポットですが、服装マナーには十分注意を。
- マーケット散策: 週末開催のチャトゥチャック・ウィークエンドマーケットも、汗ばむことなく楽しめます。掘り出し物を探す楽しさがあり、一日いても飽きません。
- ルーフトップバー鑑賞: 乾季の涼しい夜風の中、ルーフトップバーで夜景とともにカクテルを楽しむのは格別のひととき。雨の心配がほとんどないため予約も取りやすいです。
グルメ面では、屋台で食べるローカルフードが絶品です。パッタイ、ソムタム、ガイヤーンなど出来たてを屋外で味わうのがバンコクの醍醐味。乾季の快適な気候が、その美味しさをさらに引き立てます。
読者へのアドバイス:寺院での服装マナー
バンコク観光のハイライトである寺院見学には、服装規定が厳しい場所も多いです。特に王宮(ワット・プラケオ)ではチェックが厳格。
- NGな服装: タンクトップやキャミソールなどのノースリーブ、ショートパンツ、ミニスカート、タイトすぎるレギンスや破れたジーンズ。かかとを覆わないサンダルも避けるべきです。
- 推奨服装: 肩が隠れる半袖シャツやTシャツ、くるぶしまで隠れる長めのパンツやスカート。
万が一ショートパンツで来てしまった場合でも、多くの寺院では入口で腰巻布(サロン)を有料で貸し出していますが、数や好みのデザインに限りがあります。大判ストールがあれば、肩を覆ったり腰に巻いたりと柔軟に対応でき、スマートな旅の必須アイテムと言えます。
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暑季(3月〜5月) – 燃え立つ太陽とソンクラーン祭り
その名の通り最も気温が高くなるのが暑季です。バンコクの本格的な熱帯気候が感じられ、日中は連日35℃以上、時に40℃近くまで上昇します。湿度も高いため、肌にまとわりつくような蒸し暑さが続きます。
しかし、この厳しい季節を盛り上げるのが、タイの旧正月「ソンクラーン(水かけ祭り)」です。
気候の特徴と数値データ
4月が最も暑く、体感温度が40℃を超えることも珍しくありません。月末になると雨季に移行し始め、スコールが増える傾向があります。
- 平均最高気温: 34℃〜36℃
- 平均最低気温: 26℃〜27℃
- 月間降水量: 70mm〜220mm
おすすめの服装と持ち物
この時期は「涼しく、速乾性の高い服」がマスト。通気性の良いコットンやリネン素材のゆったりした服が最適です。
強烈な日差し対策として、帽子やサングラス、SPFの高い日焼け止めが欠かせません。対策を怠ると火傷のようなダメージを受ける恐れがあります。
##### 暑季の持ち物リスト
- 通気性、速乾性に優れた衣類(リネンシャツ、コットンTシャツなど)
- 着替え(大量に汗をかくため多めに用意)
- つばの広い帽子
- サングラス
- 日焼け止め(SPF50+、PA++++推奨)
- 携帯用扇風機や冷却シートなど熱中症対策グッズ
- 塩分補給用のタブレットやキャンディー
この季節ならではの楽しみ方
暑い時期を乗り切るポイントは賢い過ごし方にあります。
- 屋内施設を有効活用: サイアム地区の巨大ショッピングモール(サイアム・パラゴン、セントラルワールドなど)は完璧な避暑地。ショッピングに食事、美術館や映画館での時間も快適に過ごせます。
- スパとマッサージでリフレッシュ: タイ古式マッサージやアロマスパは、暑さで疲れた身体を癒やすのに最適で、涼しい個室での贅沢な時間は暑季の醍醐味です。
- ソンクラーン祭りに参加: 4月13日〜15日に開催される水かけ祭りは、街中が水鉄砲やバケツを持った人々で熱気に包まれます。びしょ濡れになる覚悟で、シーロム通りやカオサン通りの賑わいに飛び込みましょう。
食事面では、マンゴーを使った「カオニャオ・マムアン」やクリーミーな香りが特徴のドリアンなど、旬のフルーツが楽しめます。冷たく甘いフルーツシェイクを片手に歩くのも暑季の醍醐味です。
読者へのアドバイス:ソンクラーンと熱中症対策
ソンクラーンは楽しいお祭りですが、ルールと安全への配慮が必要です。
- 必携品: スマホや財布は防水ケースに入れること。服装は濡れても良いTシャツと短パン、足元は滑りにくいサンダルがおすすめ。ゴーグルがあれば目の保護にも役立ちます。
- 禁止事項とマナー: 氷水や汚水、高圧水鉄砲の使用は禁止。僧侶や高齢者、赤ちゃんには水をかけないこと、走行中のバイクへの水掛けは事故の元となるため避けましょう。節度をもって楽しむことが大切です。
- 熱中症対策: とにかくこまめな水分補給が不可欠です。水だけでなくスポーツドリンクや塩分豊富なスイカジュースもおすすめ。気分が悪くなったらすぐに涼しい場所に避難し、必要ならホテルスタッフや医療機関に相談しましょう。万が一に備え、在タイ日本国大使館の連絡先や海外旅行保険の情報を控えておくと安心です。
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雨季(6月〜10月) – スコールとの賢い付き合い方
「雨季」というと長時間しとしと続く梅雨のイメージがあるかもしれませんが、バンコクの雨季は激しい短時間のスコールが特徴。1〜2時間の豪雨の後は、すぐに晴れ間が戻ることがほとんどです。
このスコールとうまく付き合うことが、雨季のバンコクを楽しむコツです。
気候の特徴と数値データ
雨季期間はほぼ毎日午後にスコールが降ると予想したほうがよく、特に9月と10月は月の降水量が300mmを超えることも。道路の冠水も起こりやすくなります。気温は暑季よりやや下がりますが、高い湿度で蒸し暑さは続きます。
- 平均最高気温: 32℃〜34℃
- 平均最低気温: 25℃〜26℃
- 月間降水量: 150mm〜350mm
おすすめの服装と持ち物
雨季の服装は「濡れても問題ない」が基本。速乾で汚れが目立ちにくいダークカラーを選ぶと便利です。足元は濡れても乾きやすく滑りにくいサンダルがベスト。スニーカーは濡れると乾きにくく不快なので避けましょう。
スコール後の冷え込みに備えて、薄手の羽織ものも忘れずに。
##### 雨季の持ち物リスト
- 速乾性のある服
- 濡れてもよいサンダル
- 頑丈な折りたたみ傘(強風を伴う雨に耐えられるもの)
- レインコートや撥水性のウィンドブレーカー
- バッグ内を守る防水カバーや大きめビニール袋
- 速乾性のマイクロファイバータオル
- 虫除けスプレー(蚊が増えるため必須)
この季節ならではの楽しみ方
雨季は一般にはオフシーズンとされがちですが、メリットも多々あります。
- 緑豊かな景色を満喫: 雨によって緑が生き生きとし、バンコクの街路樹や公園が鮮やかになります。少し足を伸ばしてアユタヤの遺跡を訪れれば、しっとりとした幻想的な景観が楽しめます。
- リーズナブルな旅: 乾季より航空券や宿泊費が安くなり、観光客も減るため人気のスポットやレストランをゆったりと堪能できます。
- スコール時間の有効活用: スコールは「休憩タイム」としてカフェで読書をしたり、デパートでショッピング、マッサージでリラックスしたりと、旅に変化をつける絶好の機会です。
食の面ではマンゴスチンやランブータン、ロンガンなどの南国フルーツが最も美味しい季節。雨で肌寒い日には、トムヤムクンやクイッティアオなどの温かいタイ料理がより一層味わい深く感じられます。
読者へのアドバイス:スコール対策と移動のポイント
雨季を快適に過ごすには、スコール対策と交通事情の把握が肝心です。
- 天気予報を確認: 渡航前にタイ気象局(Thai Meteorological Department)のサイトで週間予報をチェックし、滞在中はスマホの天気アプリで1時間ごとの予報をこまめに確認しましょう。これで雨のタイミングを予測しやすくなります。
- 交通渋滞と冠水に注意: スコールのあとはバンコク特有の渋滞がさらに悪化。冠水で通行止めになる場所もあるため、タクシーがつかまりにくく、移動時間が通常より長くなることを見越して行動しましょう。
- BTS・MRTの活用: 渋滞を避けるために、高架鉄道BTSや地下鉄MRTを上手に利用すると便利です。多くの主要観光地やショッピングエリアを結んでおり、雨に濡れることなく快適に移動できます。
- 配車アプリの準備: 雨天時は流しのタクシーが非常に捕まりづらいため、スマホに「Grab」などの配車アプリを入れておくと安心。クレジットカード登録を済ませ、出発前に目的地を入力すれば、スムーズに車を呼べます。雨による料金割増(ダイナミックプライシング)があっても、手間を考えれば大変便利です。
旅行のベストシーズンはいつ?目的別おすすめ時期

これまでに3つの異なる季節を紹介しましたが、結局のところ、バンコクを訪れるのに最適な時期はいつなのでしょうか。それは、あなたが何を目的に旅をするかによって変わってきます。
快適な観光を重視するなら「乾季(11月〜2月)」
初めてバンコクを訪れる方や暑さや雨を避けたい方、街歩きや寺院巡り、屋外でのアクティビティを存分に楽しみたい方には、断然乾季がおすすめです。この時期は天候が安定しているため、計画を立てやすく、快適に過ごせます。ただし、観光客が最も多く訪れるハイシーズンでもあるため、航空券や宿泊の予約は早めに行うのが賢明です。
旅費を節約し、人混みを避けたいなら「雨季(6月〜10月)」
費用を抑えつつ、混雑を避けてゆったりした時間を過ごしたい人には雨季がおすすめです。別名「グリーンシーズン」と呼ばれ、リピーターに人気の時期でもあります。スコールとの付き合い方さえ上手くなれば、乾季とは異なるしっとりとした落ち着きのあるバンコクの魅力を堪能できます。また、旬のフルーツが豊富に出回るため、フルーツ好きにはたまらないシーズンです。
タイの伝統的な祭りを楽しみたいなら「暑季(4月)」
世界的に有名な水かけ祭り「ソンクラーン」に参加したい場合は、4月がベストタイミングです。街全体がお祭りムードに染まり、地元の人と一緒になって盛り上がる体験は、忘れがたい思い出になるでしょう。ただし、1年で最も暑い時期でもあるため、万全の熱中症対策をして臨むことが必要です。
服装と持ち物 – バンコク旅行の準備パーフェクトガイド
バンコク旅行の準備に役立つ、服装と持ち物の総合ガイドです。ここまでの内容を踏まえ、チェックリスト形式でポイントを振り返ってみましょう。
基本の服装 ― 一年中夏服で問題ないけれど…
バンコクの服装は、日本の真夏のような軽装で一年中通用します。Tシャツやワンピース、ショートパンツ、サンダルが基本のアイテムです。
ただし、何度もお伝えしているように、最も重要なのは「羽織もの」です。これは多機能で欠かせません。
- 冷房対策: BTS(スカイトレイン)、百貨店、レストラン、映画館などの室内で強力な冷房から身を守ります。
- 日焼け対策: 乾季や暑季の強い日差しを避けるために、軽く羽織るのに役立ちます。
- 寺院でのマナー対応: 肩や膝を隠さなければならない神聖な場所では、さっと羽織るだけで服装のルールをクリアできます。
薄手のカーディガンやUVカット機能付きのパーカー、あるいは大判のストールやパレオなど、かさばらず携帯しやすい羽織ものを最低でも一枚は必ず持参しましょう。
持ち物の必須チェックリスト
ここでは、必要不可欠なものから便利なアイテムまで幅広く紹介します。出発前の最終チェックに活用してください。
絶対に欠かせないもの
- パスポート(有効期限の確認も忘れずに)
- 航空券(eチケットの控え)
- 現金(日本円とタイ到着後すぐ使える少額のバーツ)
- クレジットカード(海外キャッシング対応が便利)
- 海外旅行保険証
- ホテルやツアーの予約確認書
衣類・履物
- 夏服(Tシャツ、ワンピース、ショートパンツなど。滞在日数分+予備)
- 下着、靴下
- 羽織もの(カーディガン、パーカー、ストールなど)
- パジャマ
- 歩きやすいサンダル
- スニーカー(長時間歩く予定がある場合)
- 水着(ホテルのプール利用時)
衛生・美容用品
- 強力な日焼け止め
- 虫除けスプレー・虫刺され用の薬
- ウェットティッシュ、除菌ジェル
- ポケットティッシュ(現地トイレにはトイレットペーパーがない場合も)
- 常備薬(胃腸薬、頭痛薬、酔い止めなど)
- 絆創膏
- 化粧品や洗面道具(歯ブラシがないホテルもあります)
電子機器
- スマートフォン
- 充電器、モバイルバッテリー
- 海外対応の変換プラグ(タイはA型とC型が主流。日本のA型が使える場合も多いですが、複合型があると安心)
- カメラ
あると便利なもの
- 折りたたみ傘(丈夫なもの)
- 防水ケース、防水バッグ
- エコバッグ(タイはレジ袋が有料の店が多いです)
- ジップロックなどの密閉袋(濡れたものの収納や小物の整理に便利)
- 筆記用具
- ガイドブックや会話集
寺院巡りの服装マナー ― 必ず守りたいポイント
改めて、寺院訪問時の服装マナーについて確認しましょう。敬虔な仏教国・タイでは、寺院は人々にとって大切な祈りの場です。旅行者も敬意をもち、ルールを守ることが求められます。
- 避けるべき服装:
- タンクトップ、キャミソール、オフショルダーなど肩を露出する服
- ショートパンツ、ホットパンツ、ミニスカートなど膝より上の丈のボトムス
- 体のラインがはっきり出るレギンスやタイツ
- ダメージ加工で肌が見えるジーンズ
- シースルー素材の服
- かかとが固定されていないビーチサンダル(場所によっては不可)
- 許容される服装:
- 半袖のTシャツやブラウス
- くるぶしまで隠れる長ズボン(チノパンやゆったりしたジーンズなど)
- くるぶし丈のロングスカート
- 肩を覆い丈の長いワンピース
最も確実な方法は、寺院を訪れる日は、初めから服装マナーを守ったスタイルで出かけることです。または、バッグにパレオやストールを一枚入れておき、寺院の入り口でさっと肩や腰に巻いて対応するのもスマートな対処法です。
気候変動と近年のバンコクの天気

地球規模で進む気候変動は、バンコクにも例外なく影響を及ぼしています。私が通い始めた十数年前と比べると、近年のバンコクの天候はやや「気まぐれ」な様相を呈しているように感じられます。
例えば、本来乾季であるはずの12月にまとまった雨が降ることがあったり、雨季のスコールがかつてないほど激しくなり、その結果大規模な冠水が発生することも増えています。さらに、暑季の気温も年を追うごとに上昇傾向にあると言われています。
これらの状況は、古いガイドブックやインターネット上の情報をそのまま信じるのが危険であることを示しています。「乾季だから傘は必要ないだろう」と安易に考えず、渡航直前には必ず最新の天気予報を確認することが重要です。長期的な気候変動の傾向を理解しつつも、短期的な天候変化に柔軟に対応する姿勢が、現代の旅行には欠かせません。
信頼性の高い情報源としては、先に紹介したタイ気象局
天気を味方につける!バンコク滞在モデルプラン(季節別)
最後に、それぞれの季節の気候を最大限に活かした、具体的な一日のモデルプランをご提案します。旅の計画の参考にしてみてください。
乾季モデルプラン – アクティブに街を満喫する一日
- 午前(9:00〜): 快適な朝の時間帯にチャオプラヤー川をボートで渡り、ワット・アルン(暁の寺院)とワット・ポー(寝釈迦仏寺院)を訪問。青空の中で輝く寺院の美しさは格別です。
- 昼(12:00〜): 川沿いのスタイリッシュなレストランで、リバーサイドの景色を楽しみつつ、本場のタイ料理ランチを満喫。
- 午後(14:00〜): 週末なら巨大なチャトゥチャック・ウィークエンドマーケットへ、またはアジアティーク・ザ・リバーフロントでショッピング。宝探しのように散策を楽しみましょう。
- 夜(19:00〜): バンヤンツリーホテルの「ヴァーティゴ」などの人気ルーフトップバーでディナー。360度広がる夜景とともに、旅の思い出を語り合うひとときを。
雨季モデルプラン – スコールを避けつつ賢く楽しむ一日
- 午前(10:00〜): 朝の比較的晴れ間が期待できる時間に、屋外観光を済ませましょう。タイシルクの名匠ジム・トンプソンの家を訪れ、緑あふれる庭園を散策します。
- 昼(12:30〜): BTSでサイアム駅まで移動し、巨大ショッピングモール「サイアム・パラゴン」のフードホールで世界各国の料理から好きなメニューを選んでランチ。
- 午後(14:00〜): 予想通りスコールが降り出す時間。雨の間はモール内でショッピングや、シーライフ・バンコク・オーシャンワールド(水族館)を楽しむのがおすすめ。または街中のマッサージ店で、本格的なタイ古式マッサージを2時間受けてリラックス。
- 夜(18:30〜): 雨が上がったら、MRT駅直結のレストランでディナー。帰りはGrabアプリで車を呼び、濡れずにホテルへ戻ります。
バンコクの天気・気候に関するQ&A

旅行者がよく抱く天候や気候に関する細かな疑問について、以下のQ&A形式でお答えします。
Q1. PM2.5の影響はありますか? A. はい、影響はあります。特に乾季の終盤から暑季にかけての1月から4月頃にかけて、大気汚染が悪化し、PM2.5の濃度が高まる傾向があります。この現象は「ヘイズ」と呼ばれ、近隣諸国での野焼きなどが原因とされています。そのため、空が白くかすんで見える日が続くこともあります。呼吸器に敏感な方や、小さなお子様連れの場合は、N95などの高性能マスクの携帯をおすすめします。また、「AirVisual」などのアプリで現地の空気質指数(AQI)をリアルタイムで確認できます。
Q2. 台風は来ますか? A. バンコクはタイランド湾の奥に位置しているため、台風(サイクロン)の直撃は非常に稀です。しかし、南シナ海で発生した熱帯低気圧の影響により、雨季には長時間にわたって強い雨が降ることがあります。
Q3. 蚊は一年中いますか? A. はい、残念ながら一年を通して蚊は発生します。特に雨季には水たまりが増えるため、蚊の発生が顕著になります。デング熱を媒介するリスクもゼロではないため、対策は重要です。夕方以降は肌の露出を控え、虫除けスプレーをこまめに使用し、ホテルの部屋のドアを開けっぱなしにしないよう心がけてください。現地のコンビニエンスストアでも効果の高い虫除けスプレーが手軽に購入可能です。
Q4. 水道水は飲めますか? A. 水道水は飲用には向いていません。うがいや歯磨き程度なら問題ありませんが、飲み水は必ずペットボトルのミネラルウォーターを利用してください。コンビニやスーパーで販売されている500mlのペットボトルは、7〜10バーツ(約30円〜40円)程度で購入でき、非常に手頃です。レストランや屋台で提供される氷は、大抵衛生管理の行き届いた製氷会社から仕入れているため、過度に心配する必要はありません。
Q5. 急な天候不良でフライトが遅延・欠航した場合は? A. まずは落ち着いて、利用する航空会社の公式サイトやアプリで最新の運航情報を確認しましょう。空港カウンターでは、代替便への振り替えや払い戻しの案内が受けられます。こうした万が一の事態に備え、海外旅行保険への加入は必須です。特に、航空機遅延や欠航によって発生する宿泊費や食事代を補償する「航空機遅延費用補償」付きの保険があると安心です。保険金請求には、航空会社発行の「遅延証明書」や「欠航証明書」、費用の領収書が必要になるので、大切に保管してください。詳細は加入中の保険会社のサポートデスクに問い合わせて、指示を仰ぎましょう。
バンコクの気候について深く理解することで、旅行の満足度が大きく高まります。天候を味方にし、計画的に、そして必要に応じて柔軟に対応することが大切です。この記事があなたのバンコク旅行をより充実し、心豊かで快適なものにするお手伝いとなれば幸いです。
どうぞ、素敵な旅をお楽しみください!

