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パリの象徴、エトワール凱旋門を巡る旅 完全攻略ガイド

パリの街並みを思い浮かべるとき、エッフェル塔とともに多くの人の心に浮かぶのは、シャンゼリゼ通りの向こうに堂々とそびえ立つ、白亜の門ではないでしょうか。エトワール凱旋門。その名は「星の凱旋門」を意味します。12本の大通りが放射状に伸びるシャルル・ド・ゴール広場の中心に立つ姿は、まさにパリという大都市の輝かしい中心点、空から舞い降りた星のようです。

この門は、ただ美しいだけのモニュメントではありません。フランスが歩んできた栄光と苦難の歴史、そして国民の誇りが、その巨石の一つひとつに深く刻み込まれています。ナポレオンの勝利の夢から生まれ、数々の歴史的な瞬間の舞台となり、今もなお、無名戦士の魂を静かに守り続けているのです。

この記事は、あなたがエトワール凱旋門を訪れる旅を、忘れられない特別な体験にするための完全ガイドです。その壮大な歴史の物語から、混雑を避けてスムーズに入場するためのチケット購入術、息をのむ絶景を120%楽しむための秘訣、そして旅の準備や万が一のトラブル対応まで。あなたがパリの地で、何の不安もなく凱旋門の頂を目指せるよう、プロの視点からあらゆる情報を詰め込みました。

さあ、歴史の扉を開き、パリの空へと続く284段の階段を登る準備を始めましょう。この記事を読み終える頃には、あなたは凱旋門のエキスパートになっているはずです。

凱旋門のエキスパートになったあなたは、次にパリでしたいことを見つけて、あなただけの特別な旅を計画してみてはいかがでしょうか。

目次

エトワール凱旋門とは?その歴史と意味を知る

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凱旋門の頂上からパリの素晴らしい景色を楽しむ前に、まずはこの巨大なモニュメントが持つ物語に耳を傾けてみませんか。その歴史や意義を知ることで、目の前に広がる風景がより一層深みを増し、感動も増すことでしょう。

ナポレオンの夢から生まれた勝利の門

エトワール凱旋門の物語は、ひとりの英雄の壮大な夢に端を発します。その英雄こそ、フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトです。1805年12月2日、彼が率いたフランス軍は「三帝会戦」とも呼ばれるアウステルリッツの戦いで、ロシア・オーストリア連合軍に対し歴史的な大勝利を飾りました。

兵士たちの栄光を永遠に讃えるべく、ナポレオンは首都パリに古代ローマの凱旋門を凌ぐ世界最大の凱旋門を築く決意を固めます。「諸君たちは、この凱旋門をくぐって帰還するであろう」という彼の言葉は、兵士たちの士気を大いに高めました。

1806年、建築家ジャン・シャルグランの設計によって壮大な計画がスタートしますが、道のりは決して順調ではありませんでした。巨大な基礎工事だけで2年を要し、ナポレオンの失脚や帝政の崩壊、さらには王政復古というフランスの激動の時代に翻弄されて建設は幾度となく中断されました。結果として、ナポレオン自身がこの門をくぐることは叶いませんでした。

工事が再開され、完成したのは着工から30年後の1836年、七月王政のもとにあったルイ・フィリップ時代のことでした。1840年には、セントヘレナ島から戻されたナポレオンの遺骸が、完成した凱旋門の下をくぐってアンヴァリッドへ運ばれました。まさに彼の夢が時を経て実現した瞬間でした。

凱旋門に刻まれたレリーフに込められた物語

凱旋門を訪れた際には、ぜひ壁面を覆う壮麗な彫刻群にも目を向けてください。これらはただの装飾ではなく、フランスの魂と歴史を語る芸術作品です。中でも四つの柱の根元に配された巨大なレリーフ群は圧巻の存在感を放っています。

  • 『1792年の義勇兵の出陣(ラ・マルセイエーズ)』

シャンゼリゼ通りに面した右側の柱に位置する、最も有名かつ力強いレリーフです。彫刻家フランソワ・リュードの傑作であり、フランス革命を守るため立ち上がった義勇兵たちの姿が描かれています。翼を広げ剣を振るう自由の女神が兵士たちを未来へと導き、革命の精神そのものを象徴しています。その迫力ゆえ、この作品はフランス国歌『ラ・マルセイエーズ』という通称でも親しまれています。

  • 『1810年の勝利』

シャンゼリゼ通り側左の柱には、ジャン=ピエール・コルトー作のレリーフがあります。ナポレオンに月桂冠を授けようとする勝利の女神が中央に描かれ、その輝かしい勝利を称えています。周囲には歴史や芸術を象徴する人物が並び、ナポレオン帝政下の栄光を物語っているのです。

  • 『1814年の抵抗』

グラン・ダルメ通りに面した右側の柱にはアントワーヌ・エテックスの『抵抗』が刻まれています。ナポレオン戦争終盤に連合国軍からの侵攻に必死に抵抗するフランス国民の姿を描き、裸の戦士が家族を守ろうとする様子からは、祖国防衛のための悲壮な決意が伝わってきます。

  • 『1815年の平和』

同じくグラン・ダルメ通り側左の柱にあるのは、エテックスによる『平和』のレリーフです。ウィーン体制後の平和を象徴し、剣を鞘に納めた兵士、鋤を持つ農夫、子を抱く母親など穏やかな情景が描かれています。戦争の終焉と平和到来への願いが込められた作品です。

これらのほか、壁面上部にはナポレオンの主要な戦いを描いたレリーフが配されており、アーチ内側にはフランス革命および第一帝政期に活躍した将軍たちの名がぎっしりと刻まれています。ひとつひとつの彫刻や名に、フランスが歩んできた歴史の全貌が凝縮されているのです。

無名戦士の墓と「永遠の炎」

凱旋門の中心部に目を向けると、一年中絶え間なく燃え続ける火が静かに灯っています。ここには第一次世界大戦でフランスのために命を捧げた、身元不明の一人の兵士が眠っています。「無名戦士の墓」として知られるこの場所です。

1921年11月11日の休戦記念日に、彼の遺骸は国の最高の儀礼によりパンテオンから凱旋門下へと移され埋葬されました。彼は、この戦争で犠牲となった150万人以上ものフランス兵の象徴とされています。

そして1923年11月11日以降、この墓に捧げられた「永遠の炎(追悼の炎)」は、雨の日も風の日も絶やされることなく灯され続けています。毎日午後6時30分になると、退役軍人協会による炎への点火セレモニーが厳粛に行われます。機会があれば、ぜひこの感動的な式典に参加してみてください。パリの喧騒の中にあって、国家の記憶と慰霊の思いが静かに受け継がれていく様子は、あなたの心に深く刻まれることでしょう。この場所は観光客のみならず、フランス国民にとっても非常に崇高な祈りの場となっています。

旅の準備を始めよう!チケット購入から持ち物まで

エトワール凱旋門の壮大な歴史に触れたところで、いよいよ具体的な訪問プランを立ててみましょう。素晴らしい体験は、しっかりとした準備から始まります。特にチケットの入手方法は、パリでの貴重な時間を有効に使うための重要なポイントです。

事前準備が成功の秘訣!チケット購入完全ガイド

凱旋門は世界中から観光客が集まる大人気スポットです。特に観光シーズンの昼間や夕暮れ時になると、チケット売り場に長い行列ができることも珍しくありません。この待ち時間を上手に避け、スムーズに入場するための最適な方法は、ずばり「オンラインによる事前予約」です。

  • チケットの種類と料金

まずは料金体系を把握しておきましょう。2024年時点の標準的な料金は以下の通りです(料金は変更される可能性があるため、必ず公式サイトで最新情報を確認してください)。

  • 一般料金: 16ユーロ
  • 無料対象者:
  • 18歳未満の全ての方(国籍を問わず)
  • 18歳から25歳までのEU加盟国籍保持者もしくはフランスの長期滞在ビザ保有者
  • 障害者手帳保持者およびその介助者1名
  • パリ・ミュージアムパス所有者

無料対象者も、年齢などを証明するための身分証明書(パスポートなど)を提示する必要があるため、忘れずに持参してください。

  • オンライン事前予約の流れ

オンラインでの予約は、長い列に並ばずに済むだけでなく、希望の入場時間も確保しやすくなるため、非常におすすめです。以下の手順で簡単に予約ができます。

  1. 公式サイトにアクセス: エトワール凱旋門公式サイト(Centre des monuments nationaux運営)にアクセスします。英語表示にも切り替えられるので安心です。
  2. 「Tickets」または「Book your ticket」を選択: チケット購入ページに進みます。
  3. チケットの種類と枚数を決定: 「Ticket for a self-guided tour」などを選び、訪問人数分のチケットを選択します。
  4. 訪問日と時間帯を選ぶ: カレンダーから希望の日付を選び、30分刻みの入場時間帯から希望の時間を指定します。特に人気の夕暮れ時を狙う場合は、早めの予約が必須です。
  5. 個人情報と支払い情報の入力: 氏名やメールアドレスなどを入力し、クレジットカードで決済を完了させます。
  6. Eチケットの受領: 決済完了後、登録したメールアドレスにQRコード付きのEチケット(PDF形式)が送られてきます。

このEチケットはスマートフォンに保存して画面表示するか、念のため印刷して持参すると良いでしょう。当日はこれを持参すれば、チケット購入の列に並ぶ必要はなく、予約者専用の入り口から直接スムーズに入場できます。

  • 現地でのチケット購入について

もちろん、当日現地で購入することも可能です。ただし、チケット売り場は凱旋門の真下ではなく、シャンゼリゼ通り側にある地下通路内にあります。当日券を求める方が並んでいることが多いため、時間に余裕をもって訪れてください。支払いは現金またはクレジットカードが利用できます。

  • パリ・ミュージアムパスの活用法

滞在中にルーヴル美術館、オルセー美術館、ヴェルサイユ宮殿など、多数の美術館や博物館を訪れる予定があるなら、「パリ・ミュージアムパス」の購入を検討すると良いでしょう。このパスがあれば、凱旋門を含む対象施設に追加料金や予約なし(一部施設は事前予約が必要)で入場でき、専用の列からスムーズに入場可能です。ただし、パスの元を取れるかどうかは訪問予定施設の入場料の合計とパス料金(2日券、4日券、6日券)を比較して判断してください。

これで安心!持ち物リストと服装のポイント

快適に凱旋門の観光を楽しむためには、持ち物や服装にも少し配慮しましょう。

  • 必携アイテム
  • チケット: オンライン購入のEチケット(スマホ画面または印刷)やミュージアムパスを必ず携帯してください。
  • 身分証明書: パスポートや国際学生証など。無料または割引適用者は、年齢や身分証明の提示を求められます。
  • 歩きやすい靴: これが最も重要です!屋上テラスへは284段の狭い螺旋階段を自力で登る必要があります。ヒールや歩きにくい靴は避け、スニーカーなど履き慣れた靴を選びましょう。
  • カメラまたはスマートフォン: 素晴らしい景色を撮影するために必携。充電も十分にしておきましょう。
  • あると便利なもの
  • 水分補給用の水: 特に夏場は、階段の昇降で喉が乾くため、小さなペットボトルの水があると重宝します。
  • コンパクトなバッグ: 大きな荷物は持ち込み不可なので、貴重品や必要最低限のものをまとめられるショルダーバッグや小さなリュックがおすすめです。
  • 双眼鏡: 屋上から細部までじっくり眺めたい方に便利です。
  • 羽織るもの: 屋上は遮るものがないため、季節によっては風が強く肌寒く感じることもあります。夏でも薄手のカーディガンやジャケットを用意すると安心です。
  • 服装ルールと禁止事項

凱旋門には厳密なドレスコードはありませんが、無名戦士の墓もある神聖な場所のため、露出が極端に多い服装は控えるのがマナーです。

最も注意すべきは持ち込み禁止品です。入場時には空港のようなセキュリティチェックがあり、以下のものは持ち込み不可となっています。

  • 大型荷物: スーツケースや大きなバックパックなど、40cm x 40cm x 20cmを超える手荷物は持ちこめません。クロークやロッカーもないため、ホテル等に預けてから訪れる必要があります。
  • 三脚・自撮り棒: 他の観光客の迷惑や安全面を考慮し、屋上テラスでの使用は禁止です。
  • 飲食物: 水以外の飲食物は持ち込み不可です。
  • 危険物: ナイフ、はさみなどの刃物や、武器とみなされるものは当然持ち込み禁止です。

これらのルールを理解しておくことで、セキュリティチェックをスムーズに通過でき、トラブルを避けて快適に入場できます。詳しくは公式サイトの訪問準備ページでもご確認いただけますので、訪れる直前に確認すると安心です。

凱旋門へのアクセスと入場方法

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準備が整ったら、いよいよパリの中心地、シャルル・ド・ゴール広場へ向かいましょう。しかし、この広場は世界でも有数の交通量を誇るロータリーの一つです。凱旋門に安全かつ確実にたどり着くためには、正しいルートを把握しておくことが非常に大切です。

シャルル・ド・ゴール広場へのアクセス方法

凱旋門がそびえるシャルル・ド・ゴール広場(旧称エトワール広場)へは、公共交通機関の利用が最も便利で確実です。

  • メトロ(地下鉄)およびRER(高速郊外鉄道)

こちらが最も一般的なアクセス手段となります。最寄り駅は「Charles de Gaulle – Étoile(シャルル・ド・ゴール・エトワール)」駅で、以下の路線が乗り入れています。

  • メトロ: 1号線、2号線、6号線
  • RER: A線

主要なパリ市内の地点から気軽にアクセスでき、出口は凱旋門の目の前にあります。地下鉄の案内表示に従い、「Sortie(出口)」を目指せば迷うことはほとんどありません。

  • バス

バスを利用すると、パリの街並みを眺めながらの移動が楽しめます。22番、30番、31番、52番、73番、92番など、多数の路線がシャルル・ド・ゴール広場付近に停車します。

  • 絶対に避けるべきこと:地上での横断

広場に到着し凱旋門が目の前に見えると、つい道路をそのまま渡りたくなるかもしれませんが、これは絶対にやめましょう。巨大なロータリーには信号や横断歩道がなく、車が絶え間なく高速で通行しています。横断は非常に危険です。

  • 正しいルート:地下通路の利用

凱旋門へは、必ず専用の地下通路を通ってアクセスしてください。通路の入口は2カ所あります。

  • シャンゼリゼ通り側: シャンゼリゼ通りの進行方向に向かって右側の歩道に、地下に下りる階段があります。「Arc de Triomphe」と書かれた案内表示が出ているため、すぐに見つけられます。
  • グラン・ダルメ通り側: シャンゼリゼ通りとは反対側、ラ・デファンス方面へ向かうグラン・ダルメ通りの沿いにも同様の入口があります。

この地下通路を進むと、途中にチケット売り場やインフォメーションセンターがあり、そこからそのまま凱旋門の真下へつながっています。安全面を考慮すると、必ずこのルートを利用しましょう。

スムーズな入場のポイント

地下通路を抜けて凱旋門の敷地内に入ったら、いよいよ入場です。ここでも事前の準備が重要となります。

  1. 入場レーンの確認

入場口は通常、2つのレーンに分かれています。

  • 予約者・パス所持者レーン: オンラインでEチケットをあらかじめ購入した方や、パリ・ミュージアムパスを持っている方はこちらの列に並びます。比較的混雑が少なく、スムーズに進むことがほとんどです。
  • 当日券購入者レーン: 地下通路内の窓口でチケットを購入する方はこちらに並びます。混雑時には長時間待つ場合もあります。

購入済みのチケットの種別に応じて、正しい列に並ぶようにしましょう。

  1. セキュリティチェック

入場の際には手荷物のX線検査と身体検査が行われます。禁止物の持ち込みがないか、ここで厳しく確認されます。バッグは開けやすく準備し、ポケットの金属類は事前に取り出しておくとスムーズです。トラブルを避けるためにも、持ち物は最小限かつシンプルにまとめておくことをおすすめします。

  1. エレベーターまたは螺旋階段の選択

セキュリティを通過したら、いよいよ凱旋門内部に入ります。屋上へ上がる方法は主に2つあります。

  • 螺旋階段: 多くの観光客はこちらを利用します。入口からすぐに美しい螺旋を描く284段の階段が始まります。少し体力は要りますが、歴史的建造物の内部を自分の足で登る体験は格別です。
  • エレベーター: 門の柱内部に設置されていますが、主に車椅子利用者や身体の不自由な方、妊娠中の方、小さな子供連れの方が優先されます。エレベーターは中間階の展示室までしか行けず、屋上テラスへはさらに46段の階段を上らねばなりません。体力に自信があれば螺旋階段の利用をおすすめしますが、どうしても必要な場合は近くのスタッフに相談してみてください。

これで入場は完了です。螺旋階段の先に広がるパリ屈指の絶景が、あなたを待っています。

凱旋門の内部と屋上テラスを120%楽しむ

いよいよエトワール凱旋門のクライマックス、内部の探訪と屋上テラスからの壮大な眺望を体験する時がやってきました。ただ景色を見るだけでなく、各階の見どころを事前に知っておくことで、その感動は何倍にも膨らみます。

螺旋階段を上りながら歴史の重みを感じる

入場するとまず目に飛び込んでくるのは、まるで空へと続いているかのような284段の螺旋階段。少し目が回りそうになりますが、一歩一歩踏みしめるたびに、この門を築いた人々の情熱や、ここを通過した歴史の重みを肌で感じられる気がします。

冷たくひんやりとした石の壁に囲まれ、外の喧騒が嘘のように静かな空間です。すれ違う際は狭い階段なので譲り合う心も忘れずに。途中の小窓から差し込む自然光で、どのあたりまで登ったのか実感できます。きつく感じたら無理せず、自分のペースでゆっくり登るのがおすすめ。この階段そのものが、凱旋門体験の重要な一環だからです。

中間階の展示室で知識を深める

螺旋階段を登り切ると、屋上テラスのすぐ下に広々とした展示スペースが現れます。ここでは凱旋門の歴史や建築について学べ、ほっと一息つきながら知的好奇心を満たすことができる場所です。

  • 建築の歴史と構造: 凱旋門がどのように設計され、どのような工程で建てられたかを説明するパネルや模型が展示されています。30年以上もの歳月をかけた建設の歴史に触れることができます。
  • インタラクティブな展示: 最近リニューアルされたこの展示はデジタル技術を駆使し、子どもも大人も楽しめる内容です。特に、凱旋門のレリーフに刻まれた兵士たちが動くように見えるプロジェクションマッピングは見逃せません。
  • 無名戦士の墓を見下ろすカメラ: 展示室の床には、真下の「無名戦士の墓」を上から見られるライブカメラが設置されています。普段は見られない角度から、追悼の炎が静かに燃え続ける様子をじっと見つめることができます。
  • ギフトショップ: この階にはお土産ショップもあり、凱旋門をモチーフにしたスタイリッシュな雑貨や書籍、ポストカードなど、旅の記念にぴったりな品物が揃っています。ここでしか手に入らない限定グッズもあるかもしれません。

屋上へ進む前にぜひこのフロアで少し時間をとり、凱旋門への理解を深めてください。そうすることで、次に見る絶景が一層心に響くことでしょう。

パリを360度一望!圧巻の絶景パノラマ

展示室を出て最後の短い階段を上ると、屋外テラスに足を踏み出す瞬間、息を呑むこと間違いありません。目の前に広がるのは、遮るもののまったくない360度のパリ全景。ここからの眺めこそ、エトワール凱旋門が多くの観光客を魅了してやまない最大の理由です。

  • 放射状に伸びる12本の大通り

凱旋門を中心に星のごとく放射状に伸びる12本の大通りが織り成す見事な都市景観。ナポレオン3世とセーヌ県知事オスマン男爵が手がけたパリの大改造計画の象徴とも言えるこの光景は、まさに圧巻。その幾何学的な美しさに感嘆せずにはいられません。

  • 方角別に見るパリの名所

テラスをゆっくり一周しながら、パリのランドマークを探してみましょう。

  • 東側: 世界で最も美しい通りとされるシャンゼリゼ通りが、コンコルド広場のオベリスクを経て、その先のルーヴル美術館へまっすぐ伸びる象徴的な眺めです。まさにパリの顔と言える光景です。
  • 南側: シャンゼリゼ通りの右手には、優雅にそびえるエッフェル塔が見えます。夕暮れ時の夕日に染まる姿や、夜のシャンパンフラッシュの輝きは特に感動的です。
  • 北側: 小高い丘の上に白いドームが特徴的なサクレ・クール寺院が見えます。芸術家が集うモンマルトルの丘の景観は、また異なる趣を持っています。
  • 西側: シャンゼリゼ通りとは反対方向に伸びるグラン・ダルメ通りの先には、近代的な高層ビル群が立ち並ぶビジネス街ラ・デファンスと、その中心に建つグランダルシュ(新凱旋門)が望めます。ナポレオンの凱旋門と対となる現代の門が、パリの歴史の連続性を感じさせてくれます。
  • 訪問者向けの写真撮影ポイント

この絶景を記録に残すためのコツをいくつかご紹介します。

  • 人物と景色を一緒に: 人物を撮る場合、安全柵に寄りかからず少し離れて広角で写すと、背景のパリの街並みがダイナミックに映えます。
  • パノラマ撮影機能の活用: スマートフォンのパノラマ機能を使えば、360度の景色を一枚の画像に収められます。
  • シャンゼリゼ通りを背景に: 最も人気のある構図は、真っ直ぐに伸びるシャンゼリゼ通りを背に撮った一枚です。
  • 時間帯ごとの魅力の違い

凱旋門の屋上は訪れる時間によってまったく異なる表情を見せてくれます。

  • 昼間: 青空の下、パリの街並みの細部まで鮮明に見渡せます。建物の色合いや形状、街路樹の緑が鮮やかに映え、活気あふれるパリを感じることができます。
  • 夕方(サンセット): 最もロマンティックで人気の高い時間帯。空がオレンジやピンクに染まり、セーヌ川に夕日が反射して輝く様子は、言葉を失うほどの美しさです。訪れる際は、日没時刻を事前に調べて早めに場所を確保するのがおすすめです。
  • 夜景: 「光の都」パリの真髄を味わえるのが夜景です。シャンゼリゼ通りの街灯が黄金の川のように輝き、ライトアップされたエッフェル塔が闇に浮かび上がります。毎時0分から5分間のエッフェル塔のシャンパンフラッシュをここで見るのは贅沢な体験と言えるでしょう。

どの時間帯に訪れても、凱旋門の頂上からの眺望は、あなたのパリ旅行において忘れ難い思い出のひとつになること間違いありません。

知っておくと便利な情報とトラブルシューティング

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旅には予想外の出来事がつきものです。凱旋門を訪れる際に役立つ、事前に知っておくと安心な情報や、もしもの際の対処法をまとめました。

ベストな訪問時間と所要時間

  • 混雑を避けたい場合

一般的に、観光客が動き出す前の午前中の早い時間帯(開館直後)が最も空いています。ゆったりと自分のペースで見学したい、または人の少ない写真を撮りたい方にはこの時間帯がおすすめです。また、閉館間際の夜遅い時間帯も比較的空いてくる傾向があります。

  • 絶景を楽しみたいなら

先述の通り、景観が最も美しいのは日没前後の時間帯です。ただし、この時間帯は多くの人が狙うゴールデンタイムで、一年を通じて最も混雑することを覚悟してください。オンラインでの時間指定予約は必須です。冬季は日没が早いため、夜景までゆっくり楽しむことができます。

  • 見学にかかる時間

凱旋門の見学にかかる時間は個人差がありますが、おおよそ1時間から1時間半程度を目安にすると良いでしょう。

  • 階段の昇降:約15〜20分
  • 中間階の展示室見学:約20〜30分
  • 屋上テラスでの鑑賞:約30分以上

写真撮影に熱中したり、景色をじっくり味わったりするとあっという間に時間が経ちます。次の予定がある場合は、余裕をもったスケジュール設定をおすすめします。

万が一のトラブル時の対応

  • チケットのキャンセル・返金について

残念ながら、自己都合(予定変更や寝坊など)によるチケットのキャンセルや返金、日時変更は基本的に認められていません。購入時にこの点が明記されているため、予約は慎重に行いましょう。

ただし、ストライキや悪天候、公式行事など、施設側の都合で予告なく閉鎖されるケースもあります。その際は、公式サイトやチケット販売サイトで返金や代替日の案内があることがあります。こうした場合に備え、訪問当日は必ず公式サイトを確認し、営業状況をチェックする習慣をつけると安心です。さらに、フランス観光開発機構のサイトでも大規模なストライキ情報が提供されています。

  • 悪天候の場合

雨や強風などの天候状況によっては、屋上テラスが安全上の理由で閉鎖されることがあります。この点は予測が難しく、運に任せるほかありません。テラスが閉鎖されていても、中間階の展示室までは見学可能ですので、凱旋門の歴史をじっくり学ぶ機会と捉えましょう。なお、テラス閉鎖のみでのチケット料金の返金は通常ありません。

  • 体調不良や階段の困難時

284段の螺旋階段は想像以上に体力を消耗します。途中で体調が悪くなったり、登るのが難しくなった場合は無理をせず、踊り場で休むかスタッフに助けを求めてください。基本的にエレベーターは優先利用者向けですが、緊急時や体調不良の場合は事情を説明すれば、利用を許可してもらえる可能性があります。

バリアフリーに関して

エトワール凱旋門は歴史的建造物のため、残念ながら完全なバリアフリー対応ではありません。車椅子の方や歩行が困難な方はエレベーターで中間階の展示室まで上がることが可能で、スタッフが案内してくれますので入り口で声をかけてください。

ただし、屋上テラスへは中間階からさらに46段の階段を上る必要があり、エレベーターやリフトの設備はありません。 そのため、車椅子での屋上テラスへのアクセスはできません。この点については事前に理解しておくことが大切です。介助者1名は無料で入場できます。

凱旋門周辺の楽しみ方

凱旋門の頂上からの素晴らしい眺めを満喫した後は、その周辺エリアの散策もぜひ楽しんでみてください。凱旋門はパリの主要な観光スポットの中心に位置しており、見どころが豊富にあります。

世界一美しい通り、シャンゼリゼを歩く

凱旋門の屋上から見下ろしたあの壮麗なシャンゼリゼ通りを、今度は実際に歩いてみませんか。凱旋門からコンコルド広場までの約2キロにわたるこの大通りは、散策するだけでも心が弾む場所です。

プラタナスの並木道が続き、ルイ・ヴィトンやカルティエといった高級ブランドの旗艦店、自動車メーカーのショールーム、映画館、そして雰囲気の良いカフェやレストランが軒を連ねています。ウィンドウショッピングを楽しんだり、オープンカフェで通行人を眺めながらエスプレッソを味わったりと、パリらしい優雅なひとときを過ごせます。

凱旋門を背景に素敵な写真を撮影する

凱旋門の美しい姿を写真に収めるなら、少し離れた場所から撮影するのがおすすめです。

  • シャンゼリゼ通りの中央分離帯

最も定番でありながら最高の撮影スポットです。凱旋門から少し下ったシャンゼリゼ通りの中央分離帯には、歩行者が安全に待てるスペースがいくつかあります。ここから望遠レンズを使って撮影すれば、通りの先にそびえる凱旋門が絵葉書のような一枚に収まります。ただし、車の交通には十分ご注意ください。

  • グラン・ダルメ通り側から

シャンゼリゼ通りとは反対側からの撮影は、また違った表情を見せてくれます。特に夕暮れ時、凱旋門の向こうに沈む夕日が幻想的な光景を演出します。

  • 少し離れた場所からの眺め

コンコルド広場やトロカデロ広場(エッフェル塔の定番撮影スポット)など、遠くからパリの街並みとともに凱旋門をフレームに収めるのも魅力的です。

凱旋門のふもとで感じるパリの賑わい

凱旋門のすぐ真下、地下通路から地上に出たところで立ち止まり、周囲を見渡してみてください。12本の大通りから車がひっきりなしに流れ込み、巨大なロータリーを次々と駆け抜けていく様子は、まるで都市という生命体の血流を目の当たりにしているかのようです。この活気あふれる喧騒も、パリの魅力のひとつです。近くのカフェのテラス席に腰を落ち着け、この壮大な交通のシンフォニーを背景に一息つく時間は、きっと心に残る特別な思い出となるでしょう。

永遠に記憶されるパリの空

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エトワール凱旋門の旅はいかがでしたか。 284段の螺旋階段を上り切った先に広がるのは、ただの美しい景色だけではありません。そこには、ナポレオンが抱いた勝利への夢が息づき、数々の戦いを乗り越えて平和を勝ち取ったフランス国民の祈りが込められています。そして、未来へとまっすぐに伸びるパリの街並みが広がっているのです。

昼の澄んだ青空の下で輝く整然とした街並みも、夕日に染まるロマンチックな空も、星のように輝く夜景も、すべてがこの場所でしか味わえない特別な光景です。あなたはこのテラスの上で風を感じ、歴史の息吹に触れながら、パリという街を全身で感じ取ることでしょう。

この門はフランスの栄光と誇りの象徴であると同時に、訪れるすべての旅人にとって忘れがたい思い出の扉でもあります。凱旋門の頂から眺めるパリの空は、きっとあなたの心に深く刻まれ、いつかまたこの地へ戻りたいという気持ちを呼び覚ましてくれるに違いありません。

このガイドが、あなたの素晴らしいパリ旅行のお手伝いとなることを心より願っています。さあ、地図を手に取り、歴史と絶景が迎えるあの門へと歩みを進めてください。ボン・ヴォヤージュ!

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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