MENU

マジック:ザ・ギャザリングの聖地へ!カードと旅する究極ガイド

カードをスリーブに入れる音、シャッフルする手の感触、そして対戦相手との間に流れる緊張と興奮。マジック:ザ・ギャザリング(MTG)は、ただのカードゲームではありません。それは世界共通の言語であり、文化であり、僕たちプレイヤーを繋ぐ架け橋です。

こんにちは、勇気です。カナダでワーキングホリデーをしていた頃、言葉の壁にぶつかりながらも、現地のゲームショップでMTGのデッキを広げた瞬間、国籍も年齢も関係なく仲間ができたあの感動は今でも忘れられません。カード一枚一枚に込められたアートと戦略、そしてそれを取り巻くコミュニティの熱気。その中心にある「聖地」を、いつかは訪れてみたい。そう夢見ているプレイヤーは、きっと僕だけではないはずです。

この記事は、そんなあなたのための「聖地巡礼」完全ガイド。開発の心臓部から、世界中の猛者が集う熱狂のイベントまで、マジックを愛する者が一度は訪れたい場所への旅の計画、準備、そして楽しみ方を、僕自身の経験や失敗談も交えながら、余すところなくお伝えします。単なる観光案内ではありません。あなたが実際にパスポートを手に取り、デッキケースをカバンに詰め、旅に出るための一歩を踏み出すための、具体的なマニュアルです。さあ、一緒に旅の準備を始めましょう。世界は、あなたのプレイマットです。

ゲームの世界を飛び出し、新たな「聖地」への旅を夢見るなら、ブレイキング・バッドの聖地巡礼完全ガイドもあなたの冒険心をくすぐるはずです。

目次

創造の源泉、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト本社

renton-wizards-headquarters

すべての物語の始まりの場所。マジックのカードが誕生し、テストされ、世界中へ送り出される拠点。それがアメリカ・ワシントン州レントンにあるウィザーズ・オブ・ザ・コースト(WotC)の本社です。ここは、私たちプレイヤーにとって「創造の源」と呼ぶに相応しい場所。リチャード・ガーフィールドがこのゲームの原点を生み出し、マーク・ローズウォーターをはじめ多くの開発者たちが日々、新しい世界観やメカニズムの構築に頭を悩ませている…そんな光景を想像するだけで、胸が高鳴りますよね。

聖地訪問、その現実と夢

「次のアメリカ旅行ではWotCの本社に絶対行くぞ!」と気合を入れる気持ち、痛いほど理解できます。僕も同じでした。でも、ここでひとつ大事な現実をお伝えしなければなりません。残念ながらWotC本社は一般プレイヤー向けに常時開放されているわけではなく、予約なしで内部を見学できるツアーなども基本的には実施されていません。関係者専用の施設、というのが実情です。

がっかりしましたか?安心してください、そこで諦めないでください。聖地巡礼の形は一つではありません。実際に中に入れなくとも、現地を訪れることには多くの意味があります。緑に囲まれた敷地の中に立つスタイリッシュなオフィスビルを外から眺め、その空気を吸い込む。ここで今まさに次のセットのカードがデザインされていると想像を膨らませるだけで、マジックへの愛情はこれまで以上に深まるはずです。エントランスのロビーにはマジックの歴史を物語る展示があると言われており、運がよければその一部を垣間見る機会もあるかもしれません(ただし確実な情報ではないため、過度な期待は避けてください)。

訪問の際は、あくまで企業オフィスへの敬意を忘れないようにしましょう。大声を出したり、敷地周辺に長時間とどまるのはマナー違反です。静かにその場の雰囲気を楽しみ、記念写真を撮る程度にとどめるのが洗練された巡礼者の心得と言えます。

本社周辺の「もうひとつの聖地」も訪ねてみよう

WotC本社を訪れる旅を、さらに特別なものにするプランがあります。それは、本社のあるシアトル近郊エリアが、アメリカでも屈指のマジックコミュニティが根付く土地であること。特に、世界的に有名なカードショップ「Card Kingdom」が運営しているゲームスペース「Mox Boarding House」は、本社とセットで訪れるべきもうひとつの聖地です。

シアトルとベルビューに店舗を持つMox Boarding Houseは、単なるカードショップにとどまりません。広々としたプレイスペースや充実の品揃えに加え、レストランやバーも併設。食事やお酒を楽しみながら一日中カードゲームに没頭できる、まさにゲーマーの楽園です。WotCの社員がプライベートで訪れることもあると聞いています。

WotC本社で創造のエネルギーを感じた後に、Mox Boarding Houseで地元プレイヤーたちと対戦する。これほど贅沢なマジック体験はなかなかありません。カナダにいた頃、僕はバンクーバーから日帰りでシアトルのイベントに参加したことがありますが、あの地域のプレイヤーの腕前の高さとマジックへの熱意には驚かされました。ぜひあなたも自慢のデッキを携え、このゲーマーの聖地を訪れてみてください。

世界中のプレイヤーが集う祭典 – MagicConへの参加

もしマジックの聖地が「場所」ではなく「体験」だとしたら、その答えは間違いなく「MagicCon」でしょう。かつてはグランプリ(GP)やマジックフェスト(MagicFest)と呼ばれていた、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが主催する公式の大規模イベントです。世界各地の主要都市で年に数回開催され、マジックプレイヤーにとっての一大祭典となっています。

プロからカジュアルプレイヤー、コレクターやアーティスト、コスプレイヤーまで、マジックを愛するあらゆる人々が世界中から一つの会場に集まる光景は圧巻です。メインイベントのプロツアー予選や大規模トーナメントの緊張感、会場各所で繰り広げられるサイドイベントの熱気、限定グッズを求める長蛇の列、そしてお気に入りのアーティストにサインをねだる子どもたちの笑顔――この空間にいるだけで、自分がマジックという巨大なコミュニティの一員であることを強く実感できます。

私が初めて海外の大型イベントに参加したのは、ワーキングホリデーでカナダに滞在していた時でした。トロントで開催されたグランプリに足を運んだ際、会場に入った瞬間に何千人ものプレイヤーが同時にシャッフルする「ザザザ…」という音に鳥肌が立ったことを今でも覚えています。言葉が通じなくても、対戦が始まればマジックが共通の言語となり、トレードを申し込めば身振り手振りで笑い合える。そんな経験が私の人生観に少し変化をもたらしました。旅とマジックはこんなにも相性が良いのかと感じたのです。

あなたもこの特別な体験をしてみませんか?安心してください、しっかり準備をすれば海外のMagicCon参加は決して難しくありません。ここからは、その具体的なステップを一つずつ解説していきます。

旅の出発点 – MagicCon参加計画の立て方

思い立ったが吉日とはいえ、海外の大型イベントへ参加するには周到な準備が必要です。計画の初期段階でつまずかないよう、一つずつ順を追って確認しましょう。

ステップ1: 開催地と日程を確認する

まずは、MagicConがどこで、いつ開催されるのかを把握することから始めます。情報はすべて公式サイトにまとめられているので、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト運営のMagicCon公式サイトを定期的にチェックしましょう。

ここでは今後の開催地(ラスベガス、シカゴ、アムステルダムなど)や日程が案内されます。自分のスケジュールや予算、そして「訪れてみたい街」という旅の醍醐味も加味して、参加するイベントを決めます。個人的には観光も楽しめる都市での開催を選ぶのがおすすめです。マジックだけでなく、その地の文化や食事も味わえれば、旅の満足感は格段に高まります。

ステップ2: チケットを手に入れる

参加するイベントが決まったら、次はチケットの確保です。MagicConのチケットは開催数ヶ月前から公式サイトで販売され、人気のイベントはすぐに売り切れることもあるので、販売開始日をカレンダーに登録しておくことを強くおすすめします。

チケットには複数の種類があります。

  • シングルデー・バッジ (Single Day Badge): 指定した1日のみ入場可能なチケット。
  • ウィークエンド・バッジ (Weekend Badge): 通常開催される3日間(金曜〜日曜)いつでも入場できるチケット。
  • VIPパッケージ (VIP Package): 入場に加え、限定プレイマットやグッズ、優先入場などがセットになった特典付きの豪華版。

はじめて参加するなら、会場の雰囲気を十分に味わえる「ウィークエンド・バッジ」が特におすすめです。また、早めに購入すると割引が適用される「アーリーバード(Early Bird)」価格が設定されていることも多いので見逃さないでください。

購入手続きは英語のサイトで行いますが、名前、メールアドレス、クレジットカード情報の入力だけなので心配する必要はありません。落ち着いて対応すれば問題ありません。購入完了後に届く確認メールは、当日にバッジを受け取る際に必要になることがあるため、必ず保管しておきましょう。

ステップ3: 航空券と宿泊先を予約する

チケットが手に入ったら、すぐに航空券とホテルの予約に取りかかりましょう。イベントの開催日が近づくにつれて、会場近くのホテルは満室になり、航空券の価格も高騰していきます。特にMagicConのような大規模イベントでは、世界中から何千、何万もの人々が同じ目的地を目指して集まるため、この迅速な対応が非常に重要です。

  • 航空券: スカイスキャナーなどの航空券比較サイトを活用して複数の航空会社の価格を比較してください。出発の3ヶ月から半年前くらいに探し始めるのが、割安なチケットを見つけやすいと言われています。
  • 宿泊先: 最も大切なのは会場へのアクセスの良さです。理想的には会場から徒歩圏のホテルを選びましょう。イベントは朝早くから夜遅くまで行われることが多く、疲れた体で長い移動を強いられるのは予想以上に辛いものです。徒歩圏の宿泊先なら、疲れた時にすぐ休憩でき、荷物を置きに戻ることも簡単です。多少割高に感じても、時間と体力を節約する価値は十分にあります。予算を抑えたい場合は、公共交通機関で一本で会場に行ける場所を選ぶのが賢明です。

私の失敗談をひとつ。以前、宿泊費を節約しようと会場からバスで1時間もかかる宿を選んだことがあります。朝は満員のバスに揺られ、夜はイベント後の懇親会にも参加できず、ただ疲弊して宿に戻るだけの毎日でした。「あの時もう少しお金を出して近くに泊まっていれば、もっとイベントを楽しめたのに」と心から後悔しました。皆さんはどうか、賢く選択してください。

聖地巡礼のための完全準備ガイド

sacred-pilgrimage-preparation

計画を立ててチケットや宿泊先も無事に押さえ、いよいよ旅がリアルに感じられる段階に入りました。ここからは、聖地巡礼を最高の体験にするための準備に焦点を当てていきます。特に持ち物と心構えは、旅の快適さと楽しさを左右する非常に重要なポイントです。

持ち物リスト – これだけは絶対に忘れずに!

海外旅行の準備はいつもワクワクしますが、MTGイベント参加に際しては少し特殊なアイテムの用意が必要です。必須のものから、あると便利なグッズまで、私の経験をもとにしたチェックリストをお届けします。

絶対に欠かせないトラベルアイテム

  • パスポート: 有効期限を必ず確認しましょう。渡航先によっては、入国時に6ヶ月以上の残存期間が求められる場合があります。
  • ビザ(または電子渡航認証): 渡航先が求めるビザや、アメリカのESTA、カナダのeTAなどを事前に申請し、取得しておくことが必要です。これを怠ると、空港で搭乗拒否される可能性があります。申請は余裕を持って、必ず公式サイトから行いましょう。高額な代行業者に注意が必要です。
  • 航空券(eチケット)とホテルの予約確認書: 印刷したものとスマホのスクリーンショットの両方を用意しておくと、安心感があります。
  • 現金とクレジットカード: 現地通貨を少し(交通費や軽食用など)持つほか、海外で利用可能なクレジットカードを最低2枚用意しましょう。カード会社を分けておくことで、どちらかが使えなくなった時のリスクを軽減できます。
  • 海外旅行保険の加入証明書: これには必ず加入してください。不慣れな土地での病気やケガ、盗難などのリスクを考えると、金銭的・精神的負担を大きく軽減できます。キャッシュレス治療や日本語サポートも安心材料です。お守り代わりに必須の加入をおすすめします。

マジック・プレイヤー必携の三種の神器

  • トレード用バインダー: 海外イベントの醍醐味であるトレードに不可欠。言葉の壁を越え、バインダーを見せれば自然と人が集まります。高価なカードは別ファイルにしまい、日本限定のアニメ柄スリーブやプレイマットもトレード材料として喜ばれます。
  • プレイ用デッキ: メインイベント参加ならそのフォーマットに対応したデッキを用意し、サイドイベントも楽しむならモダン、パイオニア、コマンダー(EDH)など複数持っていくと遊びの幅が広がります。デッキは頑丈なデッキケースに入れ、必ず手荷物にして機内に持ち込むことを強くおすすめします。万が一のロストバゲージで旅の目的が損なわれるのを防ぎましょう。
  • サプライ用品(プレイマット、スリーブ、ダイスなど): お気に入りのプレイマットは自分のテリトリーを示すアイテムであり、会話のきっかけにもなります。予備スリーブ、多面体ダイス、トークンカード、ペンやメモ帳も忘れず携帯しましょう。

快適さを高める便利グッズ

  • モバイルバッテリー: 会場ではスケジュール確認やトレードの相場調査にスマホが大活躍。電源確保が難しいため、大容量のモバイルバッテリーは必需品です。
  • 折りたたみ式水筒: 多くの会場にはウォーターサーバーがあり、空の水筒を持っていけばいつでも水分補給でき、経済的です。
  • 常備薬と簡易応急セット: 頭痛薬や胃腸薬、絆創膏など使い慣れた日本製の薬を持参すると安心です。
  • サインペン: アーティスト・アレイでサインをもらう際に必須。カードの色に合わせて金や銀のペンを用意するとさらに良いでしょう。
  • 小さめのリュックやショルダーバッグ: 会場内の移動時にデッキやバインダー、貴重品をまとめて持ち運べるバッグがあると非常に便利です。

心構えとルール – 郷に入れば郷に従え

持ち物の準備が整っても、現地のルールやマナーを知らなければ予期せぬトラブルや他の参加者への迷惑を招くことがあります。安全かつ快適にイベントを楽しむために、以下の点に気をつけましょう。

会場でのルールとマナー

  • 持ち込み禁止物: MagicConの会場ではセキュリティチェックがあります。大きな荷物(スーツケース等)や外部持ち込みの飲食物(特にアルコール類)が制限されている場合がほとんどです。詳細は各イベントの公式サイトのFAQを事前に必ず確認してください。
  • 服装について: 特に厳しい服装規定はありません。基本的には自由ですが、動きやすく快適なTシャツ、パーカー、ジーンズ、スニーカーなどが最適です。会場の冷暖房が効きすぎることもあるため、脱ぎ着しやすい上着を一枚持っていくと便利です。長時間のイベントなので、足が疲れにくい靴を選ぶことが最重要です。

トレードでの心得

海外プレイヤーとのトレードはMagicConの大きな楽しみのひとつ。しかし、注意点も忘れずに。

  • 相場の事前確認: トレードを始める前にカードの相場を必ず把握しましょう。海外ではTCGplayerなどがよく基準として使われます。スマホアプリですぐ確認できるよう準備しておくとスムーズです。
  • フェアプレイの精神: お互いが納得のいく、気持ちの良いトレードを心掛けてください。相手が相場を知らないからと不当な取引を持ちかけるのは絶対に避けましょう。
  • 言葉の壁を恐れない: 「Trade?」とバインダーを見せるだけでもコミュニケーションは始まります。欲しいカードを指差し、電卓アプリで金額を示せば、言葉が通じなくても交渉は成立します。大切なのは楽しむ気持ちと相手への敬意です。

セキュリティ意識を高く保つ

残念ながら、人が多く集まる場所では盗難リスクも増します。特に高価なカードを入れたデッキケースやトレードバインダーは狙われやすいので注意が必要です。

  • 荷物から目を離さない: 対戦中も自分の足元や椅子の下に荷物をきちんと置いておきましょう。トレード中もバッグは必ず体の前で抱えるようにしてください。
  • 貴重品は分散して持つ: パスポート、現金、クレジットカード類は一つの財布にまとめず、複数に分けるのが効果的です。
  • リュックは前に抱える: 人混みを移動する際はリュックを前に抱えることで、スリのリスクを大幅に減らせます。

「自分だけは大丈夫」という油断が一番の落とし穴です。少し神経質なほどでちょうど良いと心得てください。楽しい思い出を守るため、自分の身は自分で守る意識を常に持つことが大切です。

MagicConを120%楽しむための行動マニュアル

さあ、いよいよイベント当日がやってきました。空港に降り立ち、ホテルにチェックインを済ませたら、期待に胸を膨らませつつ会場へと向かいます。ここからは、会場到着後にイベントを存分に楽しむための具体的な行動ガイドをご紹介します。

会場到着からイベント参加までの流れ

イベントの初日朝は、参加者が一斉に会場へ押し寄せるため混雑が予想されます。時間に余裕を持って動くことが重要です。 最初に行うべきは、「バッジ(入場証)の受け取り」です。事前にオンラインで購入したチケットの確認メール(QRコードなどが記載されています)を提示し、本人確認(パスポートなど)を行った上で、ネックストラップ付きの入場バッジを受け取ります。このバッジはイベント期間中ずっと身につけておく必要があるため、絶対に紛失しないようご注意ください。

バッジを受け取ったら、まずは会場全体の構造を把握しましょう。入口で渡される会場マップや、公式のコンパニオンアプリ(もしあれば)を活用し、メインイベントエリア、サイドイベント受付、アーティスト・アレイ、物販ブース、トイレやフードコートなどの位置関係を確認します。これだけでも、その後の行動効率は格段にアップします。

メインイベントだけじゃない!サイドイベントの楽しみ方

MagicConの目玉は、もちろんプロツアー出場権をかけた大規模なメインイベントです。競技志向のプレイヤーで自身の腕試しをしたい方は、ぜひ挑戦してみてください。長時間にわたる真剣勝負の中で勝利を掴んだときの喜びは、何にも代え難いものがあります。

しかし、MagicConの真の魅力はそれだけには留まりません。私が特におすすめしたいのは、バラエティ豊かな「サイドイベント」です。

  • スケジュールイベント: 特定の時間に開始される、モダン、パイオニア、シールド、ドラフトなど多彩なフォーマットのトーナメントです。
  • オンデマンドイベント: 参加者が一定数(例えば8人)集まると随時開催される小規模イベント。気軽にドラフトや4人戦のコマンダーを楽しみたいときにぴったりです。

サイドイベントの魅力はその気軽さと多様性にあります。メインイベントで負けてしまってもすぐに気持ちを切り替えて、別のイベントに参加が可能です。普段あまり遊ぶ機会のないフォーマットに挑戦したり、お気に入りのコマンダーデッキで世界中のプレイヤーと対戦したりできます。また、参加するとパックや「プライズチケット」が賞品としてもらえ、集めたチケットは特設の「プライズウォール」でシングルカードやプレイマット、Tシャツなど好みの景品と交換可能です。このシステムが収集心を刺激して、多くのプレイヤーに好評を博しています。

アーティスト・アレイと物販ブースの魅力

マジックの魅力の一つは、その美しいカードアートにあります。アーティスト・アレイは、それらのカードイラストを手がけたアーティスト自身がブースを出し、ファンと直接コミュニケーションができる夢のようなスペースです。お気に入りのカードのイラストレーターに、カードやプレイマット、画集などへサインをもらうこともできます。アーティストによっては、オリジナルのプリントやトークンカードの販売、またカード表面にオリジナルイラストを追加する「オルタレーション」サービスを提供していることも。

憧れのアーティストを目の前にすると緊張するかもしれませんが、思い切って話しかけてみましょう。「Your art is amazing!」「This is my favorite card.」といったシンプルな言葉でも、必ず気持ちは伝わります。彼らも自分の作品を愛してくれるファンとの交流を楽しみにしているのです。

そしてもう一つの楽しみが物販コーナーです。MagicCon限定のプレイマット、Tシャツ、ピンバッジ、シークレットレイヤーなど、ここでしか手に入らないアイテムが揃っています。人気アイテムは早めに売り切れてしまうこともあるので、気になる商品があれば初日の早い時間帯に訪れることをおすすめします。

言葉の壁を越えて – 海外プレイヤーとの交流ポイント

「英語が苦手だから海外のイベントには不安…」と思う方もいるかもしれませんが、心配はいりません。なぜなら、私たちには「マジック」という最強の共通言語があるからです。

対戦中は、カードを指差したり簡単なジェスチャーを用いたりすれば、ほとんどの意思疎通が可能です。いくつかの基本フレーズを覚えておくと、よりスムーズで楽しい会話ができるでしょう。

  • 対戦開始時: “Hi, good luck, have fun.”(こんにちは、幸運を祈ります、楽しみましょう)
  • 良いプレイをされた時: “Nice play!” / “Good one.”(いいプレイですね!)
  • 強いカードが引けた時: “Wow, strong top deck!”(わあ、いいトップデック!)
  • 対戦終了時: “Good game.”(良いゲームでした)
  • トレード希望時: “Excuse me, trade?”(すみません、トレードしませんか?)

大切なのは完璧な英語を話すことではなく、「伝えたい」という気持ちを持つこと。単語や簡単なフレーズだけでも、相手は必ず理解しようとしてくれます。私もカナダで文法も発音もめちゃくちゃな英語で話しかけましたが、皆さん笑顔で対応してくれました。マジックプレイヤーは基本的に親切でフレンドリーな人が多いので、失敗を恐れず積極的にコミュニケーションを楽しんでみてください。その一歩が、忘れられない出会いにつながるかもしれません。

トラブル発生!その時のためのサバイバル術

emergency-survival-guide

どんなに綿密に準備をしても、旅先ではトラブルが起こりうるものです。しかし、あらかじめ対処法を把握しておけば、慌てず冷静に対応できます。ここでは、海外で開催されるMagicCon参加中に起きる可能性のあるトラブルと、その解決法についてご紹介します。

チケットの紛失・トラブル

「購入したはずのチケット確認メールが見当たらない」「会場でバッジを失くしてしまった!」という場合は、まず深呼吸して会場内に設置されている「カスタマーサービス」や「ヘルプデスク」と表示された窓口を探しましょう。事情を説明すればスタッフが対応してくれます。オンラインで購入した場合は、購入時に使った名前、メールアドレス、クレジットカード情報などを伝えれば、購入履歴を調べてもらえます。万が一に備え、チケットの確認メールはスクリーンショットやPDFをクラウドに保存するなど、複数の場所にバックアップを残しておくと安心です。

フライトの遅延・欠航

悪天候や機材トラブルにより飛行機が遅延したり欠航したりすることは珍しくありません。

  • 空港での対応: まずは利用する航空会社のカウンターに向かい、状況を確認しましょう。代替便の手配を依頼し、必要に応じて宿泊施設の準備について相談します(航空会社が手配する場合もあります)。感情的にならず冷静に、しかし自身の要望はしっかり伝えることが重要です。
  • 海外旅行保険の活用: もし加入している海外旅行保険に「航空機遅延費用補償」があれば、遅延によって生じた食事代や宿泊費が補償されることがあります。保険会社のサポートセンターに連絡して、必要な手続き(領収書などの保管)を確認しましょう。これのためにも、契約内容は事前にしっかり読み込んでおくことが大切です。

体調不良・怪我

慣れない環境や時差ボケ、食べ物の変化などで体調を崩すこともあります。

  • 軽度の症状の場合: 現地のドラッグストア(CVSやWalgreensなど)で適した市販薬を購入することが可能です。薬剤師に相談するのもおすすめです。
  • 重症の場合・怪我をした場合: 無理をせず病院を受診しましょう。その際まず連絡すべきは、加入している海外旅行保険のサポートデスクです。提携病院の案内や通訳手配、キャッシュレス診療の手続きなど安心できるサポートが受けられます。直接病院に行くと高額な医療費を一時的に立て替えなければならないことが多いので注意してください。

カードの盗難・紛失

考えたくはないものの、最も起こりやすく精神的なダメージも大きいトラブルです。

  • 会場内での紛失: まずは会場の「Lost & Found(遺失物係)」に届け出ましょう。見つかればここに預けられている可能性があります。
  • 盗難が疑われるとき: すぐに会場のセキュリティに連絡し、現地警察にも被害届(ポリスレポート)を出してください。海外旅行保険に「携行品損害補償」が付いていれば、このポリスレポートをもとに保険金の請求が可能な場合があります(ただし、カードの価値証明など手続きは簡単ではありません)。

何よりも重要なのは「盗難を防ぐために最大限の注意を払う」ことです。荷物から目を絶対に離さないことを徹底すれば、リスクは大幅に減らせます。

聖地はイベントだけじゃない – 世界の有名カードショップ巡り

MagicConという「祭典」への参加は、まさに聖地巡礼のハイライトであることは間違いありません。しかし、旅の醍醐味はそれだけにとどまりません。世界中には、マジックプレイヤーなら一度は訪れてみたいと願う伝説的なカードショップが点在しています。イベントの前後に少し足を延ばして、そうした名スポットを訪れることもまた、素晴らしい巡礼のひとつと言えるでしょう。

【アメリカ・シアトル】Card Kingdom/Mox Boarding House

Wizards of the Coast本社の近郊に位置するシアトルエリアで際立つのが、世界最大級のオンラインカードショップCard Kingdomが運営するリアル店舗「Mox Boarding House」です。単なるカードショップの枠を超えた総合的なゲームエンターテイメント施設で、広大なプレイスペースや壁一面にずらりと並ぶシングルカードのストレージ、数多くのボードゲーム、さらにはビールや美味な料理を楽しめるレストラン&バーを備えています。プレイヤーたちが「こんな場所があったらいいのに」と夢見るすべての要素がここに詰まっています。WotC本社訪問とセットにして、マジックの故郷を直接体感する旅のプランは、多くのアメリカのプレイヤーにとっても憧れのルートとなっています。

【ベルギー・ブリュッセル】Outpost Gamecenter

ヨーロッパのMagicConに参加するなら、ぜひ立ち寄りたいのがベルギーの首都ブリュッセルにある「Outpost Gamecenter」です。ヨーロッパでも屈指の規模を誇るゲームセンターとして知られ、その広大さと活気あるコミュニティは圧巻です。複数フロアにわたるプレイスペースで、連日さまざまなゲームイベントが催されています。ブリュッセルは欧州の地理的中心に位置し、ドイツやフランス、オランダなど近隣諸国から多数のプレイヤーが訪れます。多言語が飛び交う環境の中で、マジックという共通言語を通じてつながる体験は、ヨーロッパならではの魅力といえるでしょう。

【日本・東京】晴れる屋トーナメントセンター

ここまで海外の聖地を紹介してきましたが、私たち日本のプレイヤーにとって最も身近であり、世界中のプレイヤーから「聖地」として認識されている場も忘れてはなりません。東京・高田馬場にある「晴れる屋トーナメントセンター」です。世界最大級の座席数を誇るプレイスペース、圧倒的なシングルカードの在庫量、そして毎日のように開催される多彩なイベントがここにはあります。海外のプロプレイヤーや人気コンテンツクリエイターが来日する際にも、ほぼ必ず訪れるとされる場所です。海外のMagicConで出会ったプレイヤーに「日本から来た」と伝えると、「Hareruya! I want to go there!」と言われることも少なくありません。身近すぎて気づきにくいかもしれませんが、私たちには世界に誇れる聖地がすでに存在しているのです。

カードが繋ぐ、旅の記憶

card-travel-memory

マジックの聖地を巡る旅とは、単に名高い場所を訪れたりイベントに参加したりすることだけではありません。むしろ、本質はマジックという共通の情熱を抱く世界中の人々と出会い、カードを介して交流し、笑い合うその体験にあると、僕は考えています。

慣れない土地での長旅は、決して楽なものばかりではないでしょう。言葉の壁に戸惑い、フライトの遅れに苛立ち、もしかすると対戦で悔しい思いを味わうこともあるかもしれません。僕自身も、トレードで少し損をしてしまったり、会場の場所がわからずイベントに遅れそうになったりと、小さな失敗を何度も経験してきました。

しかし、それらもすべて「旅」の一部です。そして、そうした試練を乗り越えた先には、かけがえのない瞬間が待っています。不慣れな英語でトレードが成立した喜び。国籍の違うプレイヤーとの熱い対戦の後に交わす「Good game」というひと言。イベント終了後にパブで出会った仲間たちと、夜通し繰り広げたマジック談義。こうしたひとつひとつの思い出が、どんなレアカードよりも価値のある、あなただけの宝物となるのです。

この記事を読んで心が少しでも動いたなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。次回のMagicConの開催地を調べ、パスポートの有効期限を確認し、欲しいカードのリストを作り始める。そのほんの小さな行動が、あなたの人生で最もワクワクする旅の幕開けになるかもしれません。

世界中のテーブルで、あなたを待つ対戦相手がいます。さあ、デッキを携えて、旅へと出かけましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いたトラベルライター

カナダでのワーホリ経験をベースに、海外就職やビザ取得のリアルを発信しています。成功も失敗もぜんぶ話します!不安な方に寄り添うのがモットー。

目次