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トルコが日本人と深い絆を結ぶ理由。絶景と美食を満喫する感動の旅

「日本人です」

その一言が、まるで魔法の言葉のように、人々の表情を和らげ、温かい笑顔を咲かせる国。それが、アジアとヨーロッパの交差点に位置する魅惑の国、トルコです。

「兄弟の国」とまで呼ばれるほど、トルコの人々が日本に寄せる親近感は、旅行者の心を深く打ちます。街角で交わされる何気ない会話、困ったときに差し伸べられる親切な手、チャイ(紅茶)を片手に始まる心温まる交流。そこには、単なる「おもてなし」を超えた、特別な感情が流れています。

では、なぜトルコはこれほどまでに親日なのでしょうか。その答えは、130年以上も前に遡る、海を越えた感動的な物語にありました。

この記事では、トルコが親日国となった歴史的背景を紐解きながら、その温かい国民性に触れる旅の魅力を徹底的にご紹介します。世界遺産が点在する歴史都市イスタンブール、奇岩群と気球が空を彩るカッパドキア、そして紺碧のエーゲ海。ただ美しいだけではない、人と人との絆を感じられるトルコへの旅は、きっとあなたの人生にとって忘れられない一ページとなるはずです。

アパレル企業で働きながら、長期休暇のたびに世界の街角を巡る私、亜美が、ファッションやアートの視点も交えつつ、女性でも安心して楽しめるトルコ旅行のすべてをナビゲートします。さあ、歴史とロマンに満ちた旅へ、一緒に出かけましょう。

トルコの魅力は歴史的な絆だけでなく、オスマン帝国の歴史が育んだ絶品肉料理にも深く息づいています。

目次

トルコが親日国と言われる理由|歴史に刻まれた感動の物語

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トルコの人々が日本に抱く特別な感情は、偶然に生まれたものではありません。この親しみの背景には、教科書にも記され、世代を超えて語り継がれてきた二つの重要な歴史的な出来事があります。これらの物語を知ることで、あなたのトルコ旅行はより深く味わい深いものになるでしょう。

エルトゥールル号遭難事件:130年にわたる絆の出発点

すべての始まりは、1890年(明治23年)にさかのぼります。当時のオスマン帝国(現在のトルコ)は、明治天皇への表敬訪問と日本との友好関係強化のため、軍艦「エルトゥールル号」を日本へ派遣しました。

特使として来日したオスマン・パシャ提督一行は盛大に歓迎され、3ヶ月にわたる滞在中に両国間の親睦を深めました。ところが帰路、悲劇が襲います。エルトゥールル号は和歌山県串本町沖、樫野埼灯台付近で台風に遭遇し、岩礁に激突して大破・沈没してしまいました。

この事故により、587名もの乗組員が命を落とし、提督もその中に含まれる大惨事となりました。しかし、その絶望的な状況の中に、一筋の希望の光が現れます。

事故を知った樫野埼の住民たちは荒れ狂う嵐の夜、自分たちの安全を顧みず断崖を降りて救助に向かいました。言葉も通じない異国の人々を懸命に助け出し、限られた食料や衣服、さらには非常用の鶏まで差し出し、心を尽くして介抱したのです。当時の日本は決して豊かではなく、村人たちの暮らしも決して楽ではありませんでした。それでも彼らは、目の前の命を救うため、持てるすべてを提供しました。

この村人たちの勇敢な行動により、69名の乗組員が奇跡的に生還しました。このニュースは瞬く間に日本中に広がり、多くの支援金が集まりました。生存者たちは日本の巡洋艦「金剛」「比叡」により無事オスマン帝国へと送り届けられました。

このエルトゥールル号遭難事件と、それに対する日本人の誠実な支援はトルコで「日本人の真心」の象徴として、今なお教科書などを通して語り継がれています。トルコの人々が日本人を「兄弟」と呼ぶ親しみの根源は、この和歌山の小さな漁村での出来事にあります。

和歌山県串本町には現在もトルコ記念館が設けられており、両国の友好の歴史を伝えています。トルコ旅行に出かける前に、この日本の地で育まれた友情の物語に触れるのもおすすめです。

テヘラン邦人救出劇:空を翔けるトルコ航空の奇跡

エルトゥールル号の悲劇から約1世紀後の1985年、両国の絆は再び劇的なかたちで証明されました。イラン・イラク戦争が激化する中、イラクのサッダーム・フセイン大統領は「48時間後にイランの上空を通過するすべての航空機を無差別に攻撃する」と宣言。このため、イランの首都テヘランに多くの外国人が混乱の中、国外脱出を試みました。

しかし、同地には215名もの日本人が取り残されていました。日本航空はすでにテヘラン便の運航を停止し、日本政府は憲法上の制約から自衛隊派遣も叶わず、有効な手立てを打てずにいたのです。時間が迫るなか、在留邦人は絶望的な状況に追い込まれていました。

そんなとき、救助の手を差し伸べたのがトルコでした。テヘランには500名以上のトルコ人も脱出を待っていましたが、トルコ政府は自国民より先に日本人を優先する決断を下しました。トルコ航空の特別機2機を派遣し、215名全員を乗せて、イランの国境が閉鎖されるわずか1時間15分前に、無事トルコへと避難させたのです。

なぜトルコは自国民より日本人を救うことを選んだのでしょうか。当時の駐イラン・トルコ大使は後にこう語っています。「エルトゥールル号の恩を返したまでのことです」と。

100年前に和歌山の漁村の人々が示した心からの思いやりへの「恩返し」。この出来事は、トルコ国民がエルトゥールル号の物語をいかに大切に記憶しているかを世界に示しました。この奇跡の救出劇は両国の友好関係を揺るぎないものにし、現代に至るまで感動のエピソードとして語り継がれています。

共通する文化と国民性:遠くとも親しい不思議な繋がり

これらの歴史的なエピソードに加えて、日本人とトルコ人の間には興味深い共通点が多くあります。こうした点が互いに親近感を抱く基盤にもなっているのでしょう。

  • 言語の類似性:日本語とトルコ語は、文法構造に大変よく似た特徴を持ちます。いずれも「主語-目的語-動詞」の語順(SOV型)で、助詞を用いた膠着語に分類されるため、トルコ人は日本語を比較的習得しやすく、日本人もトルコ語の文法を理解しやすいと言われています。
  • 家族を尊ぶ心:家族の結びつきを大切にし、親や年長者を敬う文化は両国共通の美徳です。大家族が揃って食卓を囲む光景は、トルコの日常にもよく見られます。
  • おもてなしの精神:トルコには「ミサフィールペルヴェルリキ(Misafirperverlik)」という、客人を心底歓迎し手厚くもてなす文化があります。バザールでは「チャイでもどうぞ」と声をかけられることも珍しくありません。これは日本の「おもてなし」の心に通じるものです。
  • 勤勉かつ誠実な国民性:手先の器用さや職人気質が共通して感じられます。トルコの絨毯や陶器、タイルなどに見られる精密な手仕事からは、日本の伝統工芸と共通する美的感覚が垣間見えます。

遠く離れた外国でありながら、どこか懐かしく親しみを感じさせる。それがトルコという国の大きな魅力のひとつでもあるのです。

親日国トルコで感じる「日本との絆」|旅先での心温まるエピソード

歴史的な背景を理解したうえでトルコを旅すると、現地の人々の温かさがより深く心に響きます。ここでは、実際に旅行者が体験しうる、日本との絆を感じる瞬間をいくつかご紹介します。

「日本人ですか?」と尋ねられたら、笑顔で「Evet!(エヴェット!)」と応じましょう

イスタンブールのグランドバザールや観光地のレストラン、土産物店など、さまざまな場所で「どこから来たのか?」と聞かれることがあります。「Japonya(ジャポンヤ)」と答えると、相手の表情がぱっと明るくなるのを何度も見かけました。

「おお、日本人か!兄弟の国へようこそ!」と満面の笑みで迎えられ、温かいチャイをご馳走になったり、おすすめの観光スポットを熱心に教えてくれたりすることもあります。中には、エルトゥールル号の物語を嬉しそうに話し始めるおじいさんもいるのです。彼らにとって、日本人は特別な存在なのです。

もちろん、商売目的で声をかけてくる人もいますが、多くは純粋な好奇心と親しみの気持ちから来ています。過度に警戒せず、笑顔で「Evet!(はい!)」と応え、簡単なトルコ語で挨拶を返してみましょう。それだけで、旅の思い出が何倍にも豊かになるはずです。

覚えておくと便利なトルコ語

  • こんにちは:Merhaba(メルハバ)
  • ありがとう:Teşekkür ederim(テシェッキュル・エデリム)
  • はい:Evet(エヴェット)
  • いいえ:Hayır(ハユル)
  • 美味しい:Lezzetli(レゼットリ)
  • いくらですか?:Ne kadar?(ネ・カダル?)

歴史の舞台をたどる旅:イスタンブールにある慰霊碑

トルコの人々がエルトゥールル号の悲劇を忘れていない証拠として、イスタンブールにも記念碑が存在します。新市街のベイオール地区にある緑豊かな公園の中に、「エルトゥールル号殉難将士慰霊碑」が静かに建てられています。これは事故翌年に日本から送還された生存者たちの手によって建立され、今もトルコ海軍が大切に管理しています。

さらに、イスタンブールから少し足を延ばした港町マルマリスにも慰霊碑があり、ここはテヘランから救出された日本人がトルコ航空機で初めて到着した場所です。地元の人々はこの歴史を誇りに感じ、慰霊碑を守り続けています。

これらの場所を訪れることは単なる観光にとどまらず、両国の友好の歴史に敬意を表し、先人たちの想いに触れる貴重な体験となるでしょう。派手な観光スポットではありませんが、もし時間に余裕があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。

親日国トルコを旅する|基本情報と旅の準備

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では、トルコ旅行を予定している皆さんに向けて、具体的な準備のポイントや役立つ情報をご紹介します。十分な準備が旅の安心感をぐっと高めてくれますので、参考にしてください。

トルコ旅行の基礎知識:ビザ、通貨、気候

ビザについて

日本のパスポートをお持ちの方が、観光や短期間の商用目的でトルコを訪れる場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。ただし、トルコ入国時にはパスポートの残存有効期間が150日以上必要になるので、必ず事前にパスポートの有効期限を確認してください。最新の情報は、外務省海外安全ホームページ

通貨について

トルコの通貨はトルコリラ(TRY)で、補助通貨としてクルシュ(Kuruş)があり、100クルシュで1リラとなります。

  • 両替:日本国内の空港で日本円からトルコリラに両替することも可能ですが、レートがあまり良くないため、トルコの空港や市内の両替所(Döviz Bürosu)を利用する方が一般的です。特にイスタンブールのグランドバザール周辺には良いレートの両替所が多くあります。大量に両替するのではなく、必要に応じて数回に分けて換えるのが賢いやり方です。
  • クレジットカード:ホテルや規模の大きいレストラン、デパートではVisaやMastercardなどの国際ブランドのクレジットカードが広く使えますが、小規模な店舗やローカルな食堂、公共交通機関では現金が必要となる場合も多いので、現金とカードを上手に使い分けるのがおすすめです。
  • ATM利用:街中のATMで日本のカードを使ってトルコリラを引き出すこともできます(キャッシング)。便利ですが手数料が発生することもあるため、事前にカード会社の規約を確認しておくと安心です。

気候と最適な訪問時期

トルコは広大な国で地域ごとに気候が大きく異なるため、訪問エリアに合わせた服装の準備が重要です。

  • イスタンブール(マルマラ海地域):四季がはっきりしており、夏は日差しが強く乾燥し、冬は曇りや雪の日もあります。観光に適しているのは、穏やかな気候の春(4月~6月)と秋(9月~10月)です。
  • カッパドキア(中央アナトリア地域):内陸の大陸性気候で、夏は非常に暑く、冬は厳しい寒さで氷点下になることもあります。雪景色を楽しめますが、防寒対策は必須。気球ツアーにも適している春と秋がおすすめです。
  • エーゲ海・地中海リゾート(エーゲ海・地中海地域):典型的な地中海性気候で、夏は晴天続きで乾燥し暑くなります。海水浴やリゾート滞在には6月から9月がベストシーズンです。

準備と持ち物:快適な旅を支えるアイテム

旅を成功させるには準備が鍵です。特にトルコは訪れる場所によって適した服装が異なるため、パッキングも念入りに行いましょう。

必携アイテムリスト

  • パスポート:残存有効期間を必ず確かめること。
  • 航空券(Eチケット控え):印刷したものとスマホの電子データの両方を持つと安心です。
  • 現金(日本円・トルコリラ):交通費や食費用に、少額のトルコリラを空港で両替しておくと便利です。
  • クレジットカード:複数枚用意すると、紛失や盗難時のリスクを減らせます。
  • 海外旅行保険証:病気や事故、盗難に備えて必ず加入し、保険会社の連絡先も控えておきましょう。

服装のポイント

トルコはイスラム教徒が多数を占める国ですが、服装の規制は比較的緩やかです。ただし宗教施設のモスク訪問時には服装規定を遵守するのがマナーです。

  • 女性の場合:肌の露出は控えめにし、ノースリーブやショートパンツ、ミニスカートは避けてください。長袖と長ズボンまたはロングスカートを着用し、髪を覆うスカーフやストールが必須です。大きなモスクでは貸し出し用のガウンやスカーフが用意されていますが、衛生面やスタイルを考えてお気に入りの大判スカーフを持参するのがおすすめです。薄手のカーディガンやシャツを一枚持っていると急な冷え込みや日除けに便利です。
  • 男性の場合:短パンなど膝より上が見える服装はなるべく避けましょう。Tシャツは問題ありませんが、タンクトップは控えてください。
  • 歩きやすい靴:イスタンブールの旧市街など石畳や坂道が多いため、ヒールは避け、スニーカーやフラットシューズのような歩きやすい靴が最適です。

持っていると便利なアイテム

  • 変換プラグ:トルコの主流は丸いピン2本のCタイプコンセントで、日本のAタイプは使えません。変換プラグの準備が必須です。
  • モバイルバッテリー:スマホのバッテリー消耗を補うために必需品です。写真撮影や地図アプリ利用で予想以上に減ります。
  • 日焼け止めグッズ:季節を問わず日差しが強いことが多いため、サングラスや帽子、日焼け止めクリームは欠かせません。
  • 保湿用品:内陸部は乾燥が激しいので、リップクリームやハンドクリーム、保湿化粧水を持っていくと快適です。
  • ウェットティッシュ・除菌ジェル:レストランなどでおしぼりがない場合が多いので、携帯していると便利です。
  • 常備薬:胃腸薬や頭痛薬、酔い止めなど、普段から使い慣れている薬を持参すると安心です。
  • エコバッグ:バザールでの買い物に便利で、小さく折りたためるタイプが使いやすいです。

フライトと航空会社:トルコへのアクセス

日本からトルコへの主な玄関口はイスタンブール空港(IST)で、直行便の所要時間は約12~13時間です。

  • 直行便について:成田空港や羽田空港からは、ターキッシュエアラインズ(トルコ航空)がイスタンブールへ直行便を運航しています。乗り換えの手間がなく時間も短いのが大きなメリットで、機内サービスの評判も良く快適なフライトを提供しています。
  • 経由便について:エミレーツ航空やカタール航空など中東の航空会社、またはヨーロッパ系の航空会社を利用して、ドバイやドーハ、ヨーロッパ各都市で乗り換えるルートもあります。時間はかかりますが航空券が比較的安価になる場合が多く、乗り継ぎ地での観光も楽しめるのが利点です。

航空券は早めの予約で安くなることが多いので、旅行日程が決まったら公式サイトや複数の航空券比較サイトを利用して早めに手配しましょう。

トルコ旅行の楽しみ方|歴史、グルメ、絶景を巡る

準備が整ったら、いよいよ旅の計画を練る段階です。文明の交差点トルコは、見どころが豊富に点在しています。ここでは、絶対に押さえておきたい定番の観光地と、その楽しみ方をお伝えします。

イスタンブール:東西文明の交差点で歴史を感じる

かつてビザンティウムやコンスタンティノープルと呼ばれたこの都市は、ローマ、ビザンツ、オスマンの三大帝国の首都として繁栄しました。アジアとヨーロッパ、二大陸にまたがる唯一の都市であり、その街並みの随所に壮大な歴史の痕跡が刻まれています。

見逃せない観光スポット

  • ブルーモスク(スルタンアフメト・ジャーミィ):6本の尖塔(ミナレット)がそびえ立つ、イスタンブールの象徴とも言えるモスクです。内装を飾るイズニックタイルの鮮やかな青色の美しさから「ブルーモスク」と呼ばれ親しまれています。現在も礼拝の場所として使われているため、祈りの時間帯は入場できません。訪問時間を事前に確認しておきましょう。
  • アヤソフィア:キリスト教大聖堂として建てられ、その後イスラム教のモスク、さらに博物館へと変わり、2020年に再びモスクに戻った、イスタンブールの歴史を象徴する建造物です。内部にはビザンティン時代の華麗なモザイク画とイスラム教のカリグラフィーが共存し、他では味わえない神秘的な空間が広がっています。
  • トプカプ宮殿:オスマン帝国のスルタンが約400年間居住した宮殿で、豪華な装飾が施された部屋や美しいタイルで飾られたハレム(別途入場料必要)、預言者ムハンマドの遺品を収めた宝物館など、多彩な見どころがあります。庭園から望むボスポラス海峡の眺めも格別です。
  • グランドバザール:4000以上の店舗が迷路のように入り組む巨大な屋根付き市場で、絨毯やランプ、陶器、スパイス、宝飾品など幅広い商品が並び、歩くだけでもわくわくします。値段交渉(パザルルック)もバザールでの醍醐味の一つ。店主とやり取りしながら、お気に入りの品を見つけてみてください。

おすすめの体験

  • ボスポラス海峡クルーズ:アジアとヨーロッパを隔てるボスポラス海峡を船から巡るクルージングは、イスタンブール観光のハイライトです。ドルマバフチェ宮殿やルメリ・ヒサル(要塞)、沿岸の豪邸(ヤル)など、陸上とは異なる街の顔を楽しめます。特に夕暮れ時のサンセットクルーズはロマンティックな時間です。
  • ハマム(トルコ風呂):大理石の温かな浴場で垢すり(ケセ)や泡のトリートメントを体験できるハマムは、旅の疲れを癒すのにぴったり。歴史あるハマムで、オスマン帝国のスルタン気分を味わってみてはいかがでしょうか。

カッパドキア:奇岩と熱気球が織り成す幻想的な景観

アナトリア高原に広がるカッパドキアは、まるで童話の世界に迷い込んだかのような奇妙で美しい風景が広がる場所です。火山活動と長年の風雨によって形作られた「妖精の煙突」と呼ばれる奇岩群は、一度見ると忘れられない光景です。

必須のアクティビティ

  • 熱気球ツアー:カッパドキアの象徴とも言われる早朝の熱気球ツアーでは、朝日に赤く染まる奇岩群の上を無数のカラフルなバルーンがゆるやかに浮かぶ光景が広がります。生涯忘れられない絶景となるでしょう。
  • 参加までの流れ(予約方法):熱気球ツアーは非常に人気が高く、定員が限られているため、日本からの事前予約が必須です。多くのツアー会社がオンライン予約に対応しています。天候によってはフライトが中止になることも多いため、旅行スケジュールには予備日を設けておくと翌日に再挑戦するチャンスが増えます。中止時の返金規定も予約時に必ず確認してください。
  • 洞窟ホテルに宿泊:かつてキリスト教徒が迫害から逃れるために掘った洞窟住居を改装した洞窟ホテルでの宿泊は、カッパドキアならではの特別な体験です。夏は涼しく冬は暖かい洞窟ホテルで、古代の暮らしに思いを馳せるのも一興です。

外せない観光スポット

  • ギョレメ屋外博物館:岩窟教会が集まるエリアで、世界遺産にも登録されています。内部には保存状態の良いフレスコ画が多数残され、ビザンティン美術の傑作を間近で鑑賞できます。
  • 地下都市:カイマクルやデリンクユなど、カッパドキアには巨大な地下都市が複数存在します。アリの巣のように地下深く掘られた都市には居住空間や教会、食料貯蔵庫、ワイナリーまで備わっており、当時の人々の知恵と努力に驚かされます。

パムッカレ:真っ白な石灰棚と古代遺跡が織りなす景観

トルコ語で「綿の城」を意味するパムッカレ。丘の斜面に流れる石灰分豊富な温泉水が作り出す真っ白な石灰棚の光景は、まさに幻想的です。カッパドキアと並び、トルコを代表する世界遺産の一つでもあります。

  • 石灰棚の歩き方:石灰棚の保護のため、石灰棚内は裸足での歩行が義務付けられています。足元が滑りやすい場所もあるため、慎重に歩みを進めてください。棚に溜まった温泉水に足を浸けて足湯気分が味わえ、温かくて心地よいです。日差しを遮るものがないため、サングラスや帽子の持参は必須です。
  • ヒエラポリス遺跡:石灰棚の上には、古代ローマ時代の温泉保養地「ヒエラポリス」の広大な遺跡が広がっています。保存の良い円形劇場や広大な墓地(ネクロポリス)などが見どころです。
  • クレオパトラのプール(アンティーク・プール):遺跡内に湧く温泉プールで、実際に泳ぐことが可能です。プールの底には地震で倒れた古代の柱や石材が沈み、遺跡と一緒に泳ぐという、他ではなかなか味わえないユニークな体験が楽しめます。

女性目線の安全対策とトラブル対応

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親日国として知られ、現地の人々が親切なトルコですが、海外であることに変わりはありません。特に女性の一人旅や友人との旅行時には、安全対策をしっかり意識することが、楽しい旅の思い出を作るための大切なポイントとなります。私自身の体験も踏まえつつ、具体的な対策や対処法をご紹介します。

トルコの治安状況と注意すべきエリア

トルコの治安は全般的に良好ですが、イスタンブールをはじめとする大都市や観光スポットでは、スリや置き引きなどの軽犯罪が頻発しています。観光客が標的になりやすいため、特に注意が必要です。

スリ・置き引き・ぼったくりを防ぐポイント

ちょっとした注意で、トラブルの大半は未然に防げます。

  • バッグの持ち方:リュックは前で抱え、ショルダーバッグは路側と反対側に持つなど、常に自分の視界内に荷物を置くことを心がけましょう。ファスナーのない大きな開口部のバッグは避けた方が安全です。
  • 貴重品の管理:パスポートや多額の現金、クレジットカード類は、ホテルのセーフティボックスに預けるのが基本です。持ち歩く現金は、その日の使用分だけ複数の場所に分散して携帯すると、万が一の被害を最小限にできます。
  • 親切すぎる誘いには注意:日本語で親しげに話しかけてきて「お茶を飲もう」「良い絨毯屋があるよ」と誘われることがあります。善意からの場合も多いですが、中には高額な商品を押し付ける悪質な業者もいます。興味がない時は、明確に、しかし笑顔で「Teşekkür ederim, ama gitmeliyim(テシェッキュル・エデリム、アマ・ギトメリイム / ありがとう、でも行かなくては)」と断る勇気を持ちましょう。
  • タクシー利用時の注意:乗車後は必ずメーターが動いているか確認しましょう。メーターを使いたがらない場合は、乗車前に料金交渉を行うか、別のタクシーを探すのがおすすめです。配車アプリ(BiTaksiなど)の利用も料金トラブル回避に役立ちます。
  • レストランでの注意点:注文の前にメニューで料金を確認してください。特にシーフードレストランなどでは、時価(Market Price)表示の場合があるため、重さや価格を注文前に確認することがトラブル防止につながります。

トラブル発生時の対処法

もしトラブルに巻き込まれた場合でも、対応方法を知っておくと冷静に対処できます。

パスポート紛失時

  1. 警察に届け出る:最寄りの警察署(Polis Merkezi)を訪れ、紛失・盗難証明書(Kayıp/Çalıntı Belgesi)を発行してもらいましょう。
  2. 日本大使館・総領事館へ連絡:証明書や顔写真などの必要書類を持参し、アンカラの在トルコ日本国大使館またはイスタンブールの在イスタンブール日本国総領事館で、「帰国のための渡航書」や新しいパスポートの発給手続きを行います。手続きには時間がかかるため、できるだけ早めに行動しましょう。公式サイトで必要書類を事前に確認しておくと手続きがスムーズです。

病気やケガをした際

  1. 海外旅行保険会社に連絡:まず加入している保険会社のサポートデスクに連絡し、指示を仰ぎましょう。キャッシュレス診療が適用される提携病院を案内してくれることが多いです。
  2. 病院へ受診:イスタンブールなどの大都市には日本語通訳がいる私立病院もあります。事前にリサーチしておくと安心です。
  • 緊急連絡先
  • 警察:155
  • 救急車:112
  • 消防:110

日本とトルコの友好を未来へ|私たちができること

トルコの人々が長年にわたり育んできた日本への思いを、これからも大切に受け継いでいくために、私たち旅行者に何ができるのでしょうか。その答えは決して難しいものではありません。

トルコを訪れ、その文化に触れる

最も効果的な友好の促進は、私たち自身が実際にトルコを訪れ、現地の空気に触れ、人々と交流することです。歴史的な建築物に感銘を受け、美味しいトルコ料理を堪能し、バザールで地元の人々と笑顔を交わしながら言葉を交わす。こうしたひとつひとつの経験が、両国間の理解を深め、草の根レベルの交流を豊かにしていきます。トルコ絨毯やイズニックタイル、トルコランプなどの美しい民芸品を手に入れることも、現地の経済を支え、文化の保存に貢献することになるのです。

日本でトルコ文化に親しむ

日本にいながらも、トルコ文化に触れる場はいくつも存在します。東京・代々木上原にある「東京ジャーミイ・トルコ文化センター」は、東アジアで最も美しいモスクと称されており、誰でも自由に見学が可能です。イスラム建築の美を感じるとともに、トルコ文化への理解を深める絶好の機会となります。

さらに、街のトルコ料理店に足を運んだり、トルコ映画を鑑賞したりすることも、異文化理解の第一歩です。2015年公開の日本・トルコ合作映画『海難1890』は、エルトゥールル号遭難事件とテヘラン邦人救出の物語を描き、両国の絆の源を感動的に伝えています。この映画を観てからトルコを訪れると、より一層の感動を味わえるでしょう。

歴史を学び、次世代に伝えていく

130年以上前に和歌山の村人が示した真心に応え、トルコの人々が恩返しを果たした。この美しい物語を心に留め、未来の世代に語り継いでいくことが、私たちに託された重要な使命です。なぜトルコが親日国となったのか、その背景を理解し、友人や家族に伝えること。それもまた、両国の友好関係を将来にわたって繋いでいくために、私たちができる大切な行動なのです。

旅の終わりに:トルコが教えてくれる、人と人との温かい繋がり

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トルコの旅は、美しい風景や歴史的な遺産を訪ねるだけにとどまりません。それは、長い歴史の中で育まれた深い絆や、国境を超えた人々の温かさに触れる、心に響く旅でもあります。

街角で交わされる「メルハバ」という一言から始まる温かな交流。エルトゥールル号の物語を語るときの誇らしげなまなざし。その中には、効率や損得だけでは測れない、人と人とをつなぐ尊い絆が込められており、不変のメッセージが感じられます。

この広大な国のどこへ行っても感じられる日本への親愛の気持ちは、私たち日本人旅行者にとって何にも代えがたい安心感と喜びをもたらします。初めて訪れるとは思えないほど懐かしく、そして必ず「また戻ってきたい」と心に響く不思議な魅力、それがトルコです。

この記事があなたの心をトルコへと誘い、素敵な旅の始まりとなることを心から願っています。そして、トルコで出会う数々の温かな出来事が、あなたの人生にとってかけがえのない宝物となることを信じています。さあ、パスポートを手にして、感動の物語が待つ国へと旅立ちましょう!

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この記事を書いたトラベルライター

アパレル企業で培ったセンスを活かして、ヨーロッパの街角を歩き回っています。初めての海外旅行でも安心できるよう、ちょっとお洒落で実用的な旅のヒントをお届け。アートとファッション好きな方、一緒に旅しましょう!

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