きらびやかな摩天楼が砂漠の地平線から突き出し、伝統と革新が交差する魅惑の国、アラブ首長国連邦(UAE)。特にドバイやアブダビは、世界中から人々が集まるエキサイティングな旅先です。世界一の高さを持つブルジュ・ハリファ、巨大なショッピングモール、そして息をのむほど美しいモスク。見どころが満載なこの国を、最大限に楽しむ秘訣は「身軽さ」にあります。
早朝にドバイに到着し、ホテルのチェックインまで時間がある。あるいは、深夜便で帰国する最終日、チェックアウト後に大きなスーツケースを抱えて観光するのは、想像するだけで少し気が重くなりますよね。灼熱の太陽が照りつける中、石畳の旧市街を散策したり、広大なショッピングモールを歩き回ったりするには、両手が自由であることが何より大切です。そんな時、あなたの旅を劇的に快適にしてくれるのが、スーツケースを一時的に預けられる「手荷物預かりサービス」や「コインロッカー」の存在です。この記事では、元自動車整備士として世界中をレンタカーで駆け巡る私が、UAE、特にドバイにおける手荷物預かりの全てを徹底的に解説します。空港やモールのどこに荷物を預けられるのか、料金はいくらなのか、そして万が一のトラブルにどう対処すればいいのか。この記事を読み終える頃には、あなたは荷物の心配から解放され、UAEの旅を120%楽しむための準備が整っているはずです。さあ、重い荷物は預けて、未来都市を軽やかに冒険しましょう。
荷物を預けた後は、ドバイのスカイダイビングで空からの絶景を体感するのも一つの冒険です。
UAEの荷物預かり事情、日本との違いとは?

旅の計画を立てるときに、日本の感覚で「駅にはコインロッカーがあるだろう」と考えていると、少し戸惑うことがあるかもしれません。UAEの荷物預かり事情は、日本とは少し異なるため、まずはその基本的な違いを押さえておきましょう。
コインロッカーは稀?主流は「有人カウンター」
日本では主要駅や観光地に多数のコインロッカーが設置されていますが、UAEでは鍵や暗証番号で開閉するセルフサービスのコインロッカーは意外と少ないのが実情です。たとえばドバイ・メトロの駅には、基本的にコインロッカーが設置されていません。これは、国の厳しいセキュリティ政策が影響していると考えられています。誰でも匿名で荷物を預けられるシステムよりも、管理された環境での荷物預かりの方が好まれているのです。
その代わりに一般的なのが、「Left Luggage」や「Baggage Storage」と呼ばれる有人カウンターでの手荷物預かりサービスです。スタッフが常駐し、一つ一つ荷物を確認して預かるため、セキュリティ面での安心感が非常に高いと言えます。これは車のガソリンスタンドに例えると、セルフサービスとスタッフによるフルサービスの違いのようなもの。メリットは両者にありますが、UAEでは後者のスタイルが主流と覚えておくとスムーズです。
主な設置場所は空港と大型ショッピングモール
では、こうした貴重な荷物預かりサービスはどこにあるのでしょうか。結論はシンプルで、旅行者の流れが集中する場所に限られています。主に以下の2か所が挙げられます。
- 国際空港(ドバイ国際空港やアブダビ国際空港など)
- 大型ショッピングモール(ドバイ・モールやモール・オブ・ジ・エミレーツなど)
乗り継ぎで数時間のみ入国する旅行者や、到着・出発前後の時間を有効に使いたい人のために、空港には充実した手荷物預かりサービスが整っています。また、買い物や食事、エンターテインメントが集まる巨大なモールは、一種の観光地でもあります。旅行者がスーツケースを持ったまま訪れることが多いため、ゲストサービスとして荷物預かりカウンターが設置されているのです。この2か所を押さえておけば、UAEでの荷物の悩みはほぼ解決すると言ってよいでしょう。
【場所別】徹底解説!ドバイ&アブダビの主要手荷物預かり所
それでは、具体的にどこで荷物を預けることができるのか、主要なスポットを一つずつ詳しくご紹介します。場所、営業時間、料金の目安など、実際に利用する際に必要な情報を網羅しています。
空の玄関口:ドバイ国際空港(DXB)
世界有数の規模を誇るハブ空港、ドバイ国際空港(DXB)は、手荷物預かりサービスも非常に整っています。24時間体制で営業しているため、いつでも気軽に荷物を預けたり引き取ったりできます。
ターミナル1&3の手荷物預かりサービス
エミレーツ航空をはじめ、多くのフルサービス航空会社が利用するターミナル1とターミナル3には、到着ロビーに荷物預かりカウンターが設置されています。運営しているのは「Emirates Left Luggage」や「Dnata」などで、黄色や青の目立つ看板が目印です。場所は税関を出て到着ホール内にあり、簡単に見つけられるでしょう。
- 場所: ターミナル1および3の到着ロビー(税関通過後)
- 営業時間: 24時間、年中無休
- 料金の目安(12時間ごと):
- スタンダードサイズ(最大 21x24x11インチ):約35 AED
- ラージサイズ(21x24x11インチ以上):約40 AED
- 特大サイズ(規定外サイズ):約50 AED
- 支払い方法: 現金(AED)、クレジットカード(Visa、Mastercardなど)
荷物を預ける際は、パスポートや搭乗券の提示を求められる場合があります。引き換えに受け取る預かり証(タグの半券)は紛失しないように注意してください。スマートフォンで写真を撮っておくと、バックアップが取れて安心です。
ターミナル2のサービス
格安航空会社フライドバイなどが利用するターミナル2にも手荷物預かりサービスがあります。ターミナル1や3と同様に、到着エリアにカウンターが設置され、料金もほぼ同じです。なお、ターミナル間の移動には時間がかかるため、必ず自分が搭乗する航空会社のターミナルを事前に確認し、そのターミナル内で荷物を預ける計画を立てましょう。
世界最大級のショッピングモール:ドバイ・モール
ブルジュ・ハリファに隣接し、水族館やスケートリンクも備えるドバイ・モール。ここでのショッピングや観光を楽しむ際、スーツケースは大きな邪魔になることがあります。しかし、ドバイ・モールには旅行者にやさしい荷物預かりサービスが用意されています。
コインロッカーではなく「ゲストサービスカウンター」を活用
ドバイ・モール内にはセルフサービスのコインロッカーはありませんが、モールの様々な場所に配置されている「ゲストサービス(Guest Services)」や「インフォメーション(Information)」カウンターで荷物を無料で預かるサービスを提供しています。これは旅行者にとって大変ありがたいポイントです。
- 場所: モール内の各ゲストサービスカウンター
- 利用方法: カウンターでスタッフに荷物預けを希望する旨を伝えてください。荷物の大きさや内容によっては預かりを断られることもありますが、一般的なスーツケースであればほとんど問題ありません。預けた際には番号の記載されたタグを受け取ります。
- 料金: 無料(ただし、貴重品や高価なものは預けられません)
- 利用時間: モールの営業時間に準じます。深夜や早朝の利用は不可ですので、閉店時間までに必ず荷物を受け取りに戻る必要があります。
- 注意点: あくまでもゲストサービスの範囲での対応であり、セキュリティが保証された保管場所ではありません。パスポート、多額の現金、PCなどの貴重品は預けず、自己責任での利用を心がけましょう。詳細はドバイ・モール公式サイトのゲストサービスページでご確認いただけます。
この無料サービスを上手に活用すれば、チェックアウト後からフライトまでの時間を有効に使い、ドバイ・モールでの最終ショッピングや食事、そしてドバイ・ファウンテンの観賞などを楽しむことができます。
雪のアトラクションも:モール・オブ・ジ・エミレーツ
屋内スキー場「スキー・ドバイ」で有名なモール・オブ・ジ・エミレーツも、ドバイを代表する大型ショッピングモールの一つです。このモールでもドバイ・モールと同様のゲストサービスカウンターで荷物預かりが可能です。
モール内のゲストサービスカウンターにて、一時的に手荷物を預けることができます。料金や営業時間はドバイ・モールとほぼ同じで、基本的に無料で利用でき、モールの営業時間内に限られます。大きな荷物を持ってスキーウェアのレンタルなどに行く際は、まずカウンターの場所を確認しておくと安心です。
首都の玄関口:アブダビ国際空港(AUH)
UAEの首都アブダビに位置するアブダビ国際空港(現在はザイード国際空港に名称変更)は、もちろん手荷物預かりサービスも提供しています。特に2023年に新設された最新設備の「ターミナルA」が注目されています。
- 場所: ターミナルAの到着ロビー
- 営業時間: 24時間、年中無休
- 料金の目安(24時間ごと):
- スモールサイズ:約40 AED
- ミディアムサイズ:約50 AED
- ラージサイズ:約60 AED
- 特徴: このサービスも有人カウンターで荷物を預ける方式です。アブダビで数時間のトランジットがある場合には、このサービスを利用して世界的に有名な「シェイク・ザイード・グランド・モスク」を訪れることも可能です。空港からモスクまではタクシーで約15〜20分。手荷物を預けて身軽になり、荘厳な建築美をゆっくり楽しむ貴重な時間が過ごせるでしょう。最新の情報はアブダビ国際空港公式サイトでご確認ください。
これで迷わない!コインロッカー&荷物預かりの利用手順

サービスの場所が判明したら、次は実際の利用方法についてです。ここでは、少数派ながら存在するかもしれないコインロッカーと、主流である有人カウンター、それぞれの利用手順についてシミュレーションしてみましょう。
ステップ・バイ・ステップ:コインロッカーの利用方法
空港などでセルフサービスのロッカーを見つけた場合、多くはタッチパネル式の操作です。慌てずに手順通りに進めれば、誰でも簡単に使うことができます。
- 手順1:言語を選択する
- 画面にタッチすると、まず言語選択画面が表示されます。英語(English)を選ぶのが無難です。施設によっては日本語対応がある場合もあります。
- 手順2:ロッカーのサイズと位置を選ぶ
- 「Store Luggage(荷物を預ける)」などのボタンを押すと、ロッカーの配置図と空いているロッカーの情報、利用できるサイズが表示されます。荷物の大きさに合うロッカーを選択しましょう。
- 手順3:荷物を入れて扉を閉める
- 指定された番号のロッカーに荷物を入れ、扉をしっかり閉めてください。扉が半開きの場合は次のステップに進めないため注意が必要です。
- 手順4:支払いをする
- 画面の案内に従って利用料金を支払います。支払い方法は主にクレジットカードまたは現金(AED)です。クレジットカードの場合はカード挿入口に差し込み、暗証番号を入力。現金の場合は、紙幣や硬貨の投入口に入れます。お釣りが出ない場合もあるため、できるだけぴったりの金額を用意しておくとスムーズです。
- 手順5:レシートや暗証番号の受け取りと保管
- 支払い完了後、ロッカーを開けるための暗証番号が記載されたレシートが発行されるか、自分で暗証番号を設定するよう促されます。このレシートは絶対に失くさないよう、財布やパスポートケースなど安全な場所に保管してください。私はスマートフォンで写真を撮っておく「二重ロック」が旅の鉄則です。
- 手順6:荷物の取り出し
- 荷物を取り出す際は、操作パネルで「Retrieve Luggage(荷物を取り出す)」を選択し、預けたロッカーの番号とレシートに記載の暗証番号、または自分で設定した番号を入力します。認証されると自動でロッカーの扉が開きます。
対面で安心:有人カウンターでの預け方
UAEで最も一般的な有人カウンターでの手続きはより簡単で、基本的な英会話ができれば問題ありません。
- 手順1:カウンターへ向かう
- 「Left Luggage」や「Baggage Storage」と書かれた看板を目指してカウンターへ向かいます。
- 手順2:荷物を預ける
- スタッフに「I’d like to leave my luggage.(荷物を預けたいのですが)」と伝えます。預ける荷物の個数を聞かれるので、「One bag.(1つです)」などと答えましょう。パスポートの提示を求められることがあるため、すぐに出せるように準備しておきます。
- 手順3:荷物の確認とタグの受け取り
- スタッフが荷物に管理用タグを付け、その半券(預かり証)を渡してくれます。これには荷物番号や預けた日時、返却時の注意事項などが記載されており、必ず大切に保管してください。
- 手順4:支払いを完了させる
- 料金は基本的に前払いです。提示された金額を現金(AED)またはクレジットカードで支払い、支払い後はレシートを必ず受け取って預かり証と一緒に保管します。
- 手順5:荷物を受け取る
- 荷物を引き取る際は、カウンターで預かり証を提示します。「I’d like to pick up my luggage.(荷物を受け取りたいです)」と言いながら見せると、スタッフが番号を照合して奥から荷物を持ってきてくれます。受け取り時には、自分の荷物かどうか、破損がないかをその場で確認しましょう。
知っておきたい基本情報:料金、ルール、注意点
サービスを快適に利用するためには、いくつかの基本的なルールや注意点を事前に把握しておくことが大切です。知らずに使用してしまい、後でトラブルに巻き込まれることを防ぎましょう。
気になる料金の相場と支払い方法
料金は預ける荷物のサイズや預ける時間に応じて決まります。空港の預かりサービスでは、時間単位(例えば12時間ごと、または24時間ごと)で料金が設定されていることが一般的です。
- サイズ別の料金目安(24時間あたり):
- Sサイズ(機内持込み可能なサイズ程度): 30~40 AED(約1,200~1,600円)
- Mサイズ(標準的なスーツケース): 40~50 AED(約1,600~2,000円)
- Lサイズ(大型スーツケース): 50~60 AED(約2,000~2,400円)
あくまで目安であり、施設によって料金体系は異なります。長時間利用すると追加料金が加算されるため、預けた荷物の受け取り時間はできるだけ守ることを心がけましょう。時間を過ぎると割高な超過料金が発生することも多いです。
支払方法は主にクレジットカード(VisaやMastercard)が利用可能ですが、小規模な店舗ではカードが使えない場合もあります。そのため、少額のUAEディルハム(AED)現金を持っておくと安心です。車の修理で特殊部品を現金でしか受け付けない町工場があるのと同様に、予備の現金はトラブル回避に役立ちます。
預けられない禁止アイテム一覧
安全管理の観点から、手荷物預かりサービスで預けられない物品は厳格に定められています。これは世界共通のルールですが、念のため再確認しておきましょう。
- 危険物: 爆発物、引火性の液体やスプレー類(ガスボンベ、ライターオイルなど)、花火、毒物、放射性物質など。
- 貴重品: 現金、クレジットカード、パスポート、宝石類、有価証券、美術品、高価な電子機器(ノートパソコンやカメラなど)。これらは紛失や盗難があっても補償されないため、必ず自身で管理してください。
- 生鮮食品や腐敗しやすいもの: 生もの、弁当や開封済みの飲料などは衛生上の観点から預かり不可です。
- 動植物: ペットや生きている植物も預けることはできません。
- その他: 法律で持ち込みや所持が禁止されている物品全般。
これらの規則を守らなければ、荷物の預かりを拒否されるだけでなく、場合によっては重大なトラブルになることもあるため、預ける前に中身をしっかり確認する習慣をつけましょう。
スムーズに使うための準備と持ち物チェックリスト
荷物を預ける一連の流れを円滑に進めるためには、事前の準備が役立ちます。当日慌てずに行動できるよう、以下の持ち物を揃えておきましょう。
- パスポート(またはコピー): 本人確認の際に提示を求められるため、すぐ取り出せる場所に保管しておきます。
- クレジットカードと現金(AED): 支払いに必要です。
- スマートフォンの充電: 預かり証の撮影や緊急連絡、モール内の地図アプリで預かりカウンターを探すなどに使うため、充電は満タンにしておきましょう。モバイルバッテリーも携帯すると安心です。
- 荷物の仕分け: 預けるスーツケースと手元に持っておくリュックサックやトートバッグの中身は、あらかじめ分けておくと便利です。貴重品やモバイルバッテリー、上着、常備薬などは手持ちのバッグへ入れておきましょう。
もしもの時のために!トラブルシューティング

どんなに注意していても、予想外のトラブルは起こるものです。しかし、適切な対処法を知っていれば、慌てずに対応できるでしょう。ここでは、よくあるトラブル事例とその解決方法を具体的にご紹介します。
ケーススタディ①:暗証番号を忘れた・レシートを紛失した場合
最も焦ってしまう状況のひとつですが、解決策はあります。まずは落ち着いて、以下の手順をお試しください。
対応策: 速やかにサービスカウンターのスタッフに事情を説明するか、ロッカーに記載された緊急連絡先へ連絡します。説明の際は、「I lost my receipt/tag.(レシート/タグをなくしました)」や「I forgot my PIN code.(暗証番号を忘れました)」と伝えましょう。本人確認の過程で、パスポートの提示を求められたり、荷物を預けたおおよその時間、スーツケースの色や形、中身について質問されることがあります。正しく答えることで本人確認が完了し、スタッフがロッカーを開けてくれます。時間はかかるかもしれませんが、正直に申告すれば必ず対応してもらえます。
ケーススタディ②:ロッカーが開かない・故障している場合
暗証番号を正しく入力してもロッカーが開かない、あるいは操作パネルが反応しないなど、機械の故障が疑われるケースもあります。
対応策: まず入力した番号に間違いがないか再確認してください。それでも開かなければ、機械の故障が原因である可能性が高いです。ケーススタディ①と同様に、速やかにスタッフまたは緊急連絡先へ連絡しましょう。「This locker doesn’t open.(このロッカーが開きません)」と伝えれば、スタッフが状況を確認しに来てくれます。自力で無理にこじ開けるのは避けてください。器物破損とみなされ、さらなるトラブルの元になる恐れがあります。
ケーススタディ③:フライト遅延で預かり時間を過ぎそうな場合
飛行機の遅延や交通渋滞で、予定通りに荷物を受け取りに行けなくなることも考えられます。
対応策: もし時間を超過しそうになったら、できるだけ早く預かり所へ電話で連絡を入れましょう。レシートや預かり証に連絡先の電話番号が記載されているはずです。状況を伝え、受け取りが遅れることを知らせておくと、スタッフも状況を把握でき、スムーズに対応してもらえます。超過料金は発生しますが、無断で放置するより印象も良く、荷物も安全に保管されます。連絡が難しい場合でも、多くの場合は一定期間(例:24時間または48時間)荷物を保管してくれますが、その期間を過ぎると処分される可能性があるため、できるだけ早めの受け取りを心がけましょう。
コインロッカーが見つからない時の代替案
空港や特定のショッピングモール以外では、荷物を預ける場所が見つからず困ることもあるかもしれません。そうした場面で役立つ、コインロッカーや手荷物預かり所以外の選択肢をいくつかご紹介します。
最も手軽な方法:ホテルのクロークサービス
世界中で利用できる便利なサービスです。宿泊するホテルであれば、チェックイン前やチェックアウト後に荷物を預けるのは一般的な対応で、多くのホテルでは無料で受け付けています。フロントで「Could you keep my luggage until check-in / after check-out?(チェックインまで/チェックアウト後まで荷物を預かっていただけますか?)」とお願いするだけでOKです。受け取り時には、5〜10AED程度の少額のチップを渡すと感じが良いでしょう。
場合によっては、宿泊者でなくても高級ホテルのベルデスクが荷物を預かってくれることがあります。近くに預け先が見当たらない時の最後の手段として覚えておくと役立ちます。
街中で預けたい時に便利:民間の荷物預かりサービス
近年、世界各地で拡大しているのが、アプリやウェブサイトを通じて荷物預かり場所を予約できるサービスです。代表例として「Radical Storage」が挙げられます。
- 仕組み: こうしたサービスは、街中のホテルやカフェ、土産物店などの空きスペースを荷物預かり所(彼らは「Angel」と呼びます)としてネットワーク化しています。利用者はアプリの地図から都合の良い場所を選び、オンラインで予約と決済を行います。
- メリット: 空港や主要ショッピングモールから離れた場所で荷物を預けたい場合に非常に便利で、料金は多くの場合、1日単位の固定料金で比較的手頃です。
- 利用方法: 公式サイトやアプリで会員登録をし、地図上から預けたい場所を検索。利用日時と預ける荷物の数を入力して予約を完了させます。予約後に預け場所の詳細住所やQRコードなどが通知されるので、それを持って指定の場所へ向かいます。詳しくはRadical Storageの公式サイトをご参照ください。
ショッピング中に便利なサービス:モール内の配送サービス
荷物を「預ける」とは異なりますが、旅の快適さを向上させる便利な裏技です。ドバイ・モールなど巨大モールでは、購入した商品をその日のうちにホテルまで届けてくれるデリバリーサービスが利用可能です。たくさんお土産を購入しても手で持ち歩く必要がなくなるため、ショッピングを心から楽しみたい方におすすめです。モール内のサービスカウンターで申し込めるので、ぜひ検討してみてください。
未来都市UAEを、身軽に遊びつくす旅のヒント

これまで見てきたように、UAEでは旅行者の「身軽に行動したい」というニーズに応える多様なサービスが揃っています。これらを上手に活用すれば、あなたの旅はより自由で、よりアクティブなものになるでしょう。
たとえば、ドバイでの最終日。朝にホテルをチェックアウトした後は、スーツケースをドバイ・モールのゲストサービスに預けてしまいましょう。そして、予約済みのブルジュ・ハリファ展望台「アット・ザ・トップ」からの絶景を存分に楽しんでください。その後は、身軽な状態でドバイ水族館を満喫したり、スーク・アル・バハールでアラビアンなムードを味わったりするのもおすすめです。夕方には世界最大の噴水ショー「ドバイ・ファウンテン」をベストポジションで観覧し、ディナーを楽しんだのちに荷物を受け取って空港へ向かう。こんな理想的な一日が、たった一つの荷物預かりサービスで叶うのです。
アブダビでの乗り継ぎ時間も同様です。大きな荷物を空港に預けてしまえば、限られた数時間の間でも、白亜のシェイク・ザイード・グランド・モスクを訪れたり、フェラーリ・ワールドの世界観を体験したりと、充実した時間を過ごすことができます。
旅において、時間こそ最も貴重な資産です。そして、その限られた時間を最大限に活用する鍵は、時には「何を手放すか」にかかっています。重い荷物という物理的な制約を取り除くことで、あなたはより遠くへ、より自由に歩き出すことができるのです。この記事が、あなたのUAEでの旅を忘れられない素晴らしい体験にする一助となれば、大変嬉しく思います。未来都市の鼓動を、ぜひその身で感じてみてください。

