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【2024年最新版】オーストラリア喫煙ガイド完全版!持ち込みルールから罰金、電子タバコ事情まで徹底解説

広大な大地にコバルトブルーの海、そしてユニークな動植物たち。誰もが一度は憧れる国、オーストラリア。しかし、こと喫煙に関しては、この美しい国は愛煙家にとって「世界で最も厳しい国」の一つとして知られています。軽い気持ちでタバコを吸おうものなら、高額な罰金が科せられることも珍しくありません。「知らなかった」では済まされない厳しいルールが、そこには存在します。オーストラリア旅行を計画している喫煙者の方々、あるいはこれからオーストラリアでの生活を始める方々へ。この記事は、そんなあなたのための「転ばぬ先の杖」です。タバコの持ち込み制限から、どこで吸えるのか、現地での購入方法、そして年々厳しくなる電子タバコ(VAPE)の規制まで、オーストラリアの喫煙に関するあらゆる情報を、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説していきます。この一本の記事を読み終える頃には、あなたはオーストラリアの喫煙事情を完全に理解し、無用なトラブルを避け、スマートに旅を楽しむ準備が整っていることでしょう。さあ、安心して旅の準備を始めるために、まずはオーストラリアという国の位置を心に刻んでおきましょう。

喫煙ルールを理解したら、次は太古の地球が息づくオーストラリアの秘境、キンバリーへの旅を計画してみませんか。

目次

オーストラリアの喫煙事情 – 世界で最も厳しい国の一つ

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オーストラリアがこれほどまでに喫煙に対し厳格な対応を取っている理由を把握することは、ルールを守るうえで非常に重要です。この国の禁煙政策は、国民の健康を守ろうとする強い意志に基づいています。1976年に世界で初めてテレビやラジオでのタバコ広告を禁止して以来、オーストラリアは常に世界の禁煙政策の先駆者であり続けています。

特に注目すべきは、2012年に施行された「プレーン・パッケージ法」です。これは、タバコの箱からブランドロゴやイメージカラーなどのデザイン要素をすべて排除し、銘柄名を決められたフォントで表示するのみを認めるという、世界で初めての取り組みでした。現在、オーストラリアで販売されるタバコのパッケージは、すべてくすんだオリーブグリーンに統一され、大部分が健康被害を訴える衝撃的な写真で占められています。この措置は、ブランドイメージによる魅力をなくし、特に若い世代の喫煙開始を防ぐことを狙いとしています。この政策はWHO(世界保健機関)からも高く評価され、その後フランス、イギリス、ニュージーランドなど多くの国が同様の措置を採用しました。

こうした長年の取り組みの成果として、オーストラリアの喫煙率は著しく減少しています。現在、成人の喫煙率は約10%と、世界的に見ても非常に低い水準です。社会全体には「喫煙は健康に害があり、時代遅れである」という認識が広く根付いていて、公共の場所での喫煙に対しては厳しい目が向けられています。喫煙者も喫煙可能な場所を理解し、周囲に配慮するのが当然とされる文化が定着しています。旅行者はこうした社会的背景を理解し、「お客様」という立場ではなく、その社会のルールを尊重する一員として振る舞うことが求められます。喫煙者にとっては肩身の狭い環境であるのは確かですが、ルールを正しく把握しマナーを守ることで、快適に滞在することは十分に可能です。

【最重要】オーストラリアへのタバコの持ち込みルール

オーストラリアへの旅行を計画している喫煙者が、まず最も正確に把握すべきなのはタバコの持ち込みに関する規則です。この知識が不十分なまま入国を試みると、空港の税関で厳しい対応を受けることになります。高額な関税の支払いはもちろん、最悪の場合は偽りの申告とみなされ、罰金やビザ取消といった重大なトラブルに発展する恐れもあります。そういう事態を避けるために、ここでしっかりとルールを理解しておきましょう。

持ち込み可能な量について — 紙巻きタバコとそれ以外の製品

オーストラリアへタバコ製品を免税で持ち込む際のルールは非常に厳しいものです。持ち込みには18歳以上であることが前提となります。

  • 紙巻きタバコ:免税で持ち込み可能なのは、未開封のタバコ1箱(最大25本まで)に限定されます。ポイントは「未開封」と「1箱」の2点です。たとえば、20本入りの箱を1箱と別に開封済みの箱に数本残っている場合、それは2箱としてカウントされ、免税限度を超えてしまいます。必ず未開封の1箱だけを持ち込んでください。日本の標準的な20本入りの箱であれば、そのまま1箱持ち込むことが可能です。「1カートン」という単位は一切認められません。
  • その他のタバコ製品(葉巻、噛みタバコ、シーシャ用タバコなど):これらは合計25グラムまでが免税範囲です。複数種類を持ち込む場合は、それらの総重量が25グラムを超えないように注意してください。

免税範囲を1本、あるいは1グラムでも上回ると、持ち込む全てのタバコ製品に対して関税および消費税(GST)が課せられます。超過分だけでなく全量が課税対象となる点が特に厳しいポイントです。関税は高額で、タバコ1本あたり1オーストラリアドル以上になることもあり、数箱持ち込むだけで数万円単位の税金を支払うケースも珍しくありません。現地で購入するのと同等かそれ以上の負担になることを覚えておくべきです。

電子タバコ(VAPE)の持ち込みに関して

VAPEの持ち込みは紙巻きタバコ以上に複雑で注意が必要です。特にニコチン入りリキッドの扱いは年々厳しくなっています。

  • ニコチン含有リキッド・ポッド:オーストラリアではニコチンは「規制毒物」とされ、ニコチン入りの電子タバコ用リキッドは医師の処方箋が必要な「医薬品」として扱われます。そのため、オーストラリア国内の医師による有効な処方箋がない限り、ニコチン入りリキッドの持ち込みは法律違反です。日本の医師の処方箋は通用しません。税関で発見されると、ほぼ確実に没収され、罰金の対象になる恐れがあります。旅行者がこの要件をクリアするのはほぼ不可能なため、「ニコチン入りリキッドは持ち込めない」とみなすのが安全です。
  • ニコチンを含まないリキッド:ニコチンフリーのリキッドは医薬品として扱われないため、持ち込みは可能です。ただし、成分表示が明記された未開封の製品を持参し、内容について税関で質問された場合に答えられるようにしておくと安心です。
  • デバイス本体:VAPE本体(デバイス、アトマイザー、コイルなど)は規制対象外ですが、航空法の規定により多くがリチウムイオン電池を内蔵しているため、スーツケースなど預け入れ手荷物に入れることは禁止されています。必ず機内持ち込み手荷物として携帯し、飛行中に誤作動を防ぐため電源を完全に切るか、可能であればバッテリーを外しておくことが望ましいです。また、気圧変化でリキッドが漏れることが多いため、アトマイザーからリキッドを抜き、密閉できる袋に入れておくことを推奨します。

加熱式タバコ(IQOSなど)の取り扱い

IQOS、glo、Ploom Xなどの加熱式タバコもオーストラリアでは「タバコ製品」として扱われます。したがって、持ち込みルールは紙巻きタバコと同等です。

  • タバコスティック:免税範囲は最大25本までです。IQOSのヒーツやテリアは1箱20本入りのため、未開封の1箱を上限として持ち込めます。紙巻きタバコと同時に持ち込んだ場合は、合計が免税範囲内に収まるよう調整しなければなりませんが、計算が複雑になるのでどちらか一方のみに絞るのが無難です。
  • デバイス本体:加熱式タバコのデバイスも電子タバコ同様に持ち込み可能です。リチウムイオン電池を内蔵しているため、必ず機内持ち込み手荷物として携帯してください。

重要な注意点として、オーストラリア国内では加熱式タバコ用のタバコスティックは販売されていません。一度持ち込んだ分を使い切れば、現地での追加購入は不可能です。この点も持ち込み量の検討時に考慮すべき要素です。

正直な申告が不可欠!入国カードの記入方法

オーストラリア到着時に配布される「入国カード(Incoming Passenger Card)」には、税関申告に関する質問が含まれています。その中に、「25本を超えるタバコ、または25グラムを超えるタバコ製品を持ち込んでいますか?」といった趣旨の質問があり、文言は変わることがあります。

ここで最も重要なのは正直に申告することです。たとえ免税範囲内であってもタバコ製品を持参している場合は、「はい(Yes)」にチェックを入れるのが最も安全かつ確実です。免税範囲内だから申告不要と自己判断して「いいえ(No)」にチェックすると、もし税関職員との認識に差異が生じた際に虚偽申告と疑われるリスクがあります。

「はい」と答えると入国審査後に「Goods to Declare(申告物あり)」の赤いレーンへ進むよう指示されます。そこで税関職員にパスポートと入国カードを提示し、持ち込んでいるタバコを見せます。免税範囲内であれば問題なく通過でき、超過していればその場で関税が計算され支払いを求められます。

逆に「いいえ」と答えて緑のレーンへ進み、ランダム検査で免税範囲を超えるタバコが見つかると、「密輸」とみなされ厳しい処罰を受けます。高額な罰金はもちろん、ビザ取消や強制送還、さらには将来的な入国禁止に繋がる可能性があります。目先の関税を避けようとして重大なリスクを冒す価値は全くありません。オーストラリア国境警備隊の公式サイトにもタバコ持ち込みのルールが明記されていますので、出発前に必ず一次情報で確認する習慣をつけましょう。(出典: Australian Border Force – Duty free concessions

オーストラリア国内での喫煙ルール – どこで吸える?どこがダメ?

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たとえタバコの持ち込みに成功しても、それだけで安心はできません。次に直面するのは、国内で非常に厳しく定められている喫煙規制です。オーストラリアでは連邦法のほか、各州・準州が独自の法律で喫煙を管理しているため、「シドニーでは問題なかったのに、メルボルンでは違反扱い」というケースも起こり得ます。まずは全国共通の基本ルールを理解し、その上で滞在地域の特有の規制を押さえることが重要です。基本としては、「屋根のある場所や人が集まる場所はほとんどが禁煙」と覚えてください。

全国で共通する主な禁煙エリア

オーストラリアのどの州や都市にいても、以下の場所での喫煙は禁止されており、違反すると警察や自治体の監視員からその場で罰金の指摘を受ける可能性があります。

  • 公共交通機関および関連施設: 電車、バス、フェリー、トラム、タクシー、Uberなどライドシェアの車内は全面禁煙です。駅のホームや屋根付きバス停、タクシー乗り場も禁煙区域に含まれます。
  • 屋内の公共施設: ショッピングセンター、映画館、美術館、図書館、スーパーマーケット、カジノ、空港のターミナルビル内など、あらゆる屋内公共スペースでの喫煙は禁止されています。ホテルのロビーや共用スペースも例外ではありません。ホテルの客室は、指定された喫煙室(Smoking Room)以外はすべて禁煙です。喫煙室は非常に少ないため、予約時に必ず確認が必要です。また、多くのホテルではバルコニーでの喫煙も禁止されている場合があります。
  • レストランやカフェ、パブ、バーの屋内: 飲食店の屋内は、夜間営業のパブやバーであっても例外なく禁煙です。かつてのようにパブでビールを飲みながら一服、というシーンはオーストラリアでは過去の話となりました。
  • 政府関連施設や医療・教育機関: 役所や裁判所などの政府施設、病院やクリニックなどの医療機関、さらに大学や専門学校、幼稚園や小中学校の敷地内は、建物内のみならず、屋外のグラウンドや駐車場も含めて禁煙である場合がほとんどです。
  • 子ども向け施設の周辺: 公園の遊具エリアやスケートパーク、公共プールなど、子どもが利用する場所やその周辺(通常は10メートル以内など)も禁煙が義務づけられています。
  • ライフセーバーが監視しているビーチ: 有名ビーチの遊泳エリア(赤と黄色の旗が立つ区域)およびその周辺は禁煙とされることが多いです。環境保護の観点から、美しい砂浜の汚染を防ぐための措置です。

各州・準州ごとの独自ルール

全国共通の基準に加え、各州・準州はさらに厳しい規制を設けています。以下は代表的な州の例ですが、一例にすぎません。旅行前には必ず、訪問予定の州の保健省(Department of Health)など公式サイトで最新情報を確認してください。

  • ニューサウスウェールズ州(シドニーなど): レストランやカフェ、パブの屋外ダイニングエリアは喫煙禁止です。たとえ路上にテーブルが一つでも飲食が提供されていれば禁煙となります。また、スタジアムの観客席も禁煙区域に指定されています。
  • ビクトリア州(メルボルンなど): ニューサウスウェールズ州同様に屋外ダイニングは禁煙です。加えて、フェスティバルなど特定の公共イベント会場も禁煙エリアに含まれる場合があります。
  • クイーンズランド州(ブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズなど): 屋外の歩行者専用モール、屋根付きバス停やタクシー乗り場の5メートル以内、国立公園のピクニックエリアやキャンプ場なども禁煙区域です。観光客が多い地域ほど規制は厳しくなっています。
  • 西オーストラリア州(パースなど): パブやバーに併設されたビアガーデンなどの屋外飲食エリアも、飲食が提供されている限り禁煙となります。

このように州ごとに細かい違いがあるため、「屋外なら自由に吸って良い」という考えは通用しません。注意が必要です。

喫煙場所を見つけるためのポイント – 賢い喫煙者向けアドバイス

これほど厳格な規制の中で、ではどこで喫煙すればよいのでしょうか。合法的かつ周囲に迷惑をかけずにタバコを吸うための方法を紹介します。

  • 指定喫煙エリア(Designated Smoking Area)を利用する: 空港(保安検査を通過した後は完全禁煙)、大きな駅、ショッピングセンター、カジノ、大型ホテルなどでは、建物の外で少し離れた場所に「Designated Smoking Area」という標識付きの灰皿が設置されていることがあります。ここが最も安全で確実な喫煙場所です。
  • パブやクラブの喫煙所を利用する: 一部のパブやクラブでは、屋外エリアの一部を喫煙専用として区切っている場合があります。ただし、そうしたスペースでは飲食が禁止されていることが多いので、利用前にスタッフへ必ず確認しましょう。
  • 路上での喫煙は慎重に: 建物の出入口やバス停、屋外ダイニングから十分距離を取った路上なら喫煙が禁止されていない場合もありますが、歩きタバコは非常にマナーが悪い行為として周囲から厳しい目で見られます。喫煙の際は必ず立ち止まり、人通りの妨げにならない場所を選ぶことが大切です。
  • 携帯灰皿は必ず携行する: オーストラリアの路上には日本のようにあちこちに灰皿が設置されていません。ポイ捨ては法律で厳しく罰せられ、州によっては数百豪ドルもの罰金が科されることもあります。これは禁煙区域での喫煙より重い処罰になる場合もあります。喫煙者としての最低限のマナーとして、携帯灰皿を常に持ち歩き、自分の吸い殻は必ず自分で処理してください。美しい自然や街の景観を守るためにも、絶対にポイ捨ては避けましょう。

タバコの購入方法と驚きの価格

持参したタバコが尽きてしまった場合や、現地で購入する予定がある場合、オーストラリアでのタバコ購入には意外な点がいくつかあります。日本の感覚でいると、まずその価格の高さに驚かされることでしょう。

購入できる場所は?

オーストラリアでタバコを手に入れられる主な場所は以下の通りです。

  • コンビニエンスストア(Convenience Store)
  • スーパーマーケット(Supermarket)
  • ガソリンスタンド(Petrol Station / Service Station)
  • 専門のタバコ店(Tobacconist)

ただし、日本のコンビニのようにレジの後ろにズラリとタバコが並んでいる光景は見られません。前述のプレーン・パッケージ法に加え、オーストラリアではタバコの陳列販売が法律で禁じられています。そのため、タバコはすべて客の目に触れないよう、シャッターが閉まった棚や引き出しの中に保管されています。購入を希望する場合は、カウンター越しに店員に銘柄を口頭で伝える必要があります。

例えば「マールボロ・ゴールドをください」と言いたい場合は、「Can I get a pack of Marlboro Gold, please?」などの表現が使えます。銘柄の名前がわからない場合は、「一番安いタバコはどれですか?(What’s the cheapest brand you have?)」と聞く人もいます。店員が取り出してくる箱はどれも同じオリーブグリーンの無地パッケージにショッキングな警告写真が印刷されており、銘柄名は小さな文字でのみ表示されています。初めて見る人にとっては、かなり異様な光景で戸惑うかもしれません。また、年齢確認が非常に厳しく、若く見られた場合はパスポートなどの身分証提示を求められることが多いです。

驚きの価格 – 1箱あたりいくら?

オーストラリアのタバコについて語る際、避けては通れないのがその価格の高さです。率直に言って、世界で最もタバコが高価な国の一つといっても過言ではありません。政府は喫煙率を抑制するため、タバコに非常に高い税金(物品税)を課しています。

2024年現在、一般的な25本入りの1箱あたりの価格は約50豪ドル前後が目安です。日本円に換算すると、約5,000円にもなります(為替レート1豪ドル=100円で計算)。銘柄や販売店によって多少の値差はありますが、40豪ドル台で購入できれば比較的安い方です。60豪ドルを超える高級銘柄も存在します。

この価格は、多くの日本からの旅行者にとっては信じがたいものかもしれません。1日1箱吸う人なら、1週間の滞在でタバコ代だけで35,000円以上かかる計算になります。この高額な支出は、禁煙を考える大きな動機になることでしょう。まさにオーストラリア政府の狙いはここにあります。この驚くべき価格設定は、国民の健康を守るための強力な政策の一環なのです。オーストラリア保健・高齢者ケア省は、喫煙による健康リスクについて広範な啓発活動を実施しています。(出典: Australian Government Department of Health and Aged Care – Smoking and tobacco

電子タバコ(VAPE)と加熱式タバコの現地事情

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紙巻きタバコに対する風当たりが強い場合、電子タバコや加熱式タバコなら問題ないだろうと考える方もいるでしょう。しかし、オーストラリアではそうした考えは通用しません。むしろ、これらの新しいタイプのたばこに対する規制は近年ますます強化される傾向にあります。

ニコチン入りVAPEはほぼ禁止状態

持ち込みの項目でも触れましたが、オーストラリアにおけるニコチン入りVAPEの取り扱いは非常に厳しく、2024年からはさらに規制が強化されました。

  • 使い捨てVAPEの輸入禁止: 2024年1月1日より、医療目的(処方箋保持者に限る)を除き、使い捨てVAPE(Disposable Vapes)のオーストラリアへの輸入が全面的に禁止されました。これは個人使用の場合でも同様で、海外のオンラインサイトからの購入や旅行者の持ち込みも不可能となりました。
  • ニコチン入りリキッドの国内入手: ニコチン入りVAPE製品は、オーストラリア国内では医師が発行した処方箋を持ち、登録された薬局でのみ購入可能です。しかし、この措置は禁煙治療の一環として極めて限定的に認められており、旅行者が嗜好品として処方箋を取得するのは現実的ではありません。
  • 今後のさらなる規制強化: オーストラリア政府は、今後も規制を強め、ニコチンを含まないVAPE製品の輸入や国内での製造・販売についても、フレーバーやパッケージの制限を導入する方針を示しています。

これらの規制の背景には、若年層のVAPE利用増加に伴う深刻な健康リスクがあります。カラフルなデザインや甘いフレーバーが若者を惹きつけ、ニコチン依存への入り口となっているVAPEを政府は「次世代の公衆衛生上の脅威」と位置づけています。そのため、旅行者がオーストラリアでニコチン入りVAPEを合法的に入手・使用することは、ほぼ不可能となっています。

加熱式タバコ(IQOSなど)は入手困難

加熱式タバコに関しても状況は厳しいままです。IQOSなどの加熱式タバコ製品はオーストラリア国内で正式に販売されていません。よって、現地でタバコスティック(ヒーツ、テリアなど)を購入することは一切できません。日本から持ち込んだ25本が、オーストラリア滞在中に喫煙できる全ての本数となります。万が一デバイスが故障した場合、修理や交換も受けられません。加熱式タバコのユーザーは、この点を十分に理解した上で渡航プランを立てることが重要です。

罰則とトラブル対応 – 知らないでは済まされない!

オーストラリアの喫煙規則は非常に厳格で、違反した際の罰則もまた厳しいものとなっています。「旅行者だから多少は見逃してもらえるだろう」といった甘い期待は持たないほうが賢明です。規則違反は、高額な罰金という形であなたの旅の思い出に深い汚点を残す恐れがあります。

違反時の罰金について

罰金の額は、違反の種類や州・準州ごとの法律によって異なりますが、いずれの場合も決して軽いものではありません。以下は一例です。

  • 禁煙エリアでの喫煙:違反が確認された場合、現場で警察官や自治体の権限を持つ監視員(Ranger)から罰金通知(Infringement Notice)が手渡されます。罰金額は州によって異なりますが、一般的には200豪ドルから500豪ドル(約20,000円から50,000円)ほどです。
  • タバコのポイ捨て:環境保護に非常に厳しいオーストラリアでは、ごみのポイ捨ても重い罰則対象となります。罰金額は州ごとに差がありますが、250豪ドルから1,000豪ドル(約25,000円から100,000円)に達する場合もあります。わずか1本の吸い殻が思わぬ大きな出費を招く可能性があります。
  • タバコの不法持ち込み(虚偽申告):税関での嘘の申告は単なる規則違反にとどまらず、悪質な場合は刑事罰が科されます。有罪判決を受けると、数千豪ドルから数十万豪ドルの罰金や禁固刑が科されることもあります。加えて、先述の通りビザの取り消しや将来の入国禁止といった行政処分を受けるリスクも非常に高いです。

これらの罰金は、現場で即時に現金で支払う必要はなく、後日、指定された支払い方法(オンラインや郵便窓口など)で対応します。支払いを怠って帰国した場合、その記録が残り、将来オーストラリアへの再入国時に問題となる可能性があります。

トラブルに遭った際の対応策

万が一、知らず知らずのうちに違反し、当局から声をかけられた場合には、どのように対処すればよいのでしょうか。

  • 落ち着いて誠実に対応する:まずは慌てず、相手の指示に冷静に従いましょう。英語が苦手でも、逃げたり感情的に反論したりするのは最善策とは言えません。たとえ片言でも「Sorry(すみません)」「I didn’t know(知りませんでした)」と謝罪の気持ちを伝え、誠実に接することが大切です。「知らなかった」という理由は罰金を免除する根拠とはなりませんが、真摯な態度は不必要な印象悪化を防ぎます。
  • 身分証明書の提示:罰金通知発行のためにパスポートの提示を求められます。これは正当な職務執行なので、素直に応じましょう。
  • 罰金通知を受取る:現場で発行されるInfringement Noticeは必ず受け取り、その内容を確認してください。支払い方法や期限、異議申し立ての手順などが記載されています。
  • 困ったときは領事館に相談を:罰金が不当に高額だと感じたり、対応に納得できなかったり、言語の壁で深刻な問題に発展しそうな場合は、管轄の在オーストラリア日本国総領事館に相談することも可能です。領事館は法的代理人にはなれませんが、通訳手配の案内や現地の法制度に関する助言など、日本人を支援するためのサポートを提供しています。万一に備え、滞在地域を管轄する大使館や総領事館の連絡先を控えておくことをおすすめします。(出典: 在オーストラリア日本国大使館

喫煙者がオーストラリア旅行を快適に過ごすための行動プラン

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ここまでオーストラリアの厳しい喫煙規制について説明してきましたが、落胆する必要はありません。ルールをしっかり理解し、事前に準備を怠らず、現地で賢く行動すれば、喫煙者でもオーストラリア旅行を十分に楽しむことができます。最後に、本記事のまとめとして、あなたが実践すべき具体的な行動プランを時系列でご紹介します。

出発前の準備リスト

オーストラリアへ出発する前に、日本で済ませておきたい準備や心構えです。

  • 持ち込むタバコの量を再確認する: 持ち込めるタバコは、紙巻きタバコなら未開封の1箱(最大25本)、加熱式タバコのスティックも最大25本までと決まっています。これを超えると高額な関税が課せられるため、スーツケースに入れるのは必ずこの範囲内にしましょう。現地での高いタバコ代を節約したい気持ちは理解しますが、密輸行為には絶対に手を出さないようにしましょう。
  • 携帯灰皿は必ず用意する: もしまだ持っていなければ、今すぐ購入してください。オーストラリアで喫煙者が持つべき三種の神器の一つです。デザインよりも火が確実に消せて、灰や吸い殻が漏れない実用性の高いものを選びましょう。
  • 電子タバコ(VAPE)の準備を確認する: ニコチン入りリキッドは持ち込み禁止です。滞在中は禁煙するか、ニコチンフリーのリキッドに切り替えましょう。デバイス本体と予備バッテリーは、必ず機内持ち込み手荷物に入れることを忘れないでください。
  • 滞在先の州ごとの喫煙ルールを調査する: この記事で基本的なルールは押さえられたと思いますが、念のため訪問予定の州(NSW州、VIC州、QLD州など)の保健省公式サイト(例:「NSW Health tobacco law」で検索)をチェックすると安心です。特に屋外ダイニングエリアの規制は州によって異なるため、注意深く確認してください。

現地での行動ガイド

オーストラリア滞在中、日常の中で注意するポイントをまとめました。

  • 入国審査では正直な申告を徹底する: 機内で記入する入国カードのタバコに関する質問には、必ず正直に「はい(Yes)」と答えましょう。税関の赤いレーンに進み、堂々とタバコを提示して検査を受けてください。これが最も迅速かつ安全にゲートを通過する方法です。
  • 喫煙前には必ず周囲を確認する: たばこに火をつける前は、周囲を念入りに見回す習慣をつけましょう。「禁煙(No Smoking)」の表示はないか、建物の出入口でないか、バス停やカフェの屋外席に近くないか、子供が遊ぶ公園でないかなど、指差し確認するほど慎重になることが必要です。少しでも不安があれば、その場所では喫煙を控えましょう。
  • 灰皿のある場所が安全な喫煙スポット: 喫煙場所を探す最も簡単な方法は、灰皿の設置されている場所を見つけることです。公共の灰皿や、パブの屋外喫煙エリアにある灰皿があれば、そこは間違いなく喫煙が認められている場所です。
  • ポイ捨ては絶対に避ける: 吸い終わったたばこは必ず携帯灰皿に入れましょう。路上へのポイ捨ては罰金のリスクがあるだけでなく、オーストラリアの美しい環境を守る現地の人々から非難される原因となります。喫煙者である前に、良識ある旅行者として行動しましょう。
  • 喫煙場所が見つからないときは現地の人に聞く: どうしても喫煙スポットがわからない場合は、ホテルのスタッフやパブの店員、あるいは路上で喫煙している人に尋ねてみましょう。「Excuse me, is there a smoking area near here?(すみません、この近くに喫煙所はありますか?)」と聞けば、親切に教えてもらえるはずです。
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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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