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『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の舞台へ!欲望渦巻くニューヨークの撮影地を巡る旅

「金を稼ぐことに高潔さなどない」。強烈な台詞とともに、観る者を金融の世界の狂乱へと引きずり込む映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。レオナルド・ディカプリオ演じるジョーダン・ベルフォートの破天荒な人生は、今も多くの人々の心を掴んで離しません。今回は、そんな彼の欲望が渦巻いた舞台、ニューヨークの撮影地を巡る旅にご案内します。きらびやかな摩天楼の合間に、映画の熱狂と興奮を追体験してみませんか。この記事を読めば、あなたもニューヨークの街角で、映画のワンシーンに迷い込んだかのような感覚を味わえるはずです。さあ、地図を片手に、熱狂の渦の中心へと旅立ちましょう。

ニューヨークを舞台にした映画の聖地巡礼をもっと楽しみたいなら、「グッドフェローズ」の舞台となったクイーンズを巡る旅もおすすめです。

目次

映画の熱狂を追体験する前に

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旅の計画を立てる前に、まずはこの映画が描く世界について少し振り返ってみましょう。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、1980年代後半から90年代にかけてウォール街で株式ブローカーとして巨額の富を築き、その後劇的な転落を遂げた実在の人物、ジョーダン・ベルフォートの回顧録を原作としています。マーティン・スコセッシ監督が手掛け、過剰な成功とそれに伴うドラッグ、セックス、違法行為にまみれた狂騒の日々を、エネルギッシュかつユーモラスに描き出しました。この映画の魅力は、単なる成功物語や犯罪ドラマにとどまらない点にあります。それは、アメリカンドリームの光と影や、資本主義社会に内在する人間の果てしない欲望を鋭いリアリティで映し出しているからです。私たちがこれから訪ねるのは、ただの映画のロケ地ではなく、そうした時代の熱狂と狂気が染み付いた場所なのです。

映画の舞台となったウォール街の時代背景

映画の舞台となる1980年代から90年代のウォール街は、まさに「グリード・イズ・グッド(強欲は善だ)」という言葉が象徴する時代でした。金融規制の緩和を背景に、レバレッジド・バイアウト(LBO)やジャンクボンドなど、新たな金融手法が次々と誕生し、ウォール街はかつてない好景気に沸き立っていました。若く野心溢れるブローカーたちは、一夜にして億万長者になることを夢見て、激しい競争を繰り広げていたのです。ジョーダン・ベルフォートが設立したストラットン・オークモントは、こうした時代の熱狂の象徴的な存在でした。彼らが主に扱ったのはペニー株(低位株)と呼ばれるリスクの高い金融商品で、巧みなトークで顧客を煽り、株価を不正に吊り上げて売り抜ける手法によって、莫大な利益を生み出していました。映画に描かれるオフィスでの狂乱のパーティーや常軌を逸した振る舞いは、当時のウォール街の雰囲気を色濃く反映しています。この時代の空気感を理解しておくことで、ロケ地を巡る体験がいっそう深みのあるものになるでしょう。

ニューヨークの撮影地を巡る:欲望の足跡

それでは、いよいよ具体的なロケ地をめぐっていきましょう。マンハッタンの喧騒から郊外の高級住宅地まで、ジョーダンたちの夢と破滅の物語が刻み込まれた場所を訪ねます。公共交通機関でのアクセスが便利な場所も多いですが、一部はタクシーや配車サービスの利用がよりスムーズです。事前に地図アプリでルートを確認しておくことをおすすめします。

ストラットン・オークモント社(外観)

映画の中心的な舞台で、ジョーダンや仲間たちが狂騒の日々を過ごした証券会社ストラットン・オークモント社。エネルギッシュなオフィスの外観として映されたのは、実はウォール街ではなく、ミッドタウン・マンハッタンにあるビルです。場所はマンハッタンの390 Madison Avenueとされており、近年の再開発により映画撮影当時とは外観が大きく異なっています。それでもなお、このエリアは世界経済を動かす大手企業がオフィスを構えるビジネスの中心地。ガラス張りの高層ビル群を見上げれば、野心的な若者たちが成功を夢見て働く、まさに映画さながらの光景が想像できます。

訪問の際の注意点

このエリアは平日日中、多くのビジネスパーソンで賑わいます。ビルの入口付近での長時間の滞在や、通行の妨げとなるような写真撮影は控えてください。オフィスビルのため内部への立ち入りはできません。外観の見学と撮影にとどめ、節度ある行動を心がけましょう。周辺にはカフェやデリも多いので、コーヒーを片手に軽く散策しながら、ニューヨークのビジネス街の雰囲気を肌で感じるのが良いでしょう。

金融地区の象徴:ウォール街

映画のタイトルにもなっているウォール街は、ニューヨークのみならず世界金融の中心地です。映画のオープニングシーンや、ジョーダンが初めてこの街を訪れる場面など、多くのシーンで象徴的な街並みが映し出されます。石造りの重厚な建物が連なる通りを歩くと、世界の富が集まる場所ならではの緊張感とエネルギーを肌で感じられるでしょう。

ニューヨーク証券取引所(New York Stock Exchange)

ウォール街の中心ともいえるニューヨーク証券取引所。その正面に掲げられた大きな星条旗とコリント式の壮麗な柱が印象的な建物は、まさに資本主義の殿堂と呼べる風格を持っています。残念ながら9.11以降、セキュリティ強化のため内部の一般公開は中止されていますが、歴史的価値のある外観を眺めるだけでも圧倒されるでしょう。いまだに世界経済の動きを左右する取引がここで行われていると想像すると、非常に感慨深いものがあります。

フェデラル・ホール国定記念物(Federal Hall National Memorial)

証券取引所の向かいに位置し、ジョージ・ワシントンの像が目印のフェデラル・ホール。アメリカの初代大統領が就任演説を行った歴史的に重要な場所で、現在は無料の博物館として内部を見学できます。金融史だけでなく、アメリカ建国の歴史にも触れられる貴重なスポットです。映画の喧騒とは対照的な、厳かな知的雰囲気が漂っており、ウォール街散策の合間に立ち寄って少し気持ちを落ち着けるのに最適な場所といえます。

チャージング・ブル(Charging Bull)

ウォール街から少し南に下ったボーリング・グリーン公園には、猛々しく突進する雄牛のブロンズ像「チャージング・ブル」があります。これは強気相場(Bull Market)を象徴する像で、ウォール街のシンボルとして観光客に非常に人気があります。多くの人が金運アップを願い、牛の特定の部分を撫でるため、その箇所だけが光り輝いているのが特徴です。映画には直接登場しませんが、ウォール街の活気を象徴する存在としてぜひ訪れたいスポットです。常に人が多いので、写真撮影は朝早い時間帯が狙い目です。

豪華絢爛なプライベートライフの舞台

ウォール街で財を成したジョーダンは、その富を惜しみなく使い、華やかな私生活を送ります。彼の生活の彩りとなった豪邸やレストランも、この映画の重要なロケ地です。

ジョーダン・ベルフォートの豪邸

映画の中でジョーダンが最初の妻、そして後にナオミ(マーゴット・ロビー)と共に暮らす大豪邸の撮影場所は、ニューヨーク郊外の高級住宅地ロングアイランドにあります。特に有名なのは、ロングアイランドのミル・ネック(Mill Neck)にある豪邸で、広大な敷地に建つ白亜の邸宅は成功者の象徴そのものです。プールサイドでの派手なパーティーシーンが思い起こされます。ただしこの邸宅は私有地のため、敷地内への立ち入りは禁止されています。周辺は緑豊かな美しい住宅街で、ドライブするだけでも豪華な雰囲気を楽しめます。訪問の際は住人のプライバシーを尊重し、静かに行動しましょう。大声を出したり、無断で敷地を撮影することは厳禁です。

結婚式のシーン:サント・シャペル・セント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂

ジョーダンとナオミの豪華な結婚式シーンは、マンハッタン北部モーニングサイド・ハイツにあるセント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂で撮影されました。世界最大級のゴシック様式大聖堂として知られ、その壮大で荘厳な内部は息をのむ美しさ。高い天井から差し込むステンドグラスの光は神々しく、映画で描かれる富と権力の祝典にふさわしい説得力にあふれています。現役の教会であり観光も可能ですが、ミサやイベント開催時は見学が制限されることがあるため、訪問前に公式サイトでスケジュールを確認するのが賢明です。教会内では静粛にし、帽子を脱ぐなど礼儀正しい振る舞いを心がけましょう。露出の多い服装は避けるのが望ましいです。

高級レストラン:トップ・オブ・ザ・シックスズ(Top of the Sixes)のロケ地

映画の序盤で、若き日のジョーダンが上司マーク・ハンナ(マシュー・マコノヒー)からウォール街の哲学を伝授される印象的なランチシーン。この独特なハミングと胸を叩くパフォーマンスが生まれたのは、マンハッタンの666 Fifth Avenueの最上階にあったレストラン「トップ・オブ・ザ・シックスズ」をモデルにしたセットです。残念ながらこのレストランは閉店していますが、映画のようにニューヨークの絶景を望む高級レストランは今も数多くあります。例として、ロックフェラー・センターの「レインボー・ルーム」や、マンダリン・オリエンタル・ホテル内の「Asiate」などが特別な日のディナーに適しています。訪れる際は必ず事前予約が必要で、人気店は数週間から数ヶ月先まで予約が埋まることも珍しくありません。ドレスコードが設けられているケースも多いため、予約時に必ず確認しましょう。男性はジャケット、女性はワンピースやフォーマルな服装が基本で、スニーカーやジーンズでは入店を断られる可能性が高いため注意が必要です。

聖地巡礼モデルコース:1日で巡る『ウルフ』の世界

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「たくさんの見どころがあり、どの順番で回ればよいか迷ってしまう」という方に向けて、1日で主要なロケ地を効率的に巡るモデルプランをご紹介します。歩きやすい靴の着用は必須です。マンハッタン内の移動は地下鉄が便利なため、事前にメトロカードや非接触型決済OMNYを準備しておくと、スムーズに観光が楽しめます。

午前:ウォール街の活気を肌で感じる

  • 出発(9:00): 地下鉄を乗り継ぎ、ウォール・ストリート駅に到着。まずは金融地区の中心をゆっくり散策しましょう。
  • ニューヨーク証券取引所(9:15): 威厳ある建物の前で記念写真を。通勤ラッシュの時間帯で活気に満ち、ウォール街のリアルな雰囲気を味わえます。
  • フェデラル・ホール(9:45): 証券取引所の向かいにある歴史的な場所で、アメリカ建国の壮大な物語に触れられます。入場無料なのも嬉しいポイントです。
  • チャージング・ブル(10:30): そこから少し南へ歩き、ウォール街の象徴であるチャージング・ブル像へ。金運向上を願って記念撮影をどうぞ。

昼食:ウォール街のプロに倣ったパワーランチ

  • ランチ(12:00): 金融街には高級ステーキハウスからカジュアルなデリまで幅広い飲食店があります。映画の雰囲気を味わいたいなら、ウォール街のビジネスマンに愛される老舗の「デルモニコス」や「ハリーズ」などがおすすめ。やや予算はかかりますが、思い出に残る食事になるでしょう。ランチ時は予約しておくと安心です。

午後:ミッドタウンから郊外へ足を伸ばす

  • ストラットン・オークモント社ビル(14:00): 地下鉄でミッドタウンに移動。現在は再開発で様変わりしていますが、映画の舞台となった場所を感じに訪れてみましょう。近代的な高層ビル群も見応えがあります。
  • セント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂(15:30): さらに地下鉄で北へ進み、モーニングサイド・ハイツにある荘厳な大聖堂を見学。ジョーダンとナオミの結婚式の撮影地で、その壮大なスケールに圧倒されること間違いなしです。

オプション:ロングアイランドへの日帰り小旅行

時間に余裕があり、複数日ニューヨークに滞在される場合は、レンタカーを借りてロングアイランドへ足を延ばすのもおすすめです。ジョーダンの邸宅が撮影されたエリアの雰囲気をドライブで楽しむことで、映画の世界観への没入感がより一層深まります。ただし、個人宅の多い地域ですので、マナーを守って静かに散策しましょう。

旅の準備と実践ガイド:スマートに旅するためのTIPS

聖地巡礼を思いきり楽しむためには、しっかりとした事前準備が不可欠です。ここでは、ニューヨーク旅行を安全かつ快適に過ごすために必要な準備や持ち物について、アパレル業界で働く私の視点も交えつつご紹介します。

準備と持ち物一覧

  • ESTA(電子渡航認証システム): アメリカへの入国に必須の手続きです。出発の72時間前までに申請が必要ですが、できれば余裕をもって1ヶ月前には済ませておくのがおすすめです。申請は米国国土安全保障省の公式サイトから行いましょう。代行業者を利用すると手数料が高額になることがあるので注意が必要です。
  • 海外旅行保険: アメリカの医療費は非常に高額です。病気やけが、盗難などのトラブルに備えて必ず加入しておきたいところです。クレジットカード付帯の保険もありますが、補償内容が十分かどうか事前にしっかり確認しましょう。
  • 歩きやすい靴: ニューヨーク観光はかなりの距離を歩きます。石畳の道も多いため、見た目だけでなくクッション性に優れたスニーカーやフラットシューズを最低でも一足持参するのが理想的です。
  • フォーマルな服装: 高級レストランやバー、観劇の予定がある場合は、フォーマルな服を一着用意しておくと便利です。男性なら襟付きのシャツとスラックス、革靴が基本。女性ならワンピースやブラウスにスカートといったスタイルが一般的です。私は、しわになりにくい素材の黒ワンピースを持って行くことが多く、アクセサリー次第で印象が変わるので重宝しています。
  • モバイルバッテリー: 地図アプリや写真撮影でスマホの充電はすぐに減ってしまいます。大容量のモバイルバッテリーは必携アイテムです。
  • クレジットカードと少額の現金: ニューヨークはカード社会ですが、小規模なデリや屋台、チップ支払いでは現金が必要な場合もあります。複数枚のクレジットカードと、だいたい50ドル程度の現金を常に持ち歩くと安心です。
  • 変圧器・変換プラグ: 日本の電化製品を使用するには不可欠です。アメリカの電圧は120ボルト、プラグはAタイプとなっています。

トラブル対策:万が一に備えて

旅行中は予期せぬトラブルがつきものです。落ち着いて対処できるよう、あらかじめ対策を確認しておきましょう。

  • 予約のキャンセルや変更: レストランやツアーの予約をキャンセルする場合、多くはキャンセルポリシーが定められています。無断キャンセルになると料金が請求されることがあるため、行けなくなったら必ず連絡を入れてください。多くの予約サイトはオンラインで手続きが可能です。
  • 地下鉄で乗り間違えた場合: 慌てず次の駅で降り、反対側のホームから戻る電車に乗り換えましょう。ニューヨークの地下鉄は「Uptown(北行き)」と「Downtown(南行き)」でホームが分かれていることが多いので、乗る方向の確認が重要です。オフラインでも使える地図アプリ(例:Google Mapsのオフラインマップ機能)を事前にダウンロードしておくと、電波が届かない場所でも安心です。
  • スリや置き引きの防止: 混雑した場所ではバッグを体の前で持ち、レストランでは荷物を椅子に置いたまま席を離れないようにしましょう。特にタイムズスクエアや地下鉄の車内は要注意です。貴重品はホテルのセーフティボックスに預け、持ち歩く現金は必要最小限にすることをおすすめします。
  • 緊急連絡先: 万一のために、以下の番号を控えておきましょう。
  • 警察・消防・救急: 911
  • 在ニューヨーク日本国総領事館: パスポートの紛失・盗難や事件・事故に巻き込まれた際に相談できます。連絡先は公式サイトで事前に確認しておくと安心です。

ウォール街の光と影、そして現代

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『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の撮影地を巡る旅は、単なる映画ファンの観光の枠を超えています。それは、1980年代という時代の熱狂と、その背後に隠された人間の欲望の本質を追体験する旅でもあります。ジョーダン・ベルフォートが疾走したウォール街は、その後もITバブル、サブプライムローン問題、さらには近年の暗号資産ブームといった幾度もの熱狂と崩壊を繰り返してきました。金融の中心地たるこの場所は、いつも人間の欲望を映し出す鏡のような存在だと言えるでしょう。

映画に描かれたような、まるで紙切れのような株を売りさばく詐欺的手法は、現在でも姿を変えて存在し続けています。FBIの公式サイトでは、様々な投資詐欺への警告が出されており、これは金融の世界が常にリスクと隣り合わせであることを示唆しています。私たちがこの街を歩くとき、煌びやかな高層ビルの足元で、かつてどれほど多くの夢が生まれ、そしてどれほど多くの夢が潰れていったのかと考えずにはいられません。

しかし、ウォール街は決して破滅ばかりの場所ではありません。ここから生み出された革新的な金融技術が世界経済を押し上げ、多くの人々の暮らしを豊かにしてきたのもまた紛れもない事実です。映画のロケ地を訪れ、その歴史と現在の姿を直に感じることで、私たちは資本主義社会の持つ躍動感と、その中で生きる人間の複雑さを一層深く理解できるでしょう。この旅は、富とは何か、成功とは何か、さらには人生で本当に大切なものは何かを見つめ直すための刺激的な機会となるかもしれません。ニューヨークの摩天楼は今日も静かに、新たな「ウルフ」たちの野望を見守り続けているのです。

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この記事を書いたトラベルライター

アパレル企業で培ったセンスを活かして、ヨーロッパの街角を歩き回っています。初めての海外旅行でも安心できるよう、ちょっとお洒落で実用的な旅のヒントをお届け。アートとファッション好きな方、一緒に旅しましょう!

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