日常の喧騒から遠く離れた場所へ。アパレル企業で時間に追われる毎日を送る私が、長期休暇の旅先に選んだのは、インド洋に面したオーストラリアの西の玄関口、パース。澄み切った青空とどこまでも続く太陽の光、そして都会の洗練と手つかずの自然が完璧なハーモニーを奏でるこの街は、「世界で最も美しい街」のひとつと称えられています。
なぜパースだったのか。それは、都会的な刺激と大自然の癒やしの両方を、一度の旅で満喫できるという贅沢さに心を奪われたから。ファッションやアートのインスピレーションを探し求めながら、地球の息吹を感じられるアクティビティに挑戦してみたい。そんな私のわがままな願いを、パースはすべて叶えてくれる予感がしました。
この記事では、私が実際に体験したパースの心躍るアクティビティの数々を、旅の計画から現地での楽しみ方、そしてちょっとした注意点まで、余すところなくお伝えします。読者の皆さんが、この記事を読み終えたときには、もうパース行きの航空券を探し始めているはず。さあ、一緒に太陽の都への旅を始めましょう。
パースの玄関口、エリザベス・キーで始まる旅

パースの旅は、街の中心に位置するウォーターフロント、エリザベス・キーから始めるのが最適です。スワン川の壮大な流れとモダンなビル群が織り成す景観は、まさにパースの現在を象徴しています。空港から市内行きのバスを降りて初めてこの風景を目にした時、私は心から「この街に来てよかった」と感じました。
スワン川の風を感じながらのリバーサイド散歩
エリザベス・キーは、パースの住民にとって憩いの場であり、観光客にも多くの魅力的なスポットが集まるエリアです。広がる遊歩道を歩きながら、きらめく川面を眺め、心地よい川風が頬をかすめていきます。ジョギングをする人、犬のお散歩を楽しむ人、カフェのテラスで会話を楽しむ人々。ここにはパースののんびりとした日常が息づいています。
散策の途中には、個性的なデザインのベンチやパブリックアートが点在し、ついシャッターを切りたくなります。なかでも目を引くのは、高さ20メートルにも及ぶ巨大な人型彫刻「First Contact」。先住民族ヌンガー族とヨーロッパからの入植者の初めての出会いをテーマにしたこの作品は、この土地の歴史に思いを馳せる貴重な機会をもたらしてくれます。
エリザベス・キーからは、スワン川を渡るフェリーが頻繁に運航されており、対岸のサウスパースに渡ると、また違った角度からパースの美しいスカイラインを楽しむことができます。
Do情報:フェリーの利用方法をマスターしよう
エリザベス・キーのジェティ(桟橋)からは、サウスパース行き以外にもロットネスト島やスワンバレー行きのクルーズ船が多数出航しています。短時間の船旅を楽しむなら、パース公共交通機関「Transperth」のフェリーを利用するのが便利です。
- チケットの購入方法:
乗船前に桟橋にある券売機でチケットを購入できます。現金またはクレジットカードが使えます。パースに数日滞在し公共交通機関を頻繁に使う予定があれば、「スマートライダー(SmartRider)」というICカードの購入がおすすめです。駅のインフォメーションセンターや一部のニュースエージェンシー(コンビニのような店舗)で手に入れられ、運賃が割引になるほか、チャージして繰り返し利用できるため非常に便利です。
- 運行スケジュールについて:
フェリーの運航間隔は時間帯により異なります。特に夕方以降は便数が少なくなるため、乗船前に必ずTransperthの公式サイトやアプリで最新の時刻表を確認しましょう。乗り過ごすと、次の便までかなりの時間待つことになる可能性があります。
アートと光が織りなすスピアンダ・ビヤ・ブリッジ
エリザベス・キーの象徴的存在といえば、白鳥の羽を思わせる優雅な曲線が美しい「スピアンダ・ビヤ・ブリッジ(Spanda Bilya Bridge)」です。昼の景色も素敵ですが、この橋の真価が発揮されるのは夜の時間帯。日没とともにライトアップされ、その光が川面に映り込み幻想的な光景を作り出します。
橋の上からは高層ビル群の夜景とスワン川の静けさが調和した、息をのむほど壮大なパノラマが広がります。ゆっくりと橋を渡りながら輝く街の灯りを眺めていると、旅の疲れも自然と癒やされていくように感じられました。ディナーの後に少し足を伸ばして夜の散歩を楽しむのにぴったりのスポットです。
Do情報:夜景を楽しむときのポイント
パースは比較的治安の良い街ですが、夜間に一人で行動する際は注意が必要です。
- 安全なルート選びを心がける:
エリザベス・キー周辺は夜でも人通りがあり比較的安全ですが、一本路地に入ると暗く静かな場所もあります。できるだけ明るく開けた道を選んで歩くようにしましょう。
- 貴重品の管理に注意する:
夜景に見とれているときは、手元の注意が散漫になりやすいものです。スマートフォンやカメラを使う際は、バッグを体の前で抱えるなどしてスリ対策を意識してください。特に人が混み合う場所では警戒を怠らないようにしましょう。
奇跡の島ロットネスト島でクオッカと出会う

パースを訪れる多くの旅人が目指すのは、ロットネスト島です。ここには「世界一幸せな動物」と称されるクオッカが生息しており、パースからフェリーで短時間の距離にありながら、まるで別世界のような手つかずの自然が広がっています。エメラルドグリーンの海、真っ白な砂浜、そして愛らしいクオッカの笑顔。この島で過ごす一日は、間違いなく旅のハイライトとなるでしょう。
世界一幸せな動物クオッカとのセルフィー体験
ロットネスト島に着いたら、まず最初に探したいのはもちろんクオッカです。彼らはカンガルーやワラビーの仲間である有袋類で、口角が上がりいつも微笑んでいるように見える姿から「世界一幸せな動物」と親しまれています。
クオッカは非常に人懐っこく、島のいたるところでその姿を見ることができます。特にメインセトルメント(島の中心部)にあるベーカリーやカフェの周辺では、食べ物の落とし物を狙って多くのクオッカが集まっています。
私もさっそくクオッカと一緒に写真を撮ろうとチャレンジ。地面に這いつくばるようにカメラを構えると、好奇心旺盛なクオッカが自ら近寄ってきてくれました。その澄んだ瞳で見つめられると、思わずこちらも笑顔になってしまいます。
Do情報:クオッカと触れ合う際の重要なルール
可愛らしいクオッカですが、彼らは野生動物です。接するときには彼らの安全を守るため、厳格なルールが設けられています。違反すると高額な罰金が課せられることもあるため、必ず遵守してください。
- 禁止事項:
- 触れたり抱き上げたりしない: 人間が持つ細菌がクオッカに病気をもたらす可能性があります。
- 餌を与えない: 人間の食べ物は彼らの健康に悪影響を及ぼします。特にパンやチップスは絶対に与えないでください。自然の葉や草を食べる彼らの食生活を尊重しましょう。
- これらのルールは島内のあちこちに掲示されています。詳しくはロットネスト島公式サイトをご覧ください。
- セルフィー撮影のポイント:
クオッカに直接触れずに素敵な写真を撮るには、自撮り棒が便利です。地面に近い低い角度で撮影すると、クオッカがカメラを覗き込んでいるような可愛らしいショットが狙えます。彼らがリラックスしている時にゆっくり近づき、驚かせないようにするのがコツです。
- 持ち物チェックリスト:
自撮り棒、スマートフォンやカメラ、そしてクオッカが寄ってくるまでの忍耐力も忘れずに用意しましょう。
自転車で巡る美しいビーチホッピング
ロットネスト島の魅力はクオッカだけではありません。島内は一般車両の乗り入れが禁止されているため、主な移動手段は自転車です。これがとても気持ちよく、アップダウンのある道を自分のペースで走りながら、次々と現れる絶景ビーチをめぐる「ビーチホッピング」は、島で最も人気のアクティビティです。
中でも私が感動したのは、透明度抜群の遠浅の海が広がる「ザ・ベイスン(The Basin)」。天然のプールのように波が穏やかなため、シュノーケリングにぴったりのスポットです。少し足を伸ばせば、ワジェマップ灯台を望む「ピンキー・ビーチ(Pinky Beach)」や、美しいサンゴ礁が楽しめる「リトル・サーモン・ベイ(Little Salmon Bay)」など、個性豊かなビーチが次々と出迎えてくれます。自転車を降りて真っ白な砂浜に寝転び、ただただ青空と青い海を眺める時間は、何ものにも代えがたい贅沢でした。
Do情報:サイクリングを楽しむための準備
島を一周するとおよそ22kmあります。体力に自信がない方も快適に楽しめるよう、事前に万全の準備をして臨みましょう。
- 準備と持ち物:
- 自転車レンタル: フェリー会社のプランでは、フェリーチケットと自転車レンタルがセットで予約できるため便利でお得です。島に到着してすぐに自転車を受け取れます。坂道が気になる方は、料金はやや高くなりますが電動アシスト自転車の利用をおすすめします。
- 服装: 動きやすい服装とスニーカーが必須です。あらかじめ水着を着用しておくと、気に入ったビーチですぐに泳げて便利です。
- 持ち物リスト: 日焼け止め(SPF50+を推奨。オーストラリアの日差しは非常に強烈です)、帽子、サングラス、タオル、十分な水分(最低1.5リットルは持参したい)、そして軽食も忘れずに。島内にはカフェもありますが、ビーチの近くにはお店がほとんどない場所も多いです。
- トラブルへの備え:
- パンク時: レンタル自転車がパンクした場合、無理して走らずレンタルショップに連絡しましょう。スタッフが駆けつけてくれることもあります。連絡先はレンタル時の書類に記載されています。
- 熱中症対策: 特に夏場はこまめに水分補給を心がけましょう。少しでも体調に異変を感じた場合は、日陰で休み無理をしないことが大切です。
ロットネスト島へのアクセス完全ガイド
パースからロットネスト島へはフェリーの利用が一般的です。主要なフェリー会社は「ロットネスト・エクスプレス(Rottnest Express)」と「シーリンク(SeaLink)」の2社で、出発はパース市内のバラック・ストリート・ジェティか港町フリーマントルのいずれかを選べます。
- パース市内発: スワン川をゆったりと下るリバークルーズも楽しめるルート。所要時間は約90分です。
- フリーマントル発: インド洋をまっすぐ進むため、所要時間は約30分と最短です。船酔いや時間を節約したい方におすすめのルートです。
Do情報:フェリーチケットの予約と乗船の流れ
ロットネスト島は非常に人気の観光地であるため、快適な旅のためには事前準備が重要です。
- チケットの入手方法:
週末や祝日、繁忙期は満席になることが多いため、必ず各フェリー会社の公式サイトでオンライン予約をしましょう。自転車レンタルやシュノーケルセットのレンタルも同時に予約可能です。早めの予約なら割引が受けられる場合もあります。
- 乗船手続き:
予約時に発行されたEチケットはスマートフォンに保存するか印刷を用意しておきます。当日は出発の30分前までにターミナルに到着し、チェックインを済ませましょう。大きな荷物は追加料金で預けられます。
- 船酔い対策:
フリーマントル発のフェリーは外洋を通るため、天候によっては大きく揺れることがあります。酔いやすい方は乗船前に酔い止め薬の服用を強くおすすめします。船内では外の景色が見える窓際席や揺れの少ない後方の席を選ぶと快適です。
フリーマントルの歴史とアートに触れる週末

パースから電車で約30分の場所にあるフリーマントルは、スワン川がインド洋に注ぐ河口に位置する港町で、パースとはまた違った魅力を感じられる場所です。19世紀のビクトリア朝建築が立ち並ぶ街並みは、歩くだけでまるで時代を遡ったかのような感覚を味わえます。歴史やアート、グルメ、そして陽気な人々が織りなすこの街は、訪れる旅人の心を強く引きつけるエネルギーに満ちています。
活気に満ちたフリーマントル・マーケット
週末にフリーマントルを訪れるなら、ぜひ足を運びたいのが1897年創業の歴史ある「フリーマントル・マーケット」です。150軒以上の露店が軒を連ねる屋内マーケットに足を踏み入れると、スパイスの香りや焼きたてパンの香ばしい匂い、そして賑やかな人々の声が交じり合う、五感を刺激する空間が広がっています。
フレッシュな野菜や果物はもちろん、世界各国のストリートフードや地元アーティストによる一点物のアクセサリーや工芸品、オーガニックコスメまで、多彩な商品が揃っており、見ているだけでも飽きません。私もここで、ユーカリの香りが心地よい手作り石鹸と、美しいアボリジナルアートが描かれたポストカードをお土産に選びました。
マーケット内にあるフードコート「The Yard」はランチにぴったりの場所。私は熱々のパエリアと地元産のジンジャービアを楽しみました。活気あふれる雰囲気の中で味わう食事は格別です。
Do情報:マーケットを存分に楽しむために
- 営業時間:
フリーマントル・マーケットは金・土・日の週末限定で営業しています。祝日の月曜日にオープンすることもありますが、訪問前には必ず公式サイトで最新の営業時間を確認してください。平日に訪れて「閉まっていた…」とならないよう注意しましょう。
- 持ち物:
たくさん買い物をする予定なら、エコバッグを持参するのがおすすめです。また、小規模な店舗ではクレジットカードが使えないことがあるため、少額の現金を用意しておくと安心です。
世界遺産フリーマントル刑務所で歴史を肌で感じる
フリーマントルのもうひとつの顔、それが世界遺産に登録されている「フリーマントル刑務所」です。1850年代にイギリスから送られた囚人たちの手で建設され、1991年まで実際に使われていたこの施設は、西オーストラリア開拓の歴史の光と影を今に伝えています。
ただ建物を眺めるだけでなく、様々なテーマ別のガイドツアーに参加することで、その歴史をより深く体感できるのが魅力。私は独房や絞首台跡を巡る「Doing Time Tour」に参加しました。ガイドの話術に引き込まれながら、囚人たちの厳しい生活に思いを馳せると、背筋が少し冷たくなるような感覚に包まれました。
スリルを求める方には、夜に懐中電灯のみの明かりで巡る「Torchlight Tour」や、囚人が掘った地下20メートルのトンネルを探検する「Tunnels Tour」も人気のアクティビティです。
Do情報:刑務所ツアーを楽しむポイント
- チケット購入方法:
人気のツアーはすぐに満席になるため、フリーマントル刑務所公式サイトでの事前予約が必須です。特に週末や観光シーズンは早めに予約しましょう。複数ツアーのセット割引もあります。
- 服装について:
特に「Tunnels Tour」ではヘルメットやハーネスの装着が必要で、はしごの昇降もあるため、動きやすく滑りにくい靴(スニーカーなど)と服装が必須です。スカートやサンダルでの参加はできませんのでご注意ください。
- 注意事項:
刑務所ゆえに閉鎖的で暗い場所も多く、閉所恐怖症や暗闇に弱い方はツアー内容を事前にしっかり確認してから申し込むことをおすすめします。
カプチーノ・ストリップで贅沢なカフェタイムを
フリーマントルのメインストリート、サウス・テラスは「カプチーノ・ストリップ」の愛称で親しまれています。通りの両側にはイタリア系移民が開いたカフェやレストランが軒を連ね、まるでヨーロッパの街角のような雰囲気が漂います。
歴史散策の後は、この通りのカフェでテラス席を選んでひと休みするのがフリーマントルの定番です。私も老舗のカフェで、濃厚なフラットホワイトとティラミスを注文し、通りゆく人々を眺めながらゆったりとした時間を過ごしました。旅の合間の贅沢なひとときです。
夜になると、カフェは陽気なレストランやパブへと姿を変え、一層賑わいをみせます。地元のクラフトビール「リトル・クリーチャーズ」の醸造所もこの付近にあり、ビール愛好者には見逃せないスポットとなっています。
パース郊外へ足を延ばす日帰りトリップ

パースの魅力は、美しい都市景観や港町の風情だけに留まりません。車を少し走らせると、まるで異世界に迷い込んだかのような非日常的な絶景が広がっています。レンタカーを利用するか、日帰りツアーに参加して、西オーストラリアの雄大な自然が織りなす芸術作品を体験しに出かけましょう。
月面のような世界を創り出すピナクルズの奇岩群
パースから北へ約2時間の場所にあるナンバン国立公園内に、突如として現れるのが「ピナクルズ」です。広大な黄色い砂漠から無数の石灰岩の柱が天に向かってそびえ立つ光景は、まさにSF映画の舞台のようです。かつてこの地が海底だった頃の貝殻などが堆積して形成されたこれらの奇岩は、長い年月をかけて風と雨に浸食され、現在の神秘的な形状に変貌しました。
公園内には車で巡れるドライブコースと、徒歩で探索できるウォーキングトレイルが用意されています。岩の隙間を縫うように歩いていると、自分が地球上にいることを忘れてしまうほどの不思議な感覚が訪れます。
私が訪れたのは、太陽が西のインド洋に沈みかける夕暮れ時。オレンジ色の光がピナクルズを照らし、岩の影が長く伸びるさまは、言葉にできないほどの美しさでした。変わりゆく空の色と奇岩のシルエットが織りなす幻想的な光景は、この旅の中で特に心に残る風景の一つとなりました。
Do情報:ピナクルズ訪問時の準備と注意点
- アクセス方法:
公共交通機関は利用できないため、自由度の高いレンタカーの利用をおすすめします。ただし、オーストラリアは日本と同じ左側通行ですが、郊外の道路では野生動物の飛び出しが多いため、運転には十分な注意が必要です。運転に不安がある場合は、パース発の日帰りツアーに参加するのが安心です。
- 準備と持ち物:
- 国立公園入場料: 車一台ごとに入園料がかかり、入口のブースで現金またはカードで支払います。
- 十分な飲料と食料: 公園内に売店などはないため、飲み水と必要な軽食を必ず持参してください。
- 日焼け対策: 砂漠地帯には日陰がほとんどありません。帽子、サングラス、日焼け止めを必ず用意しましょう。
- ハエ除けネット: 特に夏季(11月〜3月頃)は顔の周囲に多数のハエが集まります。非常に煩わしいため、帽子に装着できるハエ除けネットがあると快適です。パース市内のアウトドアショップや一部の薬局で購入可能です。
スリル満点のサンドボーディングを楽しむランセリン大砂丘
ピナクルズへ向かう途中や帰路にぜひ訪れてほしいのが、「ランセリン大砂丘」です。インド洋に面して広がる、雪のように真っ白な砂丘は壮大なスケールを誇ります。その美しさだけでなく、ここで体験できるスリリングなアクティビティがサンドボーディングです。
専用のボードに乗り、砂丘の頂上から一気に滑り降りる爽快感は格別です。初めは座って滑るのに慎重でしたが、慣れるにつれて立って滑りたくなり(そして何度も転びました)、砂だらけになりながらも何度も丘を登っては滑り、子どものように夢中になりました。
Do情報:サンドボーディングを楽しむためのポイント
- 準備:
砂丘の入り口にあるレンタルショップで、時間貸しでサンドボードを借りることができます。ワックスも貸し出されるため、滑る前にボードの裏側にしっかり塗りましょう。
- 服装と持ち物:
汚れてもよく動きやすい服装が基本です。サングラスは日差し対策だけでなく、滑走中に砂が目に入るのを防ぐため必須です。ポケットに砂が入りにくいジッパー付きのものがおすすめです。
- 注意点:
日中の砂は非常に熱く、裸足で歩くのは危険です。必ず靴を着用し、火傷に注意しましょう。また、砂丘を登るのは想像以上に体力を要するため、水分補給をしっかり行ってください。
パース発の日帰りツアー活用術
レンタカーを運転しない旅行者にとって、郊外へのアクセス手段として日帰りツアーは非常に便利です。ピナクルズとランセリン大砂丘を組み合わせたツアーが人気で、他にもワイルドフラワーの名所や動物園などを巡るツアーなど多彩な選択肢があります。
Do情報:ツアー選びとトラブル時の対処法
- ツアーの選び方:
「Viator」や「GetYourGuide」といった大手アクティビティ予約サイトを活用すると、多様なツアーから比較検討が可能です。口コミや評価をよく確認し、食事の有無や入場料の含まれ方などツアー内容をしっかり把握してから予約しましょう。日本語ガイド付きツアーもあります。
- トラブル時の対応:
天候不良などでツアーが中止になる場合、多くは全額返金か別日への変更が提案されます。予約時にはキャンセルポリシーを必ず確認し、念のためツアー会社の連絡先も控えておくと安心です。
ワインの楽園スワン・バレーを巡る美食の旅

パースの中心部から車でわずか30分の距離にあるスワン川上流のスワン・バレーは、西オーストラリア州で最も歴史あるワイン産地として知られています。美しいブドウ畑が広がるこの地域には、大小合わせて40軒以上のワイナリーが点在し、グルメやスイーツの専門店も多数集まるまさに食の楽園です。ワイン愛好家はもちろん、アルコールを飲まない方も一日中満喫できる場所です。
歴史あるワイナリーでのテイスティングを満喫
スワン・バレーには、180年以上の歴史を持つ伝統的なワイナリーから、家族経営の小規模なブティックワイナリーまで、個性豊かな施設が揃っています。多くのワイナリーでは「セラードア」と呼ばれる試飲・直売所が設けられており、気軽にワインのテイスティングを楽しむことができます。
私は広大な敷地と美しい庭園が魅力の「サンダルフォード・エステート(Sandalford Estate)」を訪れました。数種類のワインを味わいながら、スタッフの方からブドウの品種や醸造の技術についての解説を受けるのは、とても興味深い体験でした。特に、この地域を代表する白ワインの品種「ヴェルデーリョ」は、トロピカルフルーツのような華やかな香りが印象的で、すっかりお気に入りになりました。
便利な情報:ワイナリー訪問のポイント
- アクセス方法:
ワイナリー巡りには試飲がつきものなので、自分で車を運転するのは避けた方が安心です。パース市内から出発するワイナリーツアーへの参加が、安全かつ効率的な移動手段としておすすめです。また、エリザベス・キーからスワン川を遡るリバークルーズとワイナリー訪問がセットになったツアーも、優雅な雰囲気を楽しめるため好評です。
- テイスティングのルールとマナー:
多くのワイナリーではテイスティングに数ドル程度の料金がかかりますが、ワインを購入すれば無料になる場合もあります。全てのワインを飲み切る必要はなく、気に入らない場合はスピトゥーン(吐き器)に静かに吐き出すこともマナー違反ではありません。お気に入りの一本を見つけるための試飲だと捉えましょう。
チーズやチョコレート、地元のグルメも充実
スワン・バレーの魅力はワインだけに留まりません。グルメを楽しみたい方にもぴったりのスポットが多数あります。
- マーガレット・リバー・チョコレート・カンパニー:
多彩なチョコレートが並び、無料で試食もできるチョコレート好きにはたまらない場所です。併設のカフェで味わうホットチョコレートも絶品です。
- マーガレット・リバー・チーズ・カンパニー:
種類豊富なチーズの試食が可能で、ワインに合うチーズ探しを楽しめます。
- ハウス・オブ・ハニー:
西オーストラリア特有のジャラやカリの花から採れた濃厚なハチミツが手に入ります。試食も可能なので、風味の違いを確かめてみてください。
これらのスポットはワイナリー巡りの合間に立ち寄るのに最適で、お土産探しにもぴったりです。
パースの心臓部、キングス・パークの緑に癒される

高層ビルが立ち並ぶパースの中心街に、広大な緑のオアシスが広がっています。それが「キングス・パーク」です。総面積は400ヘクタールを超え、ニューヨークのセントラルパークよりも広大なこの公園は、パースの市民にとって欠かせない憩いの場であり、訪れる観光客にも安らぎを提供しています。
パース市街を一望できる絶景とボタニック・ガーデン
キングス・パークは小高い丘の上に位置しているため、園内の展望スポットからは、パースの近代的な高層ビル群と雄大に流れるスワン川が織り成す、まるで絵はがきのような絶景を見渡すことができます。昼間の景色も見事ですが、特に夕暮れ時から夜にかけて、街の灯りが点り始める時間帯の美しさは格別です。
公園内には、2000種類以上もの西オーストラリア固有の植物を集めた「西オーストラリアン・ボタニック・ガーデン」があります。日本では見ることができない独特な形状や鮮やかな色彩の花々を眺めながら散策するのは、植物愛好者にとって至福のひとときです。特に春(9月から11月)にはワイルドフラワーが一斉に咲き誇り、園内がまるでカラフルな絨毯のような光景になります。
Do情報:公園をより深く味わうために
キングス・パークでは、ボランティアガイドによる無料のガイドウォークが毎日開催されています。植物の生態や公園の歴史について専門的に解説を受けながら散策すれば、単なる散歩では気づかない多くの発見があるでしょう。ガイドウォークのスケジュールは、公園のインフォメーションセンターや公式ウェブサイトで確認可能です。
空中散歩を楽しめるフェデレーション・ウォークウェイ
ボタニック・ガーデンの中にある「フェデレーション・ウォークウェイ」は、ぜひ訪れたい見どころの一つです。ガラスと鉄で作られたこの吊り橋は、ユーカリの木々(ガムツリー)の梢の高さに設けられており、まるで鳥になったかのような感覚で空中散歩を味わえます。
橋の上からは、植物園の美しい風景に加え、遠くのスワン川やパース市街の全景も望むことが可能です。アボリジニのアートが描かれた床部分はガラス張りになっており、下を覗くと少しドキドキする体験も楽しめます。
Do情報:ウォークウェイを歩く際の注意点
全長620メートルのウォークウェイはほとんど平坦で歩きやすいですが、高所に位置しているため、高所恐怖症の方には多少怖さを感じるかもしれません。足場が安定した歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。
パース滞在を快適にするための実践的情報

最後に、パースでの滞在をより安全かつ快適に過ごすための実用的な情報をお伝えします。旅の計画を立てる際の参考にしていただければ幸いです。
パースの治安と女性向けの安全対策
パースはオーストラリアの中でも比較的治安の良い都市ですが、あくまで海外であることを忘れず、基本的な注意を怠らないことがトラブル回避の基本です。
- 注意が必要なエリア:
シティ北側の繁華街「ノースブリッジ」には、夜になるとクラブやバーに多くの人が集まります。賑やかで楽しい場所ではありますが、酔った人によるトラブルも発生しやすいため、特に夜遅くに女性が一人で歩くのは控えるのが賢明です。
- スリ・置き引き対策:
混雑した場所では、バッグを必ず体の前で抱えるように持ちましょう。レストランやカフェで席を離れる際、荷物を置きっぱなしにするのは避けてください。貴重品は常に身近に置く意識が大切です。
- 夜間の移動手段:
夜遅くの移動は、流しのタクシーを捕まえるよりも、ホテルで手配してもらうか、「Uber」などのライドシェアサービスを利用するほうが安全です。
賢く使おう!パースの公共交通機関のポイント
パースの公共交通機関は「Transperth」が運営しており、市内外を結ぶバス、電車、フェリーが充実しています。
- CATバス(無料循環バス):
パースの中心街やフリーマントルでは、「CAT(Central Area Transit)」と呼ばれる無料の循環バスが走っています。主な観光スポットを結んでおり、これを活用すれば交通費の節約につながります。路線ごとに色分けされているので、目的地に合わせて使い分けましょう。
- スマートライダー(SmartRider):
前述したICカード「スマートライダー」は、CATバス以外の公共交通を利用する際に非常に便利です。乗車時と降車時にカードリーダーにタッチするだけで自動的に割引運賃が適用され、切符購入の手間や小銭の用意も不要です。
- 公式サイトの利用:
最新の路線図や時刻表、料金情報はTransperth公式サイトで確認可能です。ルートプランナー機能を使えば出発地と目的地を入力するだけで最適なルートを案内してくれるので、とても便利です。
パース旅行におすすめの持ち物リスト
快適な旅を実現するためには、事前の持ち物準備も重要です。実際に現地で役立ったもの、必要だと感じたものをまとめました。
- 必携アイテム:
- パスポート、航空券(電子チケット)、クレジットカード、海外旅行保険証
- 日焼け止め(SPF50以上推奨):オーストラリアの日差しは日本よりも強烈です。曇りの日でも油断できません。
- サングラスやつばの広い帽子
- 歩きやすい靴(スニーカーや、少しフォーマル感のあるフラットシューズなど)
- 変換プラグ(Oタイプ):オーストラリアのコンセントはOタイプです。
- あると便利なアイテム:
- 羽織もの(カーディガンや薄手のジャケット):日中は暖かくても、朝晩は冷えたり室内は冷房が効きすぎたりすることがあります。
- 水着、ビーチサンダル、速乾タオル
- エコバッグ:スーパーのレジ袋は有料なので持参すると便利です。
- モバイルバッテリー
- 虫よけスプレーやかゆみ止め
- ファッションのポイント:
パースの人々はカジュアルでリラックスしたスタイルを好みます。街歩きには動きやすいワンピースやパンツスタイル、ビーチならショートパンツ+Tシャツ、ワイナリー訪問には少しきれいめのサマードレスなど、訪問先の雰囲気に合わせたコーディネートがおすすめです。強い日差しを避けるためにリネン素材の長袖シャツも重宝します。
太陽の恵みを浴び、自然に癒され、異文化に触れるパースでの日々は、日常の疲れを忘れさせ、心身に新しいエネルギーをもたらしてくれるでしょう。この街の開放的でゆったりとした空気が、きっとあなたもそっと包み込んでくれるはずです。さあ、次の休暇にはインド洋に輝くパースで、あなただけの特別な体験を探しに出かけてみませんか。

