2023年の夏、日本中がその壮大なスケールと予測不能なストーリーに熱狂したドラマ『VIVANT』。敵か味方か、味方か敵か――。息を呑む展開に、毎週日曜の夜が待ち遠しかった方も多いのではないでしょうか。僕もその一人。元バックパッカーの血が騒ぐというか、あの広大な砂漠の映像を見るたびに、主人公・乃木憂助や警視庁公安部の野崎守と共に、遥か遠い異国の地を旅しているような感覚に陥りました。
このドラマの大きな魅力の一つは、なんといってもリアリティあふれるロケ地です。緻密に作り込まれた東京のシーンから、息を呑むほど美しい島根の原風景、そして我々の想像を遥かに超えるモンゴルの大自然まで。物語の重要なピースとして、これらの場所は確かな存在感を放っていました。
「あの場所に立ってみたい」「乃木や野崎が見た景色を、自分も見てみたい」
ドラマが終わった今、そう強く願う「VIVANTロス」の方々へ。今回は、かつて50カ国以上を放浪した経験を活かし、時間に限りがある会社員でも楽しめる「VIVANT聖地巡礼」の旅を、徹底的にプランニングしてみました。国内で週末に巡る凝縮コースと、一生の思い出になる海外モンゴルへの冒険コース。この記事を読めば、あなたも「別班」の一員になった気分で、あるいは野崎のように執念深く謎を追う気分で、旅の準備を始められるはずです。さあ、壮大な冒険の扉を開きましょう。
壮大な冒険の扉を開く前に、旅の奥深さを知るためにも、聖地の歩き方について考察してみるのも良いでしょう。
VIVANTの世界へ飛び込む前に知っておきたいこと

聖地巡礼の旅は、単なる観光とは一線を画します。そこには物語の世界と現実が重なり合う、特別な体験が待っています。登場人物たちの息遣いや葛藤、喜びや悲しみが刻まれた場所に身を置くことで、ドラマの魅力を何倍にも深めて味わえる、「物語を体感する旅」と言えるでしょう。
聖地巡礼に臨む心構え
VIVANTのロケ地は、東京の中心部から神聖な神社、さらにはモンゴルの広大な大平原まで、多彩な場所に広がっています。これらの多くはドラマ用に作られたセットではなく、実際に人々の生活や祈り、歴史が息づく場所です。
旅に出る前に、ぜひ心に留めていただきたいのは、「私たちはその場所の日常にお邪魔する訪問者である」という意識です。ドラマのファンとしての熱意はもちろん大切ですが、それ以上に土地やそこで暮らす人々への敬意を忘れないことが重要です。大声で騒いだり、撮影に夢中になりすぎて周囲への配慮を欠くことがないようにしましょう。静かにその場の空気を味わい、物語の登場人物に思いを馳せることこそ、理想的な聖地巡礼のマナーだと私は考えます。
特に神社仏閣やモンゴルなど異文化の地を訪れる際には、服装にも配慮すると良いでしょう。露出の多い服を避け、神聖な場所では帽子を脱ぐなど、基本的な礼儀を守ることで、より気持ちの良い旅が実現します。
これからご紹介する2つのモデルコース
この記事では、あなたの時間や予算に合わせて選べる2つのモデルコースを提案します。
- 【国内編】週末弾丸!VIVANTの世界観に浸る東京・島根の聖地巡礼
忙しい方でも金曜夜からスタートして実現可能な1泊2日のプラン。東京の諜報戦の舞台と、乃木の故郷である島根を訪ね歩きます。
- 【海外編】一生の思い出に!VIVANTの原風景を巡るモンゴル大冒険
少し長めの休暇を使って、ドラマの象徴的な風景が広がるモンゴルの大地を体感するプラン。準備から現地での過ごし方まで、元バックパッカーの視点で詳しく解説します。
どちらのプランも、単に場所を訪れるだけでなく、より深くVIVANTの世界に没入できることを念頭に置いて構成しています。準備すべきもの、現地での行動のポイント、ちょっとしたコツまで具体的にお伝えします。それでは、まずは国内編からご案内しましょう。
【国内編】週末弾丸!VIVANTの世界観に浸る東京・島根聖地巡礼

限られた時間のなかで、いかに効率的に、そして深くVIVANTの世界観を味わうか。このプランはまさに現代のビジネスパーソンに向けて組まれた聖地巡礼の旅程です。金曜夜の仕事終わりから出発でき、土曜は東京、日曜は島根と、舞台を次々と移しながら乃木と野崎の足跡を辿っていきましょう。
1日目(土曜日):東京の中心で「別班」の息吹を感じる
物語の序盤に謎が深まる舞台であり、諜報戦が展開された東京。高層ビルが立ち並ぶビジネス街の裏側で、知られざる駆け引きが繰り広げられていたと想うと、いつも見慣れた街並みもまた違った印象を持つはずです。
午前:神田明神で物語の幕開けに立ち会う
最初の訪問地は、壮大な物語のスタート地点となった神田明神。ここで乃木は、神田明神の巫女の姿をした別班の協力者と接触し、野崎は鋭い視線でその動向を監視していました。あの緊張感あふれる場面を思い浮かべつつ、境内を歩いてみてください。
- アクセス
JR中央線・総武線の御茶ノ水駅(聖橋口)から徒歩約5分、東京メトロ丸ノ内線の御茶ノ水駅(1番出口)からも徒歩およそ5分と、アクセスは非常に便利です。その他複数路線も利用可能なので、ご自身の出発地点から最も都合のよいルートを選んでください。
- 見どころとポイント
朱塗りの荘厳な「隨神門」をくぐると正面に御本殿が現れます。まずは手水舎で手と口を清め、心を整えてから参拝しましょう。参拝の作法は「二拝二拍手一拝」です。乃木が何を願い、どんな決意をしたのかを想像しながら手を合わせれば、一層感慨深い体験になります。
【実際にできること:参拝と御守り】 参拝後は授与所にも寄ってみましょう。ドラマの中で乃木が手に入れたことで話題となった「勝守(かちまもり)」は、期間限定で特別な授与があった時期もありますが、通常から常備されているものも人気があります。旅の安全や人生の勝利を願い、ひとつ手に入れてみてはいかがでしょうか。御朱印を集めている方は御朱印帳を持参すると良い思い出になります。墨書と朱印の繊細さは旅の記念にぴったりです。
境内は広大で見どころも豊富です。本殿裏や境内社にも足を運び、野崎が潜んだ場所はどこか、乃木が歩いた道筋はどこか、とドラマのシーンと照らし合わせながら散策するのも聖地巡礼の醍醐味です。
- 注意点
神田明神は多くの参拝者が訪れる由緒ある神社です。境内での写真撮影は節度を持って行いましょう。特に御本殿の内部や祈祷中の撮影は控え、他の参拝者の迷惑とならないよう配慮してください。
午後:赤坂・日本橋エリアで諜報戦の舞台を辿る
昼食後は丸ノ内線で大手町方面へ移動し、赤坂や日本橋近辺を訪ねます。ここには乃木が勤める丸菱商事の外観や、野崎たちが疾走した道筋など、馴染み深い風景が点在しています。
- 丸菱商事(外観ロケ地:三井本館・日本橋三井タワー)
乃木の表の顔が勤める大手商社「丸菱商事」の撮影は、歴史的建造物である日本橋の三井本館で行われました。国の重要文化財にも指定され、その重厚で威厳ある佇まいは、まさに日本の大手企業に相応しい風格です。向かいにそびえる日本橋三井タワーとともに、乃木が毎朝この場所に通ったことを思い浮かべると胸が熱くなります。
【実際にできること:効率的な巡り方とマナー】 この界隈はオフィス街ですので徒歩での移動が基本です。Googleマップ等でロケ地をあらかじめピン留めし、効率よく回るルートを計画しておくと良いでしょう。
- 三井本館:東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅直結。外観の見学は自由ですが、オフィスビルであるため入口付近で長時間立ち止まったり、業務の妨げになる行為は絶対に避けてください。撮影は周囲の交通や通行人に配慮した上で、手短に行うことがマナーです。
- 赤坂周辺:野崎が犯人を追った坂道や公安メンバーが集まったスポットなど、赤坂エリアには細かなロケ地が点在しています。特定の建物ではなく「道」そのものが舞台となった場所も多く、ドラマの画面と見比べて「ここだ!」と見つけ出す宝探し感覚で楽しめます。
- TBS放送センター
ついでにドラマの制作拠点であるTBS本社も訪れてみましょう。赤坂サカス内にあり、外観を眺めることができます。かつてはVIVANTの巨大広告も掲出されており、次のドラマの告知があなたを新たな冒険に誘うかもしれません。
夜:乃木が通った小料理屋の面影を探す
東京での一日を締めくくるのは、ゆったりとした食事タイムです。乃木が通っていた小料理屋は明確なモデル店舗はありませんが、赤坂や神楽坂にはしっとりと落ち着いた大人の和食店が多くあります。
裏路地の隠れ家的なお店を見つけ、カウンターで日本酒を味わいながら、一日の聖地巡礼を振り返るのもおすすめです。乃木のように秘密を抱えるわけではなくとも、彼の孤独に寄り添う感覚が得られるかもしれません。
【実際にできること:お店選びと予約】 人気店は特に週末夜は混み合うため、食べログや一休.comレストラン等で事前にリサーチし早めの予約を推奨します。予約時に「静かな席を希望」と伝えると、よりドラマの世界観に浸れるかもしれません。ドレスコードは厳しくない店が多いですが、あまりラフすぎる服装は避けスマートカジュアルを意識すると安心です。
2日目(日曜日):飛行機で島根へ!乃木のルーツとテントの影を追う
2日目は早起きして羽田空港へ。飛行機で一気に、乃木憂助のルーツであり物語の大きなカギを握る島根県へと旅立ちます。東京の喧騒とは異なる、神話が息づく土地で物語の奥深さに触れていきましょう。
早朝のフライトで出雲へ
羽田空港から「出雲縁結び空港」までは約1時間半のフライト。朝イチの便を利用すれば、午前中からたっぷり時間を使えます。空港到着後は効率的な移動のため、レンタカーの手配が便利です。
【実際にできること:移動手段の手配】
- 航空券:週末の利用は料金が変動しやすいため、早めの予約を心掛けてください。JALやANAの公式サイトで早期割引プランを活用しましょう。
- レンタカー:空港周辺に複数レンタカー店舗がありますが、事前予約が必須です。観光シーズンは特に混雑するため、1ヶ月以上前に予約しておくと安心です。コンパクトカーで十分ですが、運転に不安がある方はカーナビ付の新しい車種を選ぶとよいでしょう。
午前:出雲大社で神話の世界と乃木家の繋がりに触れる
最初に訪れるのは日本屈指のパワースポット、出雲大社。縁結びの大神、大国主大神が祀られるこの地はドラマのロケ地ではありませんが、乃木家の家紋「隅立て四つ目」が出雲国造家・千家氏の「四つ目菱」と酷似していることから、乃木のルーツを考察するうえで重要な聖地です。
- 参拝のポイント
巨大な注連縄が目を引く神楽殿、国宝の御本殿が作り出す荘厳な空気は、思わず背筋が伸びるほどです。出雲大社の参拝作法は「二拝四拍手一拝」と一般の神社とは異なり、四拍手には東西南北の神々への感謝の意味など諸説あります。乃木もここで同様に手を合わせていたのかもしれません。
- 古代出雲歴史博物館へ
出雲大社のすぐ隣にある「島根県立古代出雲歴史博物館」もぜひ訪れてください。巨大な宇豆柱(うづばしら)や銅剣・銅鐸の展示を通して、古代出雲の強大な力を肌で感じられます。VIVANTで描かれた「たたら製鉄」の文化に通じる展示もあり、物語の背景理解を深める貴重な場所です。チケットは現地券売機で購入可能ですが、公式サイトで開館時間や企画展を事前にチェックしておくことをおすすめします。
午後:奥出雲へ向かい、乃木家の面影に触れる
昼食には名物の出雲そばを堪能し、午後は車で奥出雲地域へ。ここにはVIVANTファン必見の、とあるスポットがあります。
- 櫻井神社(乃木家外観ロケ地)
乃木が幼少期を過ごした家の外観として撮影されたのは、雲南市にある櫻井神社の社務所。緑豊かな山々に囲まれた静寂のなかに、ドラマで見たあの建物が佇んでいます。鳥居をくぐり石段を登れば、まるで時が遡ったかのような感覚に陥ります。ここで乃木は家族と暮らし、そしてあの悲劇が訪れたのです。
【訪問時の注意点】
- アクセス:市街から離れているため車での訪問が必要です。ナビに「櫻井神社」と入れれば迷わず到着できます。駐車場も完備されています。
- マナー:地元の信仰を集める神聖な場所であり、また社務所は現役の建物です。見学時は静かに行動し、敷地内のものに不用意に触れたり、長時間滞留したりしないよう心掛けてください。ドローン飛行等の行為は禁止されています。地域住民への配慮を忘れず、感謝の気持ちを持って訪問しましょう。
- たたら製鉄の文化にふれる
奥出雲は古くから「たたら製鉄」の盛んな土地で、テントの資金源ともなった日本の伝統技術です。時間に余裕があれば、奥出雲たたらと刀剣館などを訪ね、その歴史に触れてみてください。乃木の父・丹後隼人が守ろうとした重みをより深く実感できるはずです。
夕方:帰路へ
名残惜しいですが、聖地巡礼の旅はここで締めくくり。奥出雲から出雲縁結び空港へ戻り、レンタカーを返却します。最終便で東京へ向かう機内から見える夜景を眺めながら、この2日間で巡った場所の数々を思い返せば、VIVANTの物語が新たな感動と共に甦ってくるでしょう。
【海外編】一生の思い出に!VIVANTの原風景を巡るモンゴル大冒険

では、ここからはVIVANTの世界をより深く味わいたいあなたへ向けた、海外編のご案内です。物語の舞台となった架空の国「バルカ共和国」のロケ地は、広大な中央アジアの国、モンゴルでした。果てしなく広がる草原、燃える夕日に染まる砂漠、そして澄みきった満天の星空。乃木と野崎が体験した厳しいながらも美しい風景の中に、実際に身を置いてみませんか? 長めの休暇は必要ですが、その価値は間違いなくあります。
モンゴル旅行の基本情報と準備
以前、世界をバックパッカーとして旅した経験から見ても、モンゴルは少し特殊な旅行先です。都市部以外での公共交通機関は発達しておらず、一人で自由に移動するのはかなり難しいため、事前の情報収集と準備が何より重要となります。
ベストシーズンとビザ
- ベストシーズン: モンゴルへ訪れるなら、間違いなく夏(6月~8月)が最適です。気候が比較的安定し、草原の緑が最も鮮やかな時期です。日中はTシャツで過ごせる日もありますが、朝晩は冷え込むので防寒着を準備しましょう。冬は非常に厳しい寒さのため旅行には不向きです。
- ビザ(査証): 日本国籍の方は、観光目的で30日以内の滞在であればビザは不要となっています(2024年現在)。ただし、規定が変わることもあるため、渡航前には必ず最新の情報を「在モンゴル日本国大使館公式サイト」などで確認してください。パスポートの有効期限が6ヶ月以上あるかどうかも必ずチェックしておきましょう。
フライトと現地での交通手段
- フライト: 日本の成田国際空港からモンゴルの首都ウランバートルへは直行便が運航しています。所要時間は約5~6時間です。航空券は旅行日程が決まり次第、早めに予約するのが賢明です。
- 現地での移動: モンゴル国内を安全かつ効率的に移動するためには、現地旅行会社が主催するツアー参加が現実的な方法です。特にVIVANTの砂漠ロケ地では道が整備されていない部分も多く、経験豊富なドライバーやガイドなしでの移動は非常に危険です。日本語ガイド付きツアーも豊富にあるので、複数の旅行会社を比較検討してみましょう。「モンゴル VIVANT ロケ地 ツアー」などのキーワードで検索すると、多彩なプランが見つかるはずです。
旅行準備・持ち物リスト:これだけは準備しよう
モンゴルの大自然の中では、日本でのように「忘れ物を近くで買う」ことが難しいため、万全の準備が欠かせません。
- 必需品
- パスポート、航空券(eチケットの控え)、海外旅行保険証書
- 現金(日本円と、現地両替用の少額の米ドル)、クレジットカード
- 服装
- 重ね着できる衣類:Tシャツ、長袖シャツ、フリース、薄手のダウンジャケットなど。昼夜の温度差が大きいため、調整しやすい服装が大切です。
- ボトムス:丈夫で動きやすい長ズボン(ジーンズやトレッキングパンツ)。ラクダに乗る際にも役立ちます。
- その他:歩きやすい靴(スニーカーやトレッキングシューズ)、帽子(日除け用)、サングラス、手袋、暖かい靴下。
- 日用品・医薬品類
- 日焼け止め:強い日差しに対応できる、SPF値の高いものを用意してください。
- 乾燥対策用品:リップクリーム、ハンドクリーム、保湿力の高い化粧水など。空気の乾燥は予想以上です。
- 常備薬:胃薬、頭痛薬、酔い止め薬、絆創膏など普段使用しているもの。
- 衛生用品:ウェットティッシュ、除菌ジェル、トイレットペーパー(郊外のトイレにはないこともあるため)。
- その他:モバイルバッテリー(必須)、懐中電灯(ゲルでの夜間移動用)、カメラ、双眼鏡(野生動物観察の際に便利)。
トラブルが起こったときの対応法
海外旅行ではトラブルがつきもの。特に海外での冷静な対応が重要です。
- 海外旅行保険の加入:絶対にケチらずに、病気やケガ、盗難など万が一のリスクに備えましょう。キャッシュレス診療が可能な保険が便利です。出発前に保険会社の緊急連絡先を控えておくのも忘れずに。
- パスポートの紛失・盗難:まずは現地警察に申告して、紛失・盗難証明書を発行してもらいます。その後、在モンゴル日本国大使館で「帰国のための渡航書」を取得する手続きが必要です。パスポートのコピーや顔写真の予備があると対応がスムーズです。
モデルコース:ウランバートルから砂漠へ(5日間プラン)
ここでは、定番ツアーをベースにVIVANTの世界観をより味わうための工夫を加えた、5日間のモデルプランをご紹介します。
1日目:ウランバートル到着と市内散策
チンギス・ハーン国際空港着後、ツアー会社のスタッフに迎えられてホテルへ。ウランバートルは近代的なビル群と伝統的なゲルが混在し、モンゴルの「今」を体感できる都市です。 午後は市内中心のスフバートル広場を訪問。野崎たちが情報を集めていた市場の雰囲気を味わいたいなら、少し郊外の「ナラントール市場」もおすすめですが、ここはスリが多いため貴重品管理には十分注意してください。バッグは体の前で抱えるのが安全です。 夜は、伝統音楽「ホーミー」や馬頭琴の演奏を聴きながらのディナー。翌日からの冒険に胸を高鳴らせましょう。
2日目:南ゴビの砂漠へ移動
朝、国内線でダランザドガド(南ゴビ)へ飛びます。窓の外に広がる景色が草原から荒涼とした大地へ変わっていくのは、冒険の始まりを予感させます。 空港でドライバーと合流後、四輪駆動車で未舗装の道を揺られながら数時間。地平線の彼方に見えるツーリスト用のゲルキャンプが今日の宿泊地です。 ゲル滞在はモンゴル旅行の醍醐味の一つ。夜は電力やお湯の使用が制限されるなど不便さもありますが、それもまた特別な体験。満点の星空の下では、天の川がはっきり見えます。乃木たちもこの星空を見て何を思ったのでしょうか。
3日目:アド砂漠とラクダ乗り体験
VIVANTで象徴的なシーンが撮影された場所、南ゴビ砂漠のホンゴル砂丘周辺へ。砂紋が風に描く模様が果てしなく続いています。 【体験ポイント:ラクダ乗りと熱中症予防】 ツアーにはフタコブラクダに乗り砂漠を巡る体験が含まれていることが多いです。ラクダの背に揺られながら広大な砂の世界を歩く感覚は、一生の思い出となるでしょう。
- 服装:ラクダに乗る際は肌の露出を避けるため長ズボンを推奨。砂面からの照り返しも強いので、帽子・サングラス・日焼け止めは必須です。
- 水分補給:砂漠は乾燥しており、知らず知らずのうちに脱水症状になりやすいです。ガイドが用意してくれますが、自分でもこまめに水を飲む意識を持ちましょう。
ガイドに「このあたりがVIVANTの撮影場所ですか?」と尋ねてみてください。撮影時のエピソードを誇らしげに教えてくれるかもしれません。広大な砂丘を前に、乃木の絶望と生きる強い意志を感じてみてください。
4日目:バルカ共和国の情景と遊牧民とのふれあい
ドラマの「バルカ共和国」首都クーダンやテントのアジトは、実際にはウランバートル近郊のセットや施設で撮影されていますが、南ゴビの風景はバルカの荒涼とした大地を彷彿とさせます。 赤く輝く崖が連なる「バヤンザグ」は、世界で初めて恐竜の卵の化石が見つかった有名な場所です。崖の上で吹き抜ける風を感じると、野崎が広大な土地を前に捜査への決意を新たにしたシーンが蘇ります。
この日は現地の遊牧民のゲル訪問も体験できます。自家製乳製品をご馳走になったり、家畜の世話を手伝ったりしながら、VIVANTで描かれる厳しい自然と共に暮らす人々の生活を直に感じられます。
【訪問時のマナー】
- ゲルに入る際は敷居を踏まないように注意しましょう。
- 主人に勧められた飲食物は、たとえ口に合わなくても少しは口にするのが礼儀です。特に馬乳酒(アイラグ)はモンゴル流のおもてなし。感謝の気持ちを込めていただきましょう。
- 子どもたちへのお土産として、日本の文房具やお菓子を持参すると喜ばれます。
5日目:ウランバートルへ戻り、帰国
早朝にゲルキャンプを出発し、ダランザドガド空港へ。国内線でウランバートルへ戻ります。フライトまでの時間は、市内のデパートやカシミア専門店でお土産探し。上質なカシミア製品はモンゴルの定番土産で、乃木が薫にプレゼントしたストールもきっとこんなお店の品でしょう。 最後にチンギス・ハーン国際空港から日本へ帰国。砂漠の砂や美しい風景、数々の思い出を胸に、壮大な旅が幕を閉じます。
ロケ地巡りを120%楽しむためのプラスアルファ
せっかくの聖地巡礼、単にロケ地を訪れるだけではもったいないですよね。ここでは、旅をより充実させるためのポイントをいくつかご紹介します。
出発前に改めてVIVANTを見直す
旅に出る前に、ぜひもう一度ドラマを全話通して見返してみてください。初見では気づかなかった細かな伏線や登場人物の表情、そしてこれから訪れる場所がどのように描かれているのかを改めて確認することができます。 特に印象に残ったシーンや場所はメモしておき、現地で同じアングルを探しながら写真を撮るのも楽しみのひとつです。U-NEXTやTVerなどの配信サービスを活用すれば、いつでもどこでもVIVANTの世界に浸れます。最新情報や関連グッズの情報は、「TBS日曜劇場『VIVANT』公式サイト」からもチェックをお忘れなく。
写真を撮るときのポイント
聖地で記念の写真を撮るなら、ちょっとした工夫で写真のクオリティがぐっと上がります。
- シーンのアングルを真似る: ドラマのワンシーンそのままの視点で撮影するのが最も手軽。登場人物になりきってポーズを取れば、思い出深い一枚になります。
- レンズを使い分ける: レンズ交換ができるカメラなら、モンゴルの広大な風景は広角レンズで、東京の街並みや神社の細部は標準~中望遠レンズで撮ると、その場の雰囲気をより豊かに表現できます。
- 人物を画角に入れる: 風景だけでなく、あえて自分や友人を小さくフレームに入れると、場所のスケール感が際立ちます。乃木が砂漠に一人ぽつんと立っているあの場面のように。
現地の文化や食事を楽しむ
聖地巡礼は、その土地の文化を体験する絶好の機会でもあります。ロケ地を巡る合間に、ぜひ現地の食や文化に触れてみてください。
- 島根: 出雲大社周辺の名物、割子(わりご)そばは必食です。三段に重ねられた器に冷たいそばが盛られ、薬味とつゆでいただきます。のどごしが良く、歩き疲れた体にぴったりの一品です。
- モンゴル: 羊肉料理が中心で、揚げ餃子の「ホーショール」や蒸し餃子の「ボーズ」は日本人の口にも馴染みやすい味わいです。遊牧民のゲルで味わう塩味のミルクティー「スーテーツァイ」も、忘れがたい旅の思い出になるでしょう。
旅は五感で味わうものです。目だけでなく、味覚や肌でその土地を感じることで、VIVANTの聖地巡礼は単なるロケ地巡りを超え、あなただけの特別な物語へと昇華するでしょう。
安全に、そして敬意をもって旅するために

最後に、この素晴らしい旅を最高の思い出にするために、最も重要なポイントをお伝えします。それは、安全管理と訪問先への敬意を忘れないことです。
聖地巡礼におけるマナーとルール
私たちはファンである前に、一人の旅人です。現地のルールやマナーを尊重し、誰からも好かれるファンであり続けたいものです。
- 共通のルール
- 私有地への無断立ち入りは禁止:ロケ地の中には個人の住宅や企業の敷地も含まれます。撮影が許可されていない場所には決して立ち入らないでください。
- 撮影ルールを遵守する:神社仏閣の内部や撮影禁止の表示がある場所では、カメラをしまいましょう。
- 環境への配慮を忘れずに:出たゴミは必ず持ち帰りましょう。自然豊かな場所では植物を採取したり、動物に不用意に近づくことは避けてください。
- 静かに行動する:特に静かな住宅街や神社の境内では大声での会話は控え、住民や他の参拝者の迷惑にならないよう心掛けましょう。
万が一のトラブルに備えて
どんなに入念に準備をしても、思いがけないトラブルは起こり得ます。大切なのは、慌てず冷静に対応することです。
- 国内旅行でのトラブル
- 交通機関の遅延・欠航:天候などによる遅れはよくあることです。すぐに代替ルートをスマートフォンで調べ、宿泊施設のチェックインに間に合わない場合は、必ず連絡を入れましょう。
- 海外旅行でのトラブル
- パスポートの紛失:前述の「準備」項目でも触れましたが、まずは警察と日本大使館に連絡を取ることが最優先です。
- 急な体調不良:無理をせず、すぐにツアーガイドや現地の保険サポートに相談してください。海外旅行保険のサポートデスクに電話すれば、提携病院の案内を受けられます。日本語通訳がついている場合は、さらに安心です。
元バックパッカーとして申し上げると、旅のトラブルは振り返れば笑い話になることも多いものです。しかしそれは、適切に対処できたからこそ。万が一の時に備えた準備こそ、心から旅を楽しむ最大の秘訣です。
では、準備は整いましたか? 乃木憂助が見た神話の国の原風景、野崎守が駆け抜けた大都会の路地、そして彼らが共に越えた果てしない砂漠。VIVANTの物語が生まれた場所を巡る旅は、きっとあなたの心に新しい活力をもたらし、明日へ向かう力となるでしょう。どうかお気をつけて、最高の旅をお楽しみください。

