感謝祭休暇、旅行者数がパンデミック前を上回る活況
アメリカではサンクスギビング(感謝祭)の連休が終わり、多くの旅行者が帰路についています。今年の感謝祭休暇期間中の旅行者数は、過去数年間で最多となり、一部では記録を更新するほどの活況を見せました。この動向は、旅行需要がパンデミックから完全に回復したことを強く印象付けるものとなりました。
運輸保安庁(TSA)によると、感謝祭前のピーク日である11月22日(水)には、全米の空港で290万人以上が保安検査場を通過しました。これは2005年以来、単日としては過去最多の記録となります。TSAは、11月17日から28日までの感謝祭旅行期間全体で、約3000万人が飛行機で移動すると予測しており、活気は休暇最終盤まで続いています。
データが示す驚異的な旅行ブーム
今回の旅行者数の急増は、各種データからも明らかです。
航空旅客数の動向
TSAの発表によれば、感謝祭当日である11月23日(木)でさえ、200万人以上が空港を利用しました。そして、休暇を終えた人々が一斉に帰宅する11月26日(日)は、年間を通じて最も空港が混雑する日の一つになると見込まれており、再び記録的な旅客数となる可能性があります。
全米自動車協会(AAA)の予測
AAA(全米自動車協会)は、今年の感謝祭期間中に自宅から50マイル(約80km)以上移動するアメリカ人は、合計で5540万人に達すると予測していました。これは2000年以降で3番目に多い数字です。
内訳を見ると、移動手段として最も多いのは自動車で4910万人にのぼります。一方、飛行機を利用する旅行者は470万人と予測されており、これは過去20年間で最多の数字です。バスや電車、クルーズ船などを利用する人も155万人と、パンデミック前の水準に力強く回復しています。
背景:なぜこれほどの旅行ブームが起きたのか?
この記録的な旅行者数の背景には、いくつかの要因が考えられます。
第一に、パンデミックによる長年の移動制限の反動、いわゆる「リベンジ旅行」の需要が依然として高いことが挙げられます。人々は家族や友人との再会を強く望んでおり、ホリデーシーズンはその絶好の機会となっています。
また、昨年と比較してガソリン価格が若干下落していることも、自動車での旅行を後押しする一因となりました。インフレによる物価上昇への懸念は残るものの、旅行への意欲はそれを上回っているようです。
今後の予測と旅行業界への影響
この感謝祭のトレンドは、間近に迫ったクリスマスや年末年始のホリデーシーズンにも続く可能性が非常に高いと見られています。
年末年始の旅行計画への示唆
今回の感謝祭期間中の航空券や宿泊施設の需要増と価格高騰は、年末年始にも同様の、あるいはそれ以上の状況が予想されることを示唆しています。これから旅行を計画する方は、航空券やホテルの早期予約が不可欠です。特に人気の旅行先では、すでに予約が埋まり始めている可能性があります。
航空業界の動向
航空会社にとって、この旺盛な需要は収益回復の大きなチャンスですが、同時に課題も突きつけられています。パイロットやスタッフの人員不足、機材のやりくりなど、安定した運航体制を維持するためのプレッシャーは高まっています。需要の増加は、航空運賃の高止まりにも繋がる可能性があります。
今回の感謝祭の旅行動向は、人々のライフスタイルにおける旅行の重要性が再び高まっていることを示す象徴的な出来事となりました。旅行業界の完全復活が期待される一方で、旅行者にとっては、混雑と価格上昇を見据えた賢い計画がこれまで以上に求められることになりそうです。

