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US政府のシャットダウンが旅行に与える影響とは?旅行者が知っておくべきこと

目次

はじめに:政府シャットダウンと旅行への影響

米国で時折ニュースとなる「政府シャットダウン(政府機関の一部閉鎖)」。これは、連邦議会で次期会計年度の予算案が可決されず、政府機関の運営に必要な資金が枯渇することで発生します。一見、政治の問題に思えるこの事態ですが、実は国際的な旅行者にとっても決して他人事ではありません。

空港の運営、国立公園の管理、パスポートの発給など、旅行に直接関わる多くのサービスは連邦政府によって提供されています。そのため、シャットダウンが発生すると、これらのサービスに遅延や停止といった深刻な影響が及び、旅行計画に大きな混乱をもたらす可能性があるのです。

空港で何が起こるのか?フライト遅延と長い行列

政府シャットダウンの最も直接的な影響が現れる場所の一つが空港です。

航空管制官と保安検査官の不足

米国の空港で働く航空管制官(FAA所属)や手荷物検査を行う運輸保安庁(TSA)の職員は連邦政府の職員です。シャットダウン期間中、彼らは「必要不可欠な職員」と見なされ、給与の支払いがないまま勤務を続けることを求められます。

この状況は職員の士気を著しく低下させ、病欠の増加につながります。過去、2018年から2019年にかけて35日間に及んだシャットダウンでは、TSA職員の病欠率が通常の3倍以上にあたる10%に達した日もありました。これにより、保安検査場では長蛇の列が発生し、多くの旅行者が飛行機に乗り遅れそうになる事態となりました。

また、航空管制官が不足すれば、空の交通整理が滞り、フライトの遅延や欠航が多発するリスクが高まります。シャットダウンが長期化すれば、米国の主要空港の機能が麻痺し、世界中の航空ネットワークに影響が波及する恐れもあります。

入国審査の遅延

米国の玄関口である国際空港では、税関・国境警備局(CBP)の職員が入国審査を行っています。彼らもまた連邦職員であるため、シャットダウンの影響を受けます。人員不足や士気の低下は、入国審査の待ち時間をこれまで以上に長くする可能性があります。

人気観光地の閉鎖:国立公園や博物館

米国旅行のハイライトである国立公園や博物館も、シャットダウンの影響を免れません。

国立公園やスミソニアン博物館の閉鎖

グランドキャニオンやイエローストーンといった国立公園、そしてワシントンD.C.のスミソニアン博物館群は、国立公園局など連邦政府の管轄下にあります。シャットダウンが発生すると、これらの施設は原則として閉鎖されます。

過去の事例では、ビジターセンターやトイレ、キャンプ場などが閉鎖され、レンジャーによる安全管理や救助活動も停止しました。国立公園局のデータによると、2013年の16日間のシャットダウンでは、公園の閉鎖により周辺地域で推定4億5000万ドル(当時のレートで約450億円)もの経済的損失が発生したと報告されています。

旅行計画に国立公園や政府管轄の博物館を含めている場合は、訪問前に必ず公式サイトで運営状況を確認する必要があります。

旅行者が取るべき対策

もし、米国への旅行中に政府シャットダウンが発生、あるいはその可能性が報じられた場合、旅行者は以下の点に注意してください。

  • 常に最新情報を確認する

航空会社のウェブサイトやアプリで、フライトの運行状況をこまめにチェックしましょう。訪問予定の国立公園や博物館についても、公式サイトで開園・開館情報を確認することが不可欠です。

  • 空港には時間に余裕を持って到着する

保安検査や入国審査で予期せぬ時間がかかることを想定し、通常よりも早く空港に到着するように心がけましょう。

  • 柔軟な旅行計画を立てる

目的地が閉鎖される可能性を考慮し、代替プランをいくつか用意しておくと安心です。

今後の予測と長期的な影響

政府シャットダウンが短期で解消されれば影響は限定的ですが、長期化した場合、その影響は計り知れません。航空業界や観光業界への経済的打撃はもちろんのこと、旅行者からの「信頼」を損なうことにもつながります。

空港での混乱や観光地の閉鎖が常態化すれば、米国は旅行先としての魅力を失い、国際的な旅行者が米国を避けるようになる可能性も否定できません。政治的な対立が、一般市民や海外からの訪問者の体験に直接的な影響を及ぼすこの問題は、今後の動向を注意深く見守る必要があります。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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