米国連邦航空局(FAA)は、現在懸念されている連邦政府機関の閉鎖(ガバメント・シャットダウン)が現実となった場合、一部の主要空港でフライト数を削減する計画を準備していることを明らかにしました。この措置は航空管制業務の混乱を避けるための予防的なものですが、米国国内線のみならず、日本を含む国際線の運航にも大きな影響が及ぶ可能性があります。
背景:なぜ政府閉鎖がフライト削減につながるのか
米国の政府閉鎖は、連邦議会が新年度の歳出法案(予算案)を可決できない場合に発生し、政府機関の活動が一部停止する事態を指します。
FAAも連邦政府機関の一つであり、予算が停止するとその運営に深刻な影響が出ます。特に、航空機の安全な運航に不可欠な航空管制官は「必要不可欠な職員」と見なされ、政府閉鎖中も無給で勤務を続けることになります。
しかし、過去の事例では、長期間にわたる無給勤務が管制官の士気低下や病欠の増加を招き、結果として人員不足に陥ることが指摘されています。実際に2018年から2019年にかけて35日間に及んだ前回の政府閉鎖では、管制官の不足によりニューヨークのラガーディア空港などで大規模な遅延が発生し、全米の航空ネットワークが麻痺する事態となりました。
今回のFAAの計画は、こうした過去の教訓を踏まえ、人員が減少しても安全な航空管制を維持できるよう、あらかじめ交通量の多い空港のフライト数を制限することで、大規模な混乱を未然に防ぐことを目的としています。
予測される影響と対象空港
FAAはまだ具体的な空港リストを発表していませんが、関係者の情報によれば、ニューヨーク(ジョン・F・ケネディ、ラガーディア、ニューアーク)、シカゴ・オヘア、アトランタ、ロサンゼルスといった、全米で最も交通量の多いハブ空港が対象となる可能性が高いと見られています。
これらの空港では、特に混雑がピークとなる時間帯のフライトが削減される見込みです。削減規模は政府閉鎖の期間や深刻さによって変動しますが、一部ではピーク時間帯の発着便が10%以上削減される可能性も示唆されています。
この措置が実施されれば、航空各社はスケジュールの変更や一部便の運休を余儀なくされます。これにより、旅行者はフライトの遅延や欠航、乗り継ぎ便への影響に直面することになります。
日本発着便への影響と旅行者へのアドバイス
米国の主要ハブ空港でのフライト削減は、日本と米国を結ぶ路線にも直接的な影響を及ぼします。
日本からの直行便が到着する空港が削減対象となった場合、フライトの遅延や欠航が発生する可能性があります。また、米国内での乗り継ぎを予定している旅行者は、乗り継ぎ便のスケジュール変更や欠航により、目的地への到着が大幅に遅れるリスクがあります。
さらに、機材繰りの影響が波及し、一見関係のない他の国際線にも影響が広がることも考えられます。
これから米国への渡航を予定されている方は、以下の点にご注意ください。
- 運航情報の確認を徹底する
航空会社の公式ウェブサイトやアプリを定期的に確認し、ご自身のフライトに関する最新情報を入手してください。運航状況は刻一刻と変わる可能性があります。
- 航空会社の特別対応を確認する
このような事態では、航空会社が手数料なしでのフライト変更やキャンセルといった特別対応を発表することがあります。ご利用の航空会社のポリシーを確認しておくことをお勧めします。
- 旅行保険の内容を見直す
ご加入の海外旅行保険が、フライトの遅延や欠航によって生じた追加の宿泊費や交通費をカバーしているか、事前に確認しておきましょう。
- 旅程に余裕を持つ
可能であれば、乗り継ぎ時間を長めに取るなど、スケジュールに余裕を持たせた計画を立てることが賢明です。
今後の見通し
今後の航空網への影響は、すべて米議会の予算交渉の行方にかかっています。政府閉鎖が回避されるか、あるいは短期間で終了すれば、影響は最小限に抑えられるでしょう。しかし、交渉が長引けば、フライト削減は現実のものとなり、ホリデーシーズンを控えた旅行者やビジネス渡航者に深刻な影響を与えることになります。
simvoyageでは、引き続きこの問題に関する最新情報を注視し、旅行者の皆様に有益な情報をお届けしてまいります。

