学生生活のフィナーレを飾る、卒業旅行。長いようであっという間だった日々を共に過ごした仲間たちと、どこまでも広がる世界へ飛び出していく、あの特別な高揚感。それはきっと、人生の新しいチャプターへと進むための、最高の助走になるはずです。
こんにちは、旅ライターの亜美です。アパレル企業で働きながら、長期休暇を見つけては世界の街角を巡っています。ファッションやアートが息づく街を歩き、その土地ならではの空気を肌で感じるのが私の旅のスタイル。今回は、そんな私が心からおすすめしたい、卒業旅行にぴったりのデスティネーションを、具体的な旅のプランや安全対策といった「本当に役立つ情報」と共にご紹介します。
「どこに行こう?」と地図を広げながら語り合う時間も、旅の醍醐味のひとつ。この記事が、皆さんの輝かしい門出を祝う、最高の旅を創るための一助となれば嬉しいです。さあ、一緒に、一生忘れられない思い出探しの旅へと出発しましょう。
旅の準備では、現地の食事が気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、海外の食事が苦手な場合でも安心できる美味しい選択肢についても別記事で詳しくご紹介しています。
卒業旅行の行き先選び、3つの視点

無限に広がる選択肢の中から、自分たちにぴったりの旅のスタイルを見つける作業は、ワクワクする一方で悩ましいものでもあります。まずは、旅の行き先を決める際に重視したい3つのポイントを通じて、考えを整理してみましょう。
予算で選ぶ ~賢く楽しむための基本ステップ~
卒業旅行で最も現実的な課題となるのが予算の問題です。しかし、限られた予算だからといって旅の楽しみが減るわけではありません。むしろ工夫次第でコストを抑えつつ、満足度の高い旅を実現することが十分可能です。
アジア圏:低予算でも充実感大
タイやベトナム、台湾などのアジアの国々は物価が比較的安く、少ない予算でもグルメやショッピング、マッサージなどを十分に楽しめます。航空券も欧米に比べて安いことが多く、短期間でも満喫できるのが魅力です。活気あるナイトマーケットの散策や、本場の絶品ローカルフードを味わうなど、五感を刺激するエキゾチックな体験が待っています。
ヨーロッパ圏:周遊旅もおすすめ
歴史ある街並みや美術館、美しい自然が魅力のヨーロッパ。一見費用がかかりそうですが、LCC(格安航空会社)や高速鉄道を賢く活用すれば、複数の国を巡る周遊旅行も実現可能です。学生のうちに「ユーレイルパス」などを利用し、国境を越える鉄道の旅を体験することは、ほかでは得難い貴重な経験になるでしょう。
アメリカ・オセアニア圏:アクティブに満喫
広大な土地が広がるアメリカや、独自の自然が魅力のオーストラリア、ニュージーランドは、大自然の中でのアクティビティやエンターテインメントを楽しみたいグループに最適です。レンタカーを借りて仲間と音楽をかけながらハイウェイをドライブするロードトリップは、まるで映画のワンシーンのような体験。一生忘れられない思い出となることでしょう。
目的で選ぶ ~「何をしたいか」が旅の充実度を左右する~
予算と並行して考慮すべきは、「この旅で何をしたいか」という目的です。メンバー全員の興味や関心が合致するスポットを選ぶことが、誰もが満足できる旅のカギとなります。
世界遺産や歴史を感じたい
古代遺跡が眠るローマ、芸術が花開いたフィレンツェ、カンボジアのアンコールワットなど、教科書で見た景色の中に身を置く体験は格別です。歴史の重みを感じつつ、人類の偉大な遺産に思いを馳せる知的な旅はいかがでしょうか。
美しいビーチでリラックスしたい
エメラルドグリーンの海が広がるタイのプーケット、フィリピンのセブ島、あるいは南国の楽園ハワイ。美しいビーチでゆったり過ごし、日々の忙しさから解放される時間は、社会人になる前の心のリフレッシュにぴったりです。マリンスポーツに挑戦したり、夕日を眺めながら語り合ったりする贅沢なひとときを満喫できます。
グルメやショッピングを楽しみたい
美食の国イタリアやフランス、手頃で美味しい料理が溢れる台湾や韓国、最新トレンドが集まるニューヨーク。食事とショッピングを旅のメインに据えるのもおすすめです。地元の市場を訪れたり、話題のカフェを巡ったり、アウトレットでブランド品をお得に手に入れたりと、楽しみ方は無限大です。
アートやファッションの最先端に触れたい
アパレル業界に身を置く私としては、このテーマは見逃せません。パリのルーブル美術館やオルセー美術館で名画に触れたり、ニューヨークのSOHOやロンドンのショーディッチで最新のストリートファッションをチェックしたり。感性を磨き、新たなインスピレーションを得る旅は、今後の人生をより豊かにしてくれるでしょう。
安全性で選ぶ ~安心して旅を楽しむための重要ポイント~
楽しい思い出づくりのためには、安全確保が何よりも大切です。特に初めての海外旅行や女性だけのグループ旅行の場合は、慎重に行き先を選びたいもの。必ずチェックしてほしいのが、外務省 海外安全ホームページです。渡航先の危険情報や感染症情報がリアルタイムで更新されているため、出発前に必ず確認する習慣を持ちましょう。「危険レベル1:十分注意してください」とされる地域でも、具体的にどのような注意点があるかを把握しておくことが重要です。
さらに、スリや置き引きなどの軽犯罪は、比較的治安が良い国でも日常的に発生します。日本と同じ感覚でいると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。現地の治安情報を事前に調べ、具体的な対策を立てておくことが、安心して旅行を楽しむ秘訣です。
【ロマンと美食の国】イタリア ~五感を刺激するアートな旅~
数ある国の中で、私が卒業旅行に特におすすめしたい国のひとつがイタリアです。古代ローマの歴史遺産、ルネサンス期の芸術、最先端のファッション、そして訪れる人を魅了するグルメ。五感をあらゆる方向から刺激し、多彩な魅力が詰まった国です。
なぜイタリアを卒業旅行に選ぶべきなのか?
イタリアの最大の魅力は、都市ごとにまったく異なる個性を持つ点にあります。首都ローマでは壮大な古代の遺跡に息をのむ一方、フィレンツェでは街全体がまるで美術館のような芸術の雰囲気に包まれています。水の都ヴェネツィアでは迷路のような運河沿いの路地を散策し、ファッションの街ミラノでは洗練された空気を感じられます。高速鉄道を使えば、それぞれの街を効率よくめぐることができ、限られた日程でもイタリアの多面性を味わえます。絵になる街並みは、仲間と写真を撮る手が止まらなくなるでしょう。美味しいパスタやピザ、ジェラートを囲みながら過ごす時間は、心に残る忘れがたい思い出になるはずです。
イタリア旅行モデルプラン(ローマ&フィレンツェ7日間)
初めてのイタリア旅行なら、定番の2都市を訪れるプランが特におすすめです。
1日目:ローマ到着、街の雰囲気を味わう
日本からの長時間フライトを終えてフィウミチーノ空港に到着。空港から市内中心部のテルミニ駅へは直通列車「レオナルド・エクスプレス」が便利です。ホテルにチェックインしたら、まずはテルミニ駅周辺や共和国広場を散策。初日の夜は、本場のカルボナーラに挑戦してみましょう。
2日目:古代ローマの世界へタイムスリップ
午前中は古代ローマの象徴、コロッセオを訪れます。剣闘士たちの熱気が聞こえてきそうな円形闘技場の壮大さに圧倒されるでしょう。午後は隣接するフォロ・ロマーノとパラティーノの丘を散策。かつてのローマ帝国の政治・経済の心臓部を歩きながら、その繁栄を思い描きます。
3日目:世界最小国家ヴァチカン市国を体感
午前中はカトリックの中心地ヴァチカン市国を訪問。サン・ピエトロ大聖堂の荘厳な美しさや、ミケランジェロ設計のクーポラから眺めるローマの景色は必見です。午後はヴァチカン美術館へ。システィーナ礼拝堂の「最後の審判」をはじめ、歴代教皇が収集した膨大な芸術コレクションに圧倒されるでしょう。
4日目:高速列車で芸術の都フィレンツェへ
高速鉄道「フレッチャロッサ」に乗り約1時間半でフィレンツェへ移動。車窓からのトスカーナ地方の美しい風景も楽しめます。ホテルに荷物を置いてからアルノ川に架かるヴェッキオ橋を渡り、ミケランジェロ広場へ。夕日に染まるフィレンツェの街並みは息をのむ美しさです。
5日目:ルネサンス芸術の世界に浸る
午前はルネサンス絵画の宝庫、ウフィツィ美術館へ。ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」やレオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」など、名作の数々に感動の時間を過ごせます。午後はフィレンツェの象徴、ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)を訪問。ジョットの鐘楼やクーポラに登れば、オレンジ色の屋根が連なる美しい街並みを一望できます。
6日目:自由行動 ~ショッピングかピサ観光か~
この日は自由時間。ファッション好きならフィレンツェ郊外の高級アウトレット「ザ・モール」でショッピング三昧はいかがでしょう。人気ブランドがお得に手に入ります。もしくは列車で約1時間のピサへ日帰り旅行もおすすめ。名高いピサの斜塔とユニークな記念撮影に挑戦してみましょう。
7日目:帰国の途へ
楽しかったイタリア旅行もいよいよ最終日。フィレンツェ空港から、またはローマに戻ってから帰国の途につきます。パスタやオリーブオイルのお土産をスーツケースに詰めながら、旅の思い出に浸ってください。
すぐに実践できる!イタリア旅行準備リスト
必携アイテム
- 必ず持参すべきもの
- パスポート(有効期限を必ず確認)
- 航空券(eチケットの控え)
- 海外旅行保険証書(証券番号と連絡先を控える)
- クレジットカード(VISAやMastercardが一般的。複数枚あると安心)
- 現金(ユーロ紙幣と硬貨を少額ずつ用意)
- 電源変換プラグ(Cタイプが一般的)
- あると便利なグッズ
- スリ対策用のセキュリティポーチやウエストバッグ
- 石畳を歩くための履き慣れたスニーカー
- 教会訪問時や朝晩の肌寒さ対策になるストールやカーディガン
- スマートフォンの地図アプリや調べ物に活躍するモバイルバッテリー
- スーパーでの買い物に便利なエコバッグ
- 乾燥対策用のリップクリームやハンドクリーム
教会訪問時の服装マナー
イタリア、特にヴァチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂などの多くの教会では、服装に厳しいルールがあります。ノースリーブやショートパンツ、ミニスカートなど、肩や膝を露出した服装は入場を拒否されることが多いです。夏でも羽織りものや、膝が隠れる丈のボトムス、大判ストールなどを用意し、体を覆う準備をしておきましょう。宗教施設への敬意を示す大切なマナーです。
トラブル回避のためのスリ・置き引き対策
イタリアではスリや置き引きといった軽犯罪が一定数発生しています。楽しい旅を守るためにも、以下のポイントを必ず意識してください。
バッグの持ち方
リュックは体の前に抱え、ショルダーやトートバッグも必ず身体の前側で手を添えて持ちます。
貴重品の管理
パスポートや多額の現金はホテルのセーフティボックスに預けるのが基本。持ち歩く現金は必要最低限にし、クレカと分けて服の下に隠せるセキュリティポーチにしまいましょう。
レストランやカフェでの注意
席を離れる際は荷物を決して置きっぱなしにしないこと。椅子にかけたり足元に置いたりするのも危険です。膝上に置くか、抱えるようにしてください。スマートフォンをテーブルに置くのも狙われやすいため避けましょう。
巧妙な手口に警戒
親しげに近づいてくる人には要注意。「ミサンガを無理矢理結びつけてお金を要求する」「署名を装って注意をそらし、その隙に仲間がスリを働く」などの方法があります。興味がなければ、はっきり「No, Grazie(ノー、グラッツィエ)」と言って離れましょう。
チケット予約のポイント ~時間を有効活用するために~
卒業旅行シーズンは世界中から観光客が集まり、人気スポットのチケット購入で長蛇の列ができることも珍しくありません。貴重な時間を無駄にしないために、チケットの事前予約は必須です。
主要美術館や遺跡は公式サイトで予約
ローマのコロッセオやヴァチカン美術館、フィレンツェのウフィツィ美術館などは、入場に予約が必須または推奨されています。渡航日が決まったら、各施設の公式サイトから日時指定のチケットを早めに購入しましょう。代理店サイトで追加料金がかかる場合が多いので、公式サイトの利用が最も安価かつ確実です。例として、コロッセオのチケットはCoopCultureの公式サイトから予約できます。
高速鉄道の早期予約でお得に移動
国内移動に便利な高速鉄道「Trenitalia」や「Italo」は、公式サイトやアプリから早期に予約すると、通常料金より大幅割引のEconomyやSuper Economyが利用可能です。旅程が固まり次第、早めの予約をおすすめします。
【微笑みと活気の国】タイ ~心と体を癒すリゾート旅~
ヨーロッパとはひと味違った魅力を持ち、卒業旅行の行き先として圧倒的な人気を誇るのがタイです。「微笑みの国」と称されるこの国は、その名が示す通り、温かい人々や美味しい食事、心安らぐ美しい景観で訪れる人を優しく迎え入れてくれます。
なぜタイは卒業旅行にぴったりなのか?
タイの魅力は何よりもその高いコストパフォーマンスにあります。日本の3分の1から5分の1ほどと言われる物価の安さで、限られた予算の中でもまるで王族のような贅沢な体験が可能です。プール付きの素敵なホテルに宿泊したり、本格的なタイ料理をたっぷり味わったり、伝統のタイマッサージで疲れを癒したり。さらに、煌びやかな仏教寺院や活気にあふれた水上マーケットなど歴史や文化を感じるスポットにも触れつつ、美しいビーチでゆったり過ごすこともできます。日本からのフライト時間も比較的短いため、短期間でも充実した旅を計画できるのも大きな魅力です。
タイ旅行モデルプラン(バンコク&プーケット 6日間)
都会の刺激とリゾートの安らぎ、両方を満喫できる欲張りなプランをご紹介します。
1日目:活力あふれるバンコクへ到着
スワンナプーム国際空港に到着後、エアポートレイルリンクで市内へ移動しホテルにチェックイン。夜はネオンが輝くナイトマーケットへ足を運びましょう。美味しいストリートフードを味わいながら、雑貨や衣料品を眺めるだけでも楽しい時間が過ごせます。アジア独特の活気を肌で感じてみてください。
2日目:バンコク三大寺院を巡る
この日はバンコク観光の目玉、チャオプラヤー川沿いの三大寺院を訪れます。巨大な黄金の涅槃仏で知られる「ワット・ポー」、三島由紀夫の小説にも登場する「ワット・アルン」、タイで最も格式の高い王室寺院「ワット・プラケオ(エメラルド寺院)」。それぞれの壮麗な建築美と深い信仰心に触れてみましょう。
3日目:水上マーケット見学とプーケットへ移動
早朝にバンコク郊外のダムヌンサドゥアック水上マーケットへ。小舟が行き交いながら果物や食べ物を売る様子はまさに映画のワンシーンのよう。活気ある市場を堪能した後、ドンムアン空港へ移動し、国内線で南の楽園プーケットへひと飛び。
4日目:美しい島々を巡るアイランドホッピング
プーケットからは近隣の美しい島々を巡るアイランドホッピングツアーが定番です。映画『ザ・ビーチ』のロケ地として有名なピピ島を外すわけにはいきません。透き通るエメラルドグリーンの海でシュノーケリングを楽しんだり、真っ白な砂浜でのんびりとした時間を過ごしたり、思い思いにリラックスしましょう。
5日目:プーケットでゆったりリフレッシュ
旅も終盤に差し掛かったこの日は、プーケットのビーチでのんびりと過ごします。賑やかなパトンビーチで活気を楽しむのも良し、少し落ち着いたカロンビーチやカタビーチで穏やかに過ごすのもおすすめです。疲れを癒すために、本場のタイマッサージやスパを手頃な価格で体験するのも忘れずに。
6日目:帰国へ
楽しいタイ旅行も最終日。プーケット国際空港から帰路につきます。心も身体もリフレッシュし、新たな生活に向けてエネルギーをチャージできたことでしょう。
これで準備完了!タイ旅行持ち物チェックリスト
持ち物リスト
- 必携アイテム
- パスポート、航空券、海外旅行保険証、クレジットカード
- 現金(タイバーツ。現地での両替がおすすめ)
- 日焼け対策グッズ(日焼け止め、サングラス、帽子は必須)
- スマートフォン、モバイルバッテリー
- あると便利なアイテム
- 虫よけスプレー(特に蚊対策用)
- 水着、ビーチサンダル、ラッシュガード
- 胃腸薬や整腸剤(慣れない食事や水に備えて)
- ウェットティッシュや除菌ジェル
- 速乾タオル(汗拭きや冷房対策に便利)
服装マナー:寺院訪問のポイント
イタリア同様、タイでも寺院は神聖な場所とされます。特にワット・プラケオのような王宮周辺の寺院では服装チェックが非常に厳しいです。男女ともに、ノースリーブやタンクトップ、ショートパンツやミニスカート、破れたジーンズ、レギンスの着用は禁止されています。肩と膝が隠れる服装を心がけましょう。入り口でパレオなどを有料で貸し出す場合もありますが、自前のものを持参すると安心です。
トラブル時の基本対応 ~知っておきたいポイント~
トゥクトゥクの料金交渉:
タイ名物の三輪タクシー「トゥクトゥク」は、乗る前に必ず料金の話し合いが必要です。交渉なしに乗ると法外な料金を請求されることもあります。相場が分からない場合は、メーター制のタクシーや配車アプリ「Grab」の利用がおすすめです。Grabなら事前に行き先と料金が確定するため、言葉の壁や料金トラブルの不安なく安心して利用できます。
食あたり・水あたり対策:
魅力的なタイ料理ですが、衛生面には注意が必要です。屋台での食事は、地元の人で賑わっており、清潔そうなお店を選びましょう。氷や水道水は避け、ミネラルウォーターを飲むのが安心です。カットフルーツも、いつ切られたか分からない場合は控えた方が無難です。万一に備え、日本から使い慣れた整腸剤を持参するのが安心です。
パスポート紛失時:
もしパスポートを紛失・盗難された場合は、まず最寄りの警察署で紛失証明書(ポリスレポート)を作成してもらいます。その後、バンコクの日本大使館、またはチェンマイの総領事館でパスポートの再発行や帰国用渡航書の発行手続きを行います。手続きには写真や戸籍謄本(または抄本)のコピーが必要になるため、事前にコピーやスマホで撮影したデータを用意しておくとスムーズです。困った際は、在タイ日本国大使館の連絡先を控えておきましょう。
行動のポイント ~両替とSIMカード~
両替:
日本円からタイバーツへの両替は、日本の空港よりもタイ到着後のほうが為替レートが良いことが多いです。バンコクのスワンナプーム国際空港地下にある両替所エリアには、評判の良い「スーパーリッチ(Super Rich)」など複数の両替所が並んでいます。市内にも支店があり、まず空港で当面使う分(1万円程度)を両替し、残りはレートの良い市内の両替所を利用するのが賢い方法です。
SIMカード:
現地でのインターネット接続は旅の快適さに直結します。到着後、空港内にあるAISやdtacなど大手通信キャリアのカウンターで、旅行者用のSIMカードが簡単に購入可能です。プランは滞在日数に応じて選べ、設定もスタッフがその場で行ってくれるので便利です。購入時にはパスポートの提示が必要なため、すぐに出せるよう準備しておきましょう。近年は日本にいるうちからオンラインでeSIMを契約し、到着後すぐにネット接続ができる方法もおすすめです。
【自由とエンタメの大国】アメリカ西海岸 ~仲間と駆け抜けるロードトリップ~
気の合う仲間とともに、果てしなく続く道をオープンカーで駆け抜ける——そんな映画のワンシーンのような体験が待っているのが、アメリカ西海岸の旅です。太陽が照りつけるカリフォルニアのビーチ、砂漠の中に現れる眠らない街ラスベガス、そして地球の大きさを実感できる壮大な自然。自由と冒険の香りに満ちたこの土地は、学生生活の締めくくりとして最高の思い出作りにぴったりの場所です。
なぜアメリカ西海岸は卒業旅行に最適なのか?
西海岸旅行の醍醐味は、まずその多彩さにあります。ロサンゼルスで最新のエンターテインメントを満喫し、ラスベガスで日常とは異なる刺激を味わい、グランドキャニオンで大自然の壮大さに圧倒される。都市間の移動はレンタカーを使ったロードトリップが断然おすすめ。仲間と交代で運転しながら好きな音楽を流し、気ままなおしゃべりを楽しみつつハイウェイを走る瞬間も、旅の何ものにも代えがたい宝物になります。アクティブに行動し、一生忘れられない体験を共有したいというエネルギッシュなグループにこそふさわしいデスティネーションです。
アメリカ西海岸旅のモデルコース(ロサンゼルス&ラスベガス 8日間)
エンタメと自然の魅力をぎゅっと詰め込んだ、基本的なプランをご紹介します。
1日目:ロサンゼルス到着、西海岸の風を全身で感じる
ロサンゼルス国際空港(LAX)に降り立ち、レンタカーを借りてまずはサンタモニカへ向かいます。ヤシの木が連なるビーチ沿いのドライブを楽しんだ後、ルート66の終点としても知られるサンタモニカ・ピアへ。太平洋に沈む美しい夕日を眺めることで、旅のスタートを実感できるでしょう。
2日目:エンターテイメントの中心地ハリウッドを堪能
午前は映画の都ハリウッドを散策。スターの名前が刻まれた「ウォーク・オブ・フェーム」を歩き、有名人の手形や足形が集まる「TCLチャイニーズ・シアター」へ訪れます。午後は高級住宅街ビバリーヒルズと、スタイリッシュなショップが軒を連ねるロデオドライブをぶらり。夜はグリフィス天文台から、星のように輝くLAの夜景を眺めてロマンチックなひとときを。
3日目:夢と魔法の世界に浸る一日
まる一日、テーマパークで思い切り遊び尽くしましょう。世界初の「ディズニーランド・リゾート」か、映画の世界を体験できる「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド」、どちらにするかは仲間と相談して決めてください。スリル満点のアトラクションや迫力あるショーで童心に返り、最高の時間を過ごしましょう。
4日目:ラスベガスへ向けて砂漠のロードトリップ開始
いよいよラスベガスへ向けて道を駆け抜けます。ルート66の面影が残る小さな町に立ち寄りながら、およそ4~5時間のドライブ。無人の砂漠を抜けると突然現れる巨大なホテル群に胸が高鳴ることでしょう。ホテルにチェックイン後は、ビビッドな光に彩られたラスベガスのストリップ(大通り)へ繰り出してみてください。
5日目:ラスベガスの多彩な魅力を満喫
ラスベガスはカジノだけではありません。ベラージオの噴水ショーやミラージュの火山ショーなど、無料で楽しめるエンターテインメントが豊富に揃っています。ホテルごとに異なるテーマの豪華な内装を見て回るだけでも一日があっという間。夜はシルク・ドゥ・ソレイユなどの世界屈指のショーを堪能するのも忘れられない体験です。
6日目:地球の神秘、グランドキャニオンへ日帰り遠征
ラスベガスから日帰りツアーを利用し、世界遺産のグランドキャニオン国立公園へ。数百万年の時間をかけて造られた大峡谷の壮大な景色は、息をのむ美しさです。生命観が一変するほどの感動が待っています。ヘリコプター遊覧に参加すれば、空からの圧巻の光景を肌で感じることができ、特別な思い出になるでしょう。
7日目:ショッピングと再びLAへ
ラスベガス郊外の大型アウトレットモールで最後の買い物を楽しみましょう。アメリカンブランドが驚くほど手頃に手に入るのが魅力です。ショッピングの後は再びレンタカーでロサンゼルスへ戻り、旅の思い出話に花を咲かせながら最後の夜を過ごします。
8日目:帰路へ
レンタカーを返却し、ロサンゼルス国際空港から帰国の途につきます。日焼けした肌と笑顔の写真が、素晴らしい旅の証となるでしょう。
すぐに準備できる!アメリカ旅行チェックリスト
ESTAの申請は必須!忘れずに済ませよう
日本のパスポート所持者が観光目的で90日以内に滞在する場合は、ビザ不要ですが、代わりに「ESTA(エスタ)」という電子渡航認証システムの事前申請が義務づけられています。申請はオンラインで可能で、通常は即時に認証されますが、場合によっては保留されることもあるため、遅くとも出発の72時間前には申請を完了してください。申請手数料がかかりますが、高額な手数料を請求する悪質な代行業者や偽サイトも存在します。必ずESTAの公式サイトを利用して申請しましょう。
持ち物リスト
- 必携アイテム
- パスポート(入国時には90日以上の有効期限が望ましい)
- ESTA認証画面のプリントアウト(念のため持参)
- 国際運転免許証(レンタカー利用時、日本の免許証も忘れずに携帯)
- クレジットカード(レンタカーの保証金やホテルのチェックイン時に必要)
- 乾燥対策グッズ(機内や砂漠地域は非常に乾燥しています。リップクリーム、保湿クリーム、目薬など)
- あると役立つアイテム
- サングラス(強い日差し対策に)
- 羽織りもの(屋外は暑くても屋内の冷房で冷えやすいので温度差対策に)
- チップ用の1ドル札を多めに用意
- スマートフォン用カーマウント(ロードトリップ中に役立ちます)
トラブル時のポイント ~レンタカーとチップ文化について~
レンタカーの注意点:
アメリカでレンタカーを借りる場合、21歳以上25歳未満のドライバーには「ヤングドライバー料金」という追加料金が発生するケースがほとんどです。また、契約者以外が運転する場合は、追加ドライバーの登録(有料)が必要です。保険は事故に備え、対人・対物賠償保険や車両損害補償(LDW/CDW)など、できるだけ手厚い補償プランを選ぶことを強くおすすめします。右側通行や赤信号での右折可能場所など、日本とは異なる交通ルールを事前に理解しておきましょう。
チップ文化の理解:
アメリカではサービスを受けた際にチップを渡す習慣が根付いています。レストランのウェイター、タクシーの運転手、ホテルのベルマンや清掃スタッフなど、多岐にわたる場面でチップが求められます。レストランでは食事代の15%~20%を目安に支払うのが一般的。サービスに満足できなかった場合でも、最低限のチップは渡すのがマナーです。クレジットカード払いの場合は、レシートにある「Tip」または「Gratuity」欄に金額を記入し、合計額にサインをして支払います。慣れないうちは戸惑うかもしれませんが、感謝の気持ちを表す大切な習慣として捉えましょう。
入場の流れ ~国立公園の利用方法~
グランドキャニオンなどの国立公園へ入場する際は、通常、車両1台ごとに入場料がかかります。今回の旅行で複数の国立公園(ザイオン国立公園、ブライスキャニオンなども人気)を訪れる予定がある場合は、「America the Beautiful Pass」という年間パスを購入するのがお得です。このパスがあれば、同じ車に乗る全員が入場可能となるため、グループ旅行に最適です。購入は最初に訪れる国立公園の料金所で行えます。
旅の準備を完璧に!出発前の最終チェックリスト

行き先が決まったら、次に取り組むのは具体的な準備です。しっかりと準備を整えることで、旅の満足度が大きく変わってきます。
航空券とホテルを予約するタイミング
卒業旅行のピークである2月から3月は、とくに旅行者が集中する繁忙期です。そのため、航空券やホテルの予約はなるべく早めに行ったほうが、選択肢が豊富で料金も抑えられます。理想としては出発の半年前、遅くとも3ヶ月前までには予約を済ませておくのが望ましいでしょう。航空券を探す際には、「スカイスキャナー」や「Googleフライト」などの比較サイトで料金相場をチェックしつつ、最終的には航空会社の公式サイトも確認してください。セールや学生割引が見つかることもあります。ホテルも同様に、比較サイトを利用しながら、立地や口コミをよく検討して選ぶことが大切です。
海外旅行保険は「お守り」以上の必須アイテム
「短期間の旅行だから大丈夫」と軽く考えがちですが、海外旅行保険への加入は必須です。海外の医療費は非常に高額になることがあり、例えばアメリカで盲腸手術を受けた場合、数百万円の請求が届くこともあります。保険は病気やケガだけでなく、飛行機の遅延、手荷物の紛失や盗難など、多種多様なトラブルもカバーします。クレジットカードに付帯する保険もありますが、補償範囲が限定されていたり、利用条件として旅行代金の支払いがそのカードであることが求められたりするため、内容をよく確認しましょう。不十分だと感じる場合は、別途保険会社の海外旅行保険に加入することを強くおすすめします。数千円程度の保険料を惜しんで、数百万円もの負担を負うリスクは避けるべきです。
お金の管理 ~賢い両替とカードの活用法~
海外でのお金の扱い方は、ちょっとした工夫で大きな違いが出ます。日本円を現地通貨に替える際は、日本の空港や銀行よりも現地到着後の空港や市内の両替所を利用したほうがレートが良いことが多いです。さらに便利なのが、国際キャッシュカードやクレジットカードの海外キャッシング機能です。現地のATMから必要な分だけ現地通貨を引き出せるため、大金を持ち歩くリスクを軽減できます。クレジットカードは支払いに使えるだけでなく、身分証明の役割も果たす重要なアイテムです。VISAやMastercardブランドのカードをメインに持ち、万が一の紛失や磁気不良に備えて、JCBやAmerican Expressなど異なるブランドのカードを1枚追加で持っていくと安心です。
通信手段の確保 ~SIM、Wi-Fi、eSIMの選び方~
現代の海外旅行にスマートフォンは欠かせません。地図を確認したり、お店の情報を調べたり、仲間との連絡を取り合うために、常にインターネット接続環境が必要です。通信手段には主に以下の3種類があります。
- 海外用Wi-Fiルーター: 複数人で同時接続できるため、グループ旅行に便利ですが、充電や持ち運びの手間があります。
- 現地SIMカード: 現地通信回線を利用するため安定しており、比較的低コストです。SIMフリーのスマートフォンが必要で、SIMの差し替え作業が発生します。
- eSIM: スマートフォン本体に内蔵されているSIMを利用する最新技術で、物理カードの差し替えが不要、契約や設定もオンラインで完結できます。対応機種は限られますが、急速に普及しています。
それぞれの特徴を踏まえて、自分の旅のスタイルやスマートフォンの機種に合わせて最適な方法を選びましょう。
卒業旅行を、人生の宝物にするために
計画を立てて準備を進める時間も、卒業旅行の大切な一部です。しかし、どんなに綿密に計画しても、旅には予想外の出来事が必ずついて回ります。電車に遅れたり、道に迷ったり、仲間と些細なことで気まずくなったりすることもあるでしょう。でも、何年も経った後に笑い話として語れるのは、そうしたハプニングも含めたすべての瞬間なのです。
重要なのは、計画通りに物事を進めることよりも、その場で起きる出来事を仲間と共有し楽しむ心のゆとりを持つことです。そして、訪れる国の文化や慣習に敬意を払うことも大切です。「こんにちは」や「ありがとう」といった簡単な言葉を現地の言葉で伝えるだけでも、旅の豊かさは格段に増します。
ぜひ、多くの写真を撮ってください。美しい景色やおいしい料理、そして何より仲間たちの輝く笑顔を。フィルムに収めるだけでなく、そのときの空気や感情を心のシャッターで何度も切り取り、大切にしまってください。
学生生活の終わりは、新たな人生のスタートでもあります。これからそれぞれの道を進む皆さんが、この旅で得た経験や深まった友情を胸に、力強く未来へと羽ばたいていくことを心から願っています。
あなたの卒業旅行が、ページをめくるたびに胸がときめく、人生で最も輝かしい一章となりますように。

