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モロッコ旅行の荷物どうする?スーツケースを預ける方法を徹底解説!コインロッカーから最新サービスまで

サハラ砂漠の幻想的な夕日、迷宮都市フェズの喧騒、マラケシュの活気あふれるスーク(市場)。エキゾチックな魅力に満ちた国、モロッコへの旅を計画しているだけで、心が躍りますよね。アパレル企業で働きながら世界を旅する私にとっても、モロッコは色彩とインスピレーションの宝庫。職人たちの手仕事が光る雑貨や、美しいカフタンドレス、バブーシュ(革製のスリッパ)を探しに、ついつい荷物が増えてしまう場所でもあります。

しかし、モロッコ旅行で多くの旅行者が直面するのが「大きな荷物問題」です。特に、石畳が続く旧市街(メディナ)や、階段の多いリヤド(中庭のある邸宅ホテル)では、スーツケースを引きずっての移動は想像以上に過酷です。フライトの前後の空き時間や、都市間を移動する日、チェックイン前やチェックアウト後に、「このスーツケースさえなければ、もっと身軽に観光できるのに!」と感じる瞬間は必ず訪れるでしょう。

日本では当たり前のように駅にあるコインロッカーですが、モロッコでは事情が少し異なります。では、どうすれば重たい荷物から解放され、スマートに旅を楽しめるのでしょうか?

この記事では、モロッコのコインロッカー事情の現実から、駅やバスターミナルにある伝統的な荷物預かり所(Consigne)、さらにはスマートフォンアプリで簡単に予約できる最新の手荷物預かりサービスまで、あらゆる選択肢を徹底的に解説します。私が実際に利用した経験や、女性目線での安全対策、具体的な料金、利用手順まで詳しくご紹介しますので、あなたのモロッコ旅行の計画に必ず役立つはずです。さあ、荷物の心配は解消して、心ゆくまでモロッコの魅力を満喫する準備を始めましょう。

目次

モロッコのコインロッカー事情:知っておくべき現実

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まず最初に、最も重要な事実をお伝えしなければなりません。モロッコでは、日本の駅や観光地でよく見かけるような、鍵や暗証番号で自由に開閉できる「コインロッカー」は、ほとんど存在しないと考えてください。この事実を知らずに現地でコインロッカーを探すと、貴重な時間を無駄にしてしまう恐れがあります。

なぜモロッコにコインロッカーがほとんどないのか?

ここにはいくつかの理由が挙げられます。まず、セキュリティ面の問題です。不特定多数の人が匿名で利用できるコインロッカーは、テロ対策の観点から設置が難しいという側面があります。加えて、メンテナンスや管理の問題もあり、何より「荷物は有人で預かる」という文化が根付いていることも大きな要因です。

モロッコでは、荷物を預ける際には基本的に「Consigne(コンシーニュ)」と呼ばれる有人の手荷物預かり所を利用するのが一般的です。これは駅やバスターミナルなどに併設されていることが多く、係員に直接荷物を渡して引換証を受け取る、昔ながらのシステムです。最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてしまうと非常に便利です。コインロッカーを探し回るのではなく、「Consigne(荷物預かり所)を見つける」という観点に切り替えることが、モロッコでスムーズに荷物を預けるための重要なポイントとなります。

期待値の調整が必要です

「どこにでもあるだろう」という期待は一旦捨てましょう。主要な交通拠点には荷物預かり所がある場合が多いものの、小さな町の駅やバス停などには存在しないこともあります。また、営業時間が短かったり、イスラム教の祝祭日や礼拝の時間帯には閉まっていることもあるため注意が必要です。旅の計画を立てる際は、荷物を預けられる場所や時間をあらかじめ調べ、複数の選択肢を用意しておくことが、快適でストレスの少ない旅のための鍵となります。

続くセクションでは、具体的に都市ごとに利用できる荷物預かり所を詳しくご紹介していきますので、ご自身の旅程と照らし合わせながらぜひ読み進めてみてください。

主要都市別!スーツケース預かり完全ガイド

ここからは、旅行者がよく訪れる主要都市ごとに、具体的な荷物預かり場所や料金、利用方法について詳しくご紹介します。モロッコの交通の要所である鉄道(ONCF)や主要バス会社(CTMなど)のターミナルが主な荷物預け場所となっています。

マラケシュ(Marrakech):にぎやかな街を軽やかに散策

世界中から多くの旅行者を惹きつけるマラケシュ。ジャマ・エル・フナ広場の活気、迷路のようなスークでの買い物、美しいリヤドでの滞在など、見どころが豊富です。マラケシュでは移動の起点となる場所で荷物を預けるのが賢い選択です。

マラケシュ駅(Gare de Marrakech)

カサブランカやフェズから鉄道で到着した場合、最も利用しやすいのがマラケシュ駅です。駅舎は新しく近代的で、設備も比較的充実しています。荷物預かり所(Consigne)はプラットフォームに向かう通路の途中にあり、やや見つけにくいかもしれませんが、「Consigne」の表示を探すか、駅員に尋ねると良いでしょう。フランス語で「Excusez-moi, où est la consigne à bagages?(すみません、手荷物預かり所はどこですか?)」と尋ねるとスムーズです。

  • 営業時間: おおむね午前6時頃から夜22時頃まで。ただし、ラマダン期間や急な変更がある場合もあるため、余裕を持って利用してください。
  • 料金: 荷物のサイズにより異なりますが、スーツケース1個あたり1日20〜40ディルハム(約300〜600円)が目安です。支払いは現金のみなので、細かいディルハムを用意しておきましょう。
  • 利用方法:
  1. 窓口で荷物を渡し、預ける期間を伝えます。
  2. 料金を支払い、荷物の個数や期間が記載された引換証(レシート)を受け取ります。
  3. 荷物の受け取り時には引換証を提示してください。紛失しないようパスポートなどと一緒に大切に保管しましょう。

CTMバスターミナル

モロッコ国内を網羅する大手バス会社CTMのターミナルにも、多くの場合、荷物預かり所が設けられています。マラケシュのCTMターミナルは駅の近くに位置しており、バス旅の旅人にとって非常に便利です。利用方法は駅とほぼ同様で、CTMの利用者でなくても荷物を預けられることが多いです。料金は1個あたり10〜20ディルハム程度で、駅よりやや安い場合があります。

スプラトゥール(Supratours)バスターミナル

国鉄ONCFが運営するバス会社スプラトゥールのターミナルはマラケシュ駅の隣にあります。鉄道の通っていないエッサウィラなどへの移動に利用されることが多いです。こちらでも荷物預かりサービスがあることがあるため、バス乗車前に確認するとよいでしょう。

フェズ(Fes):迷路のような街を歩く前に

世界最大の迷宮都市とも称されるフェズ・エル・バリ(旧市街)。細い路地が複雑に入り組み、スーツケースを持っての移動はほぼ困難です。フェズ到着後は、まず荷物を預けてからメディナ散策に出るのが基本です。

フェズ駅(Gare de Fès-Ville)

マラケシュ駅同様、フェズ駅にもConsigneがあります。駅の規模はやや小さめですが、主要駅として設備は整っています。場所や使い方はマラケシュとほぼ同様です。フェズ旧市街までは駅から少し距離があるため、荷物預け後にタクシー(プチタクシー)で旧市街入口のブー・ジュルード門などへ向かうのが一般的です。

注意点: フェズ旧市街内には基本的に公式の荷物預かり所はありません。非公式に「預かります」と声をかける人もいますが、トラブル回避のために駅やバスターミナルなど信頼できる場所の利用をおすすめします。

CTMバスターミナル

フェズ新市街(ヴィル・ヌーヴェル)に位置するCTMの大きなバスターミナルでも荷物預かりサービスが提供されています。バスで到着する場合や、次の目的地にバスで移動予定の際に便利です。

カサブランカ(Casablanca):空と陸の交通の要所

モロッコの経済中心地であり、空の玄関口でもあるカサブランカ。ムハンマド5世国際空港や主要駅での荷物預かりサービスが充実しています。

ムハンマド5世国際空港(CMN)

モロッコの入出国拠点となる空港です。トランジット中にカサブランカ市内を観光したい場合など、空港内の荷物預かり所が役立ちます。到着ロビーにある荷物預かりカウンター(Left Luggage)は、料金が駅より高めで、24時間単位での課金です。スーツケース1個あたり24時間で50〜80ディルハム(約750〜1200円)程度を見込んでおくとよいでしょう。24時間営業している点が最大のメリットです。

カサ・ヴォワヤジャー駅(Gare de Casa-Voyageurs)

カサブランカの主要駅で、マラケシュやフェズ、首都ラバトへ向かう長距離列車が発着します。空港からもアクセスしやすく、多くの旅行者が利用するハブ駅です。こちらにもConsigneがあり、規模は大きく利便性も高いです。モロッコ到着後すぐ他都市へ移動する場合や、最終日にカサブランカ観光をして空港へ向かう際に便利に使えます。

利用例: 最終日にマラケシュから列車でカサ・ヴォワヤジャー駅に到着し、荷物を預けてハッサン2世モスクなどを見学。その後駅へ戻り荷物を受け取り、直接空港行きの列車に乗るといった効率的なプランが組めます。

カサ・ポール駅(Gare de Casa-Port)

カサブランカのもう一つの主要駅で、港や市街の中心地に近い場所にあります。ビジネス客が多く利用する駅ですが、こちらにも荷物預かり所があることがあります。目的地に応じて、カサ・ヴォワヤジャー駅より便利な場合もあるので、地図で確認してみるのもおすすめです。

最新トレンド!アプリで予約できる手荷物預かりサービス

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駅やバスターミナルのConsigneは便利ですが、「営業時間が合わない」「場所が遠い」「もっと手軽に預けたい」と感じることもあるかもしれません。こうした現代の旅行者の要望に応えるのが、スマートフォンのアプリを使って近隣の荷物預かりスポットを検索・予約できるオンラインサービスです。

これらのサービスは、街中のカフェやホテル、お土産屋などの空きスペースを荷物保管場所として活用するシェアリングエコノミーの一形態です。モロッコの主要な観光地でも利用可能なスポットが増えており、新たな荷物預けの選択肢として注目されています。

主なサービス

  • Radical Storage (旧Bagbnb): 世界各地に広がるネットワークを持つ大手サービスです。1日あたりや荷物1個ごとの固定料金制で料金が分かりやすいのが特徴。ウェブサイトやアプリの地図から預け先を検索し、オンラインで予約と決済が可能です。Radical Storage公式サイトでモロッコ対応都市を確認できます。
  • Nannybag: ヨーロッパを中心に展開する人気サービスです。提携店舗(Nannyと呼ばれます)のレビューが確認できるため、安心して利用しやすいのがポイント。通常、料金には保険が含まれており、万が一のトラブル時も安心です。
  • LuggageHero: 時間単位での課金プランがあり、数時間だけ荷物を預けたい場合に非常に便利なサービスです。こちらもオンライン予約・クレジットカード決済が可能です。

アプリサービスのメリット

  • 場所の自由度: 駅やバスターミナルだけでなく、旧市街入口周辺や観光スポット付近など、便利な場所で見つけられることがあります。
  • 営業時間の幅広さ: 店舗によっては早朝から深夜まで営業している場合があり、Consigneの閉館時間帯でも利用できることがあります。
  • オンライン予約と支払い: 事前に予約と決済を済ませられるため、現地で現金を用意したり言語の壁に悩む心配がありません。
  • 保険加入: 多くのサービスにおいて、預けた荷物を対象に保険が付帯しており、紛失や破損のリスクに備えられます。

利用の流れ:アプリで荷物を預ける手順

基本的な利用手順は各サービスで共通しています。

  1. アプリをダウンロードするか公式サイトへアクセス: まずはスマートフォンにアプリをインストールするか、ウェブサイトを開いてください。
  2. 預けたい場所を検索: 現在地や荷物を預けたいエリア(例:「Marrakech Medina」)を入力して検索します。
  3. 預け先を選ぶ: 地図に表示される提携店舗の中から、場所や営業時間、レビューを参考にして最適な預け先を選択します。
  4. 予約と支払いを行う: 預ける荷物の数や預け入れ・受け取り予定時間を入力し、クレジットカードで料金を支払います。
  5. 予約確認書を受領する: 予約が完了すると、QRコードや予約番号が記載された確認書がメールやアプリに届きます。
  6. 預ける店舗へ行き荷物を預ける: 予約時間に店舗を訪れ、スタッフに予約確認書を提示して荷物を預けます。身分証明書の提示(パスポートのコピーなど)を求められる場合があります。
  7. 荷物を受け取る: 受け取り予定時間に店舗へ戻り、本人確認後荷物を受け取ります。

利用時の注意点と準備

  • 店舗情報の確認: 多くの提携店舗は個人経営の小規模店です。予約前に地図で正確な位置を確認し、レビューを参考に信頼できる店舗か判断しましょう。
  • 営業時間のチェック: 事前に店舗の営業時間を必ず確認してください。特にお昼休みや金曜の礼拝時間などで一時休業する場合があります。
  • 通信環境の確保: 予約や地図確認にはインターネット接続が必要です。SIMカードやeSIM、ポケットWi-Fiの準備をおすすめします。

ホテルやリヤドを賢く活用!荷物預かりの交渉術

最も簡単かつ安心な方法のひとつが、宿泊先のホテルやリヤドに荷物を預けることです。ほとんどの宿泊施設では、チェックイン前やチェックアウト後に無料で荷物を預かるサービスを提供しています。

チェックイン前やチェックアウト後の活用法

早朝にモロッコに到着した場合や夜の便で出発する際、このサービスが非常に役立ちます。チェックアウト後でも、その日の夕方や夜まで荷物を預かってくれるところが多いです。フロントで「荷物を預かっていただけますか?(Can I leave my luggage here?)」と一言尋ねるだけで利用可能です。貴重品は必ず自身で管理し、スーツケースには鍵をかけて預けましょう。タグをつけてもらえるのが一般的ですが、念のため連絡先を書いたネームタグも付けておくと安心です。

宿泊しないホテルに荷物を預けることはできる?

宿泊の予定がなく、日帰り観光で荷物を預けたい場合はどうでしょうか。これは多少交渉が必要ですが、不可能ではありません。

  • 高級ホテルを狙う: 比較的大きな外資系の高級ホテルなどでは、コンシェルジュサービスの一環として、宿泊客でなくても有料で荷物を預かってくれることがあります。格式が高いホテルほど柔軟に対応してもらえる可能性が高いため、丁寧にお願いしてみましょう。「I’m not a guest, but could I possibly leave my luggage here for a few hours? I’m happy to pay a fee.(宿泊者ではないのですが、数時間荷物を預かっていただけますか?料金はお支払いします)」といった形で聞いてみてください。
  • チップを渡す: 預かってもらえた際は、感謝の意を込めて20〜50ディルハム程度のチップを渡すのがスマートです。荷物を受け取るときに「Merci beaucoup!(どうもありがとうございます!)」と言い添えましょう。
  • レストランやカフェを利用する: そのホテル内のレストランやカフェを利用する予定があるなら、交渉がよりスムーズになります。「これからこちらのカフェでお茶をしたいのですが、その間スーツケースを預かっていただけますか?」と尋ねてみてください。施設の利用者であれば断られる可能性は低くなります。

ただし、この方法はあくまでも例外的なもので、確実に成功するとは限りません。断られても仕方ないと考え、最初に紹介した駅の無料預かり所や荷物預かりアプリの利用を優先して計画を立てることをお勧めします。

【実践編】荷物を預ける際のステップ・バイ・ステップ

ここまでさまざまな荷物の預け方をご紹介しましたが、ここでは実際に有人の荷物預かり所(Consigne)を利用する際の具体的な手順と、事前に準備しておくと便利なものについてまとめます。これでスムーズに荷物を預けられるはずです。

準備・持ち物リスト

  • 現金(モロッコ・ディルハム): Consigneの支払いは基本的に現金のみで、クレジットカードは使えません。お釣りが出ない場合もあるため、10ディルハムや20ディルハムの硬貨、あるいは50ディルハム札など細かいお金を用意しておくと安心です。
  • パスポートのコピー: 本人確認を求められることがあるため、コピーを持参しましょう。パスポート原本は貴重品のため荷物には入れず、常に手元に携帯してください。
  • 貴重品用のサブバッグ: パスポート、現金、クレジットカード、スマートフォン、カメラ、常備薬など絶対に無くしたくないものは、預けるスーツケースとは別の小さいバッグ(ショルダーバッグやリュックなど)に入れて、肌身離さず持ち歩くのが防犯の基本です。
  • 荷物タグ: 自分の名前や連絡先(メールアドレスや国際電話番号)を記入したタグをスーツケースに付けておくと、万一の取り違え防止になります。

窓口での手続きの流れ

  1. 荷物預かり所(Consigne)を探す: 駅やバスターミナルで「Consigne」または荷物マークの看板を探します。
  2. 窓口に向かう: 荷物を持って窓口に行き、係員に挨拶をしましょう。フランス語なら「Bonjour(ボンジュール/こんにちは)」、アラビア語なら「Salam(サラーム)」と声をかけると、コミュニケーションがスムーズです。
  3. 預けたい旨を伝える: 荷物を指しながら、「Pour la consigne, s’il vous plaît.(プー・ラ・コンシーニュ、シル・ヴ・プレ/荷物預かりをお願いします)」と言うと理解されます。預けたい期間を聞かれたら、「Just for today(今日だけです)」や「Until 5 PM(午後5時まで)」などと答えましょう。
  4. 料金の支払い: 係員が荷物の大きさを確認して料金を伝えてくれます。指示された金額を現金で支払います。
  5. 引換証の受け取り: これは非常に重要です。預けた荷物と交換するための番号が記載された紙やタグ、レシートを必ず受け取り、内容(個数など)を確認してから保管します。スマホで写真を撮っておくと、万が一紛失した際の助けになるかもしれません。
  6. 荷物の受け取り: 観光を終えたら、窓口で引換証を渡して荷物を受け取ります。「Je voudrais récupérer mes bagages.(ジュ・ヴドレ・レキュペレ・メ・バガージュ/荷物を受け取りたいです)」と言うと丁寧です。係員が番号を照合して荷物を出してくれます。受け取った際は、荷物に間違いがないか、破損していないか、その場で必ず確認しましょう。

知っておきたい!荷物預かりの注意点と安全対策

便利な荷物預かりサービスですが、利用する際にはいくつか注意点があります。特に海外では、自分自身と荷物の安全を意識することが重要です。女性の一人旅でも安心して利用できるように、安全対策について詳しくご紹介します。

預けられないもの:禁止物品

ほとんどの荷物預かり所では、以下の品目は預けることができません。誤って入れないよう、荷造りの段階からしっかり確認しましょう。

  • 貴重品: 現金、クレジットカード、パスポート、航空券、宝石類、スマートフォン、パソコン、カメラなど。これらは絶対に預けず、常に自分で管理してください。
  • 危険物: ライターやスプレー缶などの可燃物、火薬類、毒物、その他危険とされるもの。
  • 壊れもの: 精密機器やガラス製品など衝撃に弱いもの。預ける際は自己責任になりますが、避けることをおすすめします。
  • 生ものや腐敗しやすいもの: 食品や植物など。
  • 動物
  • 違法な物品

スーツケースを預ける前に、これらが含まれていないか必ず最終確認を行いましょう。

セキュリティ対策:大切な荷物を守るために

  • 必ず鍵をかける: スーツケースには必ず鍵をかけましょう。TSAロック付きであれば理想的ですが、南京錠でも問題ありません。鍵をかけることで盗難防止になるだけでなく、「適切に管理しています」という意思表示にもなり、トラブル抑止につながります。
  • 預ける前に荷物の写真を撮影する: 万一、荷物が壊れていたり中身が紛失した場合に備え、預ける直前にスーツケースの外観や中身をスマートフォンで撮影しておくと、後の交渉の際に証拠として役立つことがあります。
  • 引換証は大切に保管する: 有人の預かり所で受け取る引換証は、荷物の所有権を示す唯一の証明書です。絶対に紛失しないよう注意してください。失くしてしまうと荷物を受け取るのが非常に困難になります。
  • 人前でスーツケースを開けない: 荷物を整理する際はできるだけ人目につかない場所で行いましょう。特に現金や高価なものを出し入れする様子を他人に見せるのは避け、スリや置き引きの標的にされるリスクを軽減しましょう。

トラブル発生時の対処法

万全の準備をしていても、予期しないトラブルが起こる可能性は否定できません。落ち着いて対応できるよう、いくつかの対策を知っておきましょう。

  • 荷物が破損していた場合: 荷物を受け取ったら、すぐに外観や状態を確認してください。破損が見つかったら、その場で預かり所のスタッフに申し出ましょう。後で申し出ると、預けている間に破損した証明が難しくなります。状況を説明し、責任者の連絡先を確認しておくことをおすすめします。
  • 荷物が紛失した場合(盗難の疑い): まずは係員に引換証を見せ、荷物が見当たらないことを伝えましょう。倉庫内を念入りに探してもらい、それでも見つからなければ盗難の可能性があるため、警察に連絡する必要があります。最寄りの警察署で盗難証明書(ポリスレポート)を発行してもらいましょう。この書類は、海外旅行保険の請求時に必要となります。
  • 引換証を紛失してしまった場合: 速やかに預かり所の係員に正直に状況を伝えてください。その場で荷物を受け取るのは難しいかもしれませんが、営業終了まで待って、残っている荷物から自分のものであることを証明できれば返却してもらえる可能性があります。パスポートなどの身分証明書を提示し、スーツケースの特徴(色、形、ブランド、内容物など)を詳しく説明することが求められます。事前に撮影した荷物の写真はここで非常に役立ちます。

海外でのトラブルは不安を感じるものですが、まずは落ち着いて誠実に状況を説明することが解決の鍵です。また、信頼できる情報源として、モロッコ国鉄ONCFの公式サイトなどを確認し、公式の連絡先を控えておくと安心です。

モロッコ旅行を、もっと軽やかに楽しむために

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モロッコの旅の魅力の一つは、計画通りにいかないことさえも楽しめる点です。ただし、重たいスーツケースを引きずっての移動は、その魅力を半減させてしまうかもしれません。荷物を上手に預けることは、単に体力を温存するだけでなく、旅の自由度を大きく高める重要なテクニックなのです。

荷物がなくなれば、フェズの迷路のような路地にふと足を踏み入れたり、マラケシュのスークで心ゆくまで値段交渉に没頭したり、シャウエンの青い階段で自由に写真を撮ったりと、活動範囲がぐんと広がります。身軽になることでしか味わえない風景や体験が、きっとあなたを待っています。

今回ご紹介した、駅やバスターミナルにある伝統的な「Consigne」や、スマートフォンひとつで利用可能な「オンライン手荷物預かりサービス」、さらには滞在先を賢く活用する方法などの選択肢を、ご自身の旅のスタイルや計画に合わせて組み合わせてみてください。そうすれば、モロッコの旅はより快適で、より濃密なものになることでしょう。

旅の準備段階で、どこに荷物を預けるかをシミュレーションしておくと、現地での行動がスムーズになり、不安もひとつ解消されるはずです。さあ、スーツケースの心配は預かり所に任せて、あなたは五感をフルに使い、モロッコの魔法のような空気を思いきり感じてください。きっと忘れられない素晴らしい体験が待っていますよ。

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この記事を書いたトラベルライター

アパレル企業で培ったセンスを活かして、ヨーロッパの街角を歩き回っています。初めての海外旅行でも安心できるよう、ちょっとお洒落で実用的な旅のヒントをお届け。アートとファッション好きな方、一緒に旅しましょう!

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