日本への旅行が変わる、新たな電子渡航認証「JESTA」とは?
2026年3月10日、日本政府は、ビザ(査証)が免除されている国・地域からの渡航者に対し、事前にオンラインで審査を行う電子渡航認証システム「JESTA(ジェスタ)」の導入を閣議決定しました。これは、アメリカのESTA(エスタ)やヨーロッパのETIAS(エティアス)と同様の制度で、日本の水際対策を強化し、安全で円滑な入国審査を実現することを目的としています。
この決定により、これまでパスポート一つで手軽に日本を訪れることができた多くの国からの旅行者は、渡航前にJESTAの申請と認証が必須となります。認証を受けていない場合、航空会社は搭乗を拒否する義務を負うため、今後の日本旅行の計画にはこの新たな手続きを組み込む必要があります。
なぜ今、JESTAが導入されるのか?その背景
JESTA導入の背景には、国際社会の潮流と日本が直面する課題があります。
世界標準となりつつある事前渡航認証
テロ対策や不法入国の防止を目的とした事前渡航認証システムは、すでに多くの国で導入されています。代表的な例として、米国の「ESTA」、カナダの「eTA」、オーストラリアの「ETA」、そして2025年に導入が予定されている欧州の「ETIAS」が挙げられます。G7構成国で同様の制度を持たないのは日本のみとなっており、国際的なセキュリティ基準に合わせる必要性が高まっていました。
急回復するインバウンドとセキュリティの両立
新型コロナウイルスの水際対策緩和以降、訪日外国人旅行者数は急速に回復しています。日本政府観光局(JNTO)によると、2023年の訪日外客数は約2,507万人に達し、コロナ禍前の2019年の8割近くまで戻りました。
現在、日本は70の国・地域(2024年3月時点)に対してビザ免除措置を実施しており、訪日客の多くがこの制度を利用しています。多くの旅行者をビザなしで受け入れることは観光促進に繋がる一方、入国が不適切な人物を事前に把握することが難しいという課題がありました。JESTAは、この課題を解決し、2025年の大阪・関西万博など大規模な国際イベントを控える日本の安全性を高めるための重要な一手となります。
旅行者への影響は?予測される今後の変更点
JESTAの導入は、私たち旅行者の準備にいくつかの変化をもたらします。まだ詳細は発表されていませんが、他国の事例から以下のような点が予測されます。
渡航前の新たな「To Do」
- オンラインでの事前申請:
日本へ出発する72時間前までを目処に、専用のウェブサイトからパスポート情報、滞在先、渡航目的などを入力して申請することが求められる見込みです。
- 申請手数料の発生:
この種の制度は運営費用を賄うため、有料となるのが一般的です。米国のESTAが21ドル、欧州のETIASが7ユーロであることから、JESTAも1,000円から3,000円程度の申請手数料が必要になると考えられます。
- 有効期間:
一度認証を受ければ、パスポートの有効期限内、または一定期間(例えば2年間など)は再度の申請なしで複数回の渡航が可能になると予測されます。
注意すべきポイント
- 申請忘れは搭乗不可に:
最も注意すべきは、JESTAの申請を忘れることです。航空会社のチェックインカウンターで認証が確認できなければ、航空券を持っていても飛行機に乗ることはできません。旅行計画の早い段階で申請を済ませておくことが重要になります。
- 公式サイトからの申請を:
ESTAなどで問題となっているのが、高額な手数料を請求する申請代行業者や偽サイトの存在です。JESTAが導入された際も、必ず政府の公式サイトから手続きを行うよう注意が必要です。
まとめ:より安全で快適な日本旅行の実現へ
JESTAの導入は、旅行者にとって一手間増えることに繋がりますが、これは日本の安全性を高め、長期的に見てすべての旅行者が安心して滞在できる環境を整えるための重要なステップです。また、事前審査によって空港での入国手続きがスムーズになり、到着後の待ち時間が短縮されるといったメリットも期待されます。
simvoyageでは、今後発表されるJESTAの申請開始時期や具体的な手続き方法、料金などの詳細について、引き続き最新情報をお届けしていきます。これからの日本旅行を計画する際は、この新しいルールを忘れずにチェックリストに加えましょう。

