2026年5月29日、羽田空港を離陸した日本航空機でタイヤ不具合の疑いが発生し、同機は成田空港へ目的地を変更して無事着陸しました。乗客・乗員に怪我はなかったものの、羽田の滑走路が一時閉鎖され、国内外の多数のフライトに影響が出ました。これは、離陸時のタイヤ損傷が後続機に危険なため、滑走路の安全確認が不可欠となり、過密な羽田を避け、安全確保と迅速な整備のため成田へ変更されたものです。今後は原因究明と再発防止が進められます。
2026年5月29日、東京・羽田空港を離陸した日本航空(JAL)の旅客機でタイヤの不具合が疑われる事案が発生しました。同機は目的地を成田空港に変更して無事着陸しましたが、このトラブルにより羽田空港の滑走路が一時的に閉鎖され、国内外の多くのフライトの運航スケジュールに影響が及びました。
JAL645便で発生したトラブルの経緯
トラブルが発生したのは、羽田空港から鹿児島へ向かうJAL645便(ボーイング767型機)です。同機は羽田空港のD滑走路から離陸した直後、タイヤに何らかの不具合が発生した可能性が浮上しました。
当初、同機は出発地である羽田空港へ引き返すことを検討していましたが、乗客の安全を最優先し、より万全の体制で緊急着陸に対応できる成田国際空港へ目的地を変更。その後、JAL645便は成田空港に無事着陸し、乗客・乗員にけがはありませんでした。
この事案を受け、離陸に使用された羽田空港のD滑走路は、安全確認と滑走路上に散乱した可能性のあるタイヤの破片などを回収するため、一時的に閉鎖される措置が取られました。
なぜ起きたのか?背景を解説
航空機のタイヤトラブルと滑走路閉鎖の重要性
航空機のタイヤは、離着陸時に機体の全重量を支え、時速300kmを超える速度と衝撃に耐えるよう設計されています。しかし、その過酷な条件下で損傷(バースト)することは稀に発生します。
離陸時にタイヤが損傷した場合、その破片が滑走路上に残される可能性があります。この破片を後続の航空機が踏んだり、エンジンに吸い込んだりすると、さらなるタイヤの損傷やエンジン火災といった、より深刻な事故につながる危険性があります。そのため、破片が確認された、あるいはその可能性がある場合、滑走路を閉鎖して徹底的に点検・清掃作業を行うことは、空の安全を守るための極めて重要な手順です。
目的地を成田へ変更した理由
羽田空港は日本で最も発着回数が多い空港であり、2023年度には約45万回の航空機が離着陸しました。このような過密な空港で緊急着陸を行うと、1本の滑走路を長時間占有することになり、その影響は計り知れません。
一方、成田空港は羽田空港に比べて滑走路の運用に比較的余裕があり、緊急事態に対応するための専用スポット(駐機場)なども整備されています。また、JALの主要な整備拠点の一つでもあるため、着陸後の機体点検や修理を迅速に行えるという利点もあります。これらの理由から、他の航空機への影響を最小限に抑えつつ、最大限の安全を確保するために成田空港が目的地として選択されたと考えられます。
旅行者への影響と今後の見通し
遅延の連鎖と今後のフライトへの備え
羽田空港のD滑走路が一時閉鎖されたことにより、後続の多くの便で出発の遅れや、羽田へ向かう便の着陸地の変更(ダイバート)、上空での待機などが発生しました。日本の空の玄関口である羽田空港の混乱は、国内線だけでなく、国際線の乗り継ぎ客にも影響を及ぼした可能性があります。
このような予期せぬトラブルは、航空機の運航において常に起こりうるものです。旅行を計画されている方は、利用する航空会社のウェブサイトや公式アプリなどで、最新の運航情報をこまめに確認することをお勧めします。また、乗り継ぎ時間には十分な余裕を持たせるなど、時間にゆとりのある旅程を組むことが賢明です。
原因究明と再発防止策
今後は、国土交通省やJALによって、タイヤが損傷した原因についての詳細な調査が進められます。タイヤ自体の品質に問題があったのか、整備上の課題か、あるいは滑走路上に異物が存在したのかなど、あらゆる可能性が検証されることになります。原因が特定され次第、航空業界全体で同様の事案を防ぐための対策が講じられる見込みです。
今回の事案では、パイロットや管制官の冷静かつ的確な判断により、乗客の安全が確保されました。しかし、ハブ空港における一つのトラブルが、いかに広範囲に影響を及ぼすかを改めて示す出来事となりました。simvoyageは、旅行者の皆様の安全と快適な旅に役立つ情報を、引き続き迅速にお届けしてまいります。

