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アイルランド旅行で体調を崩したら?病院・薬局・薬の対応ガイド

エメラルドグリーンの丘、陽気な音楽が響くパブ、神話と歴史が息づく古城…。考えるだけで心躍る国、アイルランド。そんな素敵な旅の途中で、もしも体調を崩してしまったら?慣れない土地での病気や怪我は、楽しかったはずの思い出を一気に不安なものに変えてしまいますよね。特に、医療システムや薬のルールは国によって大きく異なるため、事前に知っておくことが何よりも大切なお守りになります。

「熱が出たけど、どこに行けばいいの?」「頭痛薬が欲しいだけなのに、買い方がわからない…」「日本から持ってきた薬は大丈夫?」

そんな万が一の時のために、今回はアイルランドの医療事情を徹底的に解説します。病院のかかり方から、薬局での薬の買い方、日本からの薬の持ち込みルールまで、この記事を読めばアイルランドでの医療に関する不安が解消され、安心して旅の準備を進められるはずです。アパレル企業で働きながら世界を旅する私が、女性目線も交えながら、具体的で実践的な情報をお届けしますね。

まずは、ダブリン市内の中心部にある薬局の場所を確認してみましょう。いざという時に「どこだっけ?」とならないよう、地図を頭に入れておくと安心ですよ。

アイルランドの厳しい天候に備えることも大切ですが、もし極端な気候の地を旅するなら、世界最北の街「ロングイェールビーン」への冒険ガイドも参考になるでしょう。

目次

アイルランド医療のキホン:旅行者が知るべきこと

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まずはじめに、アイルランドの医療制度の基本的な仕組みを理解しておきましょう。これを把握しておくだけで、いざという時の対応がスムーズになります。

公的医療(HSE)と私的医療(プライベート)

アイルランドの医療は、大きく分けて2つのシステムから構成されています。ひとつは国が運営する公的医療サービスであるHSE (Health Service Executive)、もうひとつは民間が運営する私的医療(Private Healthcare)です。アイルランドの住民や長期滞在者は主にHSEを利用しますが、旅行者である私たちは原則として全額自己負担となる私的医療を利用することになります。したがって、海外旅行保険への加入が非常に重要となります。保険に関しては後ほど詳しく説明しますが、まずは「旅行者は私的医療を使用する」という点を押さえておきましょう。

まずは「GP」へ行くのがアイルランドの基本

日本では「風邪なら内科」「怪我なら外科」といったように、症状に応じて専門の病院に直接かかるのが一般的ですが、アイルランドではこれが少し異なります。緊急時を除き、体調が優れないと感じたら、まずはGP (General Practitioner)、つまり「一般開業医」のもとを訪れることが基本です。GPは地域に根ざしたかかりつけ医で、内科、小児科、皮膚科など幅広い初期症状を診察してくれます。そして、GPが必要と判断した場合に専門医(Specialist)への紹介状を書いてもらう仕組みです。

旅行者として私たちも、急な発熱や腹痛、軽いけがなど、命に関わらない症状の場合は、まずGPを探して受診することになります。大きな総合病院に直接行ったとしても、「まずはGPにかかってください」と案内されるケースがほとんどですから、この流れをきちんと理解しておきましょう。

【ステップ別】アイルランドで病院にかかる方法

では、実際に体調を崩してしまった場合、どのように行動すれば良いのでしょうか。GPの探し方から診察、そして緊急時の対応まで、具体的な手順に沿って解説していきます。

ステップ1:GP(一般開業医)を探す

旅先でGPを見つけるのは少し難しいと感じるかもしれませんが、いくつかの方法があります。

宿泊先に相談するのが最も確実

一番手軽で確実なのは、滞在中のホテルのフロントやB&Bのオーナーに相談することです。「I feel sick. Could you recommend a GP for a tourist?(気分が悪いのですが、旅行者でも診てもらえるGPを教えていただけますか?)」と尋ねてみましょう。多くの宿泊施設は、近隣の提携クリニックや旅行者対応のGPの情報を把握しているため、これが一番スムーズな方法です。

オンラインで探す方法

自身で探す場合は、Googleマップで「GP near me」や「Doctor near me」と検索すると良いでしょう。ただし、旅行者や短期滞在者の診察を受け付けていないクリニックや、予約が満席のことも珍しくありません。事前に電話で確認することをおすすめします。

電話で予約する際は、以下のシンプルな英語表現で十分です。

「Hello, I’d like to make an appointment to see a doctor.(こんにちは、診察の予約をお願いしたいのですが)」 「I am a tourist and I don’t have a medical card. Is that okay?(旅行者で保険証は持っていませんが、診てもらえますか?)」

予約と待ち時間について

GPは基本的に予約制となっています。電話で症状を簡単に聞かれ、空いている時間帯を案内されます。人気のあるクリニックでは当日予約が困難なこともあるので、体調に違和感を感じたら早めに連絡するのが賢明です。アイルランドは比較的ゆったりした国民性のため、予約時間に診察が始まらないこともよくあります。時間には余裕を持って行動しましょう。

ステップ2:診察を受ける

無事にGPの予約が取れたら、次は診察です。準備すべき持ち物や診察の流れについて確認しておきましょう。

診察時に用意しておくものリスト

クリニックへ向かう前に、以下のものを用意しておくとスムーズです。

  • パスポート(身分証明書): 必ず持参してください。
  • 海外旅行保険証: 保険会社の連絡先や証券番号がわかるものを携帯。キャッシュレス対応の場合はその旨を伝えます。
  • クレジットカード: 診察料の支払いはカードが基本です。
  • 滞在先の住所と電話番号: 問診票に記入が求められることがあります。
  • 症状を説明するメモ(英語): 事前に伝えたいことを英語でメモしておくと、慌てずに済みます。翻訳アプリも役立ちます。

症状を英語で伝える便利フレーズ

症状を正確に伝えることが適切な診断への第一歩です。覚えておくと便利な表現をいくつか紹介します。

  • 熱があります: I have a fever.
  • 頭が痛いです: I have a headache.
  • 喉が痛いです: I have a sore throat.
  • 咳が出ます: I have a cough.
  • 吐き気がします: I feel nauseous. / I feel like vomiting.
  • お腹が痛いです: I have a stomachache.
  • 下痢をしています: I have diarrhea.
  • ここが痛いです: It hurts here. (痛む場所を指し示しながら)
  • いつからですか?: Since when?
  • 昨日からです: Since yesterday.

診察料と支払いについて

旅行者の場合、GPの診察料は1回につき50ユーロから70ユーロ程度が目安です。都市部や時間外だと料金がやや高くなることもあります。診察後、受付で支払いを行いますが、現金を受け付けないクリニックも増えているためクレジットカードは必携です。海外旅行保険で後日請求するため、領収書(Receipt)は必ず受け取り、大切に保管してください。

ステップ3:専門医や緊急時の対応

GPの診察だけでは対応が難しい場合や、急を要する事態にはどうしたら良いでしょうか。

専門医(Specialist)への紹介

GPの診察でより専門的な検査や治療が必要と判断された場合、専門医(Specialist)への紹介状(Referral Letter)を書いてもらえます。この紹介状を持って指定の専門医や病院へ行くことになりますが、紹介から受診までに時間がかかることも多く、旅行中に専門医までたどり着くのは難しい場合が多いです。まずはGPの診断と治療で回復を目指し、帰国後に日本で専門医に相談するのが現実的です。

緊急時:救急車とER(救急外来)

意識がない、呼吸困難、大きな怪我、激しい胸の痛みなど、明らかに緊急を要する場合は、ためらわずに救急車を呼びましょう。

救急車の電話番号:999 または 112

この番号は、救急のほか警察や消防にもつながる緊急連絡先です。「Ambulance, please.(救急車をお願いします)」と伝え、落ち着いて現在地や状況を説明してください。

また、救急車を呼ぶほどではないものの、骨折の疑いがある、高熱が続くなどの緊急性が高い症状の場合は、GPの診療時間外でも総合病院のER(Emergency Room)またはA&E (Accident & Emergency)へ直接行けます。ただし、アイルランドのERは非常に混雑しており、緊急度が低いと判断されると数時間から半日以上も待たされることが珍しくありません。待合室での荷物管理にも十分注意してください。本当に緊急の場合のみ利用する最終手段と考えましょう。

薬局(Pharmacy)の利用方法と薬の購入ルール

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病院を受診した後や、軽度の症状を自分で緩和したい場合に訪れるのが薬局です。アイルランドの薬局は、日本のドラッグストアとは少し異なる役割を持っています。その利用方法や薬の購入ルールについて、詳しく見ていきましょう。

アイルランドの薬局「Pharmacy」とは?

街中を歩くと、緑色の十字マークと「Pharmacy」や「Chemist」の看板をよく目にします。これがアイルランドの薬局です。BootsやLloyds Pharmacyなどの大手チェーンが特に有名です。

アイルランドの薬局の特徴として、必ず薬剤師(Pharmacist)が常駐している点が挙げられます。彼らは薬の専門家であり、軽い症状であれば病院に行かなくても相談に応じ、適切な市販薬を提案してくれます。例えば、「Could you recommend something for a headache?(頭痛に効くものを教えてもらえますか?)」と気軽に聞いてみましょう。専門知識に基づくアドバイスがとても心強いです。

営業時間は店舗によって異なりますが、一般的には平日が朝9時から夕方6時頃まで、土曜日は短縮営業、日曜・祝日は休業が多いです。ダブリンなど都市部の店舗では、夜遅くや日曜も営業しているところもありますが、24時間営業の薬局は非常に珍しいため、必要な薬は早めに用意しておくことをおすすめします。

処方箋が必要な薬(Prescription Medicine)

GPの診察を受けて薬が必要と判断されると、処方箋(Prescription)が発行されます。それを持って薬局に行き、カウンターで渡すと薬剤師が薬を準備してくれます。この流れは日本とほぼ同様です。

ただし重要なポイントとして、日本の医師が発行した処方箋はアイルランドでは一切利用できません。持病などで常に服用が必要な薬がある方は、必ず日本から十分な量を持参するようにしてください。この点については後述の「日本からの薬の持ち込みルール」で詳しく説明します。

処方箋なしで購入できる薬(Over-the-Counter / OTC)

処方箋なしで購入可能な薬は「Over-the-Counter (OTC) medicine」と呼ばれています。風邪薬や鎮痛剤、胃腸薬など、軽い症状への対応に使われる薬が多いです。

ただし、日本のドラッグストアのように、あらゆる薬を自由に棚から取ってそのままレジに持っていくことはできません。アイルランドのOTC薬は大きく2つのカテゴリーに分かれています。

  • General Sales List (GSL): 極めて安全性が高いと認められたごく一部の薬で、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでも販売されています。少量の鎮痛剤パックなどが該当します。
  • Pharmacy-only medicines: 薬剤師が常駐する薬局でのみ販売が許されている薬で、多くのOTC薬はこちらに分類されます。棚に陳列されているものもありますが、鎮痛剤や風邪薬の多くはカウンターで薬剤師に症状を伝え、相談のうえ購入する形態です。

例えば、アイルランドで人気の鎮痛剤「Panadol(パラセタモール系)」や「Nurofen(イブプロフェン系)」を買う際にも、「どのような症状ですか?」「誰が使いますか?」といった簡単な質問を受けることがあります。これは安全に薬を使用してもらうための重要な手順なので、面倒と思わずしっかりとコミュニケーションを取りましょう。

アイルランドでよく見られるOTC薬の例

  • 鎮痛・解熱剤: Panadol、Nurofen、Solpadeine(一部は薬剤師との相談が必要)
  • 総合風邪薬: Lemsip(お湯に溶かして飲むタイプが人気)、Benylin
  • 喉の痛み対策: Strepsils(トローチ)、Difflam(スプレー)
  • 胃腸薬: Rennie(胸焼け・胃もたれ用)、Gaviscon(胃酸逆流用)
  • アレルギー薬: Zirtek、Clarityn(抗ヒスタミン剤)

スーパーやコンビニで購入できるもの

TescoやDunnes Storesなどの大手スーパーマーケットでも、医薬品コーナーが設けられていることがあります。ここで買えるのは、先に挙げたGSLに該当するごく基本的な鎮痛剤の小パックや絆創膏、ビタミン剤などに限られます。品揃えは薬局には及ばないため、専門的な薬を求める場合はやはりPharmacyを訪れるのが良いでしょう。

また、生理用品やコンタクトレンズの洗浄液、基本的なスキンケア用品なども薬局やスーパーで気軽に手に入ります。特にBootsのような大手薬局はコスメやスキンケア商品が豊富で、ファッション好きの私にとってはつい長居してしまう魅力的なスポットです。

【重要】日本からの薬の持ち込みルール

旅先で安心して過ごすために、普段から使用している薬を携帯したいと考えるのは自然なことです。しかし、国によっては医薬品の持ち込みに関して厳しい規制が設けられている場合もあります。では、アイルランドの場合はどうでしょうか。

持ち込みの基本ルール

まず、個人使用を目的として、常識的な範囲内(一般的には1〜3ヶ月分程度)の医薬品であれば、多くの場合問題なく持ち込めます。特に、日本で処方箋なしに購入できる一般的な市販薬(風邪薬、鎮痛剤、胃腸薬など)であれば、あまり神経質になる必要はありません。

ただし、税関で確認を求められた際にスムーズに対応できるよう、薬はできるだけ元のパッケージのまま持参し、何の薬かを英語で説明できるように準備しておくと安心です。

処方薬を持ち込む場合は「英文証明書」が必須

持病などで医師から処方された薬を携帯する際は注意が必要です。その薬が本人のために処方されたものであることを証明するため、医師が発行した英文の処方箋コピーもしくは薬剤証明書(Medication Certificate)を必ず携帯してください。証明書には、氏名、病名、薬の一般名と商標名、用法や用量が記載されている必要があります。かかりつけ医に相談すれば作成してもらえますので、渡航前に準備を済ませましょう。

規制対象成分および持ち込み禁止薬

特に注意すべきは、向精神薬や睡眠薬、医療用麻薬など、規制が厳しい成分を含む薬品です。これらの薬を持ち込む場合、アイルランドの法令に則った厳格な手続きが要求されるか、あるいは持ち込み自体を禁じられているケースがあります。

さらに、日本の市販薬に含まれる成分が国外では規制の対象となっていることもあります。例えば、一部の咳止めに含まれるコデインなどは、国によっては厳しく管理されています。

持参する薬の成分に不安がある場合は、出発前に在日アイルランド大使館へ問い合わせることが最も確実です。また、アイルランドの税関に関する公式情報は、アイルランド歳入委員会(Revenue)公式サイトで確認できます。自己判断で持ち込んでトラブルになる事態は絶対に避けてください。

旅行者ができる具体的な準備と持ち物リスト

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ここまでアイルランドの医療事情についてご説明してきましたが、何よりも重要なのは「備えあれば憂いなし」という点です。旅行者として日本からできる準備を、具体的な項目にまとめました。

出発前に必ず用意すべきもの

海外旅行保険への加入(最優先事項): これは最も重視してください。アイルランドの医療費は非常に高額で、万が一入院や手術が必要になれば数百万円単位の費用が発生することもあります。医療費に加え、日本語通訳サービスや現地に駆けつける家族の渡航費用まで補償する保険が理想的です。クレジットカード付帯の保険を利用する場合は、補償内容や利用条件(旅行代金をそのカードで支払っているかなど)を必ず出発前に確認しておきましょう。保険証券は、すぐに取り出せるように紙に印刷したものとスマホにデータを保存したもの両方用意すると安心です。

  • 常備薬の準備: 普段服用している薬ほど安心できるものはありません。下記のリストを参考に、自分に必要な薬を用意しましょう。
  • 解熱鎮痛剤(頭痛や生理痛にも対応)
  • 総合風邪薬
  • 胃腸薬(食べ過ぎ・飲み過ぎに備えて)
  • 下痢止め
  • 酔い止め(バスや船での移動がある場合)
  • 絆創膏や消毒薬
  • 虫よけやかゆみ止め(特に夏季)
  • 目薬やうがい薬
  • 持病がある場合の準備:
  • 滞在期間+余裕分の処方薬の持参
  • 英文の薬剤証明書や処方箋のコピー
  • 緊急連絡先リストの作成: スマホが使えなくなる事態に備え、紙にも控えておくと安心です。
  • 加入している海外旅行保険の24時間対応窓口の電話番号
  • 日本の家族や友人の連絡先
  • 在アイルランド日本国大使館の連絡先
  • クレジットカード会社の紛失・盗難連絡先

アイルランドで役立つ持ち物リスト

上記の常備薬に加えて、現地であると便利なアイテムの例です。

  • マスクと携帯用消毒ジェル: 飛行機内や混雑した場所での感染症予防に役立ちます。
  • 体温計: 体調が優れないと感じたときに、正確な体温を把握できると安心です。
  • 保湿クリームやリップクリーム: アイルランドは乾燥しやすい日が多いので、肌や唇のケアに必要です。
  • 使い捨てカイロ: 特に冬場は冷え込みが厳しいため、お腹や腰を温めるのに便利です。

トラブルシューティング:こんな時どうする?

どんなに準備を整えていても、予期せぬトラブルが発生することは避けられません。よくある問題とその対処法についてあらかじめ知っておきましょう。

言語の壁が心配なとき

症状を正しく英語で伝える自信がなかったり、医師の説明を理解できるか不安に感じる方は多いでしょう。そうした場合は、次の方法を試してみてください。

  • 翻訳アプリの利用: 現在は精度の高い翻訳アプリが多数あり、音声入力が可能なものもあるため、リアルタイムでのコミュニケーションに役立ちます。
  • 海外旅行保険の通訳サービス: 多くの海外旅行保険には電話による医療通訳サービスが付帯しています。病院の受付や診察の際、保険会社のデスクへ電話をつなぎ、三者間通話で通訳を依頼できます。このサービスの有無や使い方は、出発前に必ず確認しましょう。
  • 大使館の情報を参照: 在アイルランド日本国大使館の公式サイトには、現地の医療機関に関する情報が掲載されています。過去に日本人が利用したことのある病院などのリストもあり、参考にしやすいです。

保険会社への連絡を忘れてしまった場合は?

キャッシュレス診療を利用するには、原則として診察を受ける前に保険会社へ連絡が必要です。それでも緊急時などで連絡が遅れてしまった場合でも、あきらめないでください。多くの保険は後からの請求に対応しています。その際には、医師の診断書(Medical Certificate)治療費の領収書(Receipt)が必須です。どんな少額の費用でも医療関連の書類はすべて保管しておく習慣をつけましょう。ただし、手続きが複雑になるため、可能な限り早めに保険会社に連絡することが理想的です。

歯が痛くなった場合は?

歯科のトラブルは、多くの一般的な海外旅行保険で治療費補償の対象外となっています。「歯科治療費用補償」という特約をつけていなければ、すべて自己負担となる場合がほとんどです。アイルランドの歯科治療費は非常に高額なので、出発前に日本で歯科検診を済ませておくことを強くおすすめします。もし現地で耐えられないほどの痛みが出た場合、「Dentist」(歯医者)を探す必要がありますが、GP同様に予約が取りにくい場合が多いです。そのため、しばらくは薬局で痛み止めを購入して凌ぐ対応になるかもしれません。

アイルランドの医療に触れて感じること

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私もかつて、旅の疲れからかダブリンでひどい頭痛に襲われ、薬局を訪れた経験があります。カウンターで拙い英語ながら「I have a terrible headache…」と伝えると、白衣を着た年配の薬剤師さんが非常に親身になって話を聞いてくださいました。「いつから?」「熱はある?」「他に症状は?」といくつか質問され、一番効果があり胃に優しい鎮痛剤を提案してくれたのです。その丁寧な対応に、慣れない土地での不安がすっと和らいだのを今でも覚えています。

GPシステムは、日本人にとっては少し遠回りに感じられるかもしれません。しかし、この仕組みは一人の医師が患者の全体像を把握し、適切な専門医療へと繋げる合理的なものです。さらに、地域の薬局の薬剤師が医療の最初の窓口として非常に頼りになる存在であることにも感銘を受けました。

大切なのは、慌てずに一つずつ手順を落ち着いて進めることです。そして、その冷静さを生むのが日本でのしっかりとした準備、特に海外旅行保険の加入です。これがあれば、「もしものときに助けを呼べる」という安心感が生まれ、旅の自由度が大きく広がります。

アイルランドは人々が温かく、豊かな自然と文化に彩られた素晴らしい国です。万全の準備を整え、心から旅を楽しんでください。最新の渡航情報については、在日アイルランド大使館の公式サイトもぜひご確認ください。あなたの旅が健康で思い出深いものになることを心よりお祈りしています。

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この記事を書いたトラベルライター

アパレル企業で培ったセンスを活かして、ヨーロッパの街角を歩き回っています。初めての海外旅行でも安心できるよう、ちょっとお洒落で実用的な旅のヒントをお届け。アートとファッション好きな方、一緒に旅しましょう!

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