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欧州旅行が大きく変わる!2026年導入の新渡航制度「ETIAS」と「EES」を徹底解説

ヨーロッパへの旅行を計画している方に、非常に重要なニュースです。欧州連合(EU)は、シェンゲン圏への渡航に関する二つの新しい制度「ETIAS(エティアス)」と「EES(イーイーエス)」の導入を決定しました。これらの制度は、私たちのヨーロッパ旅行のあり方を大きく変える可能性があります。

この記事では、旅行サイトsimvoyageが、それぞれの制度の概要から、導入の背景、そして私たち旅行者に与える影響まで、分かりやすく解説していきます。

目次

新たな「常識」となる二つの制度

2026年以降、日本人旅行者がヨーロッパのシェンゲン圏を訪れる際には、これまでのパスポートに加えて、新たな手続きが必要になります。具体的には「ETIAS」という事前渡航認証と、「EES」という新しい入出国管理システムが導入されます。

ETIAS:渡航前の「オンライン許可証」

ETIAS(European Travel Information and Authorisation System:欧州渡航情報認証システム)は、アメリカのESTAやカナダのeTAに似た、事前の電子渡航認証システムです。

  • 対象者: 日本を含む、シェンゲン圏への渡航にビザが免除されている60以上の国・地域の国民。
  • 開始時期: 2026年後半に開始予定。
  • 手続き: 専用のウェブサイトまたはモバイルアプリからオンラインで申請します。氏名、生年月日、パスポート情報、渡航目的などの情報を入力します。
  • 費用: 申請には7ユーロの手数料がかかります。(18歳未満と70歳以上は無料)
  • 有効期間: 一度認証されると3年間有効です。ただし、パスポートの有効期限が先に切れる場合は、その時点までとなります。

これまではパスポート一つで渡航できましたが、今後は事前にETIASの認証を受けていないと、飛行機や船への搭乗が拒否される可能性があります。渡航計画を立てる際には、この申請手続きを忘れないようにすることが必須となります。

EES:スタンプ廃止と生体認証による国境管理

EES(Entry/Exit System:入出国システム)は、国境管理を自動化・デジタル化するための新しいシステムです。

  • 目的: 非EU国籍者の入出国記録を自動化し、滞在期間の管理を厳格化します。
  • 開始時期: 2026年4月までに完全稼働を目指しています。
  • 主な変更点:
  • パスポートへのスタンプ押印が廃止されます。
  • シェンゲン圏に初めて入国する際、顔写真と指紋(4本指)を登録します。この生体認証情報は3年間保存されます。
  • 2回目以降の入国では、より迅速な手続きが期待されます。

このシステムの導入により、シェンゲン圏の滞在ルールである「あらゆる180日の期間内で最大90日まで」という規定が、システムによって自動的に計算・管理されることになります。

なぜ今、制度が変わるのか?その背景

これらの新制度が導入される背景には、主に二つの目的があります。

一つはセキュリティの強化です。近年、世界的にテロや組織犯罪のリスクが高まる中、EUはシェンゲン圏の安全性を向上させる必要がありました。ETIASによって渡航者を事前にスクリーニングし、EESによって誰がいつ入出国したかを正確に把握することで、国境管理を強化し、不法滞在や潜在的な脅威を未然に防ぐ狙いがあります。

もう一つは、国境管理の効率化と近代化です。年間数億人が訪れるシェンゲン圏の国境では、パスポートへのスタンプ押印というアナログな方法では限界がありました。EESによるデジタル化は、長期的に見て国境審査の迅速化に繋がると期待されています。

旅行者への影響と未来予測

これらの制度導入は、私たち旅行者にどのような影響を与えるのでしょうか。

渡航前の準備がより重要に

ETIASの導入により、ヨーロッパ旅行は「パスポートを持って空港に行くだけ」では済まなくなります。渡航の数日前までにオンライン申請を済ませておく必要があり、計画性がより求められるようになります。公式サイトからの申請を基本とし、偽サイトや高額な手数料を請求する代行業者には注意が必要です。

空港での混雑と手続きの変化

特に導入初期には、空港での混乱が予想されます。EESの生体認証登録には、従来のスタンプ押印よりも時間がかかる可能性があります。特に、家族連れや団体旅行の場合は、全員の登録に時間を要することも考えられます。導入後しばらくは、空港へは通常よりもさらに時間に余裕を持って向かうのが賢明でしょう。

一方で、一度登録を済ませれば、2回目以降の渡航では自動化ゲートなどを利用してスムーズに入国できる未来も期待されています。

滞在ルールの厳格化に注意

これまでパスポートのスタンプを元に自己管理していた「180日以内に90日」の滞在期間が、EESによって1日単位で正確に記録・管理されます。これにより、意図せずオーバーステイ(不法滞在)になってしまうリスクが高まります。複数の国を長期間周遊する旅行者や、ビジネスで頻繁に出入国する方は、自身の滞在日数をこれまで以上に厳密に管理する必要があります。

私たちが今から準備すべきこと

新しい制度の導入はまだ少し先ですが、旅行を計画する上で以下の点を心に留めておきましょう。

  • 最新情報の収集: EUの公式サイトや外務省の海外安全情報を定期的にチェックし、正確な開始時期や手続きの詳細を確認しましょう。
  • 余裕を持った計画: 導入直後の時期に旅行を計画する場合は、空港での混雑や予期せぬトラブルも想定し、時間に余裕を持たせたスケジュールを組みましょう。
  • パスポートの確認: 渡航前にパスポートの有効期限を確認し、ETIASの有効期間(3年)も考慮して、必要であれば更新を検討しましょう。

これらの新しい変化は、一見すると少し面倒に感じるかもしれません。しかし、これはヨーロッパがより安全で快適な旅行先であり続けるための重要なステップです。しっかりと情報をキャッチアップし、万全の準備を整えて、素晴らしいヨーロッパの旅を楽しみましょう。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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