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【速報】欧州旅行の事前申請「ETIAS」、導入が2027年以降に再延期の可能性。夏の旅行への影響は?

この記事の内容 約3分で読めます

欧州連合が計画する事前渡航認証ETIASと新出入国管理EESの導入が、技術的課題やデータプライバシー懸念から2027年以降に再延期される見込みです。これにより、日本からの渡航者は当面、シェンゲン協定加盟国への事前オンライン申請が不要となり、今年の夏を含め欧州旅行がこれまで通り手軽に楽しめます。システム導入は将来的に避けられないため、渡航を計画する際は常に最新情報の確認が重要です。

欧州連合(EU)が導入を計画している新たな事前渡航認証システム「ETIAS(エティアス)」および、新しい出入国管理システム「EES」の運用開始が、再び延期される可能性が高いことが明らかになりました。技術的な課題やデータプライバシーへの懸念から、導入は早くとも2027年以降になると見込まれています。

これにより、今年の夏の旅行シーズンを含め、当面の間は日本からの渡航者がシェンゲン協定加盟国を訪れる際に、事前のオンライン申請は不要となる見通しです。欧州旅行を計画している方にとっては朗報と言えますが、この度重なる延期の背景と今後の見通しについて詳しく解説します。

目次

そもそもETIAS・EESとは?

欧州への渡航を計画している旅行者にとって、近年注目されてきたのが「ETIAS」と「EES」という二つのシステムです。

ETIAS(エティアス)- 事前渡航認証システム

ETIAS(European Travel Information and Authorisation System)は、日本やアメリカ、韓国など、EUへのビザが免除されている約60の国・地域の国民を対象とした電子渡航認証システムです。テロ対策や不法移民問題への対応を目的としており、渡航前にオンラインで個人情報や渡航目的などを申請し、審査を受ける必要があります。

  • 申請料: 7ユーロ(約1,200円)
  • 対象年齢: 18歳から70歳まで(それ以外の年齢は無料)
  • 有効期間: 3年間(またはパスポートの有効期限が切れるまで)

認証されれば、有効期間内は何度でもシェンゲン協定加盟国へ渡航できる仕組みです。

EES(エントリー・エグジット・システム) – 新出入国管理システム

EES(Entry/Exit System)は、EU域外国からの渡航者の出入国管理を自動化するシステムです。現在行われているパスポートへのスタンプ押印を廃止し、代わりに指紋や顔写真などの生体認証情報を国境で登録・管理します。これにより、不法滞在者の特定を容易にし、国境管理の効率化とセキュリティ強化を図ることを目的としています。

このETIASとEESは相互に連携して機能する予定で、欧州の国境管理を大きく変えるものとして準備が進められてきました。

なぜ導入が何度も延期されるのか?

当初は2021年の導入を目指していましたが、その後も2022年、2024年、2025年と延期が繰り返されてきました。今回の再延期検討の背景にも、いくつかの根深い課題が存在します。

技術的なハードルの高さ

最大の理由は、システムの複雑さです。EESは、シェンゲン協定に加盟する各国が共通で利用する巨大な中央データベースを必要とします。空港、港、陸路の国境など、膨大な数の拠点でシステムを同時に、かつ安定して稼働させるには、各国のインフラ整備やスタッフのトレーニングが不可欠ですが、その準備に想定以上の時間がかかっています。特に、システムを供給する外部業者との契約問題や開発の遅れが指摘されています。

データプライバシーへの懸念

EESでは、氏名や渡航情報に加えて、顔写真や指紋といった極めて機微な生体認証情報を収集・保管します。EUの厳格な個人情報保護規則であるGDPR(一般データ保護規則)に準拠し、膨大な個人データをいかに安全に管理するかという点について、慎重な議論が続いており、これが導入の足かせの一つとなっています。

旅行者への影響と今後の予測

今回の再延期検討は、旅行者にとって短期的に見ればプラスに働きます。

短期的な影響:当面は手続き不要で渡航可能

2024年の夏休みや年末年始、そして少なくとも2026年までの欧州旅行においては、これまで通りパスポートのみで渡航できる見込みです。ETIAS申請の手間や費用がかからないため、旅行計画を立てやすくなるでしょう。特に、急な出張や旅行を計画する際に、事前のオンライン手続きが不要である点は大きなメリットです。

長期的な見通し:導入は不可避、情報収集が鍵に

しかし、ETIASとEESの導入計画そのものが中止されたわけではありません。EUは安全保障の強化を最重要課題の一つとしており、これらのシステムの導入は既定路線です。導入が2027年以降にずれ込む可能性が高いものの、将来的には必ず必須の手続きとなります。

導入が正式に決まれば、その約6ヶ月前から申請受付が開始されると予想されています。欧州への渡航を検討する際は、外務省の海外安全情報やEUの公式サイト、そして当サイト「simvoyage」のような旅行情報メディアで、常に最新の情報を確認することが重要になります。

度重なる延期は、欧州の国境管理体制の近代化が難航していることを示していますが、旅行者としては、当面はこれまでの手軽さを享受しつつ、将来的な制度変更に備えておくという姿勢が求められます。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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