ヨーロッパの空の玄関口が麻痺、大規模ストライキが発生
ヨーロッパの中心に位置するベルギーで、航空業界に激震が走っています。現地時間10月11日、労働組合による大規模なストライキが開始され、首都ブリュッセルとその近郊に位置する2つの主要空港、ブリュッセル空港(BRU)とブリュッセル・サウスシャルルロワ空港(CRL)の機能がほぼ停止する事態となりました。
このストライキにより、すでに数百便のフライトがキャンセルされており、週末を利用して旅行を計画していた数千人以上の乗客が足止めを食らうなど、深刻な影響が広がっています。
ストライキの背景にある深刻な労働問題
今回のストライキは、単なる突発的な出来事ではありません。その背景には、コロナ禍以降の航空需要の急回復と、それに伴う労働環境の悪化という構造的な問題が存在します。
航空管制官、手荷物ハンドリングスタッフ、地上職員などが所属する複数の労働組合は、数ヶ月にわたり経営側と交渉を続けてきました。組合側の主な要求は、近年の高いインフレ率に見合った賃金の大幅な引き上げと、人員不足による過酷な労働スケジュールの改善です。
特に、航空需要がパンデミック以前の水準に回復、あるいはそれを上回る中で、現場スタッフの負担は限界に達していました。2023年にはブリュッセル空港だけで年間約2,220万人の旅客を記録しており、1日あたり平均6万人以上が利用しています。シャルルロワ空港も年間800万人以上が利用するLCC(格安航空会社)のハブ空港であり、両空港の麻痺はベルギーだけでなく、ヨーロッパ全体の航空網に打撃を与えます。
交渉が決裂したことを受け、組合側はストライキという最終手段に踏み切りました。これは、労働者の権利を主張すると同時に、航空業界が直面する根深い課題を浮き彫りにした形です。
旅行者が直面する影響と今後の見通し
具体的な影響
現在、両空港では出発便のほとんどがキャンセルされ、到着便についても大幅な遅延や目的地変更が発生しています。航空各社は公式サイトやアプリを通じて最新情報を提供していますが、情報が錯綜しており、空港カウンターには多くの旅行者が詰めかけ、混乱が続いています。
- 影響を受ける空港: ブリュッセル空港(BRU)、ブリュッセル・サウスシャルルロワ空港(CRL)
- 影響: 数百便のフライトキャンセル、大幅な遅延、数千人から数万人の旅行者に影響が出る可能性
- 航空会社の対応: フライトの振替や払い戻し手続きが進められていますが、代替便の確保は非常に困難な状況です。
予測される未来と旅行者へのアドバイス
ストライキがいつまで続くかは現時点では不透明であり、交渉の進展次第では混乱がさらに長期化する恐れもあります。
短期的には、旅行者はベルギーを経由地としないルートへの変更を余儀なくされるでしょう。近隣国の主要空港であるアムステルダム・スキポール空港(オランダ)、パリ・シャルル・ド・ゴール空港(フランス)、フランクフルト空港(ドイツ)などへの陸路での移動が増加することも予想され、高速鉄道やバスの混雑も懸念されます。
今回のストライキは、ヨーロッパの航空業界で頻発する労働争議の一つに過ぎません。今後も同様の事態が他国で発生する可能性は十分に考えられます。ヨーロッパへの旅行を計画する際には、以下の点に注意することが重要です。
- フライト情報の確認: 出発直前まで、利用する航空会社の公式サイトやアプリで運航状況を必ず確認してください。
- 旅行保険の見直し: 加入している海外旅行保険が、ストライキによるフライトの遅延やキャンセルをカバーしているか、補償内容を事前に確認しておきましょう。
- 柔軟な旅程: 万が一に備え、代替の交通手段や宿泊先を考慮に入れた、柔軟なスケジュールを組むことをお勧めします。
simvoyageは、引き続き現地の最新情報に注視し、旅行者の皆様に役立つ情報をお届けしてまいります。

