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東南アジア5カ国、シェンゲン協定風の共同ビザ導入へ!『ASEAN Travel Corridor』で周遊旅行が劇的に便利に

東南アジアの旅行が、新たな時代を迎えようとしています。タイ、ベトナム、マレーシア、カンボジア、ラオスの5カ国は、域内観光を活性化させるための画期的な取り組みとして、共通の電子観光ビザを導入することを発表しました。

この新しいビザ制度は、ヨーロッパのシェンゲン協定を彷彿とさせるもので、旅行者は一度のビザ申請で加盟5カ国を最大90日間、自由に行き来できるようになります。これまで国ごとに必要だったビザ申請の手間が大幅に削減され、東南アジア周遊のハードルが劇的に下がることになります。

さらに、このビザ導入と併せて、共同周遊キャンペーン『ASEAN Travel Corridor』もスタート。このキャンペーンでは、各国の主要観光地を結ぶ特別航空パスや鉄道パスが提供され、旅行者はよりお得でシームレスな移動体験を享受できるようになります。

目次

なぜ今、この大きな変革が?背景にある熾烈な観光客争奪戦

この大胆な取り組みの背景には、パンデミックを経て激化する国際観光市場での競争があります。

ポストコロナ時代の観光回復戦略

新型コロナウイルスのパンデミックは、世界の観光業に甚大な打撃を与えました。特に、観光業が経済の柱である東南アジア諸国にとって、観光客の呼び戻しは最重要課題です。事実、パンデミック前の2019年には、ASEAN全体で約1億4,350万人の外国人観光客を受け入れており、例えばタイでは観光関連収入がGDPの約18%を占めるほどでした。

各国が単独でプロモーションを行うだけでなく、地域全体を「一つのデスティネーション(目的地)」としてブランディングし、その魅力を最大化する狙いがあります。5カ国が連携することで、欧米や東アジアからの観光客に対し、よりダイナミックで魅力的な旅行プランを提示できるのです。

狙いは「長期滞在旅行者」の獲得

今回の施策が特にターゲットとしているのは、複数の国を巡り、長期間滞在する旅行者です。短期滞在の観光客に比べ、長期滞在者は一人当たりの観光消費額が大きく、経済への貢献度も高いとされています。

ビザ申請のプロセスが簡素化されることで、特に欧米からの旅行者にとって、東南アジアでの長期休暇がより身近な選択肢となります。バンコクの活気、ハロン湾の絶景、アンコールワットの神秘、そしてクアラルンプールの近代的な都市景観を、一つの旅行で満喫できる魅力は計り知れません。

私たちの旅はどう変わる?予測される未来と影響

この共同ビザとキャンペーンは、旅行者、そして現地の観光業界にどのような変化をもたらすのでしょうか。

旅行者への絶大なメリット

  • 利便性の向上: 何と言っても最大のメリットは、ビザ申請の手間と費用が大幅に削減されることです。これまで複数国の周遊を計画する際に頭を悩ませていた複雑な手続きから解放されます。
  • 旅の自由度がアップ: 「タイの次はベトナムに行こうか、それともカンボジアに足を延ばそうか」といった計画を、ビザを気にすることなく、より柔軟に立てられるようになります。
  • 新たな周遊ルートの発見: 『ASEAN Travel Corridor』で提供される交通パスを利用すれば、これまであまり知られていなかった国境の町や、地方の魅力的な観光地へのアクセスも容易になるかもしれません。

観光業界へのインパクト

  • 域内経済の活性化: 旅行者の滞在期間が延び、周遊が活発になることで、宿泊、飲食、交通、アクティビティなど、幅広い分野での消費拡大が期待されます。
  • 交通インフラの発展: 共同キャンペーンは、航空会社や鉄道会社にとっても大きなビジネスチャンスです。新たな路線の開設や増便につながり、域内の連結性がさらに高まる可能性があります。
  • 地方への恩恵: 旅行者が大都市だけでなく、国境を越えて地方都市へも流れるようになれば、地域経済の活性化や雇用の創出にも貢献するでしょう。

今後の展望と課題

この画期的な取り組みは、東南アジア観光の未来を大きく変えるポテンシャルを秘めています。今後の焦点は、シンガポールやインドネシア、フィリピンといった他のASEAN主要国が、この枠組みに加わるかどうかです。もし加盟国が拡大すれば、その魅力はさらに増すことでしょう。

もちろん、5カ国間での入国管理システムの円滑な連携や、人気観光地におけるオーバーツーリズム対策など、解決すべき課題も存在します。

しかし、国境を越えた協力によって、旅行者にとってよりオープンで魅力的な地域を目指すという今回の動きは、間違いなく大きな一歩です。私たちの東南アジア旅行は、これからもっと自由に、もっとエキサイティングになることでしょう。simvoyageは、この新しい旅の形の続報を追い続けていきます。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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