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ANAとIHGが提携強化、ステータスマッチで海外旅行が変わる?人口減少時代の新たな一手

この記事の内容 約3分で読めます

ANAとIHGは会員プログラム連携を大幅強化し、ANA上級会員はIHGプラチナエリート資格を簡単に得られるようになります。

全日本空輸(ANA)と世界有数のホテルグループであるIHGホテルズ&リゾーツが、双方の会員プログラムの連携を大幅に強化すると発表しました。この提携は、単なるマイル提携の枠を超え、国内外の旅行者の体験価値を向上させ、加速するインバウンド需要を取り込むための戦略的な一手として注目されます。

目次

提携強化で何が変わるのか?

今回の提携の目玉は、ANAマイレージクラブの上級会員に対する特典の拡充です。

対象となるANAの「ダイヤモンドサービス」および「プラチナサービス」メンバーは、IHGのロイヤリティプログラム「IHGワンリワーズ」の上級会員資格「プラチナエリート」を、簡単な手続きで獲得できるようになります。

これにより、ANAの上級会員は世界中にあるIHGホテルズ&リゾーツ(インターコンチネンタル、キンプトン、ホリデイ・インなど)に宿泊する際、以下のような特典を受けられるようになります。

  • 客室のアップグレード
  • ウェルカムアメニティ
  • レイトチェックアウト
  • ポイントのボーナス加算

これまでのようにマイルをホテルポイントに交換するといったレベルではなく、飛行機を降りた後も、ホテルで一貫した上質なサービスを受けられるようになるのが大きな特徴です。空の旅と地上での滞在がシームレスに繋がり、旅行全体の満足度を大きく引き上げることが期待されます。

提携の背景にある「二つの追い風」と「一つの課題」

この戦略的な提携の背景には、現在の日本の観光市場が直面する大きな環境変化があります。

追い風①:記録的なインバウンド需要

日本政府観光局(JNTO)によると、2023年の訪日外客数は約2,507万人に達し、コロナ禍前の2019年比で約8割まで回復しました。さらに2024年3月には、単月として過去最高となる308万人を記録するなど、インバウンド需要は力強い回復を見せています。

この巨大な市場を取り込むため、グローバルに展開するIHG(会員数1億3,000万人以上)と、日本最大の航空会社であるANA(会員数約4,000万人)が手を組むのは必然と言えます。IHGはANAの強力な国内・アジア路線ネットワークを通じて日本の各都市へ顧客を送り込み、ANAはIHGのグローバルな顧客基盤から訪日客を自社のフライトへ誘導するという、強力な相互送客効果を狙っています。

追い風②:復活する日本人の海外渡航

円安という逆風はあるものの、ビジネス渡航や海外旅行への意欲は着実に回復しています。ANAの顧客が海外へ渡航する際、現地のIHGホテルで優遇されることは、顧客のロイヤリティを維持・向上させる上で非常に効果的です。特に、出張が多いビジネス客にとっては、慣れない海外でも快適な滞在が保証されるメリットは大きいでしょう。

課題:日本の人口減少と国内市場の未来

長期的な視点で見れば、日本の人口減少による国内旅行市場の縮小は避けられない課題です。国内の顧客基盤だけに頼っていては、企業の持続的な成長は困難になります。

今回の提携は、この課題に対する明確な答えの一つです。ANAとIHGは、互いの強固な顧客基盤をクロスセル(相互販売)することで、国内市場の縮小を補い、グローバルな市場での成長を目指すという共通の目的を持っています。

旅行者と業界に与える影響と今後の展望

この提携強化は、旅行者と業界全体に大きな影響を与える可能性があります。

旅行者へのメリット:シームレスで上質な旅体験

旅行者にとって最大のメリットは、航空会社とホテルの垣根を越えた「一貫したおもてなし」を受けられる点です。航空会社の上級会員資格が、そのままホテルの上級会員資格として通用することで、旅の計画から帰宅まで、より快適で質の高い体験が可能になります。今後は、マイルとポイントのさらなる連携強化なども期待されるでしょう。

業界へのインパクト:アライアンス競争の激化

航空業界ではスターアライアンス(ANA加盟)やワンワールド(JAL加盟)といったアライアンスが存在しますが、今後は「航空アライアンス×ホテルグループ」という新たな形の連携が加速する可能性があります。顧客の囲い込みは、もはや自社サービス内だけで完結するものではなく、旅行全体の体験価値をいかに高めるかという競争にシフトしていくでしょう。

今回のANAとIHGの提携は、国内外の旅行需要が大きく動く中で、顧客の心を掴むための強力な一手です。私たち旅行者にとっては、自身の旅行スタイルに合ったプログラムを賢く選択することで、これまで以上に豊かで快適な旅を実現できるチャンスが広がっていると言えるでしょう。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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