全日本空輸(ANA)は、2024年1月21日より、羽田空港の国際線ラウンジにおけるシャワールームの予約システムを刷新することを発表しました。新しいシステムでは、スマートフォンや専用端末を利用してQRコードから手軽に予約できるようになり、出発前の慌ただしい時間における利便性が大幅に向上します。
なぜ今、予約システム刷新なのか?需要回復とDX化の背景
コロナ禍を経て急回復する国際線需要
新型コロナウイルスの影響が落ち着き、国際的な人の往来が急速に回復しています。特に日本の空の玄関口である羽田空港では、国際線の利用者が急増。2023年夏には第2ターミナルの国際線施設も本格的に再開され、ANAをはじめとする航空各社は増便や路線再開を加速させています。
これに伴い、フライト前にリフレッシュしたいと考える乗客によるラウンジのシャワールーム利用希望も増加。特に乗り継ぎ客が多い早朝や深夜の時間帯には、シャワーの予約カウンターに列ができ、長い待ち時間が発生することが課題となっていました。
従来の対面予約の課題
これまでのシャワー予約は、ラウンジ内の専用カウンターでスタッフに直接申し込む方式でした。そのため、利用希望者が集中する時間帯には、順番待ちの列が発生し、限られたラウンジ滞在時間を有効に活用できないという声がありました。また、スタッフにとっても予約受付業務が大きな負担となっていました。今回のシステム刷新は、こうした課題をデジタルの力で解決し、顧客満足度と運営効率の両方を高めることを目的としています。
新予約システムの仕組みと対象ラウンジ
QRコードで手軽に予約、待ち時間を有効活用
新しい予約システムは非常にシンプルです。利用者はラウンジ内に設置された案内からQRコードを自身のスマートフォンで読み取るか、備え付けの専用端末を操作することで、シャワールームの予約を完了できます。
予約が完了すると、順番が近づいた際に通知が届く仕組みが想定され、利用者はカウンター前で待つ必要がなくなります。これにより、待ち時間を食事や仕事、あるいはラウンジでのリラックスした時間に充てることができ、出発前のひとときをより快適に過ごせるようになります。
対象は羽田の主要国際線ラウンジ
この新システムが導入されるのは、以下のラウンジです。
- 羽田空港 第2ターミナル:「ANA SUITE LOUNGE」「ANA LOUNGE」
- 羽田空港 第3ターミナル:「ANA SUITE LOUNGE」「ANA LOUNGE」
ANAが羽田空港で運営する主要な国際線ラウンジが対象となり、多くの利用者がこの新しいサービスの恩恵を受けることができます。
予測される未来と旅行業界への影響
空港体験のさらなるスマート化へ
今回のANAの取り組みは、単なるラウンジサービスの一改善にとどまりません。これは、空港におけるさまざまなサービスがデジタル化・セルフサービス化していく大きな流れの一環と捉えることができます。手荷物預けや保安検査、搭乗ゲートなど、空港内のあらゆる手続きで自動化が進む中、ラウンジのような付帯サービスも同様に進化していくことが予想されます。
将来的には、航空会社の公式アプリと連携し、搭乗前からラウンジの混雑状況確認やサービスの事前予約が可能になるなど、よりシームレスな旅行体験が実現するかもしれません。
顧客満足度向上に向けた競争が加速
航空会社にとって、ラウンジサービスは顧客ロイヤルティを高める上で非常に重要な要素です。今回のANAのシステム刷新は、競合他社にとってもサービス品質を見直すきっかけとなるでしょう。今後、各航空会社はテクノロジーを活用して、待ち時間の削減やパーソナライズされたサービスの提供など、より付加価値の高いラウンジ体験を競い合うことになりそうです。
今回のシステム刷新は、旅行者にとってより快適でストレスフリーな空の旅の始まりを告げる、小さな、しかし重要な一歩と言えるでしょう。

