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エア・トランザット航空、パイロットストライキで大規模欠航の危機 – 72時間前の最終交渉へ

カナダを拠点とする大手レジャー航空会社、エア・トランザットが、パイロット組合から72時間のストライキ予告を受け、運航に深刻な影響が出る可能性が高まっています。労使交渉が最終局面を迎える中、この問題の背景と、今後の見通し、そして旅行者が取るべき対策について詳しく解説します。

目次

崖っぷちの労使交渉 – ストライキまでのカウントダウン

エア・トランザットのパイロットが所属する「エア・ライン・パイロッツ・アソシエエーション(ALPA)」は、会社側との交渉に進展が見られないとして、72時間のストライキ予告通知を提出しました。これは、連邦政府の調停による21日間の「冷却期間」が終了したことを受けた動きで、組合は法的にストライキに踏み切ることが可能な状態となります。

両者の交渉は2022年5月から続いており、1年半以上にわたって合意に至っていません。最大の争点は賃金であり、組合側は現在の航空業界の市場水準に見合った待遇改善を求めています。昨年夏に行われた投票では、組合に所属するパイロットの97%という圧倒的多数がストライキの実行を承認しており、組合側の強い意志が示されています。

交渉難航の背景にある「北米パイロット市場」の激変

今回の交渉が難航している背景には、北米全体の航空業界における構造的な変化があります。コロナ禍からの急速な航空需要の回復に対し、パイロットの供給が追いつかず、深刻な人手不足が発生しています。この状況を受け、パイロットの待遇は北米全体で大幅に改善される傾向にあります。

実際に、カナダの競合であるウエストジェット航空では、2023年5月にパイロット組合との間で4年間で24%の大幅な賃上げを含む新労働協約が締結されました。また、アメリカの主要航空会社でも同様に、歴史的な水準での契約更新が相次いでいます。

エア・トランザットのパイロット組合は、こうした業界の動向を「市場基準」と捉えており、会社側に対し同等の条件を要求しています。この業界標準と会社側の提示額との間に大きな隔たりがあることが、交渉を長期化させている最大の要因とみられています。

予測される影響と旅行者への注意喚起

もしストライキが実行されれば、その影響は甚大なものになることが予測されます。エア・トランザットはカナダで第3位の規模を誇る航空会社であり、カナダ国内の主要都市からヨーロッパ、アメリカ、カリブ海、メキシコなど、約60の国際都市へ就航しています。

特に同社は休暇シーズンのレジャー路線に強みを持つため、ストライキが決行された場合、冬の休暇を楽しむために旅行を計画している多くの乗客が直接的な影響を受けます。

考えられる具体的な影響は以下の通りです。

  • 全便または大部分のフライトの欠航
  • 大幅な運航遅延
  • 目的地での足止めや乗り継ぎの失敗
  • 代替便の確保が極めて困難になる可能性

ストライキ期間中は、他社便への振り替えも、多くの乗客が一斉に動くため、非常に困難になることが予想されます。

今後の見通しと旅行者がすべきこと

72時間という最終交渉期間が設定されたことで、まさに土壇場での交渉が行われることになります。過去の航空業界の労使交渉では、ストライキ突入の直前に劇的な合意に至るケースも少なくありません。そのため、交渉妥結の可能性が完全に消えたわけではありません。

しかし、組合側の強い意志を考えると、状況は予断を許さないと言えるでしょう。エア・トランザットを利用して旅行を計画している方は、以下の点に注意してください。

  • 運航状況の確認: エア・トランザットの公式ウェブサイトやアプリで、ご自身のフライトの運航状況を頻繁に確認してください。
  • 航空会社からの通知: 航空会社から登録したメールアドレスや電話番号に送られる最新情報を見逃さないようにしましょう。
  • 旅行保険の確認: 加入している海外旅行保険の契約内容を確認し、フライトの遅延やキャンセルに関する補償範囲を把握しておくことをお勧めします。

SimVoyageでは、引き続きこの問題に関する最新情報を注視し、旅行者の皆様に有益な情報をお届けしてまいります。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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