「グアム」と聞いて、あなたが思い浮かべるのはどんな景色ですか?どこまでも続くターコイズブルーの海、白い砂浜に並ぶパラソル、免税店でのショッピング、そして陽気な人々が織りなす南国のリゾート風景かもしれません。もちろん、それもグアムの大きな魅力。でも、もしあなたが「観光客向けのグアム」の、そのもう一歩先へ足を踏み入れてみたいなら。タモン地区の喧騒から少しだけ離れて、この島の持つもっと穏やかで、もっと素顔に近い表情に触れてみたいなら。ぜひ、訪れてほしい場所があります。
それが、今回ご紹介する「サーフサイドビーチパーク(Surfside Beach Park)」。
グアム中西部に位置するアガット地区にあるこの公園は、ツーリストで賑わうタモンビーチとは対照的に、地元の家族連れや友人グループがのんびりと週末を過ごす、まさにローカルのための憩いの場。目の前にはグアムの重要な玄関口であるアプラ港が広がり、穏やかな波音とともに、ゆっくりと行き交う船を眺めることができる、どこかノスタルジックな雰囲気が漂う場所です。
ここでは、高級リゾートの洗練されたサービスも、絶叫系のウォーターアクティビティもありません。あるのは、ヤシの木陰で涼む人々の笑い声と、BBQの香ばしい匂い、そして水平線に沈む息をのむほど美しいサンセット。
この記事では、そんなサーフサイドビーチパークの魅力を余すところなくお伝えします。ただ景色を眺めるだけじゃない、ローカルのようにこの場所を120%楽しむための具体的な方法から、アクセス、準備するもの、知っておくべきルールやマナーまで。アパレル企業で働きながら世界を旅する私が、女性目線のきめ細やかな情報と、安全に楽しむためのヒントをたっぷり盛り込んで、あなただけの特別なグアム旅行をナビゲートします。
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この「暮らすような旅」をさらに充実させるなら、グアムの絶品グルメを味わいながら紺碧の海を巡るドライブ旅で、ローカルな魅力を満喫するのも良いでしょう。
サーフサイドビーチパークってどんな場所?知られざる魅力に迫る

タモンから車で約30分ほど南へ進み、マリンドライブ(Marine Corps Drive)を走ると、次第に景色が変わり始めます。煌びやかなホテル群は姿を消し、その代わりに地元の人々の生活が感じられる住宅街や緑あふれる丘陵が車窓を流れていきます。そんな道の先に、サーフサイドビーチパークが静かに広がっています。
タモンとは異なる、地元に愛される憩いのスポット
ゲートを抜けるとまず目に入るのは、広々とした芝生と、そこに点在する屋根付きのピクニックパビリオンです。週末になると、あちこちからBBQの煙が立ち上り、子どもたちの歓声やチャモロミュージックが心地よく響き渡ります。ここは観光客向けに整備されたリゾートビーチとは違い、日本の河川敷や海辺の公園のような、素朴で温かみのある空間です。
訪れる大半は近隣に住む地元の家族や、アメリカ海軍基地関係者その家族たち。彼らは大きなクーラーボックスや折りたたみ式のアウトドアチェアを持ち込み、思い思いのスタイルで一日を楽しんでいます。ビーチバレーに興じる若者、浅瀬で遊ぶ子どもを見守る親、ヤシの木陰で読書をする人たち。そうした光景は、まさにグアムの普段の暮らしそのもの。観光客である私たちがその輪の中にそっと溶け込むことで、ガイドブックには載らない島のリアルな息づかいを感じ取ることができるのです。
この「地元色」がサーフサイドビーチパーク最大の魅力。観光客向けのサービスに慣れていると戸惑うこともあるかもしれませんが、だからこそ得られる体験は旅の記憶をより深く豊かなものにしてくれるでしょう。
サンセットの名所としての顔
サーフサイドビーチパークが最も美しく輝くのは、夕暮れ時です。グアムの西海岸に位置するため、遮るもののない水平線に沈む夕陽を正面から眺められます。
昼間の賑わいが嘘のように静まり返ったビーチに立ち、刻々と変わる空の表情を見上げる瞬間はまさに至福のとき。空は淡いアプリコットオレンジから燃えるようなスカーレット、そして深いインディゴへと壮大なグラデーションを描きます。太陽が水平線に触れるその瞬間、海面には黄金色の光の道「エンジェルロード」がまっすぐに伸び、周囲は神々しいほどの美しさに包まれます。
ヤシの木のシルエットが夜の闇に浮かび上がり、遠くに見えるアプラ港のクレーンや停泊した船が、まるで映画の一場面のようなノスタルジックな景色をつくり出します。この幻想的な風景を写真に収めようと、多くのフォトグラファーやカップルが訪れるのも納得の光景です。
タモン地区のホテルから眺めるサンセットも美しいですが、地元の人々に混じり静かな波音をBGMに楽しむ夕日は、また格別の感動をもたらしてくれます。この景色を見るためだけに訪れる価値が、サーフサイドビーチパークには確かにあるのです。
歴史を感じさせる風景 – アプラ港を望むロケーション
このビーチのもう一つの見どころは、目の前に広がるアプラ港(Apra Harbor)の独特な景観です。アプラ港はグアム海軍基地も抱えるミクロネシア最大級の重要な港湾。そのため、のんびりと過ごすビーチのすぐそばで、巨大なコンテナ船や時には灰色の軍艦がゆっくりと出入りする様子を間近に見ることができます。
南国の穏やかなビーチの景色と、近代の物流や安全保障を支える港の実用的な景観が対比をなし、とても興味深い一画です。この場所が単なるリゾート地にとどまらず、太平洋における戦略的な拠点としての側面も持っていることを改めて実感させてくれます。
かつてこの海域は、スペイン統治時代から交易の要衝とされ、第二次世界大戦時には激しい戦いの舞台ともなりました。穏やかな波の下には、そうした多くの歴史が静かに眠っています。ビーチに身を置きながら遠い昔に思いを馳せる時間。そんな知的なひとときを過ごせるのも、サーフサイドビーチパークならではの魅力といえるでしょう。
サーフサイドビーチパークで何する?アクティビティ&楽しみ方徹底ガイド
サーフサイドビーチパークの魅力がわかったところで、次は実際の楽しみ方を見ていきましょう。「何もしない贅沢」も素晴らしいですが、せっかくなら地元流の過ごし方を体験してみたいもの。ここでは、あなただけのオリジナルな一日を計画するためのアイデアを豊富にご紹介します。
ゆったり過ごす幸せなひととき – ビーチでの楽しみ方
サーフサイドビーチパークの魅力は何と言っても、ビーチでリラックスすることにあります。過ごし方にはいくつかのパターンがあります。
ピクニック&BBQ:地元気分を味わう定番スタイル
この公園の週末の風物詩はやはりBBQ。敷地内にはコンクリート製のBBQピット(炉)が複数設置され、誰でも自由に利用可能です。観光客にはビーチBBQが少し難しく感じられるかもしれませんが、ポイントを押さえれば問題なし。忘れられない思い出になること間違いありません。
- 【読者が実際に体験できること:BBQの準備から手順まで】
- 食材と道具の調達: まずはスーパーマーケットへ。グアムには「Kマート」や「ペイレス・スーパーマーケット」といった大手店があり、BBQに必要なほとんどのものが揃います。
- おすすめの食材: 牛肉の薄切り(特にリブアイが人気)、味付け済みのショートリブ、そしてぜひ試してほしいグアムの名物「チャモロソーセージ」。少し酸味がありスパイシーで、ビールとの相性も抜群です。エビや魚、トウモロコシ、パプリカなどの野菜もお忘れなく。
- 必要な道具: アルミホイル、トング、紙皿、割り箸、ウェットティッシュ、ごみ袋に加え、特に炭、着火剤、ライターは必須です。BBQ用の網を持参すると清潔で便利です。クーラーボックスに氷をたっぷり詰め、飲み物や食材をしっかり冷やしましょう。
- 場所の確保: BBQピットや屋根付きのベンチ(パビリオン)は基本的に先着順です。特に週末は混み合いますので、良い場所を確保するなら午前中、できれば朝9時から10時頃までには到着するのが理想的です。平日は比較的空いています。
- 火起こしと調理: ピットに炭をセットし、着火剤で火をつけます。炭がしっかり燃え、表面が白くなるまで待つのが美味しく焼くコツ。あとはお好みの食材を焼いて、青空の下で味わいましょう!
- 【知っておきたいルール&マナー】
- 直火は禁止: BBQは必ず備え付けのピットで行いましょう。芝生の上での直火は禁止されています。
- 後片付けは念入りに: 使用後は炭や灰をきちんと片づけ、完全に火が消えたことを確認してから指定場所に捨てるか持ち帰ってください。ゴミは食べ残しも含めて全て持ち帰るのが礼儀です。「来た時よりも美しく」の精神を忘れずに。
- 譲り合いの心: ピットやパビリオンは公共施設です。長時間占有せず、他の利用者への思いやりを持ちましょう。
BBQが少し手間に感じる方は、スーパーのデリコーナーで惣菜やサンドイッチ、ポケ(マグロの和え物)を購入して、波音を楽しみながらビーチピクニックをするだけでも十分ローカル気分を味わえます。
海水浴&シュノーケリング:穏やかな海でゆったりリラックス
サーフサイドビーチパークの海は、外洋との間にリーフ(サンゴ礁)があるため波が穏やかです。遠浅なので、小さな子ども連れのファミリーでも安心して海水浴が楽しめます。混雑しがちなタモンビーチと違い、人が多すぎず、まるでプライベートビーチのようにゆったり水遊びができるのも魅力です。
- 【読者が実際にできること:安全に楽しむためのポイント】
- ライフガードは常駐していません: ビーチには監視員がいないため泳ぐ場合は自己責任です。特に小さなお子様からは目を離さないよう注意しましょう。また、飲酒後の遊泳は危険なので絶対に避けてください。
- リーフシューズは必須: 海中は砂地ながらサンゴのかけらや岩が多く、素足で歩くと怪我の恐れがあります。必ず「リーフシューズ(マリンシューズ)」を着用しましょう。これはグアムのビーチを泳ぐ際の必須アイテムです。
- シュノーケリングの楽しみ: 透明度はタモンやイパオビーチほどではありませんが、少し沖に出ると色鮮やかな熱帯魚を見ることができます。大群の魚というより、岩陰に隠れる小さな魚を探す宝探し感覚が楽しいです。ただし岸から離れ過ぎない範囲で楽しみましょう。
- 【持ち物リスト(海水浴・シュノーケリング編)】
- 必携: 水着、タオル、リーフシューズ、日焼け止め(サンゴに優しい「リーフセーフ」製がおすすめ)、ラッシュガード(日焼け・クラゲ対策)、帽子、サングラス
- あると便利: シュノーケルセット(マスク、シュノーケル、フィン)、水中カメラ(GoProなど)、防水スマホケース、浮き輪、防水バッグ(着替え用)
ビーチコーミング:自然が作り出すアートを探そう
波打ち際を歩きながら、打ち上げられた貝殻やシーグラス(波に丸く削られたガラス片)を探すビーチコーミングは、時間を忘れて夢中になれるアクティビティです。ここでは真っ白なものからピンクがかったものまで様々な形のサンゴのかけらも見られます。
一つとして同じ形のない自然の造形物を集めるうちに、心が無心になり日常のストレスから解放されていくのを感じるはず。見つけた貝殻を並べて写真を撮ったり、旅の記念にいくつか持ち帰るのも素敵です。ただし、生きている貝は持ち帰らず、あくまで打ち上げられた貝殻だけを持ち帰りましょう。
海上の冒険!SUP&カヤック体験
穏やかなサーフサイドビーチパークの海は、SUP(スタンドアップパドルボード)やシーカヤックにも最適な環境です。水面をスイスイ進みながら海上から陸の景色を眺める体験は格別で、いつもとは違う視点からグアムの自然美を感じられます。
- 【読者ができること:レンタルと安全のポイント】
- レンタルは事前確認がカギ: サーフサイドビーチパーク内に常設のマリンスポーツレンタルショップはありません。用具はタモン地区などのレンタル店で借りて、レンタカーで運んでくる必要があります。車にボードキャリアが付いているかも事前に確認するとスムーズです。
- ツアー参加もおすすめ: 用具持ち込みが難しい場合は、ホテル送迎付きでインストラクターのレクチャーが受けられるSUPやカヤックツアーを利用する手もあります。「Guam SUP tour」などで検索してみましょう。
- 【安全対策】
- 必ずライフジャケットを着用: 泳ぎに自信があっても万が一に備えましょう。
- 天候チェックを忘れずに: 風が強い日や悪天候の時は控えましょう。流されてしまう危険があります。
- 水分補給をしっかり: 海上は日差しが強く、体力消耗も激しいため飲み物を持参し、こまめに水分補給しましょう。
釣りファン必見!岸からのキャスティング
公園内では岸から釣りを楽しむ地元の人々の姿がよく見られます。釣りは彼らにとってレジャーであり、生きがいでもあります。静かに海と向き合う彼らの姿は、ここの穏やかな空気に溶け込んでいます。
- 【読者が実際にできること:グアムでの釣りのルール】
- 遊漁ライセンスの取得: グアムで釣りをするには、基本的に遊漁ライセンス(Fishing License)が必要で、観光客も例外ではありません。ライセンスはグアム農務省水産野生生物資源局(DAWR)のオフィスや一部釣具店で購入可能です。無許可での釣りは罰金対象になることもあるため、必ずルールを守りましょう。
- 釣具の準備: 日本から持参するか、地元のKマートや専門店で購入可能。釣れる魚や仕掛けについてはお店のスタッフに相談してみるのも良い情報源です。
- マナーを守る: 釣り禁止区域や海水浴場付近では釣りを控えましょう。周囲に迷惑をかけない配慮が大切です。
フォトジェニックな瞬間を切り取ろう
旅の記憶を鮮やかな写真として残したいなら、サーフサイドビーチパークは絶好のスポット。時間帯や構図によって多彩な表情を見せてくれます。
- おすすめの撮影テーマ:
- サンセット: 最大のシャッターチャンス。移ろう空の色や海に映る光、ヤシのシルエットなど、どこを切り取っても絵になります。
- ヤシの木: 南国らしい空に向かって伸びるヤシの木。青空をバックにしたり夕日のシルエットにしたり、どちらも魅力的です。
- アプラ港の船: 望遠レンズがあれば、行き交う船をダイナミックに撮影でき、のどかなビーチ風景との対比が面白い一枚が撮れます。
- 日常の何気ない風景: BBQを楽しむ家族や砂遊びする子どもたちなど、地元の自然な姿を撮るのも良い思い出に。ただし撮影時には必ず一声かけて許可を得るのがマナーです。
- 【亜美のファッションポイント】
サンドベージュの砂浜と穏やかなブルーの海には、アースカラーや天然素材の服がよく映えます。風になびくリネンのマキシワンピースや、コットンの白シャツにデニムショートパンツなど、リラックス感のあるコーデがおすすめ。麦わら帽子やカゴバッグ、ターコイズのアクセサリーをプラスすれば、さらに写真映えもアップ。サンセットの時間帯はテラコッタやマスタードイエローなど夕焼けに溶け込む色を選ぶと、よりドラマティックなポートレートになるでしょう。
旅のプロが教える!サーフサイドビーチパーク完全攻略プラン

ここからは、実際にサーフサイドビーチパークを訪れる際に役立つ、より実践的な情報をお伝えします。アクセス手段から必携アイテム、知っておくべきルールまで、これさえ読めば準備は万全。安心して地元のビーチデビューを楽しみましょう。
アクセス方法 – レンタカーが最適
サーフサイドビーチパークへ行く際、最も現実的かつ便利な手段はレンタカーです。グアムの公共交通機関(赤いシャトルバスなど)は主にタモンやタムニンといった観光の中心地をカバーしており、アガット地区に位置するこの公園まではルートがありません。
- タモン地区からの道順と所要時間:
タモン地区のホテルが集まるエリアからは、主要道路のマリンドライブ(Marine Corps Drive/国道1号線)を南へまっすぐ進みます。途中ハガニアやアサンを通過し、アガットに到達すると左手に公園の入り口が見えてきます。交通の状況にもよりますが、おおよそ30分から40分程度のドライブです。
- レンタカーを利用する利点:
- 時間に縛られない自由さ: 公共交通の時間に制約されることなく、好きなタイミングで行き来できるのが魅力です。特に、絶景のサンセットを心ゆくまで楽しむには自分の車が不可欠です。
- 荷物の運搬がラク: BBQグッズや食材、クーラーボックス、SUPボードなど、ビーチでの様々な道具もレンタカーならたっぷり積めます。
- 行動範囲を広げられる: サーフサイドビーチパークだけでなく、後半で紹介する周辺スポットにも気軽に立ち寄れるため、南部の魅力を余すことなく体験できます。
- 駐車場について:
公園内には無料で利用できる広々とした駐車場が整備されています。週末の昼間など混雑する時間帯もありますが、満車で困るケースはほとんどありません。
- その他の交通手段:
- タクシー: タモンからの利用は片道で40~50ドル以上かかることもあります。帰りの確保が難しい場合もあるため、往復での予約やドライバー待機の交渉が必要です。
- 配車アプリ: 「Stroll Guam」という配車アプリがありますが、タモン以外のエリアではドライバーをすぐに捕まえられないことも。特に帰りの時間帯は注意が必要です。
総合的に見て、時間と費用、利便性の面からレンタカー以外の選択肢は現実的とは言い難いです。グアムの道路は幅広く交通量も控えめで、右側通行に慣れれば運転は比較的簡単なので、ドライブを楽しみながら訪れてみてください。
旅の準備を万全に!持ち物リスト
ローカルビーチで快適に過ごすには、事前の準備が鍵となります。近隣に店舗やレンタルできる場所が少ないことを想定し、必要なものはすべて持参する意識で臨みましょう。
- 【必携アイテム(これなしでは始まりません!)】
- 水着・タオル: 出発時から着用していくと着替えがスムーズです。替えのタオルも必ず持参を。
- 日焼け対策用品:
- 日焼け止め: SPF50+、PA++++のウォータープルーフタイプが基本。環境への配慮として、サンゴに悪影響を及ぼす成分(オキシベンゾンやオクチノキサート)を含まない「リーフセーフ」や「ノンケミカル」表示のものを選ぶのが現代の旅人の心得です。
- ラッシュガード: 長袖タイプがおすすめ。日焼け防止に加え、クラゲなどの刺激から肌を守る役割もあります。
- 帽子・サングラス: 紫外線から頭皮と目を守るために必須アイテムです。
- リーフシューズ(マリンシューズ): 足のケガ防止には最重要のアイテムです。
- 飲料水: 1人あたり最低1.5~2リットルは確保しましょう。スポーツドリンクなど、塩分やミネラル補給ができるものがあるとより安心です。
- 着替えや羽織りもの: 海から上がった後に体が冷えることもあるため、乾いたTシャツや軽いパーカーがあると重宝します。
- ゴミ袋: 自分で出したゴミは必ず持ち帰るための袋です。数枚持っていくと分別にも役立ちます。
- 【あると便利なアイテム(快適度がぐっとアップします)】
- クーラーボックス: 飲み物や食材を冷たく保つために。現地のスーパーで手頃な発泡スチロール製のものが購入可能です。
- 軽食やスナック類: 泳いだ後など、手軽に食べられるものがあると便利です。
- ビーチシートやレジャーシート: 砂浜や芝生に座ってゆっくり過ごすのに役立ちます。
- 折りたたみ式アウトドアチェア: これがあると一気に地元感が出て、長時間の滞在も快適になります。
- 防水バッグやポーチ: スマホや車の鍵など水に濡らしたくない貴重品の保護に。
- モバイルバッテリー: 撮影や音楽再生などで想像以上にスマホの充電が減りやすいため必携です。
- 虫除けスプレー: 特に夕方になると蚊などの虫が現れることがあるので備えておくと安心です。
- 簡易救急セット: 絆創膏、消毒液、痛み止めなど。サンゴに足を切ってしまった時などに役立ちます。
知っておきたいルールとマナー
誰もが気持ちよく利用できるよう、明文化されたルールと裏のマナーが存在します。グアムの美しい自然と文化を尊重しながら行動しましょう。
- 【禁止事項(公式・非公式)】
- 直火や焚き火: BBQピット以外での火の使用は禁止されています。
- ガラス瓶の持ち込み: 割れた場合、砂の中に埋もれ非常に危険です。飲み物は缶やペットボトル、水筒などで持ち込みましょう。
- 大音量の音楽: 周囲に静かに過ごしたい人もいるため、音楽を聴くときはイヤホンを使うか、音量は控えめに。
- 自然物の採取禁止: 生きたサンゴや貝、魚などの持ち帰りは法律で禁じられています。
- 【服装ルールについて】
ビーチでの服装は基本的に自由ですが節度を守ることが大切です。例えば、水着のまま公園外の店舗に入るのはマナー違反です。移動時にはTシャツやワンピースなどを羽織るとよいでしょう。露出の激しい水着は、地元の家族連れが多い環境には適さないこともあります。TPOを考慮した装いがスマートな旅行者の証です。
- 【環境保護への協力】
グアムの美しい海や自然は島のかけがえのない宝です。旅行者も保護に協力する責任があります。グアム政府観光局では「グアム・エコウェーブ(Håfa Adai Pledge)」という取り組みを通じ、環境保全への協力を呼びかけています。ゴミは必ず持ち帰り、サンゴを傷つけず、環境にやさしい製品を選ぶといった一人ひとりの小さな行動が、グアムの未来を守ることにつながります。
トラブルに備えての対処法
旅先での不測の事態に備え、あらかじめ知っておくことで精神的な余裕が生まれます。
- 体調不良やケガをした場合:
- 軽い切り傷など: 持参の救急セットで応急処置を。傷口は清潔な水でよく洗い、砂などを取り除いてから消毒し、絆創膏を貼りましょう。
- クラゲに刺された場合: まず海水で患部を洗い流します。真水やお酢をかけるのは、クラゲの種類によっては症状を悪化させることがあるため避けてください。患部を冷やし、痛みや腫れが強い場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
- 重症や緊急の場合: 躊躇せず「911」に電話して救急車を要請。場所は「Surfside Beach Park in Agat」と正確に伝えてください。最寄りの大病院はグアム海軍病院(U.S. Naval Hospital Guam)ですが、旅行者が利用可能かは状況により異なります。民間クリニックやグアム記念病院(Guam Memorial Hospital)へ向かうケースも想定し、海外旅行保険の連絡先もすぐわかるようにしておきましょう。
- 盗難・車上荒らしの防止策:
グアムは比較的治安が良いとはいえ、観光客を狙った車上荒らし等の軽犯罪が発生することがあります。ビーチ駐車場も狙われやすいポイントです。
- 貴重品を車内に放置しない: パスポート、多額の現金、高級カメラなどは決して車に置いたままにしないでください。
- 荷物を見える場所に置かない: バッグや買い物袋が外から目立つと犯罪のターゲットになりやすいため、トランクなど見えない場所に収納しましょう。
- ビーチ滞在中も荷物から目を離さない: 貴重品は防水ポーチに入れて身につけるか、誰かが見張る状態にしてください。泳ぎに行くときは必ず短時間に留めるか、交代で見ているようにすると安心です。
サーフサイドビーチパーク周辺のおすすめ立ち寄りスポット
サーフサイドビーチパークでのんびり過ごすだけでも十分満足できますが、南部まで来たのなら、ぜひ周辺の魅力的なスポットも訪れてみませんか?半日から一日のドライブプランにおすすめの場所をいくつかご紹介します。
歴史を感じる「太平洋戦争国立歴史公園」
サーフサイドビーチパークから北へ車で数分の場所に、「太平洋戦争国立歴史公園(War in the Pacific National Historical Park)」のアサン・ビーチ・ユニットがあります。ここは1944年に米軍がグアム奪還のため上陸した激戦地のひとつで、現在は静かな公園として整備されています。美しい海岸線とともに慰霊碑や当時の写真パネルが展示されており、アメリカ国立公園局が管理しています。この場所を訪れることで、グアムが歩んだ悲しい歴史に触れつつ、平和の大切さを改めて考える機会となるでしょう。ビジターセンターでは当時の状況を伝える展示や映像もご覧いただけます。
絶景が広がる「ニミッツ・ヒル」
アサン地区から山側に少し上った高台に位置する「ニミッツ・ヒル」では、フィリピン海やアプラ港、そして緑豊かなグアムの丘陵地帯を一望できます。特に夕暮れ時には、サーフサイドビーチパークとはまた異なる高台からのパノラマサンセットを楽しめます。ドライブの途中に立ち寄り、雄大な景色を背景に記念写真を撮るのにぴったりのスポットです。
ローカルグルメを堪能「ジェフズ・パイレーツ・コーブ」
サーフサイドビーチパークからさらに南へ進み、イナラハン地区まで足を伸ばすと、南部を代表するレストラン「ジェフズ・パイレーツ・コーブ(Jeff’s Pirates Cove)」があります。海賊の隠れ家をイメージしたユニークな内外装が魅力的で、観光客のみならず地元の人々にも愛されています。看板メニューは肉汁たっぷりのジューシーなパティが自慢のチーズバーガー。海の景色を眺めながらテラス席で冷たいビールと共に豪快にかぶりつけば、最高のひとときとなるでしょう。フレンドリーなスタッフとの交流も、旅の良い思い出になるはずです。
グアムの素顔に出会う、心豊かな旅を

サーフサイドビーチパークは、ガイドブックの表紙を飾るような華やかな場所ではないかもしれません。しかし、ここには豪華なリゾートホテルでは味わえない、グアムのありのままの日常と、ゆったりと豊かな時間が流れています。
地元の人々の笑い声を聞きながら、自分たちで用意したBBQを楽しむ。穏やかな海に身を任せてぷかぷか浮かび、ただ空を見上げる。水平線に沈む夕日が描く光の演出に、言葉を失うこともあるでしょう。それは誰かが用意したエンターテイメントではなく、自分自身で見つけ、作り出す贅沢な体験です。
タモンの喧騒から少し離れて、グアムのもう一つの姿に触れてみませんか。きっと、あなたの旅をより深く、鮮やかに彩る発見が待っているはずです。
次にグアムを訪れる際は、スーツケースの隅にこのビーチで過ごすためのレジャーシートをそっと忍ばせてみてください。そうすれば、地元の人々と共に笑い合う、最高にリラックスした一枚が旅のアルバムに加わることでしょう。
あなたの旅が、よりパーソナルで心に残るものとなりますように。



