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坂と美食の街ポルトで味わう絶品ローカルフード!地元民に愛される味を巡る旅

アズレージョの青が輝く街並み、ドウロ川に架かるドン・ルイス1世橋の優美なシルエット、そして迷路のように入り組んだ坂道の風景。ポルトガル第二の都市ポルトは、歩いているだけで心が躍る、魔法のような魅力に満ちた場所です。アパレルの仕事で世界中を旅する私ですが、この街の色彩感覚と、どこか懐かしい雰囲気にすっかり心を奪われてしまいました。そして、ポルトの旅を語る上で絶対に外せないのが、その豊かで奥深い「食文化」。大航海時代の歴史を感じさせる力強い料理から、潮風が育んだ新鮮なシーフード、そして世界中の人々を虜にする甘いポートワインまで、この街の食は旅人の五感を刺激し、忘れられない思い出を刻んでくれます。

今回の記事では、私が実際にポルトの街を歩き、舌で感じた、心からおすすめしたいローカルフードの数々をご紹介します。観光客向けのレストランだけでなく、地元の人々が通う小さな食堂「タスカ」の味から、活気あふれる市場の楽しみ方、さらにはレストランでの注文のコツや知っておきたいマナーまで。この記事を読み終える頃には、あなたもポルトの食通になっているはず。さあ、一緒に美食の冒険へと出かけましょう。

ポルトの魅力は美食だけにとどまらず、その色彩と哀愁に満ちた街並みやポートワインにまつわる歴史にも深く根ざしています。

目次

ポルトの食文化を紐解く – 歴史と風土が育んだ味

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ポルトの料理を深く知るには、まずその歴史や地理的背景を理解することが欠かせません。この街の食文化は、決して一朝一夕で育まれたものではなく、何世紀にもわたる人々の生活と大自然の恵みが複雑に絡み合って形成されてきたのです。

大航海時代の記憶を宿す料理

ポルトは、15世紀に始まった大航海時代の重要な拠点の一つでした。エンリケ航海王子がこの地からセウタ遠征に向かった際、ポルトの市民たちは良質な肉をすべて船団に提供し、代わりに自分たちは残された内臓(トリパス)を食べたという逸話が伝えられています。ここから、ポルトの人々は「トリペイロス(Tripeiros)」、すなわち「モツを食べる者たち」という愛称で親しまれるようになりました。この精神は現在もポルトの名物料理「トリパス・ア・モーダ・ド・ポルト」に受け継がれています。一見すると挑戦的な内臓料理ですが、そこには故郷の発展を支えた市民の誇りと、食材を無駄にしない知恵が凝縮されています。また、航海の長期保存に適した干しダラ「バカリャウ」は、現在ではポルトガル全土で親しまれる国民食となっています。内陸のスペインとは違い、海に面したポルトガル特有の食文化を象徴する存在です。

ドウロ川と大西洋がもたらす恵み

ポルトの街を優雅に流れるドウロ川と、その先に広がる大西洋は、この地に豊かな食の恵みをもたらしています。ドウロ川の上流は世界的に有名なポートワインの産地であり、斜面に広がる壮麗なブドウ畑はユネスコの世界遺産にも登録されています。川を下って運ばれるワインは、対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアのセラーで熟成され、豊かな香りと深みのある味わいを生み出します。一方、大西洋からは毎日新鮮な魚介類が水揚げされます。特にイワシはポルト市民にとってのソウルフードであり、初夏の祭りでは街中でイワシの炭火焼きの香ばしい匂いが立ち上ります。さらに、タコやエビ、カニ、さまざまな貝類がレストランの店先を彩り、訪れる人々の食欲を刺激しています。

素朴で力強い、家庭の味わい

ポルトの料理は、フランス料理のような洗練されたソースや複雑な調理法はあまり用いられません。むしろ、素材の味を最大限に引き出すシンプルで素朴、そしてボリュームたっぷりの料理が主流です。にんにく、オリーブオイル、パセリ、コリアンダーといった基本的な調味料を巧みに使い、じっくり煮込んだり豪快に焼き上げたりします。一皿一皿からは、まるで母親が作るかのような温かさと愛情が感じられます。それは、家族や仲間と共に食卓を囲み、語らいながら食事の時間を楽しむポルトガル人の気質を映し出しているとも言えるでしょう。この気取らないけれど心に響く味わいこそが、ポルト料理の最大の魅力なのです。

ポルトに来たら絶対に食べたい!必食ローカルフードBEST5

数あるポルト料理のなかから、これだけは絶対に外せない代表的なメニューを厳選してご紹介します。見た目のインパクトが強烈なものから、長い歴史を感じさせる一品、そして気軽に楽しめるB級グルメまで。あなたのポルトでの食体験が、より豊かで楽しいものになることを願っています。

フランセジーニャ (Francesinha)

ポルトの食文化を象徴する料理といえば、多くの人がまず真っ先に「フランセジーニャ」を思い浮かべるでしょう。フランス語で「かわいいフランスの女の子」という意味の名前とは裏腹に、その見た目はまさに「茶色い怪物」。初めて目にした際の衝撃は今も忘れられません。厚切りの食パンの間にローストビーフやハム、ソーセージを何層にも挟み、上からたっぷりのとろけるチーズをかけ、その上にトマトとビールをベースにした特製のスパイシーソースをたっぷりとかけた、超高カロリーのホットサンドです。通常は大量のフライドポテトが添えられ、半熟の目玉焼きがトッピングされることも多いです。

味わいは見た目の予想をはるかに超える複雑さと美味しさ。肉のコク、チーズの濃厚さ、そしてピリ辛で少し酸味のあるソースが絶妙に調和し、口の中で至福のハーモニーを奏でます。ビールとの相性も抜群で、一切れまた一切れとフォークが止まらなくなるでしょう。ただし、そのボリュームはかなりのもので、食べきるのが難しい場合も。特に小食な方や女性は、友人やパートナーとシェアするのがおすすめです。注文時に「para partilhar(パラ・パルティリャール/シェアします)」と伝えれば、快く分けてくれる店も多くあります。

ポルト市内には無数のフランセジーニャ専門店があり、各店がソースの味に独自のこだわりを持っています。人気のあるお店は常に行列ができますが、少し路地裏の地元の食堂で味わう一皿も格別です。ソースが最大のポイントなので、色々な店を試して、自分だけのお気に入りを見つけるのも旅の楽しみのひとつです。TasteAtlasの解説によると、この料理は1960年代にフランスから帰国したポルトガル人が考案したと伝えられています。クロックムッシュにインスパイアされたという話もうなずける、魅力的で罪深い一皿です。

トリパス・ア・モーダ・ド・ポルト (Tripas à Moda do Porto)

次にご紹介するのは、ポルトの歴史そのものを味わうような一品、「トリパス・ア・モーダ・ド・ポルト」。名前の通り、牛の胃袋(トリパス)を主役に、白インゲン豆や各種ソーセージ、豚の耳や足などをじっくり煮込んだ、ポルト伝統の郷土料理です。この料理はポルト市民の愛称「トリペイロス」の由来にもなっており、街の魂とも言える存在です。

正直に言えば、内臓料理に慣れていない方には少し勇気がいるかもしれません。独特な食感と風味があり、好き嫌いが分かれやすい味です。しかし、食の冒険心をお持ちの方にはぜひ挑戦してほしい一品。丁寧に下処理されたトリパスは臭みがなく、豆と肉の旨味がとろりと溶け込んだスープは滋味深く、体の芯から温まります。パンを浸して食べると、その美味しさがさらに引き立ちます。多くの店では、ご飯が付け合わせとして提供されます。

この料理はメニューに「Tripas à Moda do Porto」と記されているので、注文時にすぐ分かります。特に木曜日にランチとして提供する伝統的な食堂が多く、観光地から離れた地元の賑わう店で味わうのがおすすめです。店員さんに「これはポルトの魂の料理だ」と誇らしげに説明されることも。歴史的な背景に想いを馳せながらいただくことで、単なる食事以上の忘れがたい文化体験となるでしょう。

バカリャウ料理 (Bacalhau)

ポルトガルの旅では絶対に外せない食材が「バカリャウ」、すなわち塩漬けされた干しタラです。ポルトガルでは「バカリャウのレシピが365日以上ある」と言われるほど調理法が多様で、国民食として生活に深く根付いています。ポルトのレストランのメニューを開くと、たいていバカリャウ専用のセクションがあり、その種類の多さには驚かされるでしょう。

代表的なバカリャウ料理をいくつかご紹介します。

  • バカリャウ・ア・ブラース (Bacalhau à Brás)

ほぐしたバカリャウ、細切りのフライドポテト、タマネギを卵でとじた最もポピュラーな一皿。シンプルながら、バカリャウの塩味とポテトの食感、卵のまろやかさが絶妙に調和します。日本人にも親しみやすく、初めてバカリャウを試す人に特におすすめです。

  • バカリャウ・コン・ナタス (Bacalhau com Natas)

バカリャウとジャガイモをクリームソースで和え、チーズを乗せてオーブン焼きにしたグラタン風料理。「ナタス」はクリームの意味です。クリーミーで濃厚な味わいは、特に女性や子どもに人気。熱々をはふはふしながら食べるのが格別です。

  • バカリャウ・ア・ゴメス・デ・サ (Bacalhau à Gomes de Sá)

ポルト発祥の伝統的なバカリャウ料理。バカリャウ、ジャガイモ、タマネギをオリーブオイルで調理し、黒オリーブとゆで卵を添えています。その名前は考案者ジョゼ・ルイス・ゴメス・デ・サ・ジュニオールに由来。素材の味を大切にした素朴で優しい風味が魅力です。

レストランのメニューでポルトガル語が分からなくても、これらの料理名を覚えておけば安心。どれも魅力的なので、滞在中にいろいろ試して味の違いを楽しむのがおすすめです。スーパーマーケットでは大きなバカリャウの塊がそのまま売られている風景も見られ、この食材がいかにポルトガルの食文化に欠かせないか実感できるでしょう。

ビファナ (Bifana)

高級レストランでの食事も素晴らしいですが、旅の醍醐味はやはり地元の人が日常的に楽しむB級グルメにあります。ポルトでそんな代表格といえるのが「ビファナ」。ニンニクや白ワインで味付けした薄切り豚肉をシンプルなパンに挟んだサンドイッチですが、その「シンプルさ」にポルトの食の奥深さが詰まっています。

注文すると、店の鉄板でじゅうじゅうと音を立てながら肉が焼かれ、その香ばしい香りだけで食欲がそそられます。パンは外がほんのりカリッとしていて中はふんわり。肉汁とタレが染みたパンを頬張ると、豚肉の旨味とにんにくの風味が口いっぱいに広がります。多くの店ではお好みでマスタードや、ピリ辛の唐辛子オイル「ピリピリ」をかけて食べます。このピリピリが味わいをキリッと引き締め、さらに食欲をそそります。

ビファナは「タスカ」と呼ばれる立ち飲み屋や市場の屋台、駅のカフェなど街のあちこちで味わえます。小腹が空いたときのおやつやビールのお供にぴったり。価格も2〜3ユーロと非常にリーズナブルなのも嬉しいポイントです。立ち食いスタイルで、ビール(現地では「インペリアル」と呼ばれる小ぶりの生ビール)を片手にビファナを頬張る地元の人々の姿は、ポルトの日常的な風景。サン・ベント駅近くやボリャオン市場の周辺には有名な人気店が多いので、ぜひ訪れてみてください。

イワシの炭火焼き (Sardinhas Assadas)

ポルトの初夏の風物詩が「イワシの炭火焼き」です。特に毎年6月に開催される聖ジョアン祭(Festa de São João)の時期になると、街中がイワシを焼く煙と香ばしい匂いに包まれます。この時期のイワシは脂がのり切っており、まさに旬の味わいです。

調理法は至ってシンプル。新鮮なイワシに塩を振って、炭火で豪快に焼くだけ。しかしこのシンプルさが素材の良さを最大限に引き出しています。パリッと焼けた皮の香ばしさと、ふっくらした身から溢れ出す脂の旨味は、一度味わうと忘れられません。レモンを軽く絞っていただくのが一般的です。焼きパプリカや茹でジャガイモが添えられ、パンと一緒に食べるのがポルト流です。

ドウロ川沿いのリベイラ地区には、店先に炭火焼きのグリルを出し客を呼び込むレストランがずらり。川風に吹かれながら活気ある雰囲気の中で、焼きたてのイワシと冷たくキリッと冷えた白ワイン「ヴィーニョ・ヴェルデ」を味わう至福のひとときです。地元の人たちはナイフやフォークを使わず、手で骨から身を上手に外して食べます。少し手が汚れるのも気にせず、ローカルスタイルで豪快にかぶりついてみてください。旬以外の時期は冷凍ものが使われることもあるため、最高の味を楽しみたいなら5月から8月頃の季節に訪れるのがベストです。

海の幸を堪能!シーフード専門レストラン「マリスケイラ」の楽しみ方

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大西洋に面したポルトでは、新鮮なシーフードを味わう絶好の機会があります。特にシーフードがお好きな方なら、一度は訪れたいのが「マリスケイラ(Marisqueira)」と呼ばれるシーフード専門店です。ここでは、マリスケイラを存分に楽しむためのポイントや手順をご紹介します。

ステップ1:店頭のショーケースで海の幸を選ぶ

多くのマリスケイラでは、入口付近に氷を敷き詰めた大型のショーケースが設置されており、その中にはその日に水揚げされたばかりの新鮮な魚介類がずらりと並びます。巨大なカニやロブスター、手長エビ(スカンピ)、様々な種類の貝類、そして日本ではあまり見かけない魚など、水族館のような光景に見ているだけでも心が躍ります。

ここでの注文は、指差しが基本です。食べたい食材を指し示し、調理方法(焼く、蒸す、茹でるなど)と量を伝えます。カニやエビなどはキログラム単位での量り売りが一般的なので、「このくらい」と手でサイズを示したり、「2人分(para duas pessoas/パラ・ドゥアス・ペソアス)」と伝えたりするのがスムーズです。調理法で迷った場合は、お店のスタッフに「おすすめは何ですか?(Qual é a recomendação?/クアル・エ・ア・ヘコメンダサォン?)」と尋ねると、その食材に最適な調理法を教えてもらえます。

ステップ2:調理方法を選ぶ

ポルトガルで愛されるシーフードの調理法は、とてもシンプルで素材の良さを活かしたものが主流です。

  • グリル (Grelhado): 炭火や鉄板で焼き上げるポピュラーな調理法。塩、オリーブオイル、ニンニクだけのシンプルな味付けが、素材の旨味を際立たせます。
  • 蒸し・茹で (Cozido / Ao Vapor): カニやエビ、貝類に使われる蒸しまたは茹でる調理法で、食材の繊細な甘みや風味を楽しめます。
  • アサリダ・デ・マリシュコ (Açorda de Marisco): パンを使ったリゾット風の伝統料理で、魚介の出汁をたっぷり含んだパンはとろけるような味わいです。
  • カタプラーナ (Cataplana): 銅製の独特な鍋で蒸し煮にする料理。魚介と野菜の旨味が溶け込んだスープは格別です。

予算が気になる場合は、注文前に「おおよそいくらになりますか?(Mais ou menos, quanto custa?/マイズ・オウ・メノス、クアント・クシュタ?)」と確認しておくと安心です。特に量り売りの場合、思っていた以上の金額になることもあるため、このひと手間が重要です。

ステップ3:シーフードにぴったりのヴィーニョ・ヴェルデを注文する

シーフードに合わせてぜひ試してほしい飲み物が「ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)」です。直訳すると「緑のワイン」ですが、これは若くてフレッシュなワインを意味し、ポルトガル北部のミーニョ地方で造られる微発泡性の白ワインが主流です。爽やかな酸味とフルーティーな香りが特徴で、シーフードの繊細な味を引き立て、後味もさっぱりとさせてくれます。手頃な価格のボトルも多いので、ぜひ味わってみてください。

ポルトの中心部から少し足を伸ばした港町、マトジニョス(Matosinhos)は新鮮なシーフード料理店が数多く集まることで知られています。時間があれば地下鉄を利用して訪れてみるのもおすすめです。そこには、より地元密着の活気あふれるマリスケイラが待っています。

甘い誘惑に身を委ねて。ポルトの絶品スイーツ&カフェ巡り

美味しい食事のあとには、甘いデザートが恋しくなりますよね。ポルトは、伝統的な焼き菓子から濃厚なチョコレートまで、スイーツ好きにはたまらない街でもあります。歴史あるカフェで、優雅なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

パステル・デ・ナタ (Pastel de Nata)

ポルトガルを代表するスイーツといえば、誰もが知る「パステル・デ・ナタ」、つまりエッグタルトです。サクサクのパイ生地の中には、卵黄をたっぷり使った濃厚でなめらかなカスタードクリームが詰まっています。表面はキャラメリゼされ、香ばしい焦げ目がアクセントとなっているのが特徴です。ポルト市内には多くの専門店やカフェが点在し、それぞれに生地の食感やクリームの甘さが異なるため、食べ比べも楽しめます。

有名店の「Manteigaria」や「Fábrica da Nata」などは特に人気で、常に行列ができるほどです。焼き立ての一品は格別で、外は熱々でサクサク、中はとろりとした食感が味わえます。多くの店ではシナモンパウダーや粉砂糖が提供されており、好みに合わせてかけて味の変化を楽しむのが現地流。ひとつ1ユーロ程度の手頃な価格も魅力で、ついつい食べ歩きをしたくなってしまいます。リスボンのベレン地区が発祥の地として有名ですが、ポルトで味わうナタもまた格別。ぜひお気に入りの一店を見つけてみてください。

ポートワインとともに楽しむ大人のデザート

ポルトを訪れたなら、ポートワインを味わわずにはいられません。ポートワインは、製造過程でブランデーを加えてアルコール度数を高めた強化ワインで、甘口から辛口まで様々なタイプがあります。食後酒としてデザートと一緒にいただくのが一般的です。特に濃厚なチョコレートケーキや、ポルトガルの特産チーズ「ケイジョ・ダ・セーラ」との相性は抜群。ポートワインの豊かな香りと複雑な甘みが、デザートの味わいをさらに引き立てます。

ドウロ川の対岸に位置するヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区には、サンデマンやカレムといった有名なポートワインのセラー(醸造所)が軒を連ねています。多くのセラーでは見学ツアーやテイスティングが開催されており、ポートワインの歴史や製造方法を学びながら、様々な種類を飲み比べることが可能です。ツアーは英語で催されることが多いため、公式サイトから事前に予約するのがおすすめです。夕暮れ時にガイア地区からポルト旧市街の景色を眺めながら味わう一杯は、旅の最高の思い出となるでしょう。

ポルトの食を120%楽しむための実践ガイド

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これまでポルトの美味しい料理を紹介してきましたが、実際に現地で食事を楽しむために知っておくと便利な情報をご紹介します。予約の方法からメニューの読み方、そして万が一のトラブル時の対処法まで、具体的な行動に役立つガイドをお届けします。

レストラン選びと予約のポイント

ポルトには魅力的なレストランが数多くありますが、人気店では予約なしだと席に着けないことも少なくありません。特に週末のディナータイムは混雑が予想されるため、確実に利用したい場合は事前予約がおすすめです。

  • 予約のやり方

多くのレストランでは、公式ウェブサイトやGoogleマップの店舗情報からオンライン予約が可能です。「TheFork」などの予約サイトやアプリも便利で、ポルトガル語や英語に不慣れな方でも簡単に利用できます。電話予約が必要な場合は、ホテルのフロントに頼んで代行してもらうのも一つの方法です。

  • 予約なしでの利用

予約なしで訪れる場合は、ディナーの混雑時間帯(20時〜21時頃)を避け、開店直後の19時頃や、ピークを過ぎた21時半以降を狙うと入店しやすくなります。

  • お店選びのコツ

ガイドブックも参考になりますが、Googleマップの口コミや評価を活用するのが効果的です。特に地元の人が多く投稿しているレビューは信用しやすいです。路地裏にひっそりとある評価の高い小規模なレストランを探すのも楽しみの一つです。

メニューの理解と注文の基本

ポルトガルのレストランでは、席につくと自動的にパンやオリーブ、チーズなどが提供されることがあります。これは「クヴェール(Couvert)」と呼ばれ、日本の「お通し」に似ていますが、無料ではありません。もし不要であれば、「Não, obrigado/obrigada(ナォン、オブリガード/オブリガーダ)」と伝え、下げてもらいましょう。手をつけなければ料金はかかりませんが、曖昧な態度だと請求されることもあるため注意が必要です。

メニューはポルトガル語と英語の両方が記載されていることが多いですが、簡単な挨拶やフレーズを覚えておくと、コミュニケーションがよりスムーズになります。

  • Olá (オラ): こんにちは
  • Por favor (ポル・ファヴォール): お願いします
  • Obrigado / Obrigada (オブリガード / オブリガーダ): ありがとう(男性 / 女性)
  • A conta, por favor (ア・コンタ、ポル・ファヴォール): お会計をお願いします

チップはアメリカのように厳しい習慣ではありません。法律で必須とされているわけではありませんが、サービスに満足した場合は、料金の5〜10%程度をテーブルに置くのが一般的です。カード決済時も、チップは現金で渡すことが多いです。

市場(メルカド)で食の冒険を楽しもう

その土地の食文化を感じるなら、市場(メルカド)の訪問が最適です。ポルト中心部にある「ボリャオン市場(Mercado do Bolhão)」は、2022年に美しくリニューアルされ、観光客だけでなく地元民からも愛されるスポットとなっています。ポルトガル政府観光局の公式サイトでもその魅力が紹介されています。

市場の1階には新鮮な野菜や果物、魚、肉、チーズ、オリーブオイル、ワインなどが並び、ポルトの豊かな食材を一度に楽しめます。お土産探しにもぴったりです。2階にはフードコートがあり、ビファナやシーフード、タパスなど、市場の新鮮な食材を活かした料理を気軽に味わうことができます。活気あふれる雰囲気の中で地元の味を堪能できるのは格別です。

  • 準備と持参品

市場に行く際は、エコバッグを持参すると便利です。また、小規模な個人商店ではカードが使えないこともあるため、少額のユーロ現金を用意しておくと安心です。

トラブル対応と安心して食事を楽しむための注意点

楽しい食事の時間を守るために、いくつか気をつけたいポイントとトラブル発生時の対処法をご紹介します。

  • スリ・置き引きの予防

ポルトは比較的治安が良い都市ですが、観光地のレストランやカフェではスリや置き引きの被害が起こる場合があります。貴重品の入ったバッグは椅子の背もたれにかけたり足元に置いたりせず、必ず自分の膝上か視界の届く場所に置きましょう。特にテラス席では注意が必要です。

  • 過剰請求への対応

お会計の際に、注文していない品目が伝票に含まれていたり、請求額に不自然な点を感じたら、遠慮せず店員を呼び、明細(A conta detalhada/ア・コンタ・デタリャーダ)の提示を求めて一つずつ確認しましょう。多くの場合は単なるミスですが、冷静かつ明確に指摘することが重要です。

  • アレルギーへの配慮

食物アレルギーがある場合は、予め伝えることが大切です。アレルギーを示す簡単なポルトガル語のメモを用意しておくと安心です。例えば「Tenho alergia a (アレルギー源).(テーニョ・アレルジーア・ア 〜/私は〜のアレルギーがあります)」という表現が役立ちます。また、主要なアレルゲンに関する情報は、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアのロープウェイ公式サイトのような観光案内サイトで安全に関する注意喚起がされていることもあります。レストランを選ぶ際には、公式サイトなどでアレルギー対応について事前に確認することをおすすめします。

ポルトの食旅、私のお気に入りモデルプラン

最後に、私が実際に体験して心から楽しんだ、ポルトでの「食」をテーマにした1日の過ごし方をご紹介します。ファッション好きな私らしく、シーンごとのコーディネートのヒントも少しだけお伝えします。

午前:市場の活気と伝統的なカフェで一日をスタート

まずはリニューアルされたボリャオン市場へ向かいます。石畳の坂道に映える歩きやすいフラットシューズと動きやすいリネンのワイドパンツのスタイルがぴったり。市場に並ぶカラフルな食材を見て回り、地元の人々の活気を肌で感じると自然とエネルギーが湧いてきます。フードコートで、朝食代わりに焼きたてのパンとフレッシュなフルーツジュースを味わいましょう。市場を後にしたら、アズレージョが美しいマジェスティック・カフェへ足を運びます。ここは「世界で最も美しいカフェ」のひとつとして名高い場所。少しだけドレッシーな気分で、クラシックな空間の中、パステル・デ・ナタとエスプレッソの組み合わせを楽しむ贅沢なひとときです。

昼:ドウロ川沿いでB級グルメを満喫

午後は世界遺産に登録されているリベイラ地区を散策。石畳の小道とカラフルな建物が連なる風景は、どこを切り取っても絵画のようです。この時間帯は軽やかなプリント柄のワンピースで気分を上げます。ランチはカジュアルなタスカで、ポルト名物のビファナをテイクアウト。ドン・ルイス1世橋が見渡せる川沿いのベンチに座って、冷えたビールを片手に頬張るのは、贅沢そのもの。通り過ぎる人々や観光船を眺めながらのランチは、心も満たされるひとときです。

午後:ポートワインの香りに包まれて

ドン・ルイス1世橋を渡り、対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区へ。ここはポートワインのセラーが軒を連ね、落ち着いた大人の雰囲気が漂います。シルクのブラウスに着替え、予約していたセラー見学ツアーに参加しました。ひんやりとしたセラーの中でポートワインの歴史に触れ、数種類のワインを丁寧にテイスティング。ルビー、トウニー、ホワイト…それぞれの色合いと深い味わいをじっくり味わいます。夕暮れ時、セラーのテラスから眺めるポルト旧市街の夜景は、息を呑むほど美しい光景です。

夜:星空の下で味わうシーフードディナー

旅の締めくくりには、少しお洒落をしてシーフードディナーへ。マトジニョスまで足を伸ばすのも良し、リベイラ地区のレストランで川の夜景を楽しむのも素敵な選択です。その日の気分に合わせた新鮮な魚介を、キリッと冷えたヴィーニョ・ヴェルデと共に味わいます。炭火焼きのイワシが漂わせる香ばしい匂い、友人たちの笑い声、そして川面に映る街の灯り。ポルトの夜は、五感すべてで味わう最高のディナーで締めくくられます。

ポルトでの食の旅は、単にお腹を満たす以上のものがあります。一皿ひと皿に込められた歴史や文化、そして人々の温かさに触れられる、心を満たす旅です。この記事が、あなたのポルト旅行をより美味しく、より思い出深いものにするお手伝いとなれば幸いです。さあ、次はあなたがポルトの美食を堪能する番です。

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この記事を書いたトラベルライター

アパレル企業で培ったセンスを活かして、ヨーロッパの街角を歩き回っています。初めての海外旅行でも安心できるよう、ちょっとお洒落で実用的な旅のヒントをお届け。アートとファッション好きな方、一緒に旅しましょう!

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