アパレルの仕事で世界中を飛び回る日々。喧騒と華やかさに身を置く時間は刺激的だけれど、ふと、心と体を空っぽにして、ただ静かな時間に身を委ねたくなる瞬間があります。そんなとき、私の足が向かうのがタイの王室リゾート、ホアヒン。
バンコクから南へ車で約3時間。パタヤやプーケットのような賑やかさとは一線を画す、上品で落ち着いた空気が流れるこの街は、まさに大人のための隠れ家です。かつてタイ王室の保養地として栄えた歴史が、今も街のそこかしこに優雅な気品を漂わせています。
そして、近年のホアヒンで私が特に心惹かれているのが、驚くほどハイレベルでおしゃれなヴィーガンカフェの存在。タイ料理の伝統と革新的なアイデアが融合したプラントベースの食事は、旅で疲れた体を内側から優しく癒してくれます。それは単なる「健康食」という言葉では片付けられない、五感を満たす美食体験。
この記事では、私が実際に巡ったとっておきのヴィーガンカフェから、ホアヒンの魅力を満喫するための過ごし方、そして女性一人でも安心して旅するためのヒントまで、たっぷりとご紹介します。次の休暇は、お気に入りのサマードレスを一枚トランクに詰めて、心と体を解放する旅に出てみませんか?
そして、ホアヒンのショッピングやエンターテイメント、そして周辺観光スポットを網羅した情報は、ブルーポート・ホアヒンの楽しみ方の記事はこちらから。
なぜ今、ホアヒンが魅力的なのか?王室リゾートの知られざる素顔

「タイのビーチリゾート」と聞くと、多くの人は活気あふれるナイトライフや賑やかなウォータースポーツの様子を思い浮かべることが多いでしょう。しかし、ホアヒンはそうしたイメージとは一線を画し、落ち着いた雰囲気と洗練された魅力を備えた街です。
この地の歴史は、1920年代にラーマ6世が夏の離宮として「マルカッタイヤワン宮殿」を建設したことに始まります。それ以来、タイ王室の避暑地として親しまれ、王族や上流階級の人々が静かな時間を過ごすためのリゾートとして発展してきました。街全体には上品な空気が漂い、治安の良さも広く知られています。派手なパーティーよりも、美しいビーチでゆったり読書をしたり、洗練されたカフェでのんびり過ごしたりすることを好む人たちが集まる場所です。
バンコクからホアヒンへのアクセスガイド
バンコクからホアヒンへ向かう道中も、タイの豊かな自然や文化を楽しむ貴重な時間となります。いくつかの移動手段があり、それぞれの特徴を理解した上で自分に合った方法を選びましょう。
- バスでのアクセス
バンコク南バスターミナル(サーイ・ターイ・マイ)からホアヒン行きの大型バスが頻繁に運行されています。所要時間はおよそ3〜4時間で、エアコン完備の快適な車両が使われています。料金は約200〜300バーツと非常に経済的です。
- 利用方法: バスターミナルのチケットカウンターで目的地「ホアヒン」を申し出てチケットを購入しましょう。複数のバス会社が運行しているため、出発時刻やバスのグレードを比較して選ぶことができます。オンライン予約も可能ですが、当日カウンターで購入することも一般的です。なお、タイの祝日や週末は混雑が予想されるため、早めに到着しておくことをおすすめします。
- ロットゥー(ミニバン)でのアクセス
バスよりもやや早く到着できるロットゥーも人気の選択肢です。かつては戦勝記念塔が発着地点でしたが、現在は南バスターミナルやモーチットバスターミナルなど複数の場所から乗車可能です。所要時間は約2時間半〜3時間で、バスよりやや狭い車内ながらスピーディーに目的地へ到着します。
- 注意事項: 大きな荷物がある場合、追加料金が必要であったり、乗車を断られる場合もあるため注意が必要です。大きなスーツケースを持つならバスの方が安心でしょう。また、運転手が速度を出すこともあるため、乗り物酔いしやすい方は酔い止めを携帯すると良いでしょう。
- 電車でのアクセス
時間にゆとりがある旅なら、鉄道利用もおすすめです。バンコクのフアランポーン駅、または2023年に新設されたクルンテープ・アピワット中央駅から南本線の列車に乗り、ホアヒン駅へ向かいます。所要時間は4時間以上かかりますが、車窓に広がるのどかな田園風景が旅情を高めてくれます。また、目的地のホアヒン駅は、タイで最も美しい駅として知られる歴史的観光スポットであり、降車の瞬間が旅のハイライトになることでしょう。
- 予約方法: チケットは駅の窓口で購入可能で、クラス(1等、2等、3等)やエアコンの有無によって料金が異なります。公式サイトで時刻表の確認やオンライン予約もできます。快適かつ景色を楽しめる日中の列車利用がおすすめです。
- タクシー・チャーター車でのアクセス
グループ旅行や荷物が多い場合は、タクシーやチャーター車が便利です。料金はおおよそ2000〜3000バーツで、ホテルの送迎サービスを利用するか、Grabなどの配車アプリで手配が可能です。料金は事前にしっかり確認し、交渉を忘れないようにしましょう。
どの交通手段を選ぶにしても、タイの交通は時に遅延が発生することがあります。スケジュールには余裕をもって臨み、移動自体も旅のひとつの楽しみとして捉えることが大切です。
心と体が喜ぶ、ホアヒンのヴィーガンカフェ巡り
ホアヒンの魅力は、美しい海や歴史的建造物だけにとどまりません。近年、この街では質の高いヴィーガン(完全菜食主義)やベジタリアン向けのカフェが急増しており、世界中のヘルシー志向の旅行者から注目されています。タイの豊かな食材を活かし、伝統的なタイ料理から国際色豊かな創作料理まで、そのバリエーションは実に多彩です。ここでは、私が特におすすめしたい、味わいも雰囲気も素晴らしいヴィーガンカフェを厳選してご紹介します。
1. Hua Hin Vegan Cafe & Wine — ヴィーガン料理のイメージを一新する名店
ホアヒンのヴィーガンシーンを語るなら、このお店は絶対に押さえておきたい存在です。「Hua Hin Vegan Cafe & Wine」は名前の通り、質の高いヴィーガン料理と厳選ワインが楽しめる洗練されたレストラン。市街地のやや南寄りの静かなエリアに位置し、落ち着いた空間でゆったり食事したい時に最適です。
店舗は自然なウッド素材とグリーンをベースにしたモダンで居心地の良いデザイン。テラス席もあり、南国の風を感じながらリラックスできます。私がこのカフェを愛する理由は、その料理の独創性の高さ。ヴィーガンと聞くと「野菜だけ」「物足りなさがある」と思う人もいるかもしれませんが、ここはそんな固定観念を心地よく覆してくれます。
- 必食メニュー:
- マッシュルームステーキ: 分厚いマッシュルームを絶妙な火加減で焼き上げ、濃厚なソースを絡めた一品。噛みごたえと満足感はまるで肉のステーキのようで、赤ワインとの相性も抜群です。
- ヴィーガン・カオソーイ: タイ北部の名物カレーヌードルをヴィーガン仕様にアレンジ。ココナッツミルクベースのクリーミーでスパイシーなスープに、揚げ麺のサクサク感がアクセントとして効いています。
- 自家製コンブチャ: 発酵飲料のコンブチャも自家製で、フレーバーが豊富。爽やかな酸味が、暑いタイの気候で火照った体をさっぱりと整えてくれます。
カジュアルなランチから特別なディナーまで幅広く利用できるのも魅力のひとつ。食材の組み合わせや彩りのバランスはまるでアパレルのデザインを考えるように緻密に計算されており、一皿一皿がまさに芸術作品です。ヴィーガンに不慣れな友人を連れて行っても「こんなに美味しいとは!」と驚かれる、自信を持って勧められるお店です。
2. Anya’s Place — 地元から愛されるアットホームなヴィーガンカフェ
気取らず温かな雰囲気のなかで本格的なタイのヴィーガン料理を楽しみたいなら、「Anya’s Place」がぴったりです。観光客だけでなく地元の方々にも親しまれている、温もり溢れるカフェレストランです。
オーナーのアニヤさんが心を込めて作る料理はどれも絶品。メインはタイ料理が中心で、定番のパッタイやグリーンカレー、トムヤムスープなどお馴染みのメニューがすべてプラントベースで味わえます。化学調味料を使わず、新鮮なハーブやスパイスをたっぷり使った料理は、じんわり身体に染み渡る優しい味わいです。
- 注文のポイント:辛さの調整
タイ料理の辛さが心配な場合は、「マイ・ペット(辛くしないで)」と伝えると良いでしょう。少しだけ辛めが良い場合は「ペット・ニット・ノイ」と言えば通じます。スタッフは親切なので、好みを伝えれば快く対応してくれます。
- おすすめメニュー:
- ヴィーガン・パッタイ: 豆腐と豊富な野菜を使ったパッタイは甘み・酸味・塩味のバランスが絶妙。ライムを搾りクラッシュピーナッツを混ぜると、さらに風味豊かに楽しめます。
- パンプキンフムス: なめらかなかぼちゃのフムスは前菜に最適。自家製ピタパンと相性が良く、ついつい手が伸びてしまいます。
- フレッシュスプリングロール: 新鮮な野菜とハーブがぎっしり詰まった生春巻きも人気。スイートチリソースが食欲をそそります。
リーズナブルな価格帯で、毎日でも通いたくなる居心地の良さが魅力。ホアヒンの生活に溶け込むような、そんなほっとするひとときを過ごしたい日におすすめです。
3. Ace of Hua Hin Resort (The Ivy) — 5つ星リゾートで味わう極上ヴィーガンブランチ
特別な日や少し贅沢な気分を味わいたい時には、5つ星リゾート「Ace of Hua Hin Resort」内のレストラン「The Ivy」がぴったり。ホアヒン中心部からやや北に位置しますが、その価値は十分にあります。
ヴィーガン専門店ではありませんが、豊富なヴィーガン・ベジタリアンメニューを揃え、そのクオリティは高く評価されています。美しいプールサイドにあり、開放的でラグジュアリーな雰囲気が魅力。朝食ビュッフェや週末のブランチは特に人気です。
- 予約と服装のポイント:
- 予約について: 5つ星ホテルのレストランなので、事前予約がおすすめです。特に週末は混雑しやすいため、ホテル公式サイトのオンライン予約か電話予約で確保しましょう。宿泊者以外も利用可能ですが、その旨を伝えるとスムーズです。
- 服装の目安: ドレスコードは厳格ではありませんが、リゾートらしい「スマートカジュアル」が望ましいです。Tシャツやショートパンツは問題ありませんが、水着姿やビーチサンダルは控えたほうが良いでしょう。リネンシャツやワンピースなど、少しおしゃれをすると気分も上がります。
- ヴィーガンメニューのおすすめ:
- アボカドトースト: 美しく盛り付けられたアボカドトーストは見た目も華やか。新鮮なアボカドとサワードウブレッドの相性が絶妙です。
- プラントベースバーガー: ボリューム満点のヴィーガンバーガーは食べ応え十分で、男性でも満足できる内容です。
- ヘルシースムージーボウル: 朝食やブランチに人気のスムージーボウルは、トロピカルフルーツとグラノーラがたっぷり。南国ならではの味わいを楽しめます。
美しい景観と洗練されたサービス、そして美味しいヴィーガン料理を堪能できる贅沢な空間。自分へのご褒美として、ホアヒンならではの優雅なひとときを過ごすのに最適です。
ヴィーガンカフェだけじゃない!ホアヒンでしたい5つのこと

ヘルシーな食事で体が満たされたら、次はホアヒンの街へ足を運んでみましょう。この街には、心を豊かにしてくれる魅力あふれるスポットが数多く点在しています。アクティブに動き回りたい日も、ゆったり過ごしたい日も、あなたにぴったりの場所がきっと見つかるはずです。
1. 静けさに包まれるホアヒン・ビーチで朝日を楽しむ
ホアヒンの朝は、ビーチで迎えるのが最適です。まだ観光客の数も少ない早朝、水平線からゆっくりと昇る太陽の光景は、息をのむほど幻想的です。オレンジ色に染まった空と穏やかに打ち寄せる波の音に包まれると、日常の悩みやストレスがふっと溶けていくように感じられます。
また、ホアヒン・ビーチの人気のひとつが、砂浜を優雅に歩く馬の姿。観光客向けに乗馬体験も提供されており、馬の背に揺られながら海岸線をのんびり散策するのは、忘れられない思い出になるでしょう。
- 体験のヒント:乗馬のポイント
- 料金の交渉: 乗馬料金は基本的に交渉制です。言い値で決めず複数の馬使いに聞いて、相場を把握しましょう。30分あたり約500バーツが目安ですが、閑散期や時間帯によって変動します。笑顔を忘れず、しかし希望の価格ははっきりと伝えることがコツです。
- 安全確認: 乗る前に、馬が落ち着いているか、馬使いがしっかりサポートしてくれるかを確認しましょう。ヘルメットの貸し出しがあるかも尋ねておくと安心です。
早朝の澄み切った空気の中で、砂浜をゆったり歩くだけでも最高のリフレッシュに。ビーチ沿いには朝早くから営業しているカフェもあり、散歩後にコーヒーを一杯楽しむのも素敵な過ごし方です。
2. レトロな美しさが魅力の「ホアヒン駅」を訪ねる
タイで最も美しい駅と言われる「ホアヒン駅」。赤と白の木造駅舎は、まるでおとぎ話の世界から抜け出してきたかのような愛らしさがあります。ヴィクトリア様式の影響を受けた建築は、他のタイの駅とは異なる独特の存在感を放ち、フォトジェニックなスポットとして人気です。
この駅舎はラーマ6世の時代に建てられ、王族専用の待合室も隣接しています。現在も現役の駅として使用されており、バンコク発の列車が到着すると、地元の活気が感じられます。
- 撮影の際の注意事項:
駅舎やプラットフォームでの写真撮影は自由ですが、線路内への立ち入りは非常に危険です。列車の運行に支障をきたさないようマナーを守りましょう。特に王室専用の待合室は外観のみの見学で、中に入ることはできません。歴史的建造物への敬意を忘れずに。
駅の周辺にはレトロな雰囲気のカフェやショップも多く、合わせて散策するのも楽しいひとときです。
3. ナイトマーケットで地元の活気を体感する
夜になるとホアヒンはまた違った魅力を見せます。活気あふれるナイトマーケットは、地元の料理やショッピングを楽しむのに最適な場所。ホアヒンには主に2つの有名なナイトマーケットがあり、それぞれ独自の個性を持っています。
- ホアヒン・ナイトマーケット(Hua Hin Night Market)
毎晩開催される最も伝統的なナイトマーケット。メインストリートに連なる屋台では、新鮮なシーフードのバーベキューやパッタイ、ロティ(タイ風クレープ)など、食欲をそそるB級グルメが味わえます。Tシャツや雑貨といったお土産屋も多数あり、ふらりと歩くだけでも楽しいです。
- シカダ・マーケット(Cicada Market)
こちらは週末(金・土・日)のみ開催される、アートとカルチャーに特化したマーケット。若手アーティストのハンドメイドアクセサリーや洋服、絵画などが並び、見るだけでクリエイティブな刺激を受けられます。野外ステージではライブ演奏やパフォーマンスがあり、お祭りのような賑わいです。フードエリアにはお洒落な屋台が多く、本格的な料理が楽しめます。ファッションやアートを好む私にとって、欠かせないお気に入りスポットです。
- 楽しむための準備とスリ対策
- 持ち物リスト:
- 現金(小額紙幣): 屋台ではほとんどクレジットカードが使えません。100バーツや20バーツなど細かいお金を用意すると支払いがスムーズです。
- エコバッグ: お買い物予定があれば、エコバッグを持参すると便利です。
- ウェットティッシュ: 手を拭いたり食事後に重宝します。
- スリ対策:
多くの人が集まる場所ではスリに注意が必要です。特に女性は狙われやすいため、以下に注意しましょう。
- バッグは体の前で持つ: リュックサックは前に抱えるか、ショルダーバッグやトートは体の前でしっかり持ちましょう。
- 貴重品は分散して管理: パスポートはホテルのセーフティボックスに預け、現金は複数の場所に分けて持つと安全です。
- 周囲に注意を払う: 不自然に近づいたり、体をぶつけてくる人には警戒しましょう。
4. 芸術に浸る一日「アーティスト・ヴィレッジ(バーン・シラピン)」
ホアヒン中心部から少し離れた場所に、「バーン・シラピン」というアーティスト共同体があります。緑豊かな敷地内にギャラリーやアトリエが点在し、ホアヒン在住のアーティストたちの作品が展示・販売されています。
ここではタイの現代アートに触れるだけでなく、絵画や陶芸のワークショップに参加することも可能です。旅の思い出に自分で作品を作ってみるのも、貴重な体験になるでしょう。
- ワークショップ参加方法:
多くのワークショップは予約なしで参加できます。敷地を散策し、興味のあるアトリエを見つけたらアーティストに直接声をかけてみましょう。料金は作品の内容によって異なりますが、比較的リーズナブルです。言葉が通じなくてもジェスチャーで教えてくれるので安心してください。
都会の喧騒から離れた静かな空間で、アートに没頭する贅沢な時間。日常とは違う感性が刺激され、心豊かなひとときを過ごせます。
5. ワット・カオ・タキアップからの絶景を堪能する
ホアヒン・ビーチの南端に突き出た小高い丘「カオ・タキアップ」。その頂上には「ワット・カオ・タキアップ」という寺院があり、ホアヒンの街並みと海岸線を一望できる絶景スポットとして知られています。
この丘は「箸の丘」とも呼ばれ、地元の漁師たちの信仰の場所です。また、多数の野生の猿が生息しているため「モンキー・マウンテン(猿山)」とも称されています。頂上までの階段はやや急ですが、登り切った先に広がる景色は見事です。
- 寺院訪問のマナーと注意点:
- 服装の規定: ワット・カオ・タキアップは神聖な寺院です。訪れる際は肩や膝を隠す服装を心がけましょう。タンクトップやショートパンツの場合は、上から羽織れるカーディガンや腰に巻けるパレオ(サロン)を持参するとよいです。入口で貸し出している場合もあります。
- 猿への注意: ここの猿は人に慣れていますが、食べ物や持ち物を狙うため注意が必要です。特にビニール袋や光るアクセサリー、サングラスなどは取られやすいので気をつけましょう。猿に餌を与えることは禁止されており、荷物はきちんと密閉して持ちましょう。
美しい景色と小さな冒険の両方を味わえるカオ・タキアップ。ホアヒンを訪れた際にはぜひ立ち寄っていただきたいスポットの一つです。
ホアヒン滞在を快適にするためのプラクティカル・ガイド
旅を思い切り楽しむためには、事前の準備と現地の情報収集が欠かせません。ここでは、ホアヒンでの移動手段から安全対策まで、知っておくと便利な実践的な情報を紹介します。
ホアヒンの移動方法
ホアヒンの街は比較的コンパクトですが、観光スポットが点在しているため、効率的に移動手段を使い分けることがポイントです。
- ソンテウ(乗り合いタクシー):
緑色のソンテウは決まったルートを巡回しており、手を挙げれば停車し、降りる時はブザーを押すだけで利用できます。料金は一律で10~20バーツ程度と非常に安価。地元の人々の重要な交通手段であり、ルートを把握すれば非常に便利です。
- トゥクトゥク/タクシー:
よりプライベートな移動にはトゥクトゥクやタクシーが適しています。ただし、料金は交渉制なので、乗車前に目的地を伝えて料金を確認しましょう。相場がわからない場合は、ホテルのスタッフに相談すると安心です。
- Grab(配車アプリ):
東南アジアで広く利用されている配車アプリ「Grab」はホアヒンでも使えます。アプリで目的地を入力すれば料金が事前に確定し、言語の壁や値段交渉の手間もありません。特に夜間や土地勘のない場所へ行く際に便利で安心です。
- レンタルバイク:
自由に行動したい方にはレンタルバイクも選択肢の一つ。ただし、タイの交通ルールは日本と異なり交通量も多いため、運転には十分な注意が必要です。国際運転免許証の携帯が義務付けられているほか、レンタル時には保険の内容を確認し、車体の傷などは事前に写真を撮るなどの対策を行いましょう。
旅行の準備と持ち物リスト
快適な旅のために、日本から持参すると役立つアイテムをまとめました。
- 必需品:
- パスポート、航空券(eチケット)
- 現金(タイバーツと日本円)、クレジットカード
- 海外旅行保険証(万が一の病気やケガ、盗難に備え必須です)
- 服装:
- Tシャツ、ワンピース、ショートパンツなどの夏服
- 冷房対策や日焼け防止に役立つ薄手の長袖カーディガンやパーカー
- 寺院訪問時に肩や膝を覆う服装、もしくはパレオ
- 歩きやすいサンダルと、少しおしゃれなレストラン用の靴
- 日焼け・虫対策:
- 帽子、サングラス、SPF値の高い日焼け止め
- 虫よけスプレー(特に夕方以降の屋外では必須)
- かゆみ止め薬
- その他:
- 常備薬、胃腸薬、絆創膏などの救急セット
- モバイルバッテリー
- エコバッグ(タイではレジ袋が有料の店が増えています)
- スマートフォン用の防水ケース(ビーチやプールで便利)
女性向けの安全対策
ホアヒンはタイの中でも比較的治安が良い地域ですが、海外であることには変わりありません。特に女性の一人旅や女性同士の旅行では、基本的な安全対策をしっかりと行うことが重要です。
- 夜間の行動:
夜遅くに一人で人通りの少ない道を歩くのは避けましょう。移動時はGrabを利用するか、ホテルの前まで送迎してくれるタクシーを利用するのがおすすめです。
- ドリンク管理:
バーやレストランで飲み物から目を離さないようにしましょう。席を離れる際は飲み干すか、新しい飲み物を注文すると安全です。
- 貴重品の管理:
ナイトマーケットなどでの対策に加え、ビーチで泳ぐときも荷物には十分注意しましょう。貴重品はホテルのセーフティボックスに預け、必要最低限のものだけ持ち歩くのが基本です。
- 過度に親切な誘いには警戒を:
タイでは親切な人が多いものの、あまりに馴れ馴れしくしつこく誘われた場合は、はっきりと断る勇気をもちましょう。
もしパスポートを紛失したり盗難に遭った場合は、ツーリストポリスに連絡し、バンコクの日本大使館に相談してください。連絡先を事前に控えておくと安心です。なお、安全情報の詳細については、外務省海外安全ホームページの確認を強くおすすめします。
ファッションとアートの視点で切り取る、私だけのホアヒン

旅とは、日常の喧騒を離れて新たな自分と出会うひととき。私にとってホアヒンは、仕事のヒントを静かにチャージできる特別な場所です。
この街の空気感に合わせるなら、ファッションは何よりもリラックス感のあるナチュラルなスタイルがぴったり。風を受けて揺れるリネン素材のロングワンピースや、オーガニックコットンのゆったりとしたワイドパンツ。足元はシンプルなレザーのフラットサンダル、そしてアクセサリーはシカダ・マーケットで見つけた手作りのシルバーバングルを一つだけ。頑張りすぎないけれど、自分らしいこだわりが込められた装いが、ホアヒンの上品な街並みにしっくりと溶け込みます。
アーティスト・ヴィレッジの静かな空間で作品に向き合ったり、ヴィーガンカフェの彩り豊かな一皿に心を躍らせたり。ホアヒンの時間は五感を研ぎ澄まし、クリエイティビティを自由に解き放ってくれます。それはまるで、心身を丁寧に整えるデトックスのような体験。ヘルシーな食事、ゆったりと流れる時間、そしてアートの刺激。この三つの要素が絶妙に調和しているからこそ、私は何度もこの街へ足を運びたくなるのかもしれません。
次に旅先に迷ったら、ぜひホアヒンを思い出してください。そこには、忙しさに少し疲れたあなたを優しく包み込んでくれる穏やかな時間が流れています。あなたの大切なお気に入りの一着をトランクに詰めて、ホアヒンの優しい時間に身をゆだねてみませんか?きっと、新しい自分に出会える、忘れがたい旅になることでしょう。
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