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    チェジュ島で心も染まるヒーリング旅!キムチ偏愛ガイドと巡る、映えと癒しの最新スポット完全ガイド

    ソウルの喧騒から飛び出して、大好きなアイドルたちが羽を伸ばす場所、チェジュ島。彼らが休暇を過ごすVLOGや、息をのむほど美しいMVの背景に映り込むエメラルドグリーンの海と豊かな緑を見るたびに、私の心はいつだって「いつか絶対行くリスト」のトップにこの島の名前を刻みつけていました。毎日残業に追われるOLの私にとって、チェジュ島は画面の向こうの楽園、心のための処方箋のような存在だったのです。

    そしてついに、念願のチェジュ島へ!今回の旅は、ただの観光じゃありません。私の推し活魂と最新トレンドへの嗅覚をフル稼働させつつ、最強(で、最高に奇妙)な相棒と共に巡る特別な旅。その相棒とは、空港で出会ったガイドのキムさん。彼のチェジュ島への愛は、なんとすべて「キムチ」を通して語られるのです。「この島の風は、最高の白菜を育てる風だ」が口癖の、自称「キムチ・ソムリエ」。

    この旅の記事では、キムさんのキムチ哲学に時々首を傾げながらも、アラサーOLの私がリアルに体験したチェジュ島の「今」をお届けします。定番の絶景スポットはもちろん、現地の若者で賑わう最新カフェ、推しが訪れたかもしれない聖地、そしてチェジュ島だからこそ手に入れたい限定コスメまで。この記事を読み終わる頃には、あなたもチェジュ島行きの航空券を検索しているはず。さあ、キムチと愛と癒しに満ちた、私たちのチェジュ島旅行記の始まりです。

    目次

    チェジュ島への翼、賢いフライト選びと入国準備

    旅のスタート地点はいつも空の上から。チェジュ島へのアクセス方法は、旅のスタイルや予算に応じていくつかの選択肢があります。まずは基本となる飛行機の選び方と、スムーズな入国手続きに向けた準備について見ていきましょう。

    日本からチェジュ島へのアクセスと航空券のポイント

    日本からチェジュ島へは、大きく分けて「直行便」と「経由便」の2つのルートがあります。

    直行便は成田国際空港や関西国際空港からの運航が多く、その最大の魅力は何と言っても手軽さです。乗り継ぎなしで約2時間半から3時間でチェジュ国際空港に到着するため、短期の旅行でも効率よく時間を使えます。特にLCC(格安航空会社)のセール期間を狙えば、非常にお得なチケットが手に入ることもあります。旅程を決めたら、各航空会社のニュースレターに登録したり、SNSのフォローをして割引情報を逃さないようにしておくのが賢明です。

    経由便は、ソウルの金浦(キンポ)国際空港や仁川(インチョン)国際空港を経由するルートで、地方空港からの出発や直行便の時間が合わない場合に便利です。乗り継ぎ時間はかかりますが、その分飛行機の選択肢が大幅に広がります。時間に余裕があれば、ソウルで数時間滞在し、ショッピングや食事を楽しむといった欲張りなプランも可能です。ただし、金浦空港と仁川空港は離れているため、乗り継ぎの空港を間違えないように注意してください。航空券予約時には空港コード(金浦:GMP、仁川:ICN)をしっかり確認しましょう。

    航空券を予約する際のポイントとしては、スカイスキャナーやGoogleフライトなどの比較サイトで料金を調べた後、最終的には航空会社の公式サイトから予約するのがおすすめです。これは、万が一フライトのキャンセルや変更があった際に、直接航空会社に予約している方が対応がスムーズになることが多いためです。

    スムーズな入国のためのK-ETAと準備

    韓国旅行時に気になるのが入国手続きですが、以前はK-ETA(電子渡航認証システム)の事前申請が必須でした。しかし、2024年12月31日までは日本を含む22の国・地域が一時的にそれを免除されています。このニュースは嬉しいものですが、この措置が今後変更される可能性はゼロではありません。渡航前には必ずK-ETA公式サイトで最新情報を確認する癖をつけておきましょう。もし申請が必要となった場合も、オンラインで簡単に手続きができます。パスポート情報や滞在先の住所を入力するだけなので、焦らずに落ち着いて対応すれば問題ありません。

    空港に着いたら入国審査へ進みます。機内で渡される入国カードと税関申告書は、到着前に記入を済ませておくと手続きがスムーズです。特に滞在先のホテル名や住所、電話番号はすぐに使えるように、スマホのメモに控えておくと便利です。審査官からは簡単な質問(滞在目的や期間など)をされることがありますが、「観光です(クァングァンイムニダ)」と笑顔で答えれば問題ありません。

    チェジュ国際空港から市内への移動手段

    入国審査を終えて荷物を受け取ったら、いよいよチェジュ島の旅の始まりです。空港から市内のホテルや目的地へのアクセス方法は複数あります。

    • タクシー

    荷物が多い場合や深夜の到着で疲れているときはタクシーが最も便利です。空港のタクシー乗り場から乗車できます。韓国では「Kakao T」という配車アプリが非常に役立ちます。日本で事前にアプリをダウンロードし、クレジットカードを登録しておけば、韓国の電話番号がなくても利用可能です。アプリ上で目的地を指定できるため、言語の不安もありません。一般的なタクシーのほか、少し料金は高くなりますがサービスの質が高い「ブルー」や大型の「ベンティ」を選ぶことも可能です。

    • リムジンバス

    主要ホテルや観光スポットを経由するリムジンバスも快適で料金が手頃です。事前に自分の宿泊先近くにバス停があるかを確認しておきましょう。チケットは空港内のバス乗り場付近にある券売機や窓口で購入できます。大きなスーツケースはトランクに預けられるため安心です。

    • 市内バス

    最もリーズナブルな移動方法は市内バスですが、路線が複雑で大きな荷物がある場合はやや不便かもしれません。時間に余裕があり、ローカルな雰囲気を楽しみたい上級者向けの選択肢と言えます。乗降をスムーズにするために、「T-money」や「Cashbee」といった交通カードを事前に購入しておくと便利です。これらはコンビニなどで購入・チャージが可能です。

    今回は予約していたレンタカー会社の送迎バスを利用するため、指定されたゲートへ向かいました。そこで出迎えてくれたのは、あのガイドのキムさん。開口一番、「ようこそ!この島の空気を感じますか?ここは最高のポギキムチ(白菜キムチ)が育つ場所の香りが漂っていますよ!」と満面の笑顔で話しかけられ、私は今回の旅がただ事ではないと確信しました。

    キムチの哲学と巡る、東海岸の絶景ドライブ

    「沙耶さん、チェジュ島の道はキムチ作りの過程と同じなんです」 レンタカーのハンドルを握りながら、キムさんは自信たっぷりに話し始めました。 「最初は緊張するかもしれません。でも、まるで塩にじっくり漬け込むように景色に身を委ね、薬味であるヤンニョムのように点在する名所を訪ね歩けば、旅の終わりには忘れられない深い味わいができあがるんです…どうです?素敵でしょう?」 正直なところ、あまりよく理解できませんでした。でも、彼のキムチへの情熱が、これから始まる東海岸のドライブへの期待を不思議と高めてくれました。

    ドライブの頼もしいパートナー!レンタカーの利用方法

    チェジュ島には、ソウルのように地下鉄網が張り巡らされているわけではありません。バスもありますが、島内を効率的に、かつ自由に巡るならレンタカーの利用を強くおすすめします。特に、美しい海岸線のドライブは、それ自体が最高のアクティビティとなります。

    用意するものリスト:

    • 国際運転免許証: 日本の運転免許センターなどで発行可能。発行後の有効期間は1年間です。日本の運転免許証とパスポートも必ず携帯しましょう。
    • クレジットカード: レンタカーの支払いとデポジット(保証金)用に必要です。カードは運転者名義のものを用意してください。
    • 予約確認書: オンラインで事前予約した内容をプリントアウトするか、スマホの画面で提示できるように準備しましょう。

    予約は大手レンタカー会社の公式サイトや一括比較サイトが便利です。韓国語が不安な場合は、日本語対応のサイトを使うと安心です。空港に直接カウンターを構える会社もあれば、空港からシャトルバスで少し離れた営業所へ向かう場合もあるため、受取場所は予約時にしっかり確認してください。ナビは基本的に韓国語表示ですが、多くは英語表示に切り替え可能です。

    城山日出峰(ソンサンイルチュルボン):熟成が織りなす壮大な景観

    最初にキムさんが案内してくれたのは、チェジュ島の東端にそびえるユネスコの世界自然遺産、城山日出峰です。王冠のような大きな形をしたこの火山は、その名前の通り「日の出」の名所として有名です。 「見てください、この荘厳な姿。まるで完璧に発酵を終え、今ちょうど食べごろを迎えた王様のキムチみたいですね!」 …彼の説明はもう聞き流し、私は目の前の圧巻の景色に集中しました。

    駐車場から頂上までは整備された登山道を約25〜30分歩きます。少し息が上がりますが、振り返るたびに広がる景色が疲れを忘れさせてくれます。歩きやすいスニーカーなどの靴が必須で、ヒールやサンダルは避けたほうが無難です。頂上に到達すると、巨大な噴火口跡が目の前に広がり、その先には青い海とチェジュ島の美しい街並みが一望できます。心地よい風と達成感で、まさに最高の気分を味わえます。日の出の時間帯に登るのがベストですが、日中の眺めも圧倒される美しさです。

    ソプジコジ:潮風が彩るドラマティックな岬

    次に訪れたのは城山日出峰から近いソプジコジです。なだらかな丘陵と切り立った断崖が織り成す美しい岬で、多くの韓国ドラマや映画のロケ地としても知られています。 「この潮風は…ミネラル豊富で、白菜の甘みを引き立てる最高のスパイスですよ」とキムさん。彼は何でもキムチに結びつけます。

    岬の先端にある白い灯台まで続く遊歩道をゆったりと散策。広大な草原の緑と打ち寄せる波の青が織りなすコントラストは、どのアングルも絵になります。春には黄色い菜の花が一面に咲き誇り、さらにロマンチックな雰囲気に包まれます。途中にはカフェや、安藤忠雄氏が設計した「グラスハウス」という建築物もあり、眺めを楽しみながら一休みするのもおすすめです。写真好きにはたまらないスポットで、時間を忘れてシャッターを切り続けてしまいました。

    月汀里(ウォルジョンリ)ビーチ:輝く海とカフェ天国

    東海岸ドライブの目玉のひとつが月汀里ビーチです。白い砂浜と透き通ったエメラルドグリーンの海が広がり、まさに「楽園」という言葉がふさわしい場所です。 「この海の色はまるで、上質なトンチミ(大根の水キムチ)の汁のようです。爽やかで清らかで…」とキムさんはうっとり語ります。

    ビーチ沿いには海を望む大きな窓が特徴のオシャレなカフェが並びます。カラフルな椅子が砂浜に設置されていて、座って写真を撮るだけでも映えた一枚が完成します。どのカフェに入るか迷いますが、どこを選んでも間違いありません。私は海が一番きれいに見えるテラス席でチェジュ名物、ハルラボン(デコポン)のエイドを楽しみました。

    ここでは透明カヤックも人気で、海の上に浮いているかのような不思議な感覚を体験できます。海の透明度を肌で感じられるので、濡れてもよい服装や着替えがあると安心です。スマホの落下防止に防水ケースは必携アイテムです。キムさんは「カヤックの上で食べるカップラーメンとキムチは最高だよ!」と力説していましたが、さすがにそれは遠慮しました。

    西海岸でチルアウト!ヒップなカフェと夕日のシンフォニー

    東海岸のエネルギッシュな絶景とは対照的に、西海岸エリアにはどこか落ち着きがあり、ゆったりと流れる時間が感じられます。若者で賑わうヒップなカフェストリートから、心を洗うような美しい夕日の名所まで。この地で、チェジュ島の「チル」な魅力をキムさんのキムチトークと共に満喫します。

    涯月(エウォル)カフェ通り:最先端トレンドが息づく海辺

    「沙耶さん、トレンドっていうのは熟成キムチに似ているんですよ。初めは酸味が強いかもしれませんが、時間が経つほど旨味が増して、多くの人に愛されるようになるんです」 …そう語りながら、涯月(エウォル)へ向かう車内でキムさんが話し始めました。ここはチェジュのおしゃれトレンドを語るうえで欠かせないスポットです。海岸線に沿って、個性豊かなカフェや雑貨店、レストランが続き、平日でも若者で賑わっています。

    かつてBIGBANGのG-DRAGONがプロデュースした「Monsant De Aewol」があった場所としても知られ(現在は別のカフェに変わっています)、このエリアはチェジュのおしゃれカルチャーの最前線を牽引してきました。ガラス張りの建物が多く、どのカフェからも美しい海景色が楽しめるのが特徴です。

    私が一番のお気に入りは、やはりオーシャンビューの席。人気店では窓際の席をめぐって争奪戦になることもしばしば。少し早めの時間に訪れるか、思い切って平日の午前中を狙うのが賢いです。訪れたカフェでは、チェジュ産のニンジンを使ったキャロットケーキが格別でした。キムさんはコーヒーを口にしながら、「この苦味と酸味のバランスはまるでカクテキ(大根のキムチ)のようだ」と呟き、その感性に思わず感服しました。

    挟才(ヒョプチェ)海水浴場:夕日に染まる絶景キャンバス

    涯月からさらに西へ車を走らせると、チェジュ島で指折りの美しさを誇る挟才海水浴場が目に入ります。遠浅のコバルトブルーの海と、真っ白な砂浜が果てしなく続く光景は、まさに絵葉書のようです。このビーチの真骨頂は、なんといっても夕暮れ時。

    海の向こうに浮かぶ飛揚島(ピヤンド)のシルエットを背に、空と海がオレンジ、ピンク、紫へと刻々と色を変えていく様子は、言葉を失うほどの美しさです。キムチ一筋のキムさんでさえ、この時間だけは静かに水平線を見つめていました。 「…まるで最高のポッサムキムチを夕日に照らしながら味わっているような気分だ…」 やはりキムチへの思いは尽きないようです。

    夕日が沈むのを待つ間、ビーチ沿いのカフェで温かい飲み物を片手に過ごすのは最高の贅沢。周囲には黒豚料理の店も多く、美しい夕陽で心を癒した後は、絶品グルメで満足感を得られる完璧なコースが楽しめます。日没時間は季節によって変わるため、訪れる前にチェックしておくことをおすすめします。また、海風は意外と冷たく感じるため、特に春や秋は羽織るものを用意しておくと安心です。

    最新コスメ探し in チェジュ:自然の恵みを肌に届ける

    チェジュ島は、豊かな自然が育んだコスメの宝庫でもあります。特に有名なのが「innisfree(イニスフリー)」。西海岸エリアにある「イニスフリー・チェジュハウス」は、単なるコスメショップに留まらず、チェジュの自然を五感で楽しめる特別なスポットです。

    広大な緑茶畑に囲まれた店舗には、チェジュ限定のコスメがずらりと並び、可愛らしいパッケージはお土産にもぴったりです。ここでの一番の楽しみは「天然石鹸作り体験」。チェジュ産の火山灰や緑茶、みかんなどから好みのパウダーを選び、自分だけのオリジナル石鹸を作れます。予約不要で気軽に参加できるため、旅の思い出作りにも最適です。

    また、チェジュのドラッグストア「オリーブヤング」などを訪れると、チェジュ産のツバキやビジャ(カヤ)、タンジェリンなどこの島ならではの成分を使ったシートマスクやスキンケア製品が多く見つかります。自然の恵みたっぷりのコスメは、旅の疲れた肌をやさしくケアしてくれるでしょう。私も自分用とお土産用に思わずたくさん買い込んでしまいました。

    推し活の聖地巡礼!あのMVのロケ地へ

    さあ、ここからが私の旅のクライマックス!K-POPファンとしてチェジュ島に来た以上、絶対に外せないのが「聖地巡礼」です。数多くのアイドルがミュージックビデオの撮影や写真集のロケで訪れた場所は、ファンにとって特別な意味を持つパワースポット。キムさんに「これから推しに会いに行きます!」と宣言し、すっかりオタクスイッチが入った私は憧れの地を満喫します。

    カメリアヒル:推しと同じ空気を感じる幸せ

    「沙耶さんの推しへの愛は、キムチと同じだね。時間が経つほど発酵して、より深く、より複雑な味わいになる……本当に尊いよ」とキムさんの意外な共感を得ながら、最初に訪れたのは「カメリアヒル」。名前の通り、冬には世界各地から集まった椿が見事に咲き誇る植物園ですが、その魅力はそれだけに留まりません。初夏には紫陽花、秋にはすすきと、四季折々の花々がおもてなししてくれます。

    ここは、SEVENTEENのメンバーが写真集の撮影で訪れたり、少女時代のユナが出演したCMのロケ地になったりと、まさに聖地中の聖地。園内には数多くのフォトスポットがあり、どこで写真を撮っても絵になります。私の目標はただひとつ、「推しが立っていたまさにその場所で、同じポーズの写真を撮ること」。園内の地図とスマホに保存しておいた推しの写真を何度も見比べながら、完璧なアングルを探し続けます。少し恥ずかしい気持ちもありますが、これこそがオタ活の醍醐味。キムさんは「なるほど、これが『推しキムチ』か……」と納得したように頷いていました。

    園内はかなり広いため、歩きやすい靴が必須。季節によっては虫も多いので、虫よけスプレーがあると快適に散策できます。入場チケットはオンラインで事前購入すると割引になる場合があるので、チェックしておくのがおすすめです。

    サリョニの森:神秘的な森で推しの息吹を感じる

    続いて訪れたのは、まるでファンタジー映画のセットのような「サリョニの森」。天にまっすぐ伸びる杉の木々が立ち並び、木漏れ日が煌めく光景は、歩くだけで心が浄化されるような心地よさを与えてくれます。その神秘的な空気感から、多くのアイドルのコンセプト写真やミュージックビデオの撮影地に選ばれてきました。特にTWICEのMVでメンバーが森の中を歩くシーンはここで撮影されています。

    ひんやりと澄んだ空気の中、土の香りや木の匂いを感じながらゆったり歩く時間は最高の癒し。キムさんも「この森の澄んだ空気は、最高の水キムチを作るための水と同じくらい貴重だ」と、珍しく真剣な顔を見せていました。

    サリョニの森にはいくつかの散策コースがありますが、入口から少し歩くだけでも充分に神秘的な雰囲気を味わえます。道は整備されていますが、雨上がりなどはぬかるむこともあるため、汚れてもいいスニーカーが安心です。公共交通機関の便はあまりよくないので、タクシーをチャーターするかレンタカー利用が現実的でしょう。推しと同じ空気を吸っていると思うだけで、一歩一歩が特別に感じられました。

    隠れたロケ地を探す!ファン魂が試されるスポット

    有名な観光地だけでなく、ファンだからこそ知っているマニアックな場所を巡るのも聖地巡礼の醍醐味です。SNSで「あのMVの背景に映っていた廃墟カフェはここかも?」と噂されるスポットや、アイドルがプライベートで訪れたとされる隠れ家的なお店など、情報を頼りに探すのはまるで宝探しのよう。

    こうした場所は観光地化されていないことが多く、公共交通機関ではアクセスしにくい場合もめずらしくありません。そんな時に頼もしいのが「タクシーチャーター」です。訪れたい場所のリストと住所(できれば韓国語表記)を運転手に見せれば、効率よく回ってくれます。料金は時間制で、事前に交渉するのが一般的。多少割高にはなりますが、時間を有効に使いたい、さらにマニアックなスポットへ行きたい場合には非常に便利な方法です。

    私は、あるボーイズグループが撮影に使ったとされる海沿いの小さな廃墟を目指しました。実際に訪れたのはただの廃墟でしたが、推しがここにいたというだけで胸が熱くなりました。キムさんは「ここはキムチを熟成させるには日当たりが良すぎるかも……」と、相変わらず独特な視点で評価していました。ファンにしか分からない価値を共有できないのは少し残念ですが、それもまた旅の面白い思い出になりました。

    キムさんのキムチ講座!チェジュ島グルメ紀行

    「さあ沙耶さん、お腹は空いてきましたか?チェジュ島の食文化は、言わばキムチ三昧のフルコース。前菜からメイン、デザートに至るまで、すべてがキムチと素晴らしいハーモニーを奏でていますよ!」 キムさんの目はこれまでにないほど輝いています。聖地巡礼でお腹を空かせた私にとって、彼の美食案内はまさにありがたい存在です。キムチ愛に溢れるガイドの真価が、今ここで存分に発揮されるのです。

    黒豚(フッテジ)焼肉:最強の相棒はミョルチジョッ

    チェジュ島を訪れたら必ず味わいたいのが「黒豚(フッテジ)」です。済州の黒豚は一般的な豚肉に比べて肉質がしっかりしており、噛むほどに旨味と甘みがじわりと溢れ出すのが特徴。厚切りにされたオギョプサル(五枚肉)は、皮付きのまま焼くことで表面はカリッと香ばしく、中はジューシーで最高の食感を楽しめます。

    キムさんが案内してくれたのは、観光客で賑わう有名店ではなく、地元の人々で賑わう路地裏の小さなお店。煙が充満する店内で、キムさんが焼き方のポイントを伝授してくれました。 「コツは何度も裏返さないこと。片面がキツネ色になるまでじっと待つんだ。これが、肉の旨味をしっかり閉じ込めるキムチ漬けの極意だよ!」

    そして、チェジュの黒豚焼肉に欠かせないのが「ミョルチジョッ」というイワシの塩辛をじっくり煮詰めたタレ。熱々の鉄板の上でぐつぐつ煮られたこのタレに、焼きたての黒豚を浸して口に運ぶと…もう言葉を失います。濃厚な塩辛の味わいが、黒豚の脂の甘みを最大限に引き立てるのです。もちろん、サンチュに焼いたキムチやニンニク、ネギの和え物を包んで食べるのも格別。キムさんは「このミョルチジョッの発酵具合は素晴らしい…我が家のキムチにも通じる味だ」と満足そうでした。

    海鮮料理の饗宴:海の恵みを余すところなく楽しむ

    四方を海に囲まれたチェジュ島は、新鮮な海産物の宝庫です。特にアワビと太刀魚(カルチ)は、ぜひ味わいたい名物です。

    朝食におすすめなのが、滋味深い「アワビ粥(チョンボッチュク)」。新鮮なアワビの肝を一緒に炊き込むことで、粥は美しい緑色に染まり、磯の香りと濃厚なコクが口いっぱいに広がります。旅で疲れた胃に優しく染み入る、まさに癒しの一品です。

    ランチやディナーには、海の幸たっぷりの「ヘムルタン(海鮮鍋)」がおすすめ。エビやカニ、貝類、タコが豪快に詰まった鍋は、見た目も迫力満点です。魚介の旨味が溶け込んだピリ辛スープは、一度味わうと病みつきになる美味しさ。キムさんは「ここに我が家秘伝の3年熟成キムチを加えれば、まさに宇宙が誕生する」と豪語していましたが、お店の方に丁重に断られていました。

    さらに、チェジュ名物の太刀魚料理も忘れてはなりません。塩焼き(カルチグイ)も絶品ですが、特におすすめなのが甘辛いタレで煮込んだ「カルチジョリム」。ふわふわの白身に、大根やジャガイモまで染み込んだ旨辛いタレが絡みつき、ご飯が何杯でも進みます。

    最新のグルメ情報や店舗の所在地は、チェジュ観光公社公式サイトで確認するのが確実です。日本語対応もしているので、旅の計画時にぜひご活用ください。

    B級グルメとスイーツ:食べ歩きも旅を彩る楽しみ

    メインディッシュだけでなく、気軽に楽しめるB級グルメやスイーツもチェジュ島の魅力の一つです。島の中心部に位置する「東門(トンムン)市場」は、まさに食べ歩きの楽園。夜には「夜市」が開かれて、一層賑わいます。

    黒豚の串焼きやコロッケ、新鮮な海産物の天ぷらなど、食欲を刺激する屋台がずらり並びます。また、チェジュならではのスイーツも見逃せません。特産のハルラボン(デコポン)やみかんを丸ごと使ったフレッシュジュースは、歩き疲れた体に染みわたる美味しさ。トルハルバン(石のおじいさん)を模した可愛らしい「ハルバンパン」や、牛島(ウド)産ピーナッツを使ったアイスクリームも人気を博しています。

    キムさんは市場で様々なキムチを試食しながら、「このカクテキはまだ若いが、これからの伸びしろを感じる」などと一人で評価を始めてしまいました。彼の食、特にキムチへの探求心には、もはや尊敬の念すら抱かざるを得ません。市場では現金しか使えない店も多いので、小額のウォンを用意しておくとスムーズに買い物が楽しめます。

    旅のTIPS&トラブルシューティング

    楽しい旅をより充実したものにするためには、事前準備と非常時に備えた心構えが非常に重要です。ここでは、私が実際にチェジュ島を訪れて感じた、快適に滞在するための実践的な情報と、万一のトラブル対応についてご紹介します。

    チェジュ島の気候と適した服装

    「三多島(サムダド)」とも呼ばれるチェジュ島は、「石、風、女性が多い島」として知られています。この名称の通り、年間を通じて風が強いのが特徴です。特に海沿いのエリアでは、実際の気温よりも体感温度がかなり低く感じられることがよくあります。

    • 春(3月〜5月)

    穏やかな気候ですが、朝晩の寒暖差が大きいため注意が必要です。日中は暖かくても風が吹くと肌寒く感じるため、薄手のニットやカーディガンに加えて、防風性のあるウインドブレーカーなどの羽織りものがあると重宝します。

    • 夏(6月〜8月)

    日本の夏と同様、高温多湿となります。Tシャツとショートパンツなどの軽装が適していますが、強い日差し対策として帽子、サングラス、日焼け止めは必須です。また、屋内の冷房が強い場合も多いため、薄手の羽織りものがあると安心です。梅雨の時期(6月下旬〜7月)には雨具も忘れずに携帯しましょう。

    • 秋(9月〜11月)

    空気が澄み、一年で最も過ごしやすい時期です。日中は長袖のシャツ一枚で快適ですが、朝晩は冷え込むためジャケットやパーカーなど調整しやすい服装が望ましいです。

    • 冬(12月〜2月)

    ソウルほど寒くはありませんが、氷点下になる日もあり雪が降ることもあります。海風が強く体温を奪うため、ダウンジャケットやコートに加え、マフラー、手袋、ニット帽などの防寒アイテムをしっかり用意して臨みましょう。

    旅を支える通信環境の準備

    スマートフォンは旅の必需品となっており、地図や翻訳アプリ、飲食店の検索、SNSチェックなどに欠かせません。快適に利用するため、安定した通信環境を確保することが最優先です。

    • Wi-Fiルーターレンタル

    複数人での旅行やPCなど複数デバイスの接続に便利です。日本の空港で受け取り・返却ができるので手続きが簡単ですが、持ち歩く必要があり充電管理も気にかけなければなりません。

    • SIMカード

    自身のスマートフォンに現地SIMを挿入する方法で、ルーターを持ち歩く必要がないため身軽に行動できます。韓国の空港やネットで事前に購入し日本の自宅へ配送してもらうことも可能です。SIMフリー端末かどうかの確認が必要です。

    • eSIM

    物理的なカード不要で、QRコードを読み取るだけで設定が完了する最新の方法です。カード紛失の心配がなく、日本で使用しているSIMをそのまま維持できるため非常に便利です。ただし対応機種が限られているため、使用予定のスマホがeSIMに対応しているか事前に調べておきましょう。私自身は今回eSIMを使用し、設定も簡単で快適に利用できました。

    知っておくと役立つお金のこと

    韓国の通貨はウォン(₩)です。どこで両替するのが最もお得か気になりますよね。

    一般的に日本の空港での両替はレートがあまり良くないとされています。ソウルの明洞にある民間の両替所が最も良いレートですが、チェジュ島では選択肢が限られます。チェジュ国際空港内の銀行でも両替可能ですが、市内の銀行の方がわずかにレートが良い場合があります。

    私のおすすめは、必要な分だけATMで海外キャッシングする方法です。クレジットカードのキャッシング機能を使えば、現地ATMからウォンを引き出せ、両替所より手数料が抑えられることが多く、大金を持ち歩かなくて済むので安全面でも安心です。

    チェジュ島ではほとんどのレストランやカフェ、ショップでクレジットカードが使えます。しかし、東門市場などの市場や小規模なお店、タクシーでは現金のみの場合もあるため、一定額の現金を用意しておくと安心です。

    万一のトラブルに備えよう

    楽しい旅でも予期しないトラブルは起こる可能性があります。パスポートの紛失や体調不良など、緊急時に備えておくことが大切です。

    • パスポート紛失時の対応

    パスポートを紛失・盗難にあった場合、まず最寄りの警察署で紛失・盗難証明書を発行してもらいましょう。その後、在済州日本国総領事館に連絡し、再発行の手続きについて指示を受けてください。パスポートのコピーや写真があると、手続きがスムーズになります。

    • 急な体調不良やケガ

    慣れない土地で体調を崩すこともあります。ホテルのフロントに相談すれば、近くの病院を紹介してもらえます。海外旅行保険には必ず加入し、キャッシュレス診療に対応した保険だと高額な医療費の支払い不要で安心です。

    • 緊急連絡先

    警察は「112」、消防・救急は「119」です。韓国共通の番号なので覚えておくと安心です。

    トラブルに遭わないことが一番ですが、備えがあれば慌てずに済みます。これらのポイントを心に留めておくだけでも、旅の安心感が違ってくるでしょう。

    チェジュ島の風が、明日への活力をくれる

    キムチ愛に溢れるガイド、キムさんと巡った私のチェジュ島の旅はいかがでしたか。彼のキムチに対するこだわりや哲学には共感できない部分もありましたが、その真摯な想いがチェジュ島の豊かな自然や食文化への深い敬意に繋がっていることを、旅の終わりには感じられるようになりました。

    エメラルドグリーンの海を見ながらゆったり過ごしたカフェの時間。息を切らして登り切った城山日出峰の頂上からの絶景。推しと同じ場所に立った瞬間の胸の高鳴り。そして、最高級の黒豚とキムチが織りなす至福の味わい。チェジュ島でのひとつひとつの体験が、日頃の仕事で少し乾いていた私の心に静かに潤いをもたらしてくれました。

    ソウルのように最新のファッションやコスメが溢れているわけではありませんし、夜遅くまでネオンが輝く眠らない街でもありません。しかし、チェジュ島には都会の喧騒では決して味わえない、特別な魅力があります。それは、雄大な自然に包まれながら自分自身と向き合う時間であり、島の恩恵を五感で存分に感じる喜びであり、穏やかに流れる時間のなかで心を整える「癒し」の力です。

    帰りの飛行機の窓から小さくなっていくチェジュ島を眺めていると、キムさんの言葉が頭に浮かびました。 「良いキムチはまた食べたくなるでしょう?チェジュ島も同じ。一度その味を知ったら、きっとまた戻りたくなるんです」

    その言葉通りです、キムさん。私はもう、次のチェジュ旅行の計画を立て始めています。 もしあなたが日常に少し疲れを感じたり、新しい刺激を求めているなら、次の休暇はチェジュ島の優しい風に吹かれてみませんか?きっとそこには、あなたの明日をほんの少し照らしてくれる、特別な時間が待っていることでしょう。

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    この記事を書いたトラベルライター

    K-POPオタク歴10年の会社員。月イチで韓国に渡り、推しのMVロケ地や最新カフェを巡ってます!ソウルの裏スポットからおすすめコスメまで、全力で紹介中。

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