抜けるような青い空、どこまでも続くエメラルドグリーンの海、そして島全体を包み込む、あたたかで穏やかな空気。沖縄は、訪れるすべての人々を無条件に受け入れてくれる、まさに地上の楽園です。日々の喧騒から離れ、大切なパートナーと、あるいは自分自身と向き合う特別な時間を過ごしたい。そう考えたとき、この島の名前が浮かぶのは自然なことかもしれません。
しかし、旅の質を大きく左右するのが「宿」の存在。特に、私たちLGBTQ+のコミュニティにとって、ホテル選びは時に慎重さを要する課題となります。心からリラックスできるはずの空間で、些細な視線や言葉に心を曇らせるような経験は、誰しも避けたいものでしょう。
この記事では、世界中を飛び回り、数多のホテルに滞在してきた私が、プロの視点から自信を持っておすすめする沖縄の「ゲイフレンドリーホテル」を徹底的にご紹介します。単に宿泊を拒否されない、というレベルではありません。スタッフ一人ひとりが多様性を理解し、すべてのゲストを心から歓迎してくれる。そんな、真の意味で「フレンドリー」なホテルだけを厳選しました。
那覇のシティリゾートから、恩納村のラグジュアリーヴィラ、そして離島のプライベートな隠れ家まで。あなたの旅のスタイルに寄り添う、最高の滞在先がきっと見つかるはずです。さあ、心解き放つ、沖縄への旅の扉を開きましょう。
そもそも「ゲイフレンドリー」って何だろう?

本題に入る前に、少しだけ言葉の定義について触れておきましょう。「ゲイフレンドリー」や「LGBTQ+フレンドリー」という言葉を耳にする機会は増えましたが、その本質は何でしょうか。
それは、性的指向や性自認に関わらず、すべての人が顧客として、そして一人の人間として尊重される環境を指します。具体的には、以下のような要素が挙げられます。
- 差別のないポリシー: 企業として、性的指向などによる差別を明確に禁止し、全従業員に周知していること。
- スタッフへの教育: ダイバーシティ&インクルージョンに関する研修が実施され、スタッフがLGBTQ+に関する正しい知識と理解を持っていること。同性カップルのチェックインに動じることなく、自然な対応ができる。
- 歓迎の可視化: 公式サイトや予約サイトで、LGBTQ+コミュニティを歓迎するメッセージを表明していること。レインボーフラッグの掲示や、関連団体への加盟もその一つです。
- プライバシーへの配慮: チェックインの際に、関係性を詮索するような質問をしない。呼称に配慮するなど、個人のプライバシーを尊重する姿勢があること。
- 実質的なサービスの提供: 同性カップルがダブルベッドの部屋を当たり前に利用できること。ウェディングやアニバーサリープランが、同性カップルにも平等に提供されること。
単に「泊まれる」だけでは不十分です。そこにあるべきは、不安やためらいを感じることなく、心から「歓迎されている」と感じられる温かいホスピタリティ。この記事で紹介するホテルは、こうした基準を高いレベルで満たしている場所ばかりです。国際的なホテルチェーンであれば、グローバル基準のダイバーシティポリシーが適用されている場合が多く、安心して滞在できる指標の一つになります。また、IGLTA(国際ゲイ&レズビアン旅行協会)のような団体に加盟しているホテルは、積極的にコミュニティを受け入れる姿勢の表れと言えるでしょう。
【那覇エリア】利便性と洗練が融合するアーバンリゾート

沖縄の玄関口であり、文化と商業の中心地である那覇。国際通りでのショッピングや、首里城跡の歴史散策、そして夜は桜坂のディープなバー巡りも楽しめます。空港からのアクセスも良く、アクティブに過ごしたい方に最適なエリアです。
ハイアットリージェンシー 那覇 沖縄
国際通りの喧騒を眼下に望む、大人のためのサンクチュアリ
那覇の中心、国際通りからほど近い場所にありながら、一歩足を踏み入れると驚くほどの静寂と洗練された空間が広がるのが「ハイアットリージェンシー 那覇 沖縄」です。グローバルブランドであるハイアットは、長年にわたりダイバーシティ&インクルージョンを推進してきた企業。その理念は、ここ沖縄のホテルにも深く根付いています。
なぜフレンドリーと言えるのか?
ハイアットグループは、企業の社会的責任としてLGBTQ+の平等に向けた取り組みを世界中で展開しており、その姿勢はスタッフ一人ひとりのホスピタリティに表れています。同性カップルで訪れた際も、ごく自然に、そしてプロフェッショナルに対応してくれる安心感は格別です。特別なリクエストをしなくとも、当たり前のようにダブルベッドの部屋を案内してくれる。こうした細やかな配慮が、滞在の質を大きく向上させます。記念日での利用を伝えれば、心からの祝福と共に、素敵なサプライズを用意してくれることもあるでしょう。グローバル基準のトレーニングを受けたスタッフによる、偏見のないサービス。これこそが、このホテルを推奨する最大の理由です。
ホテルの魅力と特徴
客室は、琉球文化のエッセンスをモダンに昇華させたデザイン。落ち着いた色調でまとめられ、旅の疲れを優しく癒してくれます。私が特におすすめしたいのは、高層階のクラブフロア。専用ラウンジでは、朝食からカクテルタイムまで、時間帯ごとに異なるフードプレゼンテーションを楽しめます。夕暮れ時、那覇の街並みがオレンジ色に染まるのを眺めながら、パートナーとグラスを傾ける時間は、何物にも代えがたい思い出になるはずです。 屋外プールは、シティホテルとは思えないほど開放的。プールサイドでカクテルを片手に読書をしたり、都会のオアシスで贅沢なひとときを過ごせます。ビジネスでの利用も多いホテルだけあり、Wi-Fi環境やワークスペースも充実。ワーケーションの拠点としても申し分ありません。
周辺情報
国際通りまで徒歩約3分という立地は、那覇を満喫する上で最高のロケーション。やちむん(沖縄の陶器)通りを散策したり、第一牧志公設市場で沖縄ならではの食材に触れたりするのも楽しいでしょう。また、沖縄のゲイカルチャーの中心地である桜坂エリアも徒歩圏内。夜、少し飲みに出かけたいと思った時に、気軽に足を運べるのは大きな魅力です。
ホテル コレクティブ
国際通りの新たなランドマークで、最上級の寛ぎを
国際通りの中心に位置し、圧倒的な存在感を放つ「ホテル コレクティブ」。2020年に開業したこのホテルは、ラグジュアリーでありながら、どこか温かみのある雰囲気が特徴です。国際通りに面していながら、館内は喧騒が嘘のような静けさに包まれています。
なぜフレンドリーと言えるのか?
ホテル コレクティブは、公式サイトで明確に「ダイバーシティ&インクルージョン」を謳い、すべてのゲストを歓迎する姿勢を示しています。新しいホテルだからこそ、現代的な価値観が設計段階からサービスポリシーに至るまで反映されているのを感じます。実際に、スタッフの対応は非常にスマートで、ゲストの属性を問わず、一人ひとりに寄り添った丁寧な接客を徹底しています。同性カップルのウェディングにも対応しており、そのオープンな姿勢はコミュニティ内でも高く評価されています。
ホテルの魅力と特徴
特筆すべきは、その充実したファシリティ。屋外プールは那覇市内最大級の広さを誇り、プールサイドにはサウナも完備。一日中ホテルでのんびりと過ごす「ホテルステイケーション」にも最適です。また、本格的なフィットネスジムや、中国の伝統的な手法を取り入れたスパもあり、心身ともにリフレッシュできます。 客室は全室30平米以上とゆとりある設計で、バスルームは洗い場付き。大きなバスタブにゆっくりと浸かれば、旅の疲れも吹き飛ぶでしょう。レストランの選択肢も豊富で、本格的な中国料理から、沖縄の食材を活かしたオールデイダイニングまで、その日の気分に合わせて選べます。特に、最上階にあるバー・ラウンジ「ディスティラリー」からの夜景は圧巻の一言。大切な人と特別な夜を過ごすのに、これ以上ない舞台です。
周辺情報
ホテルの目の前が国際通り。ショッピングやグルメには事欠きません。少し足を延せば、Tギャラリア 沖縄 by DFS(免税店)もあり、ゆいレールの駅も近いので、那覇市内の移動もスムーズ。レンタカーを借りずとも、十分に那覇観光を楽しめる利便性の高さが魅力です。
【中部エリア】リゾート感と異国情緒が交差する場所

東シナ海に面した西海岸沿いに、多くの大型リゾートホテルが立ち並ぶ中部エリア。恩納村の美しいビーチや、異国情緒あふれる北谷(ちゃたん)のアメリカンビレッジなど、沖縄らしいリゾート気分を満喫できるエリアです。
ヒルトン沖縄北谷リゾート
アクティブな休日を約束する、海辺のエンターテインメントリゾート
那覇空港から車で約45分。美浜アメリカンビレッジに隣接し、ショッピングやグルメ、エンターテインメントを存分に楽しめるのが「ヒルトン沖縄北谷リゾート」です。ヒルトンもまた、LGBTQ+の権利を長年サポートしてきたグローバル企業。その姿勢は世界中のヒルトンホテルで一貫しています。
なぜフレンドリーと言えるのか?
ヒルトンは、企業ポリシーとして性的指向や性自認による差別を明確に禁じています。世界共通のトレーニングを受けたスタッフは、多様なバックグラウンドを持つゲストへの対応に慣れており、そのサービスは非常にスムーズかつ自然体です。特に北谷という土地柄、米軍関係者をはじめとする多くの外国人が行き交うため、オープンでリベラルな空気が流れています。同性カップルが手をつないで歩いていても、誰も気に留めない。そんな心地よい「普通」が、ここにはあります。那覇市がパートナーシップ宣誓制度を導入するなど、沖縄全体で多様性への理解が進んでいますが、特にこのエリアはその空気を肌で感じられる場所の一つです。
ホテルの魅力と特徴
このホテルの魅力は、何と言ってもその充実したプール施設。沖縄県内最大級の広さを誇るラグーンプールや、ウォータースライダー付きのプールなど、大人も子供も楽しめる空間が広がっています。インフィニティエッジが美しいカスケードプールで、サンセットを眺める時間は格別です。 客室はオーシャンビューが中心で、バルコニーから眺める東シナ海の景色は息をのむ美しさ。特に夕暮れ時は、空と海が刻一刻と色を変えていく壮大なショーを独り占めできます。エグゼクティブラウンジも評価が高く、朝食からカクテルタイムまで、質の高いサービスが提供されます。ビジネスで沖縄を訪れた際の、少し贅沢な週末ステイにも最適です。
周辺情報
隣接するアメリカンビレッジは、カラフルな建物が立ち並び、歩いているだけでワクワクするような場所。個性的なショップやカフェ、レストランが軒を連ね、夜遅くまで賑わっています。海沿いのボードウォークを散歩したり、観覧車から夜景を楽しんだり。ホテルから一歩出れば、そこはもうエンターテインメントの世界です。また、サンセットビーチもすぐそば。美しい夕日を眺めながら、ロマンチックな時間を過ごせます。
ジ・ウザテラス ビーチクラブヴィラズ
究極のプライベート空間。誰にも邪魔されない、二人のための楽園
読谷村(よみたんそん)の美しい海岸線に佇む「ジ・ウザテラス ビーチクラブヴィラズ」。沖縄で数々の高級ホテルを展開するザ・テラスホテルズが手掛けるこのリゾートは、全室プライベートプール付きのヴィラタイプ。究極のプライバシーとラグジュアリーを求めるカップルに、これ以上の選択肢はないかもしれません。
なぜフレンドリーと言えるのか?
ザ・テラスホテルズは、特定のポリシーを大々的に掲げるタイプではありませんが、そのホスピタリティの根底には、すべてのゲストを個人として尊重する、という揺るぎない哲学があります。特にウザテラスは、その構造上、他のゲストと顔を合わせる機会がほとんどありません。チェックインからチェックアウトまで、ヴィラ内で完結させることも可能です。この徹底したプライバシーの確保こそが、人目を気にせず、ありのままの自分で過ごしたいと願う私たちにとって、最高の「フレンドリー」と言えるでしょう。スタッフはゲストのプライベートな時間に最大限配慮し、必要な時にだけ、完璧なサービスを提供してくれます。
ホテルの魅力と特徴
ヴィラの扉を開けた瞬間、目に飛び込んでくるのは、陽光が降り注ぐプライベートプールと、その先に広がる緑豊かなガーデン。リビングルーム、ベッドルーム、そして広々としたバスルームがプールを囲むように配置され、どこにいても開放感を感じられます。好きな時間にプールに飛び込み、プールサイドのデイベッドで微睡む。ルームサービスの朝食を、鳥のさえずりを聞きながらテラスでいただく。そんな、時間に縛られない贅沢な過ごし方がここでは可能です。 敷地内にはレセプションハウスがあり、そこにはファインダイニングやバー、ショップ、フィットネスジムなどが集約されています。特に、サンセットタイムのバーは格別。刻々と表情を変える空を眺めながら味わうオリジナルカクテルは、旅のハイライトになること間違いなしです。
周辺情報
ホテル周辺は、さとうきび畑が広がるのどかな風景。沖縄の原風景に触れることができます。車で少し足を延せば、世界遺産の座喜味城跡や、やちむんの里など、文化的な見どころも豊富です。しかし、このホテルに滞在するなら、あえてどこにも出かけず、ヴィラの中でひたすら何もしない贅沢を味わうことをお勧めします。
【北部エリア】手つかずの自然に抱かれるラグジュアリーステイ

「やんばる」と呼ばれる亜熱帯の森が広がり、世界自然遺産にも登録された沖縄本島北部。手つかずの自然と、世界レベルのラグジュアリーホテルが共存するこのエリアは、日常を忘れ、心身ともにリチャージしたい方に最適です。
ハレクラニ沖縄
「天国にふさわしい館」で過ごす、至福の休日
ハワイで100年以上の歴史を誇る伝説のホテル「ハレクラニ」が、その名を冠することを許した海外初のホテル。恩納村の美しい海岸線に位置し、そのホスピタリティと施設のクオリティは、まさに世界最高峰です。ハレクラニとは、ハワイの言葉で「天国にふさわしい館」。その名の通り、訪れるすべての人にとっての楽園がここにあります。
なぜフレンドリーと言えるのか?
ハレクラニ沖縄は、そのブランドが培ってきた「すべてのお客様を温かくお迎えする」という伝統的なホスピタリティを忠実に受け継いでいます。公式サイトでも多様なウェディングの形を提案しており、もちろん同性カップルのセレモニーにも対応。そのオープンでインクルーシブな姿勢は、すべてのサービスに貫かれています。スタッフはゲスト一人ひとりのニーズを繊細に汲み取り、常に最高の滞在を演出してくれます。記念日の旅行であることを伝えれば、さりげない、しかし心のこもったお祝いをしてくれるでしょう。ここでは、誰もが「特別なお客様」として扱われます。その安心感が、心を解き放つ旅を実現させてくれます。
ホテルの魅力と特徴
全室オーシャンビューの客室は、ハレクラニのテーマカラーである「セブンシェイズオブホワイト(7色の白)」を基調とした、エレガントで落ち着いた空間。窓の外に広がるのは、息をのむほど美しい東シナ海のグラデーションです。 そして、このホテルの象徴とも言えるのが、5つものプール。特に、約150万枚ものモザイクタイルでハレクラニのロゴであるオーキッドを描いたオーキッドプールは、あまりにも有名です。静かに過ごしたい大人のためのクワイエットプールや、天然温泉を利用した温浴施設もあり、気分に合わせて様々な水辺の時間を楽しめます。 食の体験もハレクラニの大きな魅力。ミシュランガイドで星を獲得したイノベーティブ「シルー」をはじめ、オールデイダイニング、ステーキハウス、日本料理と、選択肢は多岐にわたります。どのレストランも、最高の食材とホスピタリティで、忘れられない食体験を約束してくれます。
周辺情報
ホテルが位置するのは、沖縄海岸国定公園内。豊かな自然に囲まれ、静かで落ち着いた環境です。美ら海水族館や古宇利島といった北部の人気観光スポットへのアクセスも良好。ホテルで極上のリゾートライフを楽しみながら、やんばるの自然を満喫する旅の拠点として、これ以上ないロケーションです。
ザ・リッツ・カールトン沖縄
琉球の森に佇む、気品あふれる大人の隠れ家
名護湾を見下ろす高台に位置し、豊かな緑に囲まれた「ザ・リッツ・カールトン沖縄」。ゴルフの名門「かねひで喜瀬カントリークラブ」に隣接し、その佇まいはまさに大人のためのサンクチュアリです。沖縄の伝統的な「城(グスク)」をイメージしたという建築は、周囲の自然と見事に調和し、気品と風格を漂わせています。
なぜフレンドリーと言えるのか?
マリオット・インターナショナル・グループの一員であるザ・リッツ・カールトンは、ダイバーシティとインクルージョンを企業のコアバリューとして掲げています。公式サイトでも、LGBTQ+コミュニティを含むすべての人々を歓迎する姿勢を明確にしています。その理念は「紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です」という有名なモットーにも表れており、スタッフ一人ひとりがプロフェッショナルとしての誇りを持ち、すべてのゲストに敬意をもって接します。パーソナルで、かつ控えめなサービスは、プライベートな時間を大切にしたいカップルにとって、この上ない心地よさを提供してくれます。
ホテルの魅力と特徴
客室からは、豊かな緑のゴルフコースとその先に広がる名護湾の青い海を望むことができます。広々としたバルコニーのデイベッドに寝そべり、鳥の声に耳を傾けていると、時間が経つのを忘れてしまうほど。インテリアは、沖縄の自然や文化からインスピレーションを得た、シックで落ち着いたデザイン。上質なリネンやアメニティが、極上の眠りと寛ぎを約束します。 このホテルのハイライトの一つが、森の中に溶け込むようにデザインされたスパ。沖縄の自然の恵みをふんだんに使用したトリートメントは、心身を深いリラクゼーションへと導きます。特に、屋外のジェットバスからの眺めは格別です。 また、沖縄の食文化を再解釈したイタリアン「ちゅらぬうじ」や、鉄板焼、沖縄料理など、食のレベルも非常に高い。ザ・ロビーラウンジで提供されるアフタヌーンティーは、その美しさと美味しさで、多くの人々を魅了しています。
周辺情報
沖縄本島北部の中心、名護市に位置しているため、やんばるエリアの観光拠点として非常に便利です。美ら海水族館へも車で約30分。ホテルの周辺は静かな環境ですが、少し車を走らせれば名護市街地に出られ、ローカルな沖縄そばの店などを探す楽しみもあります。自然の中で静かに過ごしたい、でも観光の利便性も捨てがたい、という方に最適なホテルです。
ホテル選びで失敗しないためのチェックポイント

素晴らしいホテルはたくさんありますが、自分たちにとって本当に心地よい場所を見つけるためには、いくつかのポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 公式サイトのポリシーを確認する
多くのグローバルホテルチェーンや意識の高いホテルは、公式サイトの企業情報やCSR(企業の社会的責任)のページに、ダイバーシティ&インクルージョンに関するポリシーを掲載しています。こうした記述があるかどうかは、ホテル全体の姿勢を知る上での重要な手がかりになります。
- 国際的な認証や加盟団体を参考にする
前述したIGLTA(国際ゲイ&レズビアン旅行協会)に加盟しているホテルは、積極的にLGBTQ+旅行者を歓迎する意思表示をしています。また、企業のダイバーシティへの取り組みを評価する指標(例えば、ヒューマン・ライツ・キャンペーン財団の企業平等指数など)で高評価を得ているホテルグループを選ぶのも一つの方法です。
- 予約サイトの口コミを賢く読む
「ゲイカップル」「同性」などのキーワードで口コミを検索してみるのも有効です。実際に宿泊した人々のリアルな声は、非常に参考になります。ただし、個人の主観も大きいので、複数のレビューを読んで総合的に判断することが大切です。
- 直接ホテルに問い合わせてみる
もし不安な点があれば、予約前にホテルに直接メールや電話で問い合わせてみるのも良いでしょう。例えば、「パートナーとの記念日旅行で、ダブルベッドの部屋を希望していますが可能ですか?」といった形で、自然に確認することができます。その際の対応の仕方(丁寧さ、受容的な態度など)で、ホテルの姿勢を感じ取ることができます。
沖縄のLGBTQ+シーンとカルチャー

安心して滞在できるホテルが見つかったら、次は街へ出てみましょう。沖縄、特に那覇市には、小規模ながらも温かいコミュニティが存在します。
中心となるのは、那覇市の「桜坂」周辺エリア。ここは昔ながらの歓楽街ですが、その一角にゲイバーやミックスバーが点在しています。規模は東京や大阪ほど大きくありませんが、その分、アットホームで旅行者も温かく迎え入れてくれる店が多いのが特徴です。勇気を出して一軒の扉を開ければ、地元の人々や他の旅行者との思いがけない出会いがあるかもしれません。
また、近年では沖縄でもプライドパレードなどのイベントが開催されるようになり、地域社会における可視性も高まっています。沖縄の持つ「チャンプルー(ごちゃまぜ)」文化は、多様性を受け入れる素地となっており、全体的にオープンでフレンドリーな雰囲気が流れています。ホテルでの滞在だけでなく、こうしたローカルなカルチャーに触れてみるのも、旅の醍醐味ではないでしょうか。
旅のプロが教える、ワンランク上の沖縄ステイ

最後に、沖縄での滞在をさらに特別なものにするための、いくつかのヒントをお伝えします。
- レンタカーは少し贅沢に
沖縄本島は、公共交通機関だけでは回りきれない場所も多く、レンタカーは必須アイテムです。せっかくの休日、少しだけ予算を上げて、オープンカーや上質なセダンを選んでみてはいかがでしょうか。海岸線を走るドライブは、それ自体が最高のアクティビティになります。潮風を感じながら、好きな音楽をかけて走る時間は、きっと忘れられない思い出になるはずです。
- ヴィラやカバナを有効活用する
今回ご紹介したようなラグジュアリーホテルには、プライベートな空間で過ごせるオプションが用意されていることが多いです。プライベートプール付きのヴィラはもちろん、プールサイドのカバナ(屋根付きの休憩スペース)をレンタルするのもおすすめです。シャンパンやフルーツを楽しみながら、誰にも邪魔されずに二人だけの時間を過ごす。これぞ、大人のリゾートの楽しみ方です。
- 伝統文化に触れる体験をプラスする
美しい海やホテルだけでなく、沖縄の深い文化に触れる体験も旅を豊かにします。読谷村の「やちむんの里」で自分たちだけの器を探したり、琉球ガラスの工房でグラス作りを体験したり。二人で作り上げた作品は、旅の記念として形に残り続けます。
- 地元の市場やスーパーを訪れる
観光客向けの場所だけでなく、地元の人が利用する「ファーマーズマーケット」やスーパーマーケットに足を運んでみるのも面白い体験です。島野菜やトロピカルフルーツ、見たこともないような魚など、沖縄ならではの食材が並びます。ホテルにキッチンが付いている場合は、地元の食材で簡単な料理を作ってみるのも楽しいでしょう。
沖縄という場所は、不思議な力を持っています。その雄大な自然と、人々のおおらかさに触れていると、日々の鎧が一枚一枚はがれていくような感覚を覚えます。
大切な人と過ごす時間、自分自身と向き合う時間。どんな形の旅であれ、沖縄はきっと、あなたの心に温かい光を灯してくれるはずです。この記事が、あなたの最高に「フレンドリー」な沖縄旅行の、確かな一助となることを願ってやみません。









