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映画『国宝』の世界へ、吉沢亮が舞う京都・長崎を巡る旅路

2025年の公開が待たれる、映画『国宝』。吉田修一氏の傑作小説を原作に、主演・吉沢亮さん、監督・李相日さんという豪華布陣で描かれる、歌舞伎の世界に生きた一人の女形の壮絶な人生。その知らせは、映画ファンのみならず、多くの人々の心を高ぶらせました。物語の舞台となるのは、主人公・喜久雄の運命が大きくうねり出す、任侠の世界が色濃く残る長崎、そして芸の道が花開く華やかな京都。スクリーンのなかに広がるであろう息をのむような美しい日本の風景は、私たちを新たな旅へと誘います。

アパレル企業で働きながら、長期休暇のたびに世界の街角を巡っている私、亜美にとっても、この映画は特別なインスピレーションを与えてくれました。ファッションやアートの視点から見ても、日本の伝統芸能である歌舞伎の衣装の絢爛さ、所作の優美さ、そして物語の背景となる街並みの色彩は、まさに美の結晶です。今回は、映画の公開に先駆け、物語の魂が宿るであろう土地を訪ね、喜久雄の歩んだであろう道のりを辿る「聖地巡礼」の旅をご提案します。ただロケ地を巡るだけでなく、その土地の文化に触れ、旅先での時間をより豊かにするためのヒントや、女性一人の旅でも安心な情報も交えながら、映画『国宝』の世界観に深く浸る旅へご案内しましょう。さあ、あなただけの物語を見つけに、時空を超えた旅を始めませんか。

京都の旅をさらに深めるなら、嵐山で魂を揺さぶる一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

目次

映画『国宝』とは? – 吉田修一が描く芸の道

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映画の旅に出る前に、まずはその核となる物語に触れておきましょう。映画『国宝』は、芥川賞受賞作家・吉田修一さんが15年の歳月を費やして生み出した大作小説を原作としています。物語は戦後間もない長崎を舞台に、任侠の家に生まれた少年・喜久雄が、その類まれな美貌と才能を見いだされ、歌舞伎の世界に足を踏み入れるところから幕を開けます。後ろ盾や血筋に恵まれない彼が、芸の道一本に精進し、激しいライバル争いや禁断の恋、そして自身の出自との葛藤を乗り越え、やがて人間国宝にまで上り詰めるという、まさに波瀾に満ちた一代記です。

この壮大な物語の中心人物であり立役の名女形・喜久雄を演じるのは、現在もっとも輝きを放つ俳優の一人、吉沢亮さんです。彼の圧倒的な美貌と役に入り込むかのような卓越した演技力は、既に多くの観客を魅了していますが、今回は1年以上にわたり歌舞伎の稽古に打ち込んだそうです。彼がスクリーン上でどんな舞を繰り広げるのか、期待がますます高まります。監督を務めるのは、『フラガール』『悪人』『怒り』といった、人間の内面を深く抉り出す名作で知られる李相日監督。吉田修一作品とのタッグは『悪人』『怒り』に次いで3度目となり、その相性の良さは折り紙付きです。原作の持つ重厚で深遠な人間ドラマと、華やかな歌舞伎の世界がどのように映像化されるのか、私たちの目にどんな美しさを映し出すのか、非常に楽しみです。

物語の魅力は主人公・喜久雄の歩みだけに留まりません。彼の周囲にいる個性豊かな登場人物たち、師匠やライバル、そして彼を愛した女性たちとの人間関係が複雑に絡み合い、物語に深い奥行きを与えています。芸にすべてを捧げる覚悟、嫉妬と憧れが入り交じるライバルとの関係、舞台上だけに許される男と女の垣根を越えた愛の表現。これらのテーマは、歌舞伎という特殊な世界を描きながらも、現代を生きる私たちの胸に強く響く普遍的な問いを投げかけてくれるのです。

聖地巡礼の心得 – 旅の準備とマナー

映画の世界に浸る旅は、計画の段階からすでに始まっています。期待に胸を膨らませながら準備を進める時間も、旅の楽しみの一部と言えるでしょう。ここでは、快適かつ思い出に残る聖地巡礼を実現するためのちょっとした心構えと、具体的な準備についてご紹介します。特に歴史ある街並みや格式の高い劇場を訪れる際には、知っておくべきマナーもありますので、ぜひ参考にしてください。

準備と持ち物リスト

聖地巡礼の旅は、主に街歩きが中心となります。とくに長崎や京都では石畳や坂道が多いため、まず何よりも「歩きやすい靴」を用意することが大切です。オシャレを優先したいお気持ちも理解できますが、足が痛くなってしまってはせっかくの旅も台無しです。スニーカーやクッション性の高いフラットシューズが特におすすめです。

持ち物リストも確認しておきましょう。

  • 履き慣れた靴: これが最も重要です。新品の靴は靴擦れの原因となることがあるため注意が必要です。
  • カメラ: スマホでも十分ですが、こだわりの一枚を撮りたい方はぜひ持参を。美しい街並みや建物の細部を記録に残しましょう。
  • モバイルバッテリー: 地図アプリの使用や調べ物でスマホの充電は予想以上に減るため、必須アイテムです。
  • 現金: 京都の老舗や個人商店では今も現金のみ対応の店が少なくありません。少し多めに持っておくと安心です。
  • エコバッグ: お土産やちょっとした荷物を入れるのに便利です。折りたたみ可能な軽量タイプをバッグに入れておくと良いでしょう。
  • 御朱印帳: 寺社仏閣を巡る計画があるならぜひ。喜久雄が芸能の上達を祈願したかもしれない神社を訪れるのも素敵ですね。
  • 羽織りもの: 劇場や美術館、カフェなど屋内は冷房が効いている場合が多く、季節の変わり目や朝晩の気温差にも対応できるカーディガンやストールが一枚あると重宝します。

旅先でのファッション – TPOを意識して

私はアパレル勤務の経験から、旅のファッションも重要な要素と考えています。訪れる場所への敬意を込め、その場の雰囲気に溶け込むような装いを心がけることで、旅がいっそう豊かなものになります。特に歌舞伎鑑賞を予定している場合は、少しドレスコードを意識すると良いでしょう。

厳格なルールはないものの、ジーンズやTシャツなどカジュアルすぎる服装よりは、スマートカジュアルがおすすめです。男性ならジャケット、女性ならワンピースやブラウスとスカートの組み合わせが、場の雰囲気を壊さず、気分も高めてくれます。着物や浴衣で観劇するのも、非日常の特別感が味わえて素晴らしい体験になります。ただし、鑑賞の妨げになるような大きな髪型やキラキラ光るアクセサリー、強い香りの香水は控えるのがマナーです。

情報収集は念入りに

旅を円滑に進めるためには、事前の情報収集が欠かせません。訪れたい場所の開館時間や休館日、交通アクセスはもちろん、特にイベントや公演のチケットは早めに手配することが大切です。劇場の公式サイトは、最も信頼性が高く最新の情報を得られる場所です。チケット購入方法や公演スケジュール、鑑賞マナーに至るまで詳細が掲載されているため、出発前には必ずチェックしておきましょう。また、現地の観光案内所も地図やパンフレットだけでなく、地元の人しか知らない穴場スポットの情報を教えてくれることがあるため、積極的に利用したいですね。

物語の始まり、任侠と哀愁の街・長崎へ

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主人公・喜久雄の人生は、坂道と港が特徴の街、長崎で始まります。任侠の家に生まれ、複雑な環境で育った彼の原風景には、この街独特の哀愁と異国情緒が強く映し出されていることでしょう。映画では、戦後の混乱期にある長崎がどのように描かれるのかが非常に見どころです。私たちは現代の長崎の街並みを通じて、喜久雄が過ごしたであろう日々の息遣いを感じる旅へと出かけましょう。

眼鏡橋 – 喜久雄の原風景をたどる

長崎の象徴としてあまりにも有名な「眼鏡橋」。日本で初めてのアーチ式石橋として知られ、水面に映る姿が眼鏡に見えることからその名がつきました。この橋は、喜久雄が幼い頃に駆け回った場所かもしれません。彼の胸中にあったであろう故郷への複雑な想いを感じつつ、中島川のほとりをゆっくり歩いてみましょう。

この橋の周辺は散策にも最適なスポットです。川岸の石段に腰を下ろして流れる川面を眺めていると、時間の流れを忘れてしまうほどです。橋の近くの石垣には、ハート型の石が埋められているというかわいらしい伝説もあり、探してみるのも楽しい時間になります。写真を撮るなら橋の全体像が美しく収まる、少し離れた場所がおすすめです。川面に映る「眼鏡」をきれいに撮るには、風のない穏やかな日を選ぶのがポイントです。

周辺にはレトロな雰囲気のカフェや雑貨店も点在しています。散策の合間に長崎名物のミルクセーキを味わってみるのも良いでしょう。シャリシャリとした食感が特徴の「食べるミルクセーキ」は、歩き疲れた体に優しい甘さが染み渡ります。喜久雄も子どもの頃にこっそり味わったかもしれませんね。

思案橋界隈 – 昭和の残り香とネオン

原作で描かれる任侠の世界の雰囲気を今に伝えるのが、長崎一の歓楽街である「思案橋」界隈です。「行こうか戻ろうか」と人々が迷ったことから名付けられたとされるこの場所は、日が暮れるとネオンがともり、昼間とはまったく異なる顔を見せます。狭い路地にひしめく飲食店やスナックからは、人々の笑い声やカラオケの音が漏れ聞こえ、まるで昭和時代にタイムスリップしたかのような感覚にとらわれます。

映画では、この界隈が喜久雄の生家や彼を取り巻く大人たちのドラマの舞台として描かれるのではないでしょうか。女性が夜に一人で歩く際には注意が必要です。大通り沿いや人通りの多い場所を選ぶのがおすすめです。もし不安なら、昼間に訪れて独特の雰囲気を味わうだけでも十分でしょう。老舗の料亭や地元に愛される小さな居酒屋が軒を連ねるこのエリアは、食の宝庫でもあります。長崎の郷土料理である卓袱(しっぽく)料理を堪能するのも、旅の特別な思い出になるはずです。

長崎のグルメ – 旅の楽しみ

旅行の大きな楽しみの一つは、やはり食べ物です。長崎にはその歴史を反映した独特の食文化が根付いています。聖地巡礼の合間にぜひ味わいたいおすすめのグルメをご紹介します。

  • ちゃんぽん・皿うどん: 長崎グルメの代名詞とも言える料理。たっぷりの野菜と魚介の旨みが溶け込んだスープが特徴のちゃんぽんと、パリパリの細麺にあんかけが絡む皿うどん。どちらも甲乙つけがたい美味しさです。お店によって味付けや具材が異なるため、食べ比べるのも楽しいでしょう。
  • トルコライス: 一皿にピラフ、スパゲッティ、そしてポークカツが乗ったボリューム満点の大人のためのお子様ランチ。名前の由来には諸説ありますが、長崎発祥の洋食の傑作です。
  • カステラ: ポルトガルから伝わった南蛮菓子を日本で独自に発展させた長崎の銘菓。しっとりとした生地に底のザラメの食感が魅力です。お土産の定番ですが、市内のカフェではカステラを使ったオリジナルスイーツも楽しめます。

これらの料理を味わいながら、喜久雄がどのような食事で育ったのかを思い巡らせるのも、聖地巡礼だからこその楽しみ方ではないでしょうか。

芸の道が開花する都・京都

長崎を離れた喜久雄が才能を大いに開花させるのが、まさに京都の地です。日本の伝統文化が色濃く息づくこの都で、彼は歌舞伎役者として厳格な修行を積み重ね、数多くの舞台に立ち続ける中で人間としても成長を遂げていきます。物語の中心となる歌舞伎の世界をリアルに感じるべく、私たちは祇園の街へと足を踏み入れます。

祇園甲部歌舞練場と南座 ― 歌舞伎の聖地

京都の祇園の中心に位置するのが「南座」です。江戸時代から続く日本最古の劇場とされ、「顔見世興行」の開催地としても知られています。喜久雄も、この由緒ある舞台に立つことを夢見て日々稽古を重ねていたことでしょう。桃山様式の華やかで豪奢な建物は、外観を眺めるだけでも圧倒される存在感を誇ります。白地に朱色の文字で記された「南座」の看板や、役者の名前が書かれた「まねき」が掲げられる様子は、まさに歌舞伎の都の象徴と言えます。

せっかく聖地を訪れたのなら、ぜひ実際に歌舞伎鑑賞に挑戦してみてください。歌舞伎は敷居が高いイメージを持たれがちですが、決してそんなことはありません。ここでは、初心者でも安心して楽しめる鑑賞方法を紹介します。

  • チケット購入の方法: 最も簡単なのは、松竹の公式チケットサイト「チケットWeb松竹」を利用することです。公演スケジュールを確認し、座席を選択してオンラインで買えます。その他、各種プレイガイドやコンビニエンスストアの端末でも購入可能です。また、南座の窓口で直接購入することもできます。松竹の公式サイトでは、公演情報のほか劇場の施設案内も詳しく掲載されているため、事前に確認しておくと安心です。
  • 席の選び方: 歌舞伎の座席は1階席、2階席、3階席に分かれています。役者の表情を間近で楽しみたいなら1階席が最適で、舞台全体を見渡したいなら2階席や3階席がおすすめです。さらに、公演によっては「一幕見席(ひとまくみせき)」という、好きな幕だけをリーズナブルに観られる席が設けられることもあります。歌舞伎を気軽に体験してみたい方にぴったりです。
  • 鑑賞マナー: 劇場に入ったらまず、その華やかな雰囲気を味わいましょう。上演中は私語や携帯電話の操作を控えるのがマナーです。飲食は指定された休憩時間以外は控え、拍手は役者の見得が決まった瞬間や幕が閉まる時に送るのが一般的ですが、周囲の様子に合わせれば問題ありません。また、「イヤホンガイド」をレンタルするのもおすすめ。物語のあらすじや役柄、衣装の意味などをリアルタイムで解説してくれ、理解を深められます。
  • トラブル対処: もし購入したチケットを紛失してしまっても、あきらめずに劇場の窓口や購入元に相談してみましょう。購入証明(予約番号や購入時のメールなど)があれば、入場が認められる場合があります。また、天災や出演者の急病で公演中止となった場合、原則としてチケット代金は払い戻されます。払い戻し方法は公式サイト等で案内されるため、落ち着いて確認しましょう。

花見小路通と白川南通 ― 舞妓が行き交う石畳の小路

南座での鑑賞前後には、ぜひ祇園の街を散策してください。特に「花見小路通」や「白川南通」は、石畳の道に紅殻格子の町家が並び、京都らしい風情を存分に味わえるスポットです。タイミングが良ければ、置屋へ向かう舞妓さんや芸妓さんと遭遇できるかもしれません。

ここで一つ、重要なマナーをお伝えします。舞妓さんたちは観光ではなく仕事で歩いているため、その姿は大変美しいものの、無断で写真を撮る、道を塞ぐ、話しかけるといった行動は絶対に避けてください。近年、一部観光客のマナー違反が問題視されています。日本の美しい文化を守るためにも、敬意を持って静かに見送ることが、この街を訪れる者の礼儀です。京都市観光協会のウェブサイトでも観光マナーの啓発がなされていますので、訪問前に一読されることをおすすめします。

白川南通は、柳並木と白川の清らかな流れが美しい落ち着いた通りです。巽橋のたもとは映画やドラマの撮影でもよく登場する人気のフォトスポット。喜久雄も、恋に悩んだり芸の壁にぶつかったりした際、この川辺で物思いにふけったのかもしれません。川沿いにはオシャレなカフェやレストランも多く、散策の合間の休憩に立ち寄るには最適です。

鴨川 ― 喜久雄が想いを交わした場所

京都の街を南北に流れる鴨川は、物語の中でも重要な舞台として登場します。河川敷は人々の憩いの場で、さまざまなドラマが生まれる場所です。特に三条大橋から四条大橋の間はカップルが等間隔に座る光景で知られ、京都の風物詩となっています。

喜久雄と彼を支える人々の心の交流が、この鴨川のほとりで描かれるでしょう。春は桜、夏は川床、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々に美しい表情を見せ、ただ歩くだけでも心が洗われる場所です。特に5月から9月にかけて展開される「鴨川納涼床」は、京都の夏の風物詩。川の上に設けられた座敷で涼風を感じながら食事が楽しめる、少し贅沢な体験です。人気の店は予約必須なので、早めの計画が肝心です。川のせせらぎを聴きつつ、登場人物たちの心情に思いを馳せる静かなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

東京・歌舞伎座 – 芸の頂点へ

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物語がクライマックスに差し掛かるにつれて、喜久雄の舞台はおそらく日本演劇界の中心地である、東京・銀座の「歌舞伎座」へと移っていくことでしょう。全国の歌舞伎俳優が目指す最高峰の檜舞台であり、ここで座長を務めることは、役者にとって究極の栄誉です。ライバルたちとしのぎを削りながら、芸の極みを追求する喜久雄の姿が目に浮かびます。

歌舞伎座――檜舞台の聖地を訪ねて

銀座四丁目の交差点に堂々とそびえ立つ歌舞伎座。現存する建物は2013年にリニューアルオープンされ、伝統的な桃山様式を踏襲した外観は、近代的な銀座の街並みの中でもひときわ目を引く存在です。唐破風の屋根や朱塗りの柱など、日本伝統建築の美が凝縮されており、建築ファンにはたまらない名所となっています。

もちろん、ここでは歌舞伎の鑑賞も楽しめます。公演内容は南座と同様に公式サイトで確認可能ですが、歌舞伎座ならではの楽しみ方も豊富です。館内にはお土産屋やレストランが充実しており、観劇をしなくても満喫できるスペースが広がっています。

  • 持ち込みとマナー: 劇場への飲食物持ち込みは基本的に認められていますが、上演中の飲食は禁止されています。幕間(休憩時間)に自席でいただくのがマナーです。大きなお弁当から手軽なサンドイッチまで、場内売店でも多彩な食品が手に入ります。また、大きな荷物やコートはクロークに預けられ、客席のスペースに余裕を持たせてスマートに鑑賞できるよう配慮されています。
  • 地下の木挽町広場: 歌舞伎座地下2階、東京メトロ日比谷線東銀座駅に直結する「木挽町広場」は、巨大な提灯が目印の活気あふれる空間です。歌舞伎関連グッズやここでしか買えない限定菓子、老舗の弁当などがずらりと並び、お祭りのような賑わいを見せています。観劇の予定がなくても自由に立ち寄れるため、銀座観光の際に訪れるだけでも十分楽しめます。

歌舞伎座ギャラリーで芸の奥深さを感じる

歌舞伎についてより深く知りたい方向けにおすすめなのが、歌舞伎座タワー5階に位置する「歌舞伎座ギャラリー」です。ここは実際の舞台で使われた衣装や小道具、鬘(かつら)などを展示する歌舞伎専門の博物館のような場所。豪華絢爛な衣装の刺繍の精緻さや小道具の細かな作り込みに、思わず息を呑むことでしょう。

展示内容は定期的に更新されるため、訪れるたびに新たな発見が期待できます。撮影可能なエリアも多く、貴重な品々を間近で鑑賞することが可能です。喜久雄が身に着けたであろう打掛や使用したかもしれない小道具を思い浮かべながら見学すれば、物語の世界への没入感が一層高まるはずです。歌舞伎座ギャラリー公式サイトで、現在の展示内容や開館時間を事前に確認してから訪れることをおすすめします。同じフロアには屋上庭園もあり、歌舞伎座の瓦屋根を間近に眺めながらひと息つくこともできます。

映画『国宝』の世界観をまとう – 旅のファッション提案

せっかくの聖地巡礼ですから、物語の世界観に合わせたファッションも一緒に楽しんでみませんか?アパレル業界に携わる者として、訪れる場所の雰囲気を考慮したコーディネートをご提案します。ちょっとした工夫で写真写りがよくなるだけでなく、旅の気分もより一層高まることでしょう。

長崎編:レトロでアクティブな装い

坂道の多い長崎の街歩きには、動きやすさを重視したいところです。それでも、異国情緒あふれる街並みによく似合うスタイルを意識したいもの。おすすめは、ヴィンテージ感のある花柄ロングワンピースに、歩きやすいスニーカーを合わせるコーディネートです。海風が強い日もあるため、デニムジャケットやリネンシャツのようにさっと羽織れるアイテムがあると便利です。眼鏡橋のレトロなムードや港の景色とも自然に馴染みます。

京都編:和のエッセンスを上品に取り入れる

古都・京都では、和の雰囲気をさりげなく感じさせる装いが素敵です。着物を全面的に着るのも貴重な体験ですが、ハードルが高いと感じるなら和風の小物で取り入れるのが手軽です。例えば、シンプルなワンピースに西陣織の帯をリメイクしたサッシュベルトを合わせたり、友禅染めのスカーフをバッグのアクセントに使ったり。さらに、つまみ細工のピアスや清水焼の帯留めをブローチ代わりにするのもお洒落です。祇園の石畳を歩く際は、落ち着いた色味のフラットシューズや上品なサンダルがぴったりでしょう。

観劇編:非日常を彩るドレッシースタイル

南座や歌舞伎座での観劇の日は、いつもより少し華やかに装って非日常の世界を楽しみたいものです。光沢感のあるプリーツスカートやレース使いのブラウスは劇場の華やかさにマッチします。アクセサリーは、小ぶりながら輝きを放つパールやゴールド系を選ぶと上品な印象に。ただし、鑑賞中の迷惑にならないよう、大ぶりで音の鳴るものは避けましょう。必要最低限をスマートに収納できる小さなクラッチバッグを持って観劇に臨みたいですね。

聖地巡礼で、あなただけの物語を紡ぐ

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映画『国宝』の聖地を巡る旅はいかがだったでしょうか。長崎の坂道に響き渡る汽笛の音、京都・祇園の石畳を濡らす夕暮れの雨、そして東京・歌舞伎座の檜舞台を照らす眩い光――これらすべてが、主人公・喜久雄の人生を彩った風景であることは間違いありません。

聖地巡礼の旅は、ただ単に映画のロケ地を訪ねるだけに留まりません。その土地の歴史や文化に触れ、空気や光、匂いを感じ取ることで、私たちはスクリーンの中で展開された物語を、自分の体験として深く刻み込むことができるのです。喜久雄は何を見つめ、何に心を動かし、何を想い描いたのか。その足跡を辿ることで、映画の世界をより深く、多層的に味わうことが可能になります。

さらに、この旅はあなた自身の物語を紡ぎ出すものでもあります。旅先での偶然の出会いや心に残る風景、そして美味しかった食事の記憶――これら一つひとつが、かけがえのないあなたオリジナルの「国宝」となり、人生に豊かな彩りをもたらしてくれるでしょう。映画の公開後、再びこれらの場所を訪れた時には、新たな感動があなたを待ち受けているに違いありません。

旅の計画を立てる際は、公式サイトなどで最新の情報を確認し、十分に安全面に配慮してください。特に一人旅の場合は、夜道や慣れない場所での行動にくれぐれも注意が必要です。さあ、準備は整いましたか?映画『国宝』の世界へ、そしてまだ見ぬあなた自身の物語を探しに、ぜひ旅へと踏み出してください。素敵な旅になりますよう、心よりお祈りしています。

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この記事を書いたトラベルライター

アパレル企業で培ったセンスを活かして、ヨーロッパの街角を歩き回っています。初めての海外旅行でも安心できるよう、ちょっとお洒落で実用的な旅のヒントをお届け。アートとファッション好きな方、一緒に旅しましょう!

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