「次の休みは、どこか特別な場所へ行きたいな…」
都心からわずか1時間45分。ふと思い立ったときに、非日常の冒険へと誘ってくれる島、それが伊豆大島です。活火山である三原山が作り出したダイナミックな景観、どこまでも続く黒い大地と青い海のコントラスト、そして島の人々の温かい営み。そこは、東京とは思えないほどの豊かな自然と、心震える感動に満ち溢れています。
私、さくら えみも世界中を旅してきましたが、こんなにも身近に、これほど心揺さぶられる景色が広がっていることに、初めて訪れたときは本当に驚きました。この記事では、私が実際に歩いて、見て、感じた伊豆大島の魅力をぎゅっと詰め込んだ、2泊3日の王道モデルコースをご紹介します。
初めて伊豆大島を訪れる方はもちろん、リピーターの方でも新たな発見があるはず。旅の準備からアクセス方法、島での過ごし方、絶品グルメまで、この記事さえ読めばすべてがわかる「完全ガイド」です。さあ、一緒に最高の島旅へ出かけましょう。
また、海鮮グルメにこだわるなら、金沢での食い倒れ旅もおすすめです。
伊豆大島への旅の準備:知っておきたい基本情報

素敵な旅は、念入りな準備から始まります。まずは伊豆大島の基本的な情報を押さえておきましょう。この記事をしっかり読むことで、旅の理解度が飛躍的に高まり、より深く島の魅力を味わうことができるはずです。
伊豆大島とはどんな場所?
伊豆大島は、東京都心の南約120kmに位置する太平洋上の伊豆諸島最大の島です。行政的には東京都大島町に属しており、「東京都の島」ということに意外に思う方も多いでしょう。島の中央には今なお活動している活火山「三原山」がそびえ、その堂々たる姿は島の象徴として親しまれています。1986年の噴火では全島避難が行われたことも記憶に新しいですが、その後復興が進み、現在は火山と調和しながら暮らす島民たちの生活が続けられています。
周囲約52kmの島は、車で約2時間あれば一周可能なサイズです。その中には火山がつくり出した荒々しい溶岩原や、日本でただ一つの「砂漠」、美しい海岸線、そして豊かな緑が凝縮されています。また昔から「椿の島」として知られており、冬から春にかけて島全体が赤い椿の花で彩られる光景は圧巻です。名物「昔の島の女性」を表す「あんこさん」の姿も、旅の情緒を一層深めてくれます。
いつ訪れるのがベスト?
伊豆大島は一年を通してそれぞれの季節に異なる魅力があります。旅の目的に応じて最適なシーズンを選んでみてください。
春(3月~5月):気候が穏やかで、島歩きに最適な季節です。桜や様々な花が咲き誇り、新緑の鮮やかさも楽しめます。椿の見頃は後半に差し掛かりますが、過ごしやすさは抜群です。
夏(6月~8月):海水浴やダイビング、シュノーケリングなどのマリンスポーツを満喫したい方にはこの季節が最適。青い空と海が広がり、島は活気にあふれます。ただし紫外線が強烈なので、しっかりと日焼け対策をしてください。
秋(9月~11月):夏の賑わいが落ち着き、ゆったりと島時間を楽しめる時期です。気候も安定し、ハイキングやサイクリングにぴったり。食材が美味しくなる季節でもあるため、グルメ旅にもおすすめです。
冬(12月~2月):伊豆大島が最も華やぐ季節は、冬に開催される「椿まつり」の期間です。1月下旬から3月にかけて約300万本もの椿が咲き誇ります。空気が澄んでいるので、三原山からの眺望や夜空の星も格別です。温泉で体を温めるのも冬ならではの楽しみ方です。
旅の予算はどのくらいかかる?
2泊3日の伊豆大島旅行に必要な費用は、交通手段や宿泊施設のランク、食事の内容によって大きく異なりますが、目安としてお一人様50,000円~80,000円程度を見込んでおくと良いでしょう。
- 交通費(往復):高速ジェット船で約15,000円~20,000円、大型客船なら約10,000円~15,000円。飛行機の場合は往復でおよそ30,000円前後です。
- 宿泊費(2泊):民宿やゲストハウスは1泊5,000円~、ホテルは1泊15,000円~と幅があります。2泊で15,000円~40,000円程度が一般的な価格帯です。
- 食費(3日間):1日あたり5,000円~8,000円とすると、合計で15,000円~24,000円ほど。島の新鮮な海産物を味わうなら少し多めに見ておくと安心です。
- その他(アクティビティ費用、レンタカー代、お土産代など):レンタカーは2日間で約15,000円前後。アクティビティやお土産にかかる費用として10,000円~20,000円を見積もっておくのがおすすめです。
これだけは持っていこう!必携アイテムリスト
旅の快適さを左右する持ち物は、伊豆大島ならではのポイントを踏まえて準備しましょう。
- 必須アイテム
- 現金:クレジットカードや電子マネーに対応していない店舗がまだかなりあります。とくに個人経営の飲食店や民宿などでは現金が基本です。ATMも限られているため、多めに用意しておくのが安心です。
- 健康保険証:万一のケガや体調不良に備えて必ず携帯しましょう。
- 運転免許証:レンタカーやレンタルバイクを利用する方には必須の持ち物です。
- 常備薬:普段服用している薬に加え、酔い止め、胃腸薬、頭痛薬などもあると安心です。船は天候によって大きく揺れることがあるため、船酔いしやすい方は乗船30分前に酔い止めを飲むことを強く推奨します。
- モバイルバッテリー:絶景の写真撮影や地図アプリの使用でスマートフォンは意外と電池を消耗します。容量の大きいものを1つ持っていると心強いでしょう。
- 服装・履物
- 歩きやすいスニーカー:三原山や裏砂漠の散策、海岸歩きなど、大島ではかなり歩くので、履き慣れたスニーカーやトレッキングシューズがおすすめです。
- 着脱しやすい上着:海風が強く、夏でも朝晩や山頂では肌寒い場合があります。パーカーやウィンドブレーカーなど、さっと羽織れるものを一枚持っておくと便利です。
- 帽子、サングラス、日焼け止め:島は海と山に囲まれているため、日差しが非常に強いです。夏は特に熱中症対策として帽子が欠かせません。
- あると便利なもの
- カメラ:スマートフォンでも十分素敵な写真は撮れますが、壮大な景色をしっかり記録したいならカメラが心強いです。
- 双眼鏡:三原山の山頂から周囲の伊豆諸島を見渡したり、バードウォッチングを楽しんだりする際に重宝します。
- 虫除けスプレー:特に夏場や草むらが多い場所へ行くときには持っていくと良いでしょう。
- レジャーシート:美しい景色の中で休憩するときに便利です。
伊豆大島へのアクセス方法を徹底解説
伊豆大島への旅の第一歩は、交通手段の選択から始まります。船と飛行機、それぞれの特徴をよく理解して、自分の旅のスタイルに最も合う方法を選びましょう。
船で行くか、飛行機で行くか?それぞれのメリットとデメリット
船旅の魅力:東海汽船
伊豆大島への主要なアクセス手段のひとつが、東海汽船の船です。船には主に2種類があります。
- 高速ジェット船「セブンアイランド」
- 所要時間:東京・竹芝桟橋から最短1時間45分。
- メリット:何よりも速さが際立っています。水中翼船なので船酔いしにくく、快適な航海が楽しめます。便数も比較的多く、計画が立てやすいのもポイント。熱海港からも利用可能です。
- デメリット:大型客船に比べて料金がやや高めです。また、波が高い日には揺れを感じやすくなります。
- 大型客船「さるびあ丸」「橘丸」
- 所要時間:東京・竹芝桟橋から夜行便で約6~8時間。
- メリット:料金がリーズナブルで、夜に出発して早朝に到着するため時間を有効活用できます。寝られる客室を選べば、快適に休みながら到着可能。船内にはレストランやシャワーもあり、旅の風情を満喫できます。
- デメリット:移動時間が長くなる点がネックです。また、雑魚寝形式の2等和室はプライバシーが守りにくい場合があります。
空の旅:新中央航空
- 所要時間:東京・調布飛行場から約25分のフライト。
- メリット:飛行時間が非常に短く、時間の節約につながります。眼下に広がる伊豆諸島の島々を眺めながらの空の旅は、特別な体験となるでしょう。
- デメリット:料金は船に比べて割高です。19席の小型プロペラ機のため便数が少なく、予約が取りにくいことも。また、天候の影響を受けやすく、欠航になる可能性も高くなります。
チケットの予約・購入方法【手順解説】
旅行の計画が決まったら、早めにチケットを手配しましょう。特に大型連休や夏休み、椿まつりの時期は混雑が激しいため、乗船日(搭乗日)の2ヶ月前から予約可能になったらすぐに手続きを行うことをおすすめします。
- 船(東海汽船)の予約
- インターネット予約:東海汽船公式サイトからの予約が最も手軽で便利です。多くの場合、割引が適用されるのでおすすめです。出発地や目的地、日時、人数、客室の等級などを入力し、クレジットカードで決済できます。
- 電話予約:東海汽船お客様センターに電話し、オペレーターに直接希望を伝えて予約が可能です。
- 窓口購入:竹芝客船ターミナルや各港の窓口でも購入できますが、満席の恐れがあるため事前予約が無難です。
- 飛行機(新中央航空)の予約
- 飛行機も公式サイトからのオンライン予約か電話予約が基本です。席数が限られているため、早めの予約が重要です。
欠航時の対処法とトラブルへの備え
伊豆大島への旅で最も注意したいのは、天候による船や飛行機の欠航です。万が一の際に慌てないよう、対応策を知っておきましょう。
運航情報の確認:出発当日の朝は必ず最新の運航状況をチェックしてください。東海汽船の公式サイトや公式SNS(特にX(旧Twitter)は情報更新が早い)で確認できます。「条件付き運航」と表示されていれば要注意です。これは「出航はするが、天候次第では目的地に接岸できず引き返す可能性がある」という意味。そうした場合、出発前にキャンセルすれば手数料なしで返金されます。
- 欠航が決まった場合:
- 往路の欠航:その日の島への渡航はできなくなります。旅行代理店経由なら代理店に、個人予約なら船会社や航空会社に連絡し、払い戻しや翌日以降の便への振替を手続きましょう。振替希望でも翌日の便が満席なら払い戻しになります。
- 復路の欠航:いわゆる「島に足止め」される状態です。落ち着いて延泊先の宿を確保し、船会社へ連絡して振替便の空き状況を確認してください。予備日に余裕を持たせておくと安心です。
代替ルートの検討:例えば、東京発の高速ジェット船が欠航しても、熱海発の便は運航している可能性があります。また、飛行機が運航されている場合もあります。その逆も同様です。どうしても移動が必要な場合は、他のルートや交通手段の運行状況を確認してみるのも一案です。ただし、無理は禁物です。
島内での移動手段をマスターしよう

伊豆大島は起伏に富んだ地形が大きな特徴です。島内を効率的かつ楽しく巡るための交通手段をご案内します。
レンタカーが圧倒的に便利!
2泊3日の滞在で島の見どころを余すことなく堪能したいなら、レンタカーの利用が最もおすすめです。路線バスではアクセスしづらい場所や時刻表に縛られず、自分のペースで絶景スポットを自由に訪れることができます。特に裏砂漠や地層大切断面(通称バームクーヘン)へのアクセスには車が不可欠です。元町港や岡田港周辺には複数のレンタカー会社があり、多くの店舗が船の到着に合わせた送迎サービスを提供しています。利用の際は、事前予約を忘れないようにしましょう。週末や繁忙期は予約がすぐに埋まってしまいます。
ご注意:島内のガソリンスタンドは数が限られ、営業時間も短め(日曜定休の店も)なので、満タン給油は早めに済ませることをお勧めします。また、野生動物が出没することもあるため、安全運転を心がけてください。
路線バスでゆったり散策
車の運転が苦手な方や、のんびりとした島の雰囲気を楽しみたい方には、大島バスが便利です。島の主な観光地や集落を結んでいます。特におすすめなのが、乗り放題の「一日・二日乗車券」。これがあれば料金を気にせず気軽にバス旅を楽しめます。ただし、バスの本数は本土に比べてかなり少ないため、事前に大島バス公式サイトで時刻表をしっかりと確認して、計画的に行動することが大切です。
レンタサイクル・レンタルバイクで風を感じる旅
体力に自信がある方には、レンタサイクルやレンタルバイクも良い選択肢です。潮風を浴びながら海沿いを走るのは最高のリフレッシュになります。特に元町港から野田浜へ続く「サンセットパームライン」はサイクリングに最適のルートです。ただし、伊豆大島は坂道が多いため、体力に自信がない方は電動アシスト自転車の利用を強くおすすめします。
【決定版】伊豆大島2泊3日王道モデルコース
さあ、いよいよ具体的な旅のプランをご案内します。火山の恵み、豊かな自然、美味しいグルメをぎゅっと詰め込んだ、充実の2泊3日のモデルコースです。これを参考に、あなただけのオリジナルプランをぜひ組み立ててみてくださいね。
1日目:火山の恵みと壮大な景観を体感する日
テーマ:地球の息吹と日常を忘れる非日常の風景に触れる
午前:元町港に到着、まずは腹ごしらえを
東京・竹芝桟橋を朝に出発する高速ジェット船で移動すれば、お昼前には伊豆大島に到着します。港に着いたら、予約してあるレンタカー会社で手続きを済ませましょう。車を手に入れたら、お待ちかねのランチタイムです。
まず味わいたいのは、伊豆大島の郷土料理「べっこう寿司」。白身魚を島唐辛子入りの醤油ダレに漬けて作られた、ピリッと辛くて光沢のあるお寿司です。元町港周辺には、このべっこう寿司を楽しめるお店がいくつもあります。「寿し光」や「港鮨」といった店が特に有名。旅のスタートを島の味で祝福しましょう。
午後:三原山で地球の力強さを感じる
お腹が満たされたら、いよいよ伊豆大島の象徴・三原山へ。元町港から車で約20分、山頂口駐車場に向かいます。ここから火口を一周する「お鉢巡り」コースが始まります。
- 服装と準備:歩きやすいスニーカーやトレッキングシューズは必須です。山頂は風が強く、麓より気温が低いため、夏でも羽織るものを一枚持参しましょう。また、水分補給も忘れずに。
- コースについて:山頂口から火口展望台までは舗装路が続きますが、展望台以降は溶岩がゴロゴロとした道に変わります。一周は約45分から1時間ほど。目の前に広がる巨大な火口と360度のパノラマ眺望は圧倒的です。晴れた日には富士山や伊豆半島、ほかの伊豆諸島まで見渡せます。
安全上の注意:三原山は活火山のため、立ち入り禁止区域には絶対に入らないでください。また、火山ガスの濃度が高い場所には注意喚起の看板が設置されていますので、必ず指示に従いましょう。自然の壮大さと厳しさを両方尊重することが重要です。もちろん、ゴミは全て持ち帰りましょう。
夕方:裏砂漠で非日常の風景を堪能
三原山で地球のエネルギーを感じた後は、日本で唯一の「砂漠」へ向かいましょう。三原山の噴火で降り積もった火山岩(スコリア)によって形成された、黒い大地がどこまでも広がる場所です。国土地理院の地図上で「砂漠」と表記されているのは、この伊豆大島だけです。
車がないとアクセスできません。月と砂漠ラインという道を通り、裏砂漠入口の駐車場に車を駐め、少し歩くと一気に視界が開けます。風が作り出す風紋や遮るもののない広大な大地・空。まるでSF映画の世界に迷い込んだかのような非日常的な景色が広がります。夕暮れどきに訪れると、空の色と黒い大地のコントラストが一層幻想的な雰囲気をかもし出します。
夜:温泉で疲れを癒し、満天の星空に感動
一日中アクティブに過ごした後は、温泉でゆっくりと疲れを癒しましょう。三原山の中腹にある「大島温泉ホテル」の三原山パノラマ温泉は、日帰り入浴も可能です。雄大な三原山を眺めながらの露天風呂は格別です。
宿泊は元町港周辺や波浮港周辺が便利です。夕食は、宿で島の幸をふんだんに使った料理を味わうのも良し、元町の居酒屋で地元の人と交流するのも楽しいでしょう。
夜が晴れていれば、ぜひ空を見上げてみてください。街灯が少ない大島では、天の川がくっきり見える満天の星空が広がります。特に光害が少ない島の南部や三原山山頂付近は、星空観賞に最適なスポットです。
2日目:島の歴史と自然が織りなすアートを巡る日
テーマ:島の成り立ちと人々の暮らしを感じる
午前:地層大切断面(通称バームクーヘン)の壮大さに感動
2日目の朝は、島の南西部にある絶景スポット「地層大切断面」へ。通称「バームクーヘン」と呼ばれ、海岸道路沿いに突然姿を現す巨大な地層の壁です。高さ約24m、長さ約630mにわたり、約100枚の地層が積み重なっている様子は圧巻です。
これは三原山の繰り返す噴火によって火山灰が重なりできあがったもので、地球の悠久の営みが生んだアートに思わず息を飲みます。道路沿いにあり車を停めてすぐ見学可能ですが、交通量には十分注意しましょう。記念撮影の人気スポットでもあります。
昼:波浮港でレトロな港町の風情を楽しむ
地層大切断面からさらに南へ車を走らせると、どこか懐かしい雰囲気の波浮(はぶ)港にたどり着きます。かつて火口湖だった場所を切り開いて作られたこの港は、遠洋漁業の基地として栄えました。文豪たちにも愛され、川端康成の『伊豆の踊子』の舞台にもなっています。
港を見下ろす高台からの景色は素晴らしく、細い路地を歩けば古き良き日本の港町の面影に触れられます。大正時代の姿を残す木造3階建ての「旧港屋旅館」は無料で見学できる資料館となっており、当時の活気をしのばせます。
ランチは港周辺の食堂でどうぞ。新鮮な魚介を使った定食や海鮮丼が人気です。「港鮨」の2号店や、アットホームな「食事処 一峰」などで美味しい海の幸を堪能しましょう。
午後:動物とふれあい、椿の世界に浸る
午後は島の北東部に広がる「都立大島公園」へ。広大な園内には無料の動物園があり、かわいいレッサーパンダやワオキツネザルを間近で見られます。のんびりとした癒しのスポットです。
さらに、大島公園の見どころは「椿園」。約1000品種・3200本の園芸品種の椿と5000本のヤブツバキが植えられています。1月下旬から3月頃が見頃で、「椿まつり」のメイン会場として多くの観光客でにぎわいます。多彩な色や形の椿が咲き誇る様はまさに楽園。椿油の搾油体験なども開催されることがあります。
夕方:サンセットパームラインで夕日を満喫
一日の締めくくりに、美しい夕日を見に行きましょう。元町港から野田浜海水浴場まで続く約4.7kmの海岸道路「サンセットパームライン」は、その名の通り夕日鑑賞の最適スポットです。レンタサイクルで潮風を感じながら走ったり、車でドライブしたりするのにぴったり。
水平線に沈む夕日が空と海をオレンジ色に染める光景は、心に残る思い出になるでしょう。途中のベンチで車を停め、ゆったりと日没の時間を楽しむのもおすすめです。
3日目:海の恵みとアクティビティを最後まで満喫
テーマ:大島の海と自然の恵みを存分に味わう
午前:海でアクティブに過ごす!
最終日は、伊豆大島の美しい海を心ゆくまで楽しみましょう。透明度が高く豊かな生態系が広がる大島の海は、ダイビングやシュノーケリングの名所として知られています。
- ダイビング・シュノーケリング:初心者も安心して楽しめる体験コースが充実。秋の浜や野田浜、ケイカイが人気スポットです。色とりどりの魚や、運が良ければウミガメとの遭遇も。事前に「大島ダイビングセンター」などで予約しておきましょう。必要な器材はすべてレンタル可能です。
- 準備と注意点:水着、タオル、ビーチサンダルを持参してください。船酔いしやすい方は、事前に酔い止めを服用しましょう。安全のため、インストラクターの指示は必ず守ってください。
- 海に入らない方の楽しみ方
- 海辺のカフェでのんびり:元町港近くの「カフェ&バー 島じまん」など、海を眺めながらリラックスできるカフェで過ごすのも贅沢な時間です。
- ぶらっとハウスでお買い物:大島牛乳や新鮮な野菜、花を扱う農産物直売所「ぶらっとハウス」。隣接する牧場では動物と触れ合うこともできます。名物の大島牛乳ソフトクリームはぜひ味わってみてください。
昼:締めくくりは大島グルメでお腹を満たす
船の出発までの時間はお土産探しと最後の食事を楽しみましょう。元町港周辺には多くの土産物店や飲食店が集まっています。
- おすすめのお土産
- 椿油:食用にも美容用にも使える万能オイル。肌や髪のケアにぴったりです。
- くさや:独特の香りで知られる干物ですが、近年は匂いを抑えた食べやすいタイプもあります。お酒好きの方へのお土産に喜ばれます。
- 牛乳せんべい:素朴で甘さ控えめの定番お菓子。
- 島焼酎「御神火」:大島産さつまいもと麦を使った、キレのある味わいの焼酎です。
ランチは明日葉の天ぷらや明日葉チャーハンなど、まだ味わっていない大島グルメにトライしてみてはいかがでしょう。
午後:旅の余韻に浸りながら帰路へ
充実した2泊3日の旅もいよいよ終わりです。レンタカーを返却し、出発時刻の30分前までには港に戻って乗船手続きを済ませましょう。船に乗り込み、だんだん遠ざかる伊豆大島の美しい姿を見送るとき、「また必ず訪れたい」という思いがきっと湧いてくることでしょう。
伊豆大島に来たら絶対食べたい!絶品グルメ特集

旅の醍醐味といえば、やはりグルメ体験。伊豆大島には、ここだけで味わえる美味しい食材や料理が豊富に揃っています。
島の味覚を楽しむ「べっこう寿司」
先に紹介した通り、島で獲れた白身魚を島唐辛子入りの特製醤油ダレに漬け込んだ島寿司です。鮮やかなべっこう色が目を引き、ピリッとした辛みが食欲を刺激します。大島流ではワサビの代わりに練りからしを添えていただくのが特徴です。お店によって漬けダレの味わいが異なるため、いくつか試してみるのもおすすめです。
大島の代表的な味「明日葉」
「今日摘んでも明日には新しい芽が伸びる」ほど生命力溢れることからその名がついた明日葉。特有のほろ苦さと香りが魅力で、天ぷらに揚げるとその味わいが一層引き立ちます。おひたしや和え物、チャーハン、パスタなど多彩な料理に使われており、栄養豊富なため島のパワーフードとして親しまれています。
独特の風味が癖になる「くさや」
独特の強い臭いで知られるくさやですが、その味は旨味がぎっしり詰まった逸品です。くさや液と呼ばれる秘伝の漬け汁に魚を浸し、干して仕上げる伝統的な保存食です。焼きたてをマヨネーズやレモンと一緒に味わうのが人気の楽しみ方。お土産には真空パック入りのものを購入すれば、自宅でも味わえます。
少し変わり種のスイーツもおすすめ
大島の牛乳を使ったソフトクリームやプリンは、濃厚ながらも後味がさっぱりしています。これらは島内の農産物直売所「ぶらっとハウス」や、元町港近くの「シャロン」などで楽しむことができます。また、昔ながらの「牛乳せんべい」は素朴な甘さがあり、どこか懐かしい味わい。お土産としても喜ばれます。
シーン別おすすめ!伊豆大島の宿泊施設
旅の拠点となる宿泊施設は、旅の満足度を大きく左右する重要な要素です。伊豆大島には多様なタイプの宿泊施設が揃っています。
絶景と温泉を満喫したい方へ
大島温泉ホテル:三原山の中腹に位置し、客室や露天風呂から三原山や太平洋の美しい景色を一望できるリゾートホテルです。絶景を眺めながら浸かる温泉は、格別の贅沢と言えるでしょう。
アットホームな雰囲気を求める方に
民宿:島内には多くの民宿が点在し、宿の主人が手作りする島の新鮮な食材をふんだんに使った家庭料理が味わえます。地元の人々との温かな交流も民宿ならではの魅力です。評判の良い「民宿 三喜」などがおすすめです。
予算を抑えて宿泊したいなら
ゲストハウス:元町港周辺には、バックパッカーや一人旅の旅行者に人気のゲストハウスがあります。「ゲストハウス オアシス」など、旅人同士の交流の場としても魅力的な宿です。費用を節約したい方にぴったりです。
伊豆大島観光でよくある質問(Q&A)

最後に、旅行者がよく抱く疑問についてお答えします。
Q. 携帯電話の電波は入りますか?
A. 元町や岡田、波浮といった主要な集落や観光スポットでは、主要な携帯キャリアの電波は問題なく利用できます。ただし、三原山の火口周辺や裏砂漠、一部の山道などでは圏外になる場所もあります。地図アプリを使う際は、オフラインでも使えるように事前に地図データをダウンロードしておくと安心です。
Q. コンビニやスーパーマーケットはありますか?
A. 元町地区にはスーパーマーケットやドラッグストアが存在します。コンビニエンスストアはありませんが、日用品や食料品の調達には困らないでしょう。ただし、営業時間は本土の店舗に比べて短めで、24時間営業の店はないため注意が必要です。
Q. クレジットカードや電子マネーは使えますか?
A. 大きなホテルや一部のレンタカー会社、お土産屋さんでは利用可能ですが、個人経営の飲食店や民宿、商店では基本的に現金のみ対応している場合が多いです。トラブルを防ぐためにも、現金は多めに用意しておくことをおすすめします。島内には金融機関や郵便局のATMがありますが、利用時間には制限があります。
Q. 服装で注意すべき点はありますか?
A. 特別なドレスコードはありませんが、実用性を重視した服装が望ましいです。火山島のため、舗装されていない道を歩く機会が多いので、ヒールやサンダルは避け、必ず歩きやすいスニーカーを持参してください。また、天候が変わりやすく海風が強いため、体温調節がしやすい上着は季節を問わず必需品です。さらに、日差し対策の帽子やサングラスも忘れずに持っていきましょう。
火山と共に生きる島の文化と安全について
伊豆大島の旅において、活火山・三原山の存在は欠かせない要素です。この島の壮大な風景や豊富な温泉は、すべて火山の恩恵によるものです。しかし、一方で火山は時に厳しい脅威ともなり得ます。
観光客として訪れる私たちも、この島が「火山と共存する地」であることを理解し、敬意を持つことが大切です。三原山の登山道を外れたり、立ち入り禁止区域に足を踏み入れたりするのは非常に危険なので、絶対に避けましょう。とくに風向きによっては火口付近から火山ガスが流れてくることがあるため、体調に異変を感じた場合は、すぐにその場から離れるようにしてください。
旅行前には、大島町の公式サイトなどで最新の火山や防災情報を必ず確認することをおすすめします。自然の力を正しく理解し、安全に十分注意を払うことが、この素晴らしい島を存分に楽しむための第一歩となります。
さあ、次の休みは伊豆大島で特別な時間を

都心から短時間でアクセスできる、もう一つの東京。伊豆大島での2泊3日の旅は、日常の喧騒を忘れ去り、心身ともにリフレッシュさせる貴重な時間となるでしょう。地球の息吹を感じる三原山、息をのむほど美しい海岸線、温かく迎えてくれる島の人々との触れ合い、そして島ならではの美味しい食材の数々。
この記事で紹介したモデルコースは、あくまでも一例です。あなたの興味やペースに合わせて、自由自在に旅程をカスタマイズしてみてください。ダイビングに3日間没頭してもよし、温泉とグルメをじっくり味わうのも素敵な過ごし方です。
このガイドが、あなたの伊豆大島旅行をより豊かで心に残るものにするお手伝いになれば何よりです。さあ、荷物を整えて、非日常の扉を開きましょう。伊豆大島は、いつでもあなたを温かくもてなしてくれます。

