子育ても一段落し、ふと自分の時間ができたとき、どこかへ旅に出たいなと思うことはありませんか。忙しい日常から少しだけ離れて、心からのんびりと羽を伸ばしたい。そんな願いを叶えてくれる場所が、群馬県にある伊香保温泉です。都心からのアクセスも良く、思い立ったらすぐに行ける手軽さも魅力のひとつ。しかし、伊香保の本当の魅力は、その手軽さだけではありません。歴史が薫る石段街、二つの名湯、そして上州の豊かな自然が織りなす風景は、私たち大人の女性の心を深く満たしてくれます。
若い頃に訪れたことがある、という方もいらっしゃるかもしれません。けれど、年齢を重ねた今だからこそ感じられる伊香保の良さがきっとあります。ただ観光地を巡るだけではない、自分の心と体に向き合い、明日への活力をチャージする。そんな「ご褒美」のような時間を、気の置けない友人と過ごす女子旅をご提案します。
この記事では、50代の私たちがゆったりと楽しめる1泊2日のモデルコースをはじめ、快適な旅にするための準備や持ち物、服装のポイント、そして知っておくと旅がもっと深まる伊香保の歴史や豆知識まで、詳しくご紹介していきます。この記事を読み終える頃には、きっと次の休日の計画を立てたくなるはずです。さあ、私たちと一緒に、大人の伊香保温泉女子旅へ出かけましょう。
伊香保温泉での大人の女子旅を計画する際には、関東の温泉地として人気の箱根・小田原で美食・絶景・アートを巡る旅も、別の趣向のご褒美旅として参考になるでしょう。
伊香保温泉の魅力を再発見!大人の女性が惹かれる理由

伊香保温泉は古くから湯治の地として多くの人々に親しまれてきました。その魅力はどこにあるのでしょうか。私たちが惹かれる理由を改めて探ってみましょう。
二つの名湯「黄金の湯」と「白銀の湯」
伊香保温泉の最大の魅力は、その豊かな湯質にあります。ここには泉質が異なる「黄金の湯(こがねのゆ)」と「白銀の湯(しろがねのゆ)」という二種類の温泉が湧いています。
黄金の湯
伊香保温泉の代名詞ともいえるこの温泉は、鉄分を豊富に含んでいます。湧き出したばかりの時は無色透明ですが、空気に触れることで酸化し、特徴的な茶褐色に変化します。この黄金色が名前の由来です。体の芯からじっくり温める効果があり、「子宝の湯」とも称されてきました。刺激が少なく穏やかな湯あたりで、冷え性や疲労回復に悩む世代に特におすすめです。血流を促し、身体の隅々まで温まる感覚は、まさに至福の時間と言えるでしょう。
白銀の湯
近年新たに確認されたこの温泉は、無色透明でメタけい酸が豊富に含まれているのが特徴です。病後の回復や健康の維持に適しているとされ、美肌効果も期待できます。さっぱりとした浴感で肌に優しいため、何度でも入りたくなるお湯です。黄金の湯で体を温めてから白銀の湯で肌を整える、そんな贅沢な湯めぐりが楽しめるのも伊香保ならではの醍醐味です。
旅館によっては両方の湯を楽しめる場所もありますので、予約時に利用可能な温泉を確認するのも良いでしょう。
情緒あふれる石段街の風景
伊香保温泉の象徴といえば、温泉街の中央を走る石段街です。この石段は365段あり、「1年365日、温泉街が常に賑わうように」という願いが込められています。この話を聞くだけで心が和みますね。
石段の両側には昔ながらの土産物店や射的場、飲食店、趣ある旅館が軒を連ね、歩くだけでまるでタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。下駄の音がカランコロンと響き、湯けむりが立ちのぼる景色は日本の温泉地ならではの風情が満載です。特に夕暮れ時にはガス灯が灯り始め、昼間とはまた違った幻想的な空気に包まれます。しっとりとした大人の表情を見せるその様子は格別です。
一段一段ゆっくりと石段を登りながら店先を覗いたり、道端にある与謝野晶子の詩に目を留めたり。そんな気ままな散策の時間こそ旅の醍醐味といえるでしょう。
都心からのアクセスの良さ
どんなに魅力的な温泉地でも、アクセスに時間がかかりすぎると疲れてしまいますよね。その点、伊香保温泉は都心からのアクセスの良さが魅力で、週末を利用した1泊2日の小旅行にもぴったりです。
- 電車の場合:東京駅から上越新幹線で約50分、高崎駅でJR上越線に乗り換え25分、渋川駅からは伊香保温泉行きのバスが頻繁に運行されており約25分で到着します。乗り換えはありますが、合計で約2時間程度とスムーズ。都会の風景から自然豊かな景色へと変わる車窓の眺めも旅情をかき立てます。
- 高速バスの場合:新宿駅などから伊香保温泉への直通高速バスもあり、乗り換えなしで約2時間半から3時間で到着。荷物が多い方や乗り換えの手間を省きたい方には便利な選択肢です。
- 車の場合:関越自動車道の渋川伊香保ICで降りて約20分ほどで温泉街に着きます。途中での寄り道を楽しみながら自由にドライブできるのも車旅の魅力です。
このように多様な交通手段が選べるため、体力やスケジュールに合わせて無理なく旅のプランを立てられます。これは大人の女性が楽しむ旅にとってうれしいポイントです。
ゆとり世代のための伊香保温泉1泊2日モデルコース
せっかくの女子旅だからこそ、時間に追われることなくのんびりと過ごしたいものです。ここでは、50代の私たちが無理なく伊香保の魅力を満喫できる、1泊2日のモデルプランをご紹介します。
1日目:石段街をのんびり散策し、名湯でリラックス
午後:東京から伊香保へ移動
旅のスタートは少し遅めの午後がおすすめです。朝の混雑を避けてゆったりと出発しましょう。高速バスなら、新宿バスタを昼過ぎに出発する便が便利です。あらかじめ「ハイウェイバスドットコム」などの予約サイトでチケットを取っておくとスムーズに乗車できます。座席に着いたら、友達とおしゃべりしたり、うとうとしたりしているうちに伊香保に到着。乗り換えがないため、とても楽です。
電車利用の場合は、東京駅を13時ごろに出発する新幹線に乗れば、15時過ぎには伊香保温泉に着きます。JR東日本の「えきねっと」で予約すると割引が受けられることもあるので、早めにチェックしてみてください。渋川駅からのバスは、改札を出て左手のバス乗り場から乗車。分かりやすい行き先表示があり迷わず乗れます。
チェックイン後、石段街の入口から散策開始
旅館に荷物を預けたら、まずは石段街へ向かいましょう。浴衣に着替える前に、歩きやすい服装のまま散策に出かけるのがポイントです。まだ明るいうちに石段街の雰囲気をたっぷり楽しみましょう。
石段街の入口近くにある「伊香保温泉 足湯 岸権 辰の湯」で、まずは旅の疲れを癒しましょう。無料で利用できる足湯は散策の拠点としても手軽で最適です。じんわりと足元が温まると、体全体の緊張が解けていくのが実感できます。
足が温まったら、ゆっくりと石段を上り始めましょう。一段ずつ友人との会話を楽しみながら焦らずに進みます。途中、レトロな射的場「大坂屋」を見かけたら、童心に返って挑戦してみるのも楽しいですよ。思わぬ才能が発揮されるかもしれません。また、「処々や」といったおしゃれなカフェでひと休みするのもおすすめ。窓から石段街を行き交う人々を眺めながら飲むコーヒーは、特別な味わいです。
旅館で味わう上州の味覚と「黄金の湯」
石段街の散策を満喫した後は、お待ちかねの夕食タイムです。伊香保の旅館では、上州牛やギンヒカリ(群馬県のブランドマス)、新鮮な高原野菜など地元の食材をふんだんに使った会席料理が楽しめます。特にとろけるような上州牛のすき焼きや、きのこ名産地ならではの舞茸天ぷらは絶品です。地酒と共に味わう美食の時間は、まさに至福のひととき。食事スタイルは、部屋食やレストラン利用など宿によって異なりますので、予約時に確認し自分たちの希望に合う宿を選びましょう。
夕食の後は、いよいよ温泉へ。伊香保の象徴的なお湯「黄金の湯」にゆったり浸かってください。茶褐色の濁り湯は効能がありそうな雰囲気たっぷり。体の芯から温まり、日ごろの疲れがじんわり溶けていくようです。露天風呂があれば、ぜひ利用してみてください。澄んだ夜空を見上げながらの入浴は格別な開放感があります。湯上がり後は肌がしっとりと潤うのを実感できるでしょう。
2日目:絶景とアート、そして名物グルメを満喫
朝:伊香保神社で旅の安全を祈願
2日目の朝は、少し早起きして朝風呂を楽しむのもおすすめです。清々しい朝の空気のなか入る温泉は、心も体も目覚めさせてくれます。
朝食を済ませたら、石段街の頂上を目指しましょう。365段の石段を上りきった先にあるのが「伊香保神社」です。温泉や医療の神様が祀られており、昔から伊香保の町を見守ってきました。境内は静かで厳かな空気が漂います。無事に旅ができた感謝やこれからの健康をゆっくり祈願してください。御朱印集めをしている方は、参拝の記念にいただくのもお忘れなく。
ロープウェイでときめきデッキへ
伊香保神社からほど近くに「伊香保ロープウェイ」の不如帰(ほととぎす)駅があります。ここからロープウェイに乗って約4分、空中散歩気分を味わいましょう。高度が上がるにつれて、伊香保温泉街や周囲の山々が一望できます。山頂の見晴駅を降りると、標高約955メートルの展望台「ときめきデッキ」が待っています。赤城山や谷川岳の雄大なパノラマは絶景そのもの。天気が良ければ遠く上州の山並みも見渡せるでしょう。深呼吸すると、おいしい空気が体いっぱいに行き渡り心が洗われるような感覚に包まれます。ロープウェイの運行時間や料金は、渋川市の公式サイトで事前に確認しておくと安心です。
河鹿橋の朱色と緑のコントラスト
ロープウェイを降りたら、足を伸ばして「河鹿橋(かじかばし)」へ赴きましょう。湯元源泉地のすぐそばにかかるこの太鼓橋は、鮮やかな朱色が美しい橋です。特に秋の紅葉シーズンが有名ですが、新緑の季節の緑と朱色の対比もまた格別な美しさを誇ります。朱塗りの橋、周囲の緑の木々、そして渓流のせせらぎが織りなす景色はまるで絵画のよう。写真スポットとしても人気が高く、思い出の一枚をぜひここで撮影してみてください。
名物「水沢うどん」をランチに堪能
伊香保へ来たらぜひ味わいたいのが名物の「水沢うどん」です。秋田の稲庭うどん、香川の讃岐うどんと並び「日本三大うどん」の一つとして知られています。伊香保温泉から車で10分ほどの水沢観音(水澤寺)周辺には、水沢うどんの専門店が軒を連ねる「水沢うどん街道」が広がっています。
水沢うどんの魅力は、強いコシとつるりとしたのどごしの良さ。冷たいざるうどんで食べるのが定番で、醤油だれやごまだれでいただきます。老舗の「大澤屋」や「田丸屋」など各店がこだわりのうどんとつゆを提供しており、どのお店に入るか迷うのも楽しい時間です。お昼時は混雑しやすいので、時間をずらして訪れるとゆったり楽しめます。
帰路へ。お土産選びも忘れずに
美味しい水沢うどんでお腹が満たされたら、そろそろ帰路へと向かいます。最後に旅の思い出と感謝の気持ちを込めてお土産選びをしましょう。伊香保の定番土産といえば、やはり「湯の花まんじゅう」です。温泉まんじゅう発祥の地とも言われ、茶色の皮に上品な甘さのあんこが特徴です。元祖とされる「勝月堂」をはじめ、石段街には多くのお店が立ち並び、試食しながらお気に入りを選ぶのも楽しいひとときです。そのほか、おうちで温泉気分が味わえる「湯の花」や群馬の地酒、かわいらしいこけし人形も人気の品です。
大人の女子旅を成功させるための準備と心得

快適で思い出深い旅にするためには、事前の準備が欠かせません。特に私たち世代にとっては、無理のない計画と万全な備えが、旅の質を大きく左右します。ここでは、伊香保温泉での女子旅を成功させるためのポイントをお伝えします。
持ち物チェックリスト:これがあれば安心!
旅の荷物はできるだけコンパクトにまとめたいものの、必要なものが揃っていないと慌てることも。トラブルを防ぐために、必携アイテムはしっかり用意しておきましょう。
- 基本の持ち物
- 着替え(1泊2日分)、下着や靴下も忘れずに
- パジャマ(旅館に浴衣は用意されていますが、慣れたものを持参したい場合は準備を)
- 化粧品やスキンケア用品(普段使い慣れているもの)
- 常備薬や健康保険証
- スマートフォンと充電器
- 現金とクレジットカード
- 伊香保ならではの必須アイテム
- 歩きやすい靴:石段街の散策は欠かせません。スニーカーやウォーキングシューズなど、履き慣れた靴がおすすめです。
- 羽織るもの:標高約700メートルの伊香保は、平地より涼しく、特に朝晩は肌寒さを感じることもあります。カーディガンやストールなど、一枚羽織れるものがあると便利です。
- エコバッグ:お土産をまとめる際に役立ちます。
- 小銭:石段街での食べ歩きや射的など、細かい支払いに便利です。
- 御朱印帳:伊香保神社や水澤寺などを訪れる予定があれば、忘れずに持参しましょう。
- 小さめタオル:足湯を利用するときにあると便利です。
- 折り畳み傘:変わりやすい山の天気に備え、晴雨兼用傘を持っていると安心です。
服装のポイント:石段街を快適に歩くために
旅先での服装は、見た目のオシャレも大切ですが、それ以上に動きやすさや快適さを重視しましょう。特に伊香保では石段の上り下りが多いため、歩きやすい装いが必須です。
靴はスニーカーが最適:前述の通り、靴選びが旅行のキーポイントです。ヒールのある靴や履き慣れていないパンプスは足に負担がかかり、転倒のリスクも高まります。おしゃれなスニーカーや低めのヒールのコンフォートシューズを選ぶと良いでしょう。
ボトムスはパンツがおすすめ:石段の昇降時に裾が気になりにくいパンツスタイルが快適です。スカートよりも動きやすくストレスフリーです。
重ね着で調整しやすく:どの季節も、重ね着できる服装が基本です。春や秋は長袖カットソーにカーディガンや薄手ジャケットを合わせ、夏は半袖にUVカット機能のあるパーカーやシャツを羽織る用意を。冬はダウンジャケットをはじめ、マフラーや手袋、帽子といった防寒小物も用意しましょう。保温性の高いインナーを選ぶと、室内外の温度差に対応しやすくなります。
旅の予算の目安:どのくらい見積もればいい?
旅の計画を立てる際、予算は重要な要素です。豪華なご褒美旅行にするのか、少し節約しつつ楽しむのか、同行する友人とも相談しておくと安心です。
- 交通費:東京発の往復交通費は、新幹線利用の場合12,000円〜15,000円、高速バスの場合6,000円〜8,000円が目安です。
- 宿泊費:旅館のランクやプランによって幅がありますが、1泊2食付きで1人あたり15,000円〜40,000円程度が一般的。露天風呂付き客室を選ぶ場合はさらに高額になります。
- 食費・観光費:水沢うどんなどのランチ代、カフェ利用、ロープウェイや観光施設の入場料、お土産代などを含め、10,000円〜20,000円程度の余裕をみておくと良いでしょう。
全体として、1人あたり40,000円〜70,000円前後が標準的な予算感と言えます。宿泊予約サイトの割引や、交通機関の早割を活用すれば、費用を抑えることも十分可能です。
知っておきたい伊香保温泉の豆知識と注意点
旅に出かける前に、その土地について少し知っておくと、旅の楽しみが一層深まります。ここでは、伊香保温泉に関する基本情報や、訪問時の注意点についてご紹介します。
交通手段の選び方と予約のポイント
伊香保へのアクセス方法はいくつかあります。それぞれの特徴を理解した上で、自分たちに合った手段を選びましょう。
- 車での移動
- メリット:時間を気にせず行動できるため、自由度が高いです。途中でサービスエリアに立ち寄ったり、周辺の観光スポットに寄ることも容易です。
- デメリット:運転の負担があるほか、週末や連休には関越自動車道で渋滞が発生しやすいです。温泉街は道が狭く、駐車場の確保も必要になります。
- 注意点:冬季(12月〜3月頃)に車を利用する場合は、必ずスタッドレスタイヤを装着するか、タイヤチェーンを携帯してください。伊香保は山間部のため、突然の積雪や凍結が起こることがあります。安全を最優先に計画を立ててください。駐車場は市営の無料・有料駐車場が複数ありますので、渋川伊香保温泉観光協会のサイトなどで事前に駐車場所を調べておくと便利です。
- 公共交通機関の利用
- メリット:運転の負担がなく、移動中にゆっくり休めます。お酒を楽しむこともできます。
- デメリット:本数や時間帯が限られるため、移動スケジュールに制約が出やすいです。大きな荷物を持っての乗り換えが負担になる場合もあります。
- 予約のポイント:高速バスや新幹線は早めの予約で割引が受けられることがあります。特に連休などは混みやすいため、予定が決まり次第早めに手配することをおすすめします。渋川駅から伊香保温泉へのバスは本数が多いものの、休日は混雑しやすいため、余裕を持って一本前の電車で到着する計画を立てると安心です。
宿泊先の選び方:失敗しないためのポイント
宿泊施設は旅の満足度に大きく影響するため、以下のポイントを参考に自分たちに合った宿を選びましょう。
- 立地:石段街の散策をメインに楽しみたい場合は、石段街周辺の宿が便利です。静かな環境でのんびり過ごしたい方は、少し離れた高台の宿もおすすめです。
- 温泉の種類:「黄金の湯」と「白銀の湯」の両方を利用できる宿もあれば、どちらか片方のみの宿もあります。お湯にこだわりがある場合は、事前に必ず確認しましょう。
- 食事のスタイル:友人との会話をゆったり楽しみたいなら部屋食、様々な料理を楽しみたいならビュッフェ形式のレストラン食など、好みによって選択してください。
- 施設の設備:露天風呂付きの客室やエステ・マッサージ施設、ラウンジなど、宿ごとに特徴があります。「今回はエステでリラックスしたい」「何度も部屋の露天風呂に入りたい」といった希望を叶えてくれる宿を探してみましょう。
万が一に備えて:体調不良やトラブルへの対処法
旅行中、体調を崩したり予期せぬトラブルに遭遇したりすることも考えられます。特に私たち世代は無理せず安心して旅を楽しむために、事前の準備が大切です。
- 医療機関の情報収集:出発前に伊香保温泉周辺の病院や夜間・休日診療を行う医療機関を調べておくと、緊急時に焦らずに済みます。渋川市の公式サイトなどで情報を確認しましょう。健康保険証や普段使用している薬は必ず持参してください。
- 観光案内所の活用:石段街の中央付近に観光案内所があります。困ったことがあればまずここに相談しましょう。交通情報や周辺施設の案内もしてくれます。
- 交通機関の遅延・運休への備え:悪天候などの影響で電車やバスが遅れたり運休したりする場合もあります。利用する交通機関の公式サイトでこまめに運行状況を確認しましょう。万が一帰れなくなった際は、タクシーの連絡先を控える、宿泊の延長が可能か確認するなどの対策を事前に考えておくと冷静に対応できます。チケットの払い戻し規定は各社ごとに異なるため、公式情報を参照してください。
- 海外経験で得た危機管理の心得:私は趣味でヨーロッパ長期滞在をしていますが、そこで培った「自分の身は自分で守る」という意識は国内旅行にも通じます。夜間の一人歩きを避ける、貴重品をしっかり管理するといった基本的な注意を怠らないことが、安心して旅を続けるコツです。伊香保は比較的治安が良い地域ですが、油断は禁物です。
伊香保温泉の歴史と文化に触れる深い旅

伊香保の魅力をより深く味わうには、その歴史や文化に触れることが最も効果的です。ほんの少し視点を変えるだけで、いつも見慣れた景色が新たな輝きを放ち始めます。
万葉集にも詠まれた古湯の歴史
伊香保温泉の歴史は非常に古く、その名前は万葉集にも登場します。「伊香保の嶺(ね)に 雷(かみ)な鳴りそね 我が夫子(せこ)の 佩(は)ける剣(たち)に さひなありかも」という和歌により、古代からこの地が人々に知られていたことが明らかです。温泉街として本格的に発展し始めたのは戦国時代からで、武田信玄の家臣が傷を癒やす湯治場を整備したのがきっかけとされています。悠久の歴史に思いを馳せながら温泉に浸かるのも、また格別な体験です。
文人墨客に愛された温泉地
美しい風景と情緒あふれる雰囲気が魅力の伊香保は、多くの文人や芸術家に親しまれてきました。特に有名なのは明治時代の文豪、徳冨蘆花です。彼の代表作『不如帰』は伊香保を舞台に描かれた悲恋の物語で、石段街には小説の記念碑が建てられています。また、大正ロマンを象徴する画家の竹久夢二も伊香保を愛し、榛名山を讃えた詩「榛名山賦」を残しました。伊香保には「徳冨蘆花記念文学館」や「竹久夢二伊香保記念館」があり、彼らの作品や人生に触れることができます。旅の中でこれらの文化施設を訪れる時間を設けるのは、知的好奇心を満たす素晴らしい過ごし方と言えるでしょう。渋川市の公式観光情報でも、このような歴史的背景が紹介されているので、訪問前に目を通すと一層興味が深まります。
石段街が持つ意味
伊香保温泉の象徴である石段街は、天正4年(1576年)ごろに形成されたと伝えられています。この頃は織田信長が天下統一を目指していた時代でした。日本で初めての温泉都市計画ともいえるこの石段は、中央に湯樋(ゆどい)を設け、両側に旅館が連なるという斬新な構造でした。この湯樋を通じて、「黄金の湯」が各旅館へと分配されていました。現在も石段の途中には、当時の源泉湧出口の跡や湯樋の様子をガラス越しに見ることができる場所があります。何気なく石段を上り下りしているときに、こうした歴史と知恵が隠されていることを知ると、感慨深さもひとしおです。
伊香保グルメを味わい尽くす
旅の醍醐味の一つとして、やはり「食」の魅力は外せません。伊香保には、名物料理からスイーツに至るまで、私たちの心を躍らせる美味しい品々が豊富に揃っています。
定番の味わい!湯の花まんじゅう食べ比べ
伊香保温泉を訪れた際、ぜひ味わっていただきたいのが「湯の花まんじゅう」です。黄金の湯を思わせる茶色い生地に、控えめな甘さのあんこが包まれ、どこか懐かしさを感じさせるやさしい風味が魅力です。発祥とされる石段街の「勝月堂」は常に行列が絶えません。蒸したての温かいまんじゅうは格別の味わいです。加えて石段街には多くのまんじゅう屋が軒を連ね、それぞれに皮の食感やあんこの甘みが微妙に異なります。複数のお店の品を購入し、旅館に戻って友人とお茶を入れながら食べ比べるのも、女子旅ならではの楽しみ方です。
日本三大うどんのひとつ「水沢うどん」
モデルコースでも紹介した「水沢うどん」は、伊香保グルメの代表格です。水沢うどん街道には十数軒の名店が軒を連ね、それぞれが伝統の味を守り続けています。例えば、「大澤屋」では広々とした店内で団体客にも対応可能な知名度の高い有名店です。一方、「田丸屋」は格式ある店構えで、天ぷらなどのサイドメニューも絶品として知られています。多くの店舗で醤油だれとごまだれの両方が用意されているので、ぜひ両方の味を楽しんでみてください。透き通るような美しい麺とコシの強さ、そしてつるりとした喉ごしは、一度味わうと忘れられない魅力です。
石段街で味わう食べ歩きグルメ
石段街は、まさに食べ歩きに最適なスポットです。気軽に楽しめるグルメが豊富にあります。
- 玉こんにゃく:群馬県はこんにゃくの生産量が日本一。醤油だれが染み込んだ熱々の玉こんにゃくは、散策中に小腹が空いたときにぴったりのひと品です。
- 温泉たまご:石段街の途中にある「河童の湯」の隣では温泉たまごが販売されており、とろりとした黄身のまろやかさが格別です。
- 石段うどん:石段街の中ほどに位置する「石段うどん」では、舞茸天ぷらうどんが人気メニュー。散策の途中でのランチに最適です。
- おしゃれなカフェ:近年、古民家を改装したスタイリッシュなカフェも増えてきました。「楽水楽山」のプリンや、「SARA’S CAFE BRASSERIE」のクレープなど、散策の合間に甘いひとときを過ごすのもほっとする時間です。
もう一足伸ばして。伊香保周辺の観光スポット

時間に余裕がある場合は、伊香保温泉から少し足を伸ばして周辺の観光スポットを訪れてみるのもおすすめです。車があるとより便利ですが、バスやタクシーを利用しても伊香保温泉からアクセス可能な場所もあります。
榛名山・榛名湖
上毛三山の一つである榛名山は、伊香保温泉からバスで約30分の距離にあります。カルデラ湖の榛名湖の湖畔は、穏やかで美しいリゾート地として知られています。遊覧船に乗ったり、湖畔を散策したりして、ゆったりとした時間を過ごせるでしょう。湖の中央にそびえる榛名富士はロープウェイで登ることができ、山頂からは榛名湖や関東平野の壮大な景色を一望できます。伊香保とはまた違った雄大な自然の魅力を満喫できます。
伊香保グリーン牧場
動物とのふれあいが楽しめる「伊香保グリーン牧場」も人気の観光スポットです。広大な敷地内では、羊やヤギ、うさぎなど多くの動物たちがのびのびと暮らしています。特に、牧羊犬が羊の群れを巧みに操るシープドッグショーは見逃せません。童心に帰って楽しめる場所で、お孫さんとのお出かけにもぴったりです。新鮮な牛乳を使ったソフトクリームも絶品です。伊香保グリーン牧場の公式サイトでイベントスケジュールを確認してから訪れると良いでしょう。
竹久夢二伊香保記念館
大正ロマンの雰囲気を味わいたいなら、「竹久夢二伊香保記念館」へ足を運んでみてください。夢二の美人画をはじめ、数多くの作品が展示されています。夢二が設計したアトリエを復元した建物や、彼が愛したオルゴールの音色に耳を傾けていると、時間を忘れてしまうことでしょう。併設されたカフェでは、夢二の世界観に浸りながらゆったりとお茶を楽しむこともできます。
伊香保温泉での女子旅は、単なる観光旅行ではありません。歴史ある温泉で体を癒し、美しい風景に心を洗い、美味しい食事を分かち合い、友人との語らいで心に栄養を与える。そんな私たち世代だからこそ深く味わえる、豊かな時間そのものです。この旅が、あなたにとってかけがえのない素敵な思い出となることを心より願っています。

