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活況のドバイ経済と裏腹に… なぜ日本人旅行者は減少? 現地最新レポートと今後の展望

アラブ首長国連邦(UAE)の中心都市ドバイ。砂漠の地に次々とそびえ立つ超高層ビル群は、その絶え間ない成長と活気ある経済を象徴しています。しかし、世界中から観光客が押し寄せるこの都市で、日本人旅行者の姿は減少傾向にあるという現状が明らかになってきました。本記事では、建設ラッシュに沸くドバイの最新事情と、日本人旅行者の動向の背景、そして今後の展望を掘り下げます。

目次

建設ラッシュが象徴するドバイの力強い経済成長

現在のドバイを訪れると、街の至る所でクレーンが稼働し、新たな建築プロジェクトが進行している光景が目に飛び込んできます。この建設ラッシュは、石油依存からの脱却を目指すドバイの経済多角化戦略が成功している証です。観光、金融、不動産、ITなど非石油部門が経済を牽引し、2023年の実質GDP成長率は3.3%を記録するなど、堅調な成長を続けています。

海外からの直接投資や富裕層の移住が相次ぎ、不動産市場は活況を呈しています。その結果、インフラ整備も急ピッチで進められており、ニュースサマリにもあるように、片側8車線という広大な道路でさえ交通渋滞が発生するのは、この都市のダイナミックな発展ぶりを物語っています。

世界的な観光ブームと日本人旅行者のギャップ

ドバイの観光業は絶好調です。ドバイ経済観光庁(DET)によると、2023年にドバイを訪れた国際観光客数は過去最高の1,715万人に達し、コロナ禍以前の2019年の水準を上回りました。エミレーツ航空の総2階建て超大型機A380が、約500席を満席にして運航しているという事実は、その人気ぶりを裏付けています。

しかし、その活況の裏で、日本人旅行者の数は伸び悩んでいます。満席のフライトにもかかわらず日本人乗客はまばらで、現地でも日本人観光客の姿は以前より少なくなったとの声が聞かれます。この背景には、いくつかの複合的な要因が考えられます。

日本人旅行者減少の背景

記録的な円安の影響

最大の要因は、記録的な円安です。UAEの通貨ディルハムは米ドルと連動(ドルペッグ)しているため、円安ドル高が進行すると、現地でのホテル代、食事代、交通費など、あらゆる費用が日本人旅行者にとって割高になります。かつては「意外とリーズナブル」と感じられたタクシー料金なども、現在の為替レートでは日本と同等か、それ以上に感じられるケースも少なくありません。

燃油サーチャージの高騰

コロナ禍以降、航空運賃に上乗せされる燃油サーチャージが高止まりしていることも、旅行費用を押し上げる一因です。特に長距離路線であるドバイへの渡航は、航空券代だけでも大きな負担となり、旅行をためらわせる要因となっています。

旅行先の選択肢の変化

コロナ禍を経て海外旅行が本格的に再開する中で、多くの日本人旅行者がよりコストを抑えられる近隣アジア諸国へ目を向ける傾向が強まっています。同じ予算であれば、より長く滞在できたり、より豪華な体験ができたりする旅行先が選ばれやすくなっているのです。

今後の展望:ドバイ観光の未来と日本人旅行者への影響

世界トップクラスの観光都市として成長を続けるドバイが、日本人旅行者の減少という課題にどう向き合うのかが注目されます。

予測される未来として、ドバイは引き続き富裕層やビジネス客、そして欧米や近隣諸国からの観光客をメインターゲットとし、大規模なイベントや新たな観光名所の開発を進めていくでしょう。一方で、日本市場に対しては、円安という構造的な問題を乗り越えるための新たなアプローチが求められます。

具体的には、為替の影響を受けにくい付加価値の高いパッケージツアーの造成や、日本の旅行会社と連携した独自のプロモーションなどが考えられます。また、ドバイが持つ「世界一」の数々や、砂漠でのサファリツアー、伝統的なスーク(市場)散策といったユニークな体験を改めて訴求し、コスト以上の価値を感じさせる戦略が必要になるかもしれません。

私たち日本人旅行者にとっては、ドバイは依然として他に類を見ない魅力を持つ旅行先です。しかし、当面は円安という経済的なハードルが存在することも事実です。今後の為替動向や、ドバイが日本市場に対してどのような魅力を打ち出してくるのかを注視しながら、最適な旅行計画を立てる必要がありそうです。活気あふれる未来都市ドバイが、再び多くの日本人旅行者で賑わう日が来るのか、その動向から目が離せません。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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