微笑みの国、タイ。きらびやかな寺院、活気あふれるナイトマーケット、美食の数々…。心躍る旅の計画を立てていると、ついつい楽しいことばかりに目が行きがちですよね。でも、ちょっと待って。旅先で急に体調を崩してしまったら…?慣れない土地での病院探しや薬の購入は、想像以上に不安なものです。
こんにちは、旅ライターの亜美です。アパレル企業で働きながら、長期休暇を見つけては世界の街角を旅しています。おしゃれなカフェ巡りやショッピングも大好きですが、旅を最高に楽しむためには「健康」という土台が何よりも大切。特に、日本とは環境が違う海外では、万が一の備えが旅の明暗を分けることもあります。
この記事では、タイを旅するすべての方が安心して過ごせるよう、現地の医療事情を徹底的に解説します。具体的には、どんな病院を選べばいいのか、薬局ではどうやって薬を買うのか、そして日本から薬を持っていく際の注意点まで。私の経験も交えながら、女性目線での細やかなアドバイスも盛り込んでみました。「この記事さえ読んでおけば大丈夫!」と思えるような、あなたの旅のお守りになる情報をお届けします。さあ、一緒にタイの医療事情をマスターして、心から安心して旅に出かけましょう!
また、旅先では野犬との遭遇や事故に備えた知識も、安心につながる重要なポイントです。
まずは知っておきたい、タイの医療事情

タイ旅行を計画する際に、まず理解しておきたいのが現地の医療体制です。漠然とした不安を持つよりも、正確な知識を得ることで、万が一の時に冷静に対応できるようになります。
予想以上に優れた?タイの医療水準
「東南アジアの医療」と聞くと心配になる方もいるかもしれませんが、タイ、特に首都バンコクの医療水準は非常に高く、国際的にも高く評価されています。特に私立病院の設備や医療技術は、日本の大規模病院に匹敵するか、場合によってはそれ以上のレベルを誇っています。
多くの私立病院には、海外で教育を受けた優秀な医師が多数在籍し、最新の医療機器も積極的に導入されています。高級ホテルのような豪華な内装を持つ病院も多く、初めて訪れるとその規模や快適さに驚くことでしょう。さらに日本語通訳が常駐する病院も複数あり、言葉の壁を感じることなく診察を受けられる環境が整っている点は、日本人旅行者にとって大きな安心材料です。実際にタイはメディカルツーリズムが盛んな国でもあり、世界各国から多くの患者が治療を求めて訪れています。
旅行者におすすめなのは「私立病院」
タイには大きく分けて「国公立病院」と「私立病院」の2種類があります。
国公立病院は主にタイ国内の住民向けで、医療費が非常に安いのが特徴です。しかしその反面、院内は常に混雑しており、何時間も待たされることも珍しくありません。また、医療機器やサービスの質が私立病院に比べて劣る場合も多く、日本語対応がほとんど期待できないのもデメリットです。旅行中の限られた時間の中で迅速かつ高品質な医療を求めるならば、国公立病院は避けるのが賢明でしょう。
一方で私立病院は医療費が高めではありますが、最新設備が整い、対応も迅速かつ丁寧でサービス面でも充実しています。先に述べたように、日本語通訳や海外旅行保険のキャッシュレス・サービスに対応しているのもほぼ私立病院です。貴重な旅の時間を無駄にせず、心身ともに安心して治療を受けるために、旅行者は「私立病院」を選ぶべきだと覚えておきましょう。
重要なのは「医療費」と「海外旅行保険」
タイの私立病院で高度な医療サービスを受けられるのは大きな利点ですが、その分医療費はかなり高額になることを心に留めておく必要があります。例えば、軽い風邪や食あたりの診察でも、診察料と薬代を合わせて1万円から2万円程度かかるのは普通です。盲腸(虫垂炎)で手術や入院が必要になれば、数十万円から100万円以上の請求が来ることも珍しくありません。骨折などのケガの場合も同様です。
ここで必ず用意しておくべきなのが海外旅行保険です。クレジットカードに付帯する保険もありますが、補償内容が十分かどうかは必ず出発前に確認しましょう。特に治療費の補償額は最低でも1,000万円以上、できれば無制限のプランが望ましいです。また、「キャッシュレス・メディカル・サービス」が付いた保険を選ぶことが非常に重要です。これは保険会社が直接病院に医療費を支払う仕組みで、高額な医療費を自分で立て替える必要がなくなります。タイの主要な私立病院はこのサービスに対応しているため、保険加入の際には必ずこの点を確認してください。海外旅行保険は旅の「安心材料」ではなく、まさに「必須アイテム」です。数千円の保険料をケチったばかりに、現地で数百万円もの借金を負うことになれば、楽しいはずの旅行が大きな苦い思い出となってしまいます。
【出発前のマストチェック】日本で準備すべきことリスト
タイでのトラブルに備えるには、日本出発前の準備がその大部分を占めると言っても過言ではありません。ここでは、具体的に何を用意すべきかをリスト化し、詳しく解説します。
最優先!海外旅行保険への加入と内容の確認
繰り返しになりますが、海外旅行保険は必ず加入してください。検討中の方やすでに加入済みの方も、以下のポイントをしっかりチェックしましょう。
- 治療・救援費用の補償額が十分か(無制限であれば理想的): 怪我や病気の治療に加え、急な家族の渡航費や医療搬送費もカバーされる重要な補償です。最低でも1000万円以上、可能なら無制限のプランを選びましょう。
- キャッシュレス医療サービスの有無: 現地で高額な医療費を立て替える必要がなくなるこのサービスは必須です。バンコクの主要私立病院(バムルンラード、サミティベート、バンコク病院など)と提携している保険会社を選べば、より安心・快適です。
- 保険証券の携帯: 紙の証券とスマートフォンに保存したPDFの双方を持っておくと安心です。証券番号や緊急連絡先(コールセンターの電話番号)がすぐ確認できる状態にしておきましょう。
- クレジットカード付帯保険の場合: クレジットカードの保険には「自動付帯」と「利用付帯」があります。利用付帯の場合は、そのカードで旅行費用(ツアー代や航空券)を支払わないと保険が適用されません。補償額の十分さやキャッシュレス対応の有無も含め、適用条件を必ず確認しましょう。
自分の体は自分で守る!常備薬の準備
普段服用している薬がある場合は、必ず日本から持参してください。現地で同一の薬を手に入れるのは難しいことが多いです。
- 持病の薬: 医師から処方されている薬は、旅行日数よりやや多めに用意しましょう。紛失や飛行機の遅延に備えるためです。
- 基本的な市販薬:
- 解熱鎮痛剤: 頭痛や発熱に備えて(例:ロキソニン、イブなど)。
- 胃腸薬: 慣れない食事や水でお腹を壊すことも多いです(例:正露丸、ビオフェルミンなど)。
- 風邪薬: 飛行機での乾燥や冷房の影響を受けやすいため。
- 酔い止め薬: ボートや長距離バスの移動がある場合に役立ちます。
- かゆみ止め、絆創膏、消毒液: 虫刺されや小さなケガの手当て用に。
- 英文処方箋(薬剤証明書): 持病の薬を持参する際は、税関で説明を求められることも考慮し、医師に英文の処方箋や診断書を発行してもらうことをおすすめします。体調不良時に現地の医療機関で日本の主治医情報を伝える際も役立ちます。
注意喚起!タイで持ち込みが制限・禁止されている薬品について
薬の持ち込みには国際的な規制があり、特に向精神薬や麻薬成分が含まれる薬には十分注意が必要です。日本で合法の睡眠薬や精神安定剤、一部の咳止めなどが、タイの法律では規制対象の場合があります。
- 事前確認は必須: 自分が持参する薬が規制対象に含まれていないか、必ず医師や薬剤師に相談してください。
- タイ食品医薬品局(FDA)への申請: 規制対象薬品を持ち込む際は、タイのFDAへ事前申請が必要になることがあります。手続きは煩雑かつ時間がかかるため、早めの対応が大切です。詳細は在タイ日本国大使館の公式ウェブサイトで確認してください。
- 市販薬にも注意: プソイドエフェドリンなど一部の市販の風邪薬成分も規制される場合があります。成分表示をよく確認し、不安があれば持ち込みを控えるのが賢明です。
基本的に、個人で使用する常識的な量の一般的な市販薬は問題になることは滅多にありませんが、「知らなかった」では済まされません。十分に注意して準備しましょう。
スマホに保存したい情報と便利なアプリ
トラブル時に慌てないために、必要な情報はスマートフォンにまとめておくと安心です。
- 緊急連絡先リスト:
- 加入している海外旅行保険の24時間対応コールセンター番号。
- 在タイ日本国大使館・領事館の連絡先。
- クレジットカード会社の紛失・盗難窓口の連絡先。
- 各種書類のデータ:
- パスポートの顔写真ページおよびタイの入国スタンプがあるページの写真データ。
- 航空券(eチケット)の控え。
- 海外旅行保険証券のデータ。
- 便利なアプリ:
- 翻訳アプリ(Google翻訳など): タイ語のオフライン辞書をダウンロードしておくと、通信環境が悪い場所でも安心です。
- 配車アプリ(Grab): タイで最も利用されている配車サービスで、目的地入力だけで料金が事前確定し、安全に病院などへ移動できます。タクシーの料金交渉をする手間も不要です。
【タイで体調を崩したら?】シーン別・完全行動マニュアル

どんなに注意を払っていても、旅先で体調を崩してしまうことは起こり得ます。そんな時には、どのように対応すればよいのか、段階ごとにシミュレーションしておくと安心です。知っているかどうかで、精神的な余裕が大きく変わります。
まずは冷静に症状を把握する
突然の発熱や腹痛が起こった場合、焦らず冷静に自分の症状を客観的に観察しましょう。
- 軽度の症状の場合: 少し頭痛がする、軽い腹部不調程度であれば、まずは持ってきた常備薬を服用し、ホテルの部屋で安静にすることが最優先です。無理をせずしっかり水分補給をし、体を休めましょう。タイの強烈な日差しや冷房の温度差により、思いのほか体は疲弊しています。
- 病院受診が必要な目安となる症状:
- 38度以上の高熱が続く場合。
- 激しい腹痛や嘔吐、下痢が止まらないとき。
- 呼吸困難やめまいがある場合。
- 明らかに食中毒が疑われる症状(複数人が同じものを食べて同様の症状など)。
- 転倒などによる外傷や出血がみられる時。
これらの症状が現れたら、我慢せずすぐに医療機関を受診することをおすすめします。特に、デング熱など熱帯地域特有の感染症の可能性もあるため、自己判断は避けましょう。
受診を決めたら:連絡から診察までの流れ
病院に行くことを決めたら、以下のステップに沿って行動しましょう。
ステップ1:海外旅行保険会社へ連絡
まずは加入している海外旅行保険の24時間対応日本語サポートデスクへ電話をかけます。保険証券に記載されている緊急連絡先に連絡し、次の情報を伝えましょう。
- 名前と保険証券番号
- 現在の滞在場所(ホテル名と住所)
- 具体的な症状
- 病院へ行きたい旨
オペレーターが最寄りの提携病院(キャッシュレス対応可能な病院)を案内し、病院への連絡や支払い保証の手配も行ってくれます。この一報が、その後の手続きを大幅にスムーズにします。直接病院に行くことも可能ですが、まず保険会社へ連絡するのが鉄則です。
ステップ2:病院へ移動する
保険会社から指定された病院へ向かいます。ホテルの受付にタクシー手配をお願いするか、Grabアプリを使うと便利で安全です。Grabなら目的地をアプリ内で指定できるため、運転手に言葉で説明する必要がなく、コミュニケーションの不安も減ります。
ステップ3:病院の受付と手続き
病院に着いたら受付(Registration)に向かいます。バンコクの主要な私立病院には、日本人向けの窓口や国際患者対応のカウンターが一般的に設置されています。
- 提示するもの:
- パスポート(必須): 忘れずに持参してください。
- 海外旅行保険証券: 受付で見せる必要があります。
- 問診票の記入: ほとんどの病院で日本語の問診票が用意されており、症状やアレルギーの有無、既往歴などを記入します。保険会社が事前に連絡している場合は、手続きがさらにスムーズになります。
ステップ4:診察を受ける
受付が終わると診察室に案内されます。日本語通訳が同席することが多く、医師とのやり取りに不安はありません。症状はできるだけ具体的に伝えましょう。
- 伝える際のポイント:
- 症状が始まったタイミング(例:昨晩から、今朝から)
- 痛みの部位と性質(ズキズキ、しめつけるような痛みなど)
- 熱の有無や下痢の回数など具体的な状況
- 思い当たる原因(食べた物など)
必要に応じて血液検査やレントゲン検査が実施されます。診察と検査の結果を踏まえ、医師から診断と治療方針の説明を受けます。
ステップ5:会計と薬の受け取り
診察後、会計カウンターへ案内されます。キャッシュレス・メディカル・サービスが利用できる場合、保険の補償範囲内(自己負担なし)で精算されますが、保険の適用外治療や補償額の上限を超えた場合は自己負担となります。最後に院内薬局で処方薬を受け取り、薬剤師から服用方法について日本語で説明を受けることが一般的なので、しっかり確認しましょう。
軽度の症状の場合は薬局(ドラッグストア)を活用
病院に行くほどではないけれど持ってきた薬がなくなった、あるいは軽めの症状に合う薬が欲しい場合は、近くの薬局を利用する方法もあります。
タイの薬局の種類
タイの薬局は主に次の2種類に分かれます。
- 大手チェーンのドラッグストア: イギリス発の「Boots(ブーツ)」や「Watsons(ワトソンズ)」が有名です。ショッピングモールや駅近くなどに多く、医薬品のほか化粧品や生活用品も豊富です。店舗は明るく清潔で、旅行者も入りやすい雰囲気です。多くは薬剤師が常駐しており、簡単な英語で相談にのってくれます。
- 個人経営の薬局: 街角にある緑の十字マークが目印の小規模店舗です。地域住民に密着した品揃えで、大手チェーンにはない薬を扱うこともあります。薬剤師が直接運営している場合も多く、専門的なアドバイスを得られる可能性がありますが、英語が通じにくいこともあります。
薬局での薬の購入方法
薬局で薬を買う時には、症状の伝え方を工夫しましょう。
- 症状の伝え方: ジェスチャーや簡単な英単語を使います。「Headache(頭痛)」「Stomachache(腹痛)」「Diarrhea(下痢)」「Fever(熱)」などの基本単語を覚えておくと便利です。スマートフォンの翻訳アプリを見せるのも非常に効果的です。
- 写真を提示する: 日本で使用している薬のパッケージ写真や、ほしい薬の画像をネットで検索して見せると、同じ成分のものを探してもらえます。これが最も確実な方法と言えます。
- よく買われる薬の例:
- 解熱鎮痛剤: 「Tylenol(タイレノール)」の成分アセトアミノフェンや「Ibuprofen(イブプロフェン)」が一般的です。
- 乗り物酔い止め: 「Dimenhydrinate(ジメンヒドリナート)」などが購入可能です。
- 喉の痛み止めトローチ: 「Strepsils(ストレプシル)」はコンビニでも買えるほど親しまれています。
薬局利用時の注意事項
便利な薬局利用ですが、いくつか注意点があります。
- 成分と用量の違い: タイで販売されている薬は日本製と成分や1錠あたりの含有量が異なる場合があります。必ず薬剤師に用法や服用量を確認し、指示に従いましょう。
- 抗生物質の扱い: タイでは処方箋なしで抗生物質が購入できるケースもありますが、安易に使用すると耐性菌を生むリスクが高まります。医師の診断なしに自己判断で服用するのは非常に危険です。
- 偽薬のリスク: 信頼できる大手チェーンや清潔感のある薬局で購入することをおすすめします。露店などで販売されている薬は偽薬の可能性があるため、避けてください。
【知らなかったでは済まされない】薬の持ち込み・持ち出しルール
旅の準備で意外と見落としがちなポイントの一つに、国境を越える際の薬に関する規則があります。日本とタイ、それぞれの法律をしっかり把握しておくことが重要です。
日本からタイへ薬を持ち込む際の注意点
個人が使用するための合理的な量の医薬品を持ち込むことは、基本的に認められています。しかし、薬の種類によっては厳しい規制が適用されるため、十分な注意が必要です。
- 処方薬: 30日分を超える量の処方薬を持ち込む場合は、原則としてタイ食品医薬品局(FDA)の許可が必要です。30日分以内でも、薬の種類を証明するために医師が発行した英文の「薬剤証明書」を携帯することが望ましいです。これにより、税関でのトラブルを避けることができます。
- 市販薬: 風邪薬や胃腸薬などの一般的な市販薬については、個人使用の範囲内であればとくに手続きは必要ありません。ただし、一部の成分(プソイドエフェドリンなど)が含まれる薬は規制の対象となることがあるため、成分表示を事前に確認しておくと安心です。
- 麻薬・向精神薬: 最も注意を要する薬剤カテゴリーです。睡眠導入剤や精神安定剤、医療用麻薬などに該当します。これらの薬を持ち込む場合は、たとえ微量であっても事前にタイFDAの許可が求められるケースが多いです。無許可で持ち込むと麻薬密輸と見なされ、厳しい罰則を受ける可能性があります。出発前にタイFDAの公式サイトで規制対象リストをよく確認し、必要な手続きを必ず済ませてください。
タイから日本へ薬を持ち出す際の規則
タイ旅行の際には、現地で薬やサプリメントをお土産に購入することを考える方も多いでしょう。しかし、日本へ持ち込む際にも制限があることを忘れてはなりません。
- 日本の法律(薬機法)が適用される: 日本に医薬品を持ち込む場合は、日本の薬機法(旧薬事法)に基づく規制が適用されます。海外で購入した医薬品が日本の税関で差し止められることもあります。
- 数量制限:
- 医薬品・医薬部外品: 用法・用量に照らして2ヶ月分以内。
- 処方薬: 用法・用量に照らして1ヶ月分以内。
- 化粧品: 標準サイズで1品目あたり24個以内。
- 持ち込み禁止または規制成分: タイでは合法で販売されていても、日本では未承認の成分や麻薬・向精神薬に指定されている成分が含まれる場合があります。特にダイエット薬や精力増強剤、一部の美白クリームなどには、日本で認可されていない危険な成分が混入していることがあるため、軽い気持ちで購入しないことが大切です。詳しくは厚生労働省の「医薬品等の個人輸入について」をご覧ください。
自分用のつもりであっても、知らずに法律に違反してしまう恐れがあります。海外での医薬品の購入は慎重に行いましょう。
これで安心!タイの医療に関するQ&A

最後に、多くの旅行者が疑問に感じるであろうポイントをQ&A形式でまとめました。旅の不安を解消するためにぜひ活用してください。
Q. 救急車を呼ぶにはどうすればいいですか?
A. タイの救急車の連絡先は「1669」で、全国どこでも共通の公的救急サービスの番号です。ただし、通話は基本的にタイ語で対応されるため、言語に不安がある場合はホテルのスタッフに助けを依頼するか、私立病院が運営する独自の救急車サービス(Ambulance Service)に直接連絡する方がスムーズです。各私立病院の公式ウェブサイトに緊急連絡先が掲載されています。
Q. 医療費は具体的にどのくらいかかりますか?
A. あくまで参考ですが、バンコクの私立病院の場合、風邪や軽度の食あたりの診察で1万円から3万円程度。デング熱が疑われ検査・数日間の入院が必要になると10万円から30万円ほど。盲腸の手術と入院になると50万円から100万円以上かかることもあります。これは一例で、治療内容や病院によって大きく変動します。海外旅行保険に加入していない場合、受診には非常に高いリスクが伴うと言えます。
Q. クレジットカード付帯の保険だけで本当に安心できますか?
A. カードの種類やランクによって補償内容は大きく異なるため、一概に「十分」とは言い切れません。年会費無料のカードは治療費用の上限が200万〜300万円程度と、入院や手術が必要な場合には不足しがちです。また、キャッシュレス対応ができない保険も多いです。出発前にカード会社の保険窓口に連絡し、補償内容(特に治療・救援費用の額)や、タイの主要な私立病院でキャッシュレスメディカルサービスが利用可能かどうかを必ず確認しましょう。不安がある場合は別途、旅行保険に加入することをおすすめします。
Q. 歯が痛くなった場合はどうすればいいですか?
A. タイ、特にバンコクでは歯科医療の水準が非常に高いことで知られています。日本語対応可能な歯科クリニックも多く、日本の歯科医院と同等、あるいはそれ以上の治療を受けられることもあります。ただし、多くの海外旅行保険では一般的な歯科治療(虫歯の治療や詰め物の修復など)は補償対象外です。応急処置のみカバーされる場合もありますが、基本的には自己負担となる可能性が高いです。出発前に日本で歯科検診を済ませておくのが最も安心です。
Q. コンタクトレンズや洗浄液は現地で購入できますか?
A. はい、現地で簡単に手に入ります。大手ドラッグストア(Boots、Watsons)やショッピングモール内の眼鏡店で、日本でも馴染みのあるメーカーの使い捨てコンタクトレンズや洗浄液が販売されています。ほとんどの場合、処方箋なしで購入可能ですが、自分のレンズ度数(PWR)やベースカーブ(BC)を控えておくと、スムーズに購入できます。
最高の旅は、万全の健康管理から
タイにおける医療状況について詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたか。最も重要なのは、そもそも病院や薬局に頼らずに済むことです。楽しい旅を続けるためには、日々の小さな心がけが不可欠です。
- 「食事」に注意を払う: 衛生面に配慮されたレストランや屋台を選びましょう。十分に火が通った料理を選ぶこと、カットフルーツを避けること、氷の入った飲み物には気をつけることなど、少しの意識で食あたりのリスクを大きく減らせます。
- 「水」に気をつける: 水道水は絶対に飲まないようにしてください。うがい程度なら問題ありませんが、飲み水は必ずペットボトルのミネラルウォーターを利用しましょう。
- 虫よけ対策を徹底する: 特に蚊が媒介するデング熱は、タイで警戒すべき感染症の一つです。日中、特に朝や夕方は肌の露出を控え、こまめに虫よけスプレーを使いましょう。虫よけスプレーは現地のコンビニや薬局で効果の高いものが簡単に手に入ります。
- 紫外線と暑さ対策: タイの日差しは非常に強烈です。帽子やサングラス、日焼け止めは必需品です。日中の暑い時間帯の長時間の外出は避け、こまめに水分補給をして熱中症を予防しましょう。
旅は日常とは異なる体験の連続です。そのため、予期しないトラブルが起こる可能性も否定できません。しかし、事前に正しい知識を習得し、しっかり準備を整えておけば、恐れることはありません。むしろ、その準備が「心の余裕」となり、旅をより豊かなものにしてくれるでしょう。
この記事が、あなたのタイ旅行の頼もしいガイドとなり、安全で記憶に残る素晴らしい経験を作るお手伝いができれば、この上ない喜びです。さあ、万全の準備を整えて、微笑みの国タイへ最高の旅に出かけましょう!

