「世界一」という言葉には、不思議な魅力がありますよね。世界一高い山、世界一広い砂漠、世界一美しいサンゴ礁。旅好きなら誰しもが、そんなオンリーワンの景色に心を惹かれるのではないでしょうか。今回私が訪れたのは、そんな「世界一」の称号を持つ国。ただし、その称号は少し特別です。南太平洋にぽつんと浮かぶ、世界で最も肥満率が高い国、ナウル共和国。その少しセンセーショナルな響きの裏には、一体どんな物語が隠されているのでしょうか。かつてはリン鉱石の輸出で世界一豊かになったと言われるこの島が、なぜ今、別の「世界一」として知られるようになったのか。光と影が交差する、知られざる島の素顔を求めて、私の旅は始まりました。
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太平洋に浮かぶ小さな島国、ナウル共和国とは?

赤道のすぐ南側に位置するナウル共和国は、サンゴ礁が隆起して形成された美しい島国です。上空から見ると、まるで青いベルベットの上に輝く一粒の真珠のように見えます。しかし、その可憐な外観とは裏腹に、非常に特徴的で独特な国の一面を持っています。
驚くべき肥満率とその実態
まず、本記事のテーマである肥満率について触れましょう。世界保健機関(WHO)などによる調査では、ナウルの成人の肥満率は60%を超えており、国民の90%以上が過体重であると報告されています。これは間違いなく世界でもトップクラスの高水準です。特に深刻なのは、その肥満に起因する健康問題です。国民の約3分の1が糖尿病を患っているとも言われ、そのため平均寿命にも深刻な影響が及んでいます。私がナウルの空港に降り立った際、まず目に飛び込んできたのは驚くほど大柄な体つきの人々の姿でした。これは決して偏見ではなく、この国が抱える現実を肌で感じた最初の瞬間でした。
世界で最も小さい共和国のひとつ
ナウルのもう一つの特徴は、その非常に小さな国土面積にあります。約21平方キロメートルという広さは、東京都の品川区とほぼ同じ規模です。また、バチカン市国やモナコに続き、世界で3番目に小さな国であり、共和国としては世界最小です。島の周囲はおよそ19キロメートルしかなく、車での一周も30分かからずに可能です。私も滞在中にレンタカーで島を回りましたが、すぐに同じ景色に戻ってきてしまい、そのコンパクトさに驚かされました。人口は約1万人ほどで、小さなコミュニティの中で誰もが顔見知りのような親しみやすく温かな雰囲気が漂っています。
かつて「世界一裕福な国」と称された歴史
ナウルの歴史を語るうえで欠かせないのが、「リン鉱石」の存在です。この島は古くから海鳥の糞が堆積して化石化した高品質のリン鉱石を豊富に有していました。20世紀初頭からリン鉱石の採掘が始まり、ナウルは独立後にその利益を独占。1970年代から1980年代にかけて、国民一人当たりの国民総生産(GNP)は世界トップクラスに達し、「太平洋のクウェート」と呼ばれるほどの繁栄を享受しました。当時のナウルでは、税金も医療費も教育費も無料で、政府からの手厚い配当金により、働くことなく高級車を乗り回し、何不自由ない生活を送っていたと言われています。
しかし、資源には限りがありました。リン鉱石は20世紀末にはほぼ枯渇し、国の財政は破綻に追い込まれました。かつての繁栄から一転して没落したナウルの物語は、資源依存経済の脆弱さを示しています。島の各地には、採掘により荒々しく削り取られた「ピナクルズ」と呼ばれる不毛の大地が広がり、かつての栄華とそこから残された深い傷跡を今に伝えています。
なぜナウルは「世界一肥満な国」になったのか?
かつての豊かな暮らしと現在の健康問題。この二つの間には、果たしてどのような因果関係が存在しているのでしょうか。ナウルが世界一の肥満大国となった背景には、単一の原因ではなく、複数の複雑な要素が絡み合っています。
食習慣の劇的な変容
最も大きな要因は、食生活の急激な変化にあります。リン鉱石によって国が裕福になる以前、ナウルの人々の伝統的な食事は、海から採れる魚介類や島内で育てられるココナッツ、タロイモ、パンノキなどが中心でした。新鮮で栄養のバランスが取れた、まさに自然の恩恵そのものでした。しかし、国が豊かになると、オーストラリアやニュージーランドから安価かつ保存がきく加工食品が大量に輸入されるようになりました。私が訪れた島のスーパーの棚には、スパムやコンビーフの缶詰、インスタントラーメン、スナック菓子、さらには非常に甘い炭酸飲料がずらりと並んでいました。新鮮な野菜や果物は輸送費がかかるため非常に高価で、庶民が気軽に購入できるものではありません。結果として、人々は安価で高カロリー・高脂肪・高塩分の輸入食品に依存する食生活へと変わっていきました。かつての豊かな食文化は失われ、気軽なジャンクフードがその座を奪い取ったのです。この食習慣の変化が肥満や生活習慣病の蔓延に直結していることは明白です。
豊かさが招いた運動不足
かつての繁栄は、人々の生活様式にも大きな影響を与えました。もともと小さな島で、一周を歩いて回れるほどの規模でしたが、リン鉱石の収益でほとんどすべての家庭が車を所有するようになりました。買い物や友人宅への訪問時も移動は車が基本。厳しい日差しが降り注ぐ気候と相まって、人々は歩く習慣をほぼ失ってしまいました。また、島内にはこれといったレジャー施設もなく、余暇は主にテレビ鑑賞や家族・友人との会食に費やされます。身体を動かす機会の激減は、消費エネルギーの低下を招き、肥満を加速させる一因となりました。
経済破綻が拍車をかけた食の問題
リン鉱石の枯渇による経済破綻後も、食生活の改善は見られませんでした。むしろ状況はさらに悪化したと言えるでしょう。一度輸入食品に慣れてしまった食習慣や味覚を元に戻すのは困難です。加えて経済的な困窮により、人々はより安価な食品を求めざるを得なくなりました。結果として、栄養価の低いカロリー過多の加工食品やジャンクフードが主な選択肢となったのです。かつては富の象徴であった輸入食品が、現在は貧困の中で選ばざるを得ない食事に変わってしまったという皮肉な現実があります。島の土壌はリン鉱石採掘によって痩せ細っており、大規模な農業が困難なため、食料の大部分を輸入に頼らざるを得ない構造的な問題が健康問題をさらに深刻化させています。
遺伝的要因の可能性
もうひとつ、科学的視点から指摘されているのが「倹約遺伝子(スリフティ遺伝子)」の影響です。これは、食糧が乏しい環境下で生き延びるために、摂取したエネルギーを効率よく脂肪として蓄積する能力に優れた遺伝子を指します。太平洋の島々の先住民は、時折起こる厳しい飢饉や長期間のカヌー航海に耐えてきました。そうした環境に適応した結果、この倹約遺伝子が有利に働いてきたと考えられています。しかし、この遺伝子を持つ人々が現代のような飽食社会に入り、高カロリーの食事を日常的に摂取するようになると、エネルギーを過剰に蓄積しやすくなり、肥満や糖尿病を引き起こしやすくなるのです。ナウルの人々が抱える問題は、単なる生活習慣の問題にとどまらず、人類の進化過程と現代社会のズレがもたらした悲劇的な一面もあるのかもしれません。
肥満がもたらす深刻な健康問題

国民の多くが肥満に悩んでいる現状は、個人の健康問題にとどまらず、国家全体にとっても大きな負担となっています。特にナウルでは、生活習慣病が深刻なレベルで広がっています。
急増する糖尿病
ナウルは「世界で最も糖尿病患者の割合が高い国」として知られており、成人の糖尿病有病率は30%を超えています。40代や50代という比較的若い年齢で合併症を発症し、失明や人工透析が必要になるケースも少なくありません。これが国の平均寿命を押し下げる主な要因となっており、男性は60歳前後、女性は65歳前後と、先進国と比較して著しく短い状況が続いています。島の中心にある病院を訪れると、多くの患者が透析治療を受けている様子を目の当たりにしました。健康のありがたさをこれほど強く感じた経験は他にありませんでした。
脆弱な医療体制の現状
深刻な健康問題がある一方で、国内の医療体制は非常に脆弱です。基本的な治療は国内の病院で行えますが、専門的な治療や高度な手術が必要な場合は、オーストラリアなど外国の医療機関へ搬送されなければなりません。ただし、その費用は莫大であり、政府が支払っているものの、財政状況が厳しいため将来的に継続可能かは不透明です。医療従事者も不足しており、常に多くの課題に直面しています。病気を治すことよりも、病気を未然に防ぐ「予防医療」や食生活の改善に向けた教育が急務ですが、長年染みついた生活習慣を変えるのは容易ではありません。
光と影だけじゃない。ナウルの素顔と魅力に触れる旅
ここまでナウルが抱える社会問題に焦点を当ててきましたが、この国には決して暗い面ばかりではありません。むしろ、その小さな島には、訪れる人々を魅了してやまない、手つかずの自然と温かい人々の暮らしが息づいていました。
アニバレ湾の青い海と白砂の浜辺
ナウルで最も美しいスポットとして多くの人が挙げるのが、東海岸に広がるアニバレ湾です。弧を描くように続く真っ白な砂浜と、どこまでも透明なターコイズブルーの海のコントラストは、まさに楽園にふさわしい絶景と言えるでしょう。遠浅の海には見事なサンゴ礁が広がり、シュノーケリングを楽しむのに最適な場所です。私が訪れた日も地元の子どもたちが歓声をあげながら海に飛び込んでいました。観光客の姿はほとんど見られず、この美しい景色を独占できる贅沢な時間を過ごせました。波の音に耳を傾けながら、ただ水平線を眺めているだけで、心が洗われていくような感覚に包まれました。
島に残る第二次世界大戦の傷跡
ナウルは太平洋戦争中、日本軍に占領され重要な拠点として使われていた歴史があります。そのため、島の沿岸には現在も当時のトーチカや砲台跡が生々しく残されています。錆びついた高射砲が静かに海の彼方を見据える様子は、この穏やかな島がかつて戦火に包まれた舞台であったことを突きつけてきます。歴史に興味がある方には非常に注目すべき史跡でしょう。島の高台からは、かつての滑走路や司令部跡地を一望することも可能です。美しい自然の中に溶け込む戦争の遺構は、平和の尊さを静かに語りかけているように感じられました。
ブアダ・ラグーンの穏やかな水辺
島の南西部、内陸に位置するブアダ・ラグーンは美しい淡水湖です。緑豊かな木々に囲まれたこの湖は、海の賑わいとは対照的に静寂で神秘的な雰囲気を醸し出しています。かつてはここでティラピア養殖も行われていたそうです。湖の周囲には民家も点在し、ナウルの人々の穏やかな生活を垣間見ることができます。散策路をゆっくり歩きながら、鳥のさえずりやそよ風の音に耳を傾ける。そんな平穏なひとときを過ごせる、この島のオアシスのような場所です。
親しみやすい国民性
ナウルの旅で最も印象深かったのは、何よりも現地の人々の温かさでした。すれ違う者は皆「ハロー」と笑顔で挨拶を交わしてくれますし、写真を撮っていると「どこから来たの?」と気さくに話しかけてくれました。小さな島国だからこそ、人と人との距離感が近く、コミュニティの絆の強さを実感しました。多くの人々は自国が抱える健康問題を認識し、将来を案じているものの、それでも明るく陽気で、家族を大切にしながら日々の暮らしの中に幸せを見いだしているように感じられました。その飾らない笑顔に触れるたび、私はこの国が持つ本当の豊かさとは何かを深く考えさせられたのです。
【実践ガイド】ナウルへの旅を計画する
ナウルは、まだ多くの旅行者にとってあまり知られていない国かもしれません。しかし、その分、他の場所では味わえない独特な体験が待ち受けています。ここでは、実際にナウル旅行を計画する際に役立つ具体的な情報をご紹介します。
ナウルへのアクセス方法
日本からナウルへの直行便は運航されていません。一般的なルートはオーストラリア・ブリスベンを経由する方法です。ナウル航空(公式サイト)が、ブリスベンとナウルを結ぶ唯一の定期便を運航しています。また、フィジーのナンディやキリバスのタラワなど、他の太平洋の島々からのアクセスも可能ですが、便数が非常に限られているため、ブリスベン経由が最も現実的な選択肢となります。ナウル航空の便は週数便程度と少ないため、余裕を持ってスケジュールを組むことが重要です。チケットはナウル航空の公式サイトから直接購入でき、サイトの指示に従って出発地や目的地、日付を入力し、個人情報や支払い情報を登録すれば予約が完了します。乗り継ぎ時間にも配慮し、最低でも1週間ほどの滞在期間を確保することをおすすめします。
ビザの取得と入国手続き
日本のパスポート所持者でも、ナウルへの入国には事前にビザの取得が必須です。観光ビザの申請は、在日ナウル名誉総領事館などを通じて行えますが、手続きに時間がかかる場合があります。出発1〜2ヶ月前には申請を始めるようにしましょう。申請に必要な書類は、パスポートのコピー、申請書、航空券の予約確認書、宿泊先の予約証明などです。最新のビザ要件や申請方法については、必ず外務省の海外安全ホームページ等で事前に確認してください。公式情報を確認することが、円滑な渡航準備の第一歩となります。
宿泊施設の選び方
ナウルには宿泊施設が非常に限られています。島内には主要なホテルが2軒あります。1つ目は島の南東部に位置する「メネン・ホテル」です。かつては国営の高級ホテルとして知られていましたが、現在は施設の老朽化が見られます。それでも海を望む客室からの景色は素晴らしく、併設のレストランやバーも利用可能です。もう1軒は、行政機関の集まる地区にある「OD-N-Aiwoホテル」です。こちらは比較的新しく、ビジネスで訪れる方にも人気があります。いずれのホテルも客室数が限られているため、旅行を決めたら早めの予約を推奨します。予約は各ホテルの公式サイトやメールでの直接問い合わせが基本です。
旅の準備と持ち物リスト
ナウルは多くの物資を輸入に依存しているため、物価はやや高めです。特に日用品や医薬品は日本から持参するのがおすすめです。ここでは、女性目線で役立つ持ち物をご紹介します。
- 日焼け対策用品: 赤道直下の強い日差しに備え、SPF値の高い日焼け止めやサングラス、つばの広い帽子、UVカット機能付きの羽織りものやラッシュガードは必携です。
- 虫よけスプレー: 熱帯の島ですので蚊がいます。デング熱などの感染症を防ぐため、肌の露出を控え、虫よけ対策をしっかり行いましょう。
- 常備薬: 胃腸薬、頭痛薬、酔い止め、絆創膏など、普段使い慣れた薬は必ず持参してください。現地の薬局では取り扱いが限られています。
- 現金(オーストラリアドル): ナウルの通貨はオーストラリアドル(AUD)です。クレジットカードが利用できる場所はほとんどないため、滞在費用は現金で準備してください。
- 水着・シュノーケリングセット: 美しい海を楽しむために必携です。レンタル設備は基本的にほとんどありません。
- 暇つぶしグッズ: インターネット環境は非常に不安定で速度も遅いことがあります。ホテルによってはWi-Fiが有料で制限がある場合もあるため、本やタブレットに映画をダウンロードしておくなど、オフラインで楽しめるアイテムが役立ちます。
- モバイルバッテリー: 停電が発生することもあります。スマートフォンの充電用に、大容量のモバイルバッテリーを持っていくと安心です。
ナウル滞在中のルールとマナー
ナウルでの滞在をより快適に過ごすため、現地の文化や習慣を尊重する心がけが大切です。
- 服装について: 特に厳しいドレスコードはありませんが、村落地帯などでは過度な肌の露出(短いショートパンツやキャミソールのみなど)は控えたほうが安全です。水着はビーチやホテルのプールでのみ着用しましょう。
- 写真撮影の注意点: 人を撮影する場合は必ず事前に許可を得てください。政府関連の施設や港、空港などは撮影禁止の場所もありますのでご注意を。
- 飲料水について: 水道水は飲用に適していないため、必ずミネラルウォーターを購入して飲用してください。ホテルのレストランで提供される氷も注意が必要です。
トラブルを避けるための安全対策
ナウルは全体的に治安が安定しており、重大な犯罪は比較的少ないとされています。しかし、どの旅行先でも油断は禁物です。安心して旅を満喫するために、基本的な安全対策はしっかりと意識しておきましょう。
治安状況と女性が気をつけるポイント
日中は非常に穏やかな雰囲気が漂いますが、夜間に一人で歩くことは避けたほうが無難です。特に女性の場合は注意が必要です。街灯が少なく暗い道が多いため、夜に外出する際はホテルのスタッフにタクシーの手配を依頼し、安全な移動手段を確保してください。スリや置き引きといった軽犯罪のリスクも完全には排除できません。貴重品はホテルのセーフティボックスに預け、多額の現金を持ち歩かないようにしましょう。また、野良犬が多いため、近づいたり刺激したりするのは控えるよう心掛けてください。
健康管理と医療体制について
最も注意を払いたいのは健康管理です。慣れない環境や食事により体調を崩すこともあります。生食や十分に加熱されていない料理は避け、こまめに水分補給することが重要です。現地で病気やケガをした場合に備え、海外旅行保険への加入は必須となります。ナウルの医療体制は限られているため、重症時にはオーストラリアなどへの緊急医療搬送が必要になることがあります。この際の費用は数千万円に達する場合もあるため、保険がないと非常に高額な負担となります。保険証や緊急連絡先はパスポートとは別の場所にコピーを保管し、すぐに取り出せるよう準備しておきましょう。BBCの報道でもナウルの医療問題が指摘されており、旅行者が自ら備える重要性が示されています。万一のトラブルに備え、保険会社の連絡先、日本の家族の連絡先、そして現地の警察や救急の番号をまとめたリストを用意しておくことをおすすめします。
ナウルの未来と私たちができること

栄光と挫折、さらに深刻な健康問題を抱えるナウルの旅は、単なるリゾート体験にとどまらず、多くのことを考えさせられるものでした。この小さな国の未来は、一体どこへ向かっていくのでしょうか。
持続可能な社会を目指して
リン鉱石という主要な収入源を失った今、ナウルは新たな国家のビジョンを模索しています。現在の主な収入は、漁業権のライセンス料やオーストラリアの難民受け入れ施設の運営によるものですが、どちらも安定した収入とは言えません。政府は持続可能な経済基盤の構築を目指し、漁業の活性化や、手つかずの自然を生かしたエコツーリズムの展開に期待を寄せています。また、国民の健康向上を目的にスポーツ推進や食生活の啓発活動も始まっており、課題は山積みながらも、少しずつ再生への歩みを進めています。
旅人としてできること
ナウルを訪れる私たち旅行者にも、できることがあります。それはこの国の現状を理解し、敬意をもって接することです。地元の小規模な商店で買い物をしたり、地元のレストランで食事を楽しむことも、わずかではありますが地域経済の支援につながります。特にナウルの人々が直面する食と健康の問題は決して他人事ではなく、便利さや安さを追い求める私たち自身の食生活の課題とも重なります。ナウルの旅は、自分自身の暮らし方を見つめ直す貴重なきっかけとなりました。
興味を持ち続けることの大切さ
日本から遠く離れた太平洋の小さな島国、ナウル。多くの人にとっては馴染みの薄い場所かもしれません。しかし、この島がたどってきた栄枯盛衰の歴史や、現代社会が抱える食の問題を映し出す姿は、私たちに多くの示唆を与えてくれます。旅を終えた今、私にできるのは、そこで見て感じ取ったことを言葉にして伝え続けること。そして静かにナウルの未来に関心を持ち続けることだと考えています。もしもありふれた観光地では味わえない、心に響く旅を求めているのなら、ナウルという選択肢をぜひ検討してみてください。そこにはあなたの価値観を揺さぶる、忘れがたい出会いと発見が待っているはずです。

