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未来のフライトはもっとエコに? ASEANが持続可能な航空燃料の巨大拠点となる可能性

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ASEANの驚異的なポテンシャル:2050年までに日量850万バレルのSAF生産能力

私たちの空の旅が、より環境に優しくなる未来が近づいています。2024年1月23日に発表された報告書によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)は、2050年までに日量最大850万バレルもの持続可能な航空燃料(SAF)を生産する巨大な潜在能力を秘めていることが明らかになりました。これは、航空業界が直面する脱炭素化という大きな課題に対する、非常に明るいニュースです。

持続可能な航空燃料(SAF)とは?

そもそもSAFとは、「Sustainable Aviation Fuel」の略で、日本語では「持続可能な航空燃料」と呼ばれます。従来のジェット燃料は化石燃料から作られていますが、SAFは廃食油や植物、農作物の廃棄物、林業の残材といったバイオマス原料などから製造されます。

SAFを使用することで、原料の調達から燃焼までのライフサイクル全体で、二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に削減できると期待されており、未来の航空業界にとって不可欠なクリーンエネルギーと位置づけられています。

なぜASEANが注目されるのか?

今回の報告書でASEANが注目される背景には、大きく二つの理由があります。

豊富な原料の宝庫

一つ目は、SAFの原料となる資源が非常に豊富であることです。報告書では、使用済み食用油、米の廃棄物、林業残留物などが主要な原料として挙げられています。特に、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイといった国々は、農業や林業が盛んであり、これらの原料を大量に確保できるポテンシャルが高いと指摘されています。日本人にも人気の旅行先であるこれらの国々が、環境先進地域として新たな一面を見せるかもしれません。

急増する航空需要とSAF市場

二つ目は、ASEAN地域自身の航空需要の急増です。経済成長に伴い、ASEAN域内の航空需要は今後ますます拡大すると見られています。報告書によると、ASEANにおけるSAFの需要だけでも、2030年の日量1万5000バレルから、2050年には70万バレル超へと急増すると予測されています。これは、ASEANが単なる生産拠点としてだけでなく、SAFを消費する巨大な市場にもなることを意味しており、地域内で生産から消費までのサプライチェーンを構築できる強みがあります。

旅行者への影響と未来の展望

このニュースは、私たち旅行者にとっても決して無関係ではありません。将来的には、以下のような影響が考えられます。

  • 「エコなフライト」という新しい選択肢

航空会社がSAFの利用率をアピールし、環境に配慮したフライトを消費者が選べるようになる可能性があります。「価格」や「時間」に加え、「環境負荷の低さ」が航空券を選ぶ新しい基準になるかもしれません。

  • 航空券価格への影響

現在、SAFは従来のジェット燃料に比べて高価なため、導入初期には航空券価格に一部が転嫁される可能性も指摘されています。しかし、ASEANでの大規模な生産が実現すれば、将来的には量産効果によって価格が安定し、持続可能な旅行がより身近になることが期待されます。

  • 旅行先の新たな魅力

SAF生産に積極的に取り組む国々は、環境先進国としてのブランドイメージを高めることができます。これにより、エコツーリズムなど、環境をテーマにした新しい観光の魅力が生まれ、私たちの旅の目的地選びにも影響を与えるかもしれません。

今回の報告は、ASEANが世界の航空業界の脱炭素化をリードするキープレイヤーになる可能性を示しています。私たちが大好きな東南アジアへの旅行が、地球環境にも貢献できる。そんな未来の空の旅に、期待が膨らみます。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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