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香港の摩天楼だけじゃない!大自然のオアシス「南生圍」で心洗われる一日を過ごす完全ガイド

コンクリートジャングル、100万ドルの夜景、そして絶品グルメ。多くの人が「香港」と聞いて思い浮かべるのは、きっとそんなエネルギッシュな都会の姿でしょう。しかし、そのイメージを鮮やかに裏切る、まるで別世界のような場所が香港には存在します。それが、新界・元朗(ユンロン)エリアに広がる広大な湿地帯、「南生圍(ナムサンワイ)」です。今回は、元自動車整備士という経験を活かし、少し違った視点からこの香港の秘境へのアクセス、楽しみ方、そして旅を万全にするための準備まで、徹底的にナビゲートしていきます。都会の喧騒からエスケープして、心ゆくまで自然に抱かれる一日を過ごしてみませんか。

香港には、南生圍のような自然の癒やしだけでなく、西環泳棚の夕日絶景も息をのむほど美しいスポットが数多くあります。

目次

南生圍とは? – 香港に残された奇跡の原風景

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南生圍の魅力について語る前に、まずこの場所がどのような歴史を経て、なぜこれほど多くの人々を引きつけるのか、その背景を少し探ってみましょう。

伝統的な基圍から自然保護区へ

南生圍は、錦田川(Kam Tin River)と山貝川(Shan Pui River)という二つの川に挟まれた広大な三角州地帯に位置しています。その歴史は古く、かつては「基圍(ゲイワイ)」と呼ばれる伝統的な方法でエビの養殖が営まれていた場所でした。基圍とは、干潟に堤防を築き、潮の満ち引きを活用してエビや魚を育てる漁法を指します。現在でも周辺には、その名残となる養殖池(魚塘)が点在しており、独特の風景を形作っています。

時代が変わり、香港の急速な経済発展に伴って南生圍も開発の波に直面しました。ゴルフ場や住宅の建設計画が持ち上がるたびに、環境保護団体や地元住民が反対の声をあげました。特に世界的な自然保護団体であるWWF香港は、この地域の豊かな生態系の価値を強く訴え、保護活動の中心的な役割を果たしてきました。こうした長年の取り組みの結果、南生圍は奇跡的に自然がほぼ手つかずのまま保たれ、多くの渡り鳥が訪れる重要な湿地帯として、また市民の憩いの場として親しまれる場所となっています。

なぜ「香港の秘境」と称されるのか

MTRの駅からバスや徒歩で簡単にアクセスできる一方で、一歩足を踏み入れるとまるで時間が止まったかのような別世界が広がります。背の高いユーカリの並木、水面に映える青空と白い雲、風に揺れる葦原。遠くには深圳の高層ビルがぼんやりと見え、この場所が世界有数の金融都市・香港の一部であることを忘れてしまいそうです。

この非日常の美しい風景は、多くの映画監督や写真家を魅了してきました。数々の香港映画やドラマ、ミュージックビデオの撮影地として使われ、そのノスタルジックな雰囲気は登場人物の心情を表現する絶好の舞台となっています。特に、小さな木製の橋「婚紗橋(ウェディングブリッジ)」はウェディングフォトの人気スポットとして名高いです。都会の喧騒からわずか数十分で訪れられる「秘境」というギャップこそが、南生圍最大の魅力と言えるでしょう。

生き物たちの楽園

南生圍の価値は、その美しい景観だけにとどまりません。ここは非常に多様な生き物が共存する生命のゆりかごでもあります。特にバードウォッチャーにとっては聖地のような場所です。秋から冬にかけては、シベリアや中国北部から何千キロも渡ってきた渡り鳥たちが休息に訪れます。

中でも絶滅危惧種に指定されているクロツラヘラサギは、南生圍を象徴する存在です。そのほかにもシラサギやアオサギ、カワセミなど、多彩な鳥類を観察することが可能です。水辺を見れば、泥の上を跳ねるトビハゼやハサミを振るシオマネキの姿も見られます。マングローブの根元は小さな生物にとって格好の隠れ家となっており、この豊かな生物多様性を守ることが、南生圍を訪れる私たち一人ひとりの大切な使命です。

南生圍へのアクセス完全ガイド – 冒険の始まりは元朗駅から

元自動車整備士の経験から、旅の出発点は確実な移動手段の確保にあると常に感じています。南生圍へのアクセスは決して複雑ではありませんが、いくつかのルートが存在し、それぞれに異なる魅力があります。ここでは、代表的なアクセス方法をわかりやすく、かつ実用的にご紹介します。

定番ルート:MTRとミニバスの乗り継ぎ

最も多くの方が利用しやすいのが、MTRとミニバスを組み合わせる方法です。香港の交通網は非常に整備されており、初めての方でも安心して利用可能です。

  • ステップ1:MTRで元朗(Yuen Long)駅へ向かう

まずはMTR西鐵線(現Tuen Ma Line)に乗り、目的地の「元朗(Yuen Long)」駅へ向かいます。尖沙咀(Tsim Sha Tsui)や中環(Central)といった主要観光スポットからは乗り換えが必要ですが、駅構内の案内表示が充実しているため道に迷うことは少ないでしょう。

  • ステップ2:G2出口からミニバス乗り場へ進む

元朗駅に着いたらG2出口を目指し、地上に出るとすぐ目の前に緑色のミニバス(小巴)が発着するバスターミナルがあります。

  • ステップ3:76K番のミニバスに乗る

ここで乗車するのが「76K」番のミニバスで、「上水(Sheung Shui)」行きです。バスの行き先は車両前面に表示されていますが、不安な場合は運転手さんに「Nam Sang Wai?」と尋ねて確認しましょう。乗車時にはオクトパスカードをリーダーにかざすか、現金で支払いをします。お釣りは出ないため、あらかじめ小銭を用意しておくとスムーズです。

  • ステップ4:「紅毛橋(Hung Mo Kiu)」で下車

約10〜15分の乗車後、「紅毛橋(Hung Mo Kiu)」という停留所で降ります。車内の電光掲示板で次のバス停を確認し、降車ボタンを押すのを忘れずに。下車後は、南生圍へ続く「南生圍路(Nam Sang Wai Road)」の入り口がすぐそばにあります。ここからが散策の本番です。

風情たっぷりのルート:香港最後の手漕ぎ渡し船「横水渡」

時間と体力に余裕があるなら、ぜひ体験していただきたいのが「横水渡(ワンソイドウ)」と呼ばれる伝統的な手漕ぎの渡し船です。香港で唯一現存する公共の手漕ぎフェリーで、短時間の乗船ながら心に残る思い出になることでしょう。

  • 乗り場へのアクセス

MTR元朗駅から山貝河(Shan Pui River)沿いを徒歩で約15〜20分歩きます。場所がややわかりづらいため、Googleマップを活用して「山貝河碼頭(San Pui Ferry Pier)」を目指すのがおすすめです。川沿いの静かな道を歩くのも、また風情があります。

  • 乗船の流れと料金

乗り場に着くと、小さな桟橋と船頭さんが迎えてくれます。料金は片道およそ7香港ドル(変動の可能性あり)で、支払いは現金のみ、特に小銭が必要です。オクトパスカードは使えないため、あらかじめ用意しておきましょう。乗船時間はわずか3〜4分。櫓を漕ぐ音と穏やかな川のせせらぎに包まれながら、あっという間に対岸の南生圍に到着します。このルートは南生圍の象徴とも言えるユーカリ並木道へ直接アクセス可能な点が大きな魅力です。

その他のアクセス手段

  • タクシー/Uber

最も手軽で快適な手段はタクシーの利用です。元朗駅から南生圍入口までの料金はおよそ50〜60香港ドル程度が目安となります。ドライバーには広東語で「南生圍(ナームサーンワイ)」と伝えるか、スマートフォンの地図を見せるとスムーズです。複数人での利用なら割り勘にして費用を抑えられます。

  • レンタサイクル

アクティブに楽しみたいならレンタサイクルもおすすめです。元朗駅周辺にはいくつかのレンタサイクル店があり、自転車を使えば広大な南生圍のエリアを効率よく、そして爽快に回ることができます。ただし、香港の交通ルールを遵守し、十分に安全に注意してください。特に週末は多くのサイクリストで賑わいます。

南生圍の歩き方 – 心に残る風景を巡る散策コース

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南生圍には決まった順路がなく、気の向くままに歩きながら、心惹かれる場所で立ち止まるのが最も素晴らしい楽しみ方です。ここでは、多くの人が訪れる定番のスポットを巡るモデルコースをご紹介します。

象徴的な風景:ユーカリ並木道と婚紗橋(ウェディングブリッジ)

横水渡を降りてすぐ、または南生圍路を進んでいくと、まず目に飛び込んでくるのが天に向かって真っ直ぐ伸びるユーカリの並木道です。この並木道は南生圍の象徴的な場所と言えます。木漏れ日が地面に美しい模様を描き、風に揺れるユーカリの葉が奏でる心地よい音色が響きます。ここは最高の写真スポットであり、ただ歩くだけでも心が清められるような感覚を味わえるでしょう。

並木道を進むと、小さな木製の橋が見えてきます。これが「婚紗橋(Wedding Bridge)」と呼ばれています。婚紗とはウェディングドレスの意味で、その名の通りカップルがウェディングフォトを撮る人気のスポットです。橋自体はシンプルな造りですが、背景に広がる湿地帯と相まって、独特のノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。週末には撮影の順番待ちができることもあるため、ゆっくり楽しみたい方は平日に訪れるのがおすすめです。

自然を間近に:マングローブの遊歩道とバードウォッチング

南生圍の中心部には、湿地帯の生態系を間近で観察できるように木製の遊歩道が整備されています。この遊歩道を歩くことで、絡み合うマングローブの根や、干潟で活動する小さな生き物たちの姿を安全に眺められます。双眼鏡を持参すると、遠くの木にとまる野鳥や、水辺で餌を探すサギの優雅な動きをより鮮明に観察できます。

特にバードウォッチングに最適なのは、鳥たちが活動的になる早朝や夕暮れ時です。静かに辛抱強く待つことで、思わぬ出会いがあるかもしれません。ただし、野生動物を驚かせないよう、大きな声を控え、派手な服装を避けるなどの配慮を忘れないでください。自然の営みにお邪魔させてもらっているという謙虚な気持ちが大切です。

時が止まった風景:廃墟となった小屋を巡る

エリア内を散策していると、かつて養殖業者が使用していたと思われる廃墟の小屋が点在していることに気づくでしょう。崩れかけた壁や錆びたトタン屋根。これらの廃屋は、一見すると不気味に感じられるかもしれませんが、南生圍の歴史を物語る貴重な証人でもあります。青空と緑の草原に佇むその姿は、どこか寂しげでありつつも力強く、多くの写真家にとって絶好の被写体となっています。

ただし、これらの建物は築年数が経っており、非常に危険な状態です。安全のため、内部に立ち入ることは絶対に避けてください。外からその風情を楽しむだけで十分です。ルールを守り、安全に散策を満喫しましょう。

南生圍でできること – 五感で楽しむアクティビティ

南生圍は歩くだけでなく、多彩な楽しみ方ができるスポットです。あなた自身の特別な過ごし方をぜひ見つけてみてください。

バードウォッチングのポイント

前述の通り、南生圍はバードウォッチングの聖地と言えます。特に渡り鳥が訪れる10月から翌年4月頃が最高のシーズンで、この時期には世界中から多くのバードウォッチャーが訪れます。

  • 観察のコツ

鳥は非常に警戒心が強い生き物です。観察するときは静かに行動し、鳥との距離を保つことが大切です。双眼鏡や望遠レンズ付きのカメラがあれば、自然な姿を邪魔せずに観察できます。特に、養殖池の周辺や川沿いはおすすめのスポットです。

  • 見られる鳥の種類

クロツラヘラサギをはじめ、ダイサギ、コサギ、アオサギなどのサギ類が比較的簡単に見つかります。運が良ければ、鮮やかな青色の羽を持つカワセミが水面に飛び込むところを見られるかもしれません。鳥の図鑑と一緒に探してみるのも楽しいでしょう。

写真撮影のコツ

南生圍は、どの風景も絵になる場所です。スマートフォンでも十分美しい写真は撮れますが、より魅力的な写真を撮るためのポイントをいくつか紹介します。

  • 光を活かす

写真に最適な時間帯は「ゴールデンアワー」と呼ばれる、日の出直後と日没前の1時間です。太陽の光が斜めに差し込み、すべてを柔らかくかつドラマチックに照らします。ユーカリ並木道の木漏れ日や水面に映る夕焼けは、この時間ならではの絶景です。手ブレ防止のために三脚を持参するとよりシャープな写真が撮れます。

  • ドローン撮影についての注意

南生圍の全景を上空から撮影したい方もいるでしょう。しかし、香港ではドローンの飛行に関して厳しい規制があり、飛行エリアや時間、高度などに細かなルールがあります。違反すると罰金が科されることもありますので、飛行予定がある場合は、必ず事前に香港民間航空局(Civil Aviation Department)の最新情報を確認し、規則を守ってください。

ピクニックで味わう贅沢な時間

南生圍の広大な草原はピクニックにぴったりの場所です。レジャーシートを広げ、元朗の街で買ったパンやお弁当を頬張るだけで、これ以上ない贅沢なひとときになります。エリア内には「敬輝茶室」という小さな売店が1軒あり、名物の豆腐花(甘くて温かい豆腐のデザート)やインスタントラーメン、飲み物を購入できますが、品ぞろえは限られています。そのため、食べ物や飲み物は事前に用意していくことを強くおすすめします。

そして何よりも大切なのは、ゴミは必ず全て持ち帰ることです。南生圍にはほとんどゴミ箱が設置されていません。この美しい自然環境を次世代に残すためにも、ごみの持ち帰りは徹底しましょう。「来た時よりも美しく」を心に刻み、訪れるすべての人が環境保護に協力することが求められます。

旅の準備と注意点 – これさえ読めば安心!

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最高の体験を実現するためには、事前準備が不可欠です。ここでは、南生圍を訪れる際に必要な具体的な準備事項と注意点をまとめています。出発前にぜひご確認ください。

服装のポイントとおすすめスタイル

南生圍に特別なドレスコードはありませんが、快適かつ安全に過ごすための適切な服装があります。

  • 基本は長袖・長ズボンがおすすめ

特に夏季は蚊が非常に多いため、虫刺されを防ぐために薄手の長袖と長ズボンが基本となります。肌の露出はできるだけ避け、通気性や速乾性に優れた素材を選ぶと快適です。

  • 足元は歩きやすいスニーカーがベスト

土や草地の未舗装の道を長時間歩くため、ヒールやサンダルは避けてください。履き慣れたスニーカーや軽量のトレッキングシューズが最適です。特に雨天後はぬかるみがあるので、汚れても問題ない靴を用意しましょう。

  • 日差し対策を徹底しましょう

南生圍は日陰になる場所がほとんどありません。帽子やサングラス、日焼け止めは必ず持参してください。夏場は特に強い日差しに注意し、熱中症対策をしっかり行いましょう。

持ち物のチェックリスト

忘れ物を防ぐために、以下のリストで最終確認をお願いします。

  • 必携アイテム
  • 飲み水:現地には自動販売機がありません。1人最低1リットル、夏場はより多めに用意しましょう。
  • 現金(特に小銭):渡し船の料金や売店での支払いに必要です。
  • 虫よけスプレー:肌に直接使えるものと衣服に吹きかけるタイプを併用すると効果的です。現地でも購入可能ですが、日本の使い慣れたものを持参すると安心です。
  • 日焼け止め:こまめな塗り直しを心がけてください。
  • スマートフォンとモバイルバッテリー:地図の確認や写真撮影で予想以上にバッテリーを消耗します。
  • 軽食やおやつ:エネルギー補給に準備すると良いでしょう。
  • ゴミ袋:出したゴミは必ず持ち帰るための必需品です。
  • あると便利なアイテム
  • 双眼鏡:バードウォッチングがさらに楽しくなります。
  • カメラ:美しい景色を記録に残すために。
  • レジャーシート:ピクニックや休憩時に便利です。
  • ウェットティッシュや除菌ジェル:手洗いが難しい場所で役立ちます。
  • 常備薬や絆創膏:万が一の怪我や体調不良に備えて用意しましょう。

現地での禁止事項と守るべきルール

南生圍の貴重な自然環境を守るため、以下のルールは必ず遵守してください。

  • 火気の使用は禁止

バーベキューや焚き火はもちろん、タバコのポイ捨ても絶対にやめましょう。乾燥時期には森林火災のリスクが高まります。

  • 動植物の保護を徹底

野生動物への餌やりは禁止されており、生態系への悪影響を避けるためとされています。また、植物の採取も禁止です。写真撮影にとどめ、思い出だけを持ち帰ってください。

  • ゴミのポイ捨て禁止

繰り返しになりますが、必ず自身のゴミは持ち帰るよう心掛けてください。

  • 静かな環境の保持

大音量での音楽や大声で騒ぐことは控えましょう。南生圍は多くの生物の住処であり、他の訪問者も静けさを求めています。

訪問に適した季節と天候のチェック

南生圍は年間を通じて訪問可能ですが、特におすすめの時期は気候が穏やかで渡り鳥も多い10月から4月頃です。5月から9月は香港の雨季にあたり、高温多湿で台風の可能性もあります。この期間に訪れる際は熱中症対策や突然の雨に備えてください。

出発前には、必ず香港天文台の公式サイトで最新の天気情報を確認しましょう。悪天候が予想される場合は、無理をせずスケジュール変更も検討してください。

トラブルシューティング – もしもの時のために

旅先ではトラブルがつきものですが、あらかじめ対処法を知っておくことで慌てずに冷静に対応できます。ここでは南生圍で起こり得るトラブルとその対策をまとめました。

道に迷ってしまった場合は?

南生圍は広々とした場所が多いため完全に道を見失うことはあまりありませんが、もし方向がわからなくなっても慌てないでください。スマートフォンの地図アプリ(Google Mapsなど)が頼りになります。事前に地図をオフラインでも使えるようにダウンロードしておくと、電波の届かない場所でも安心です。周囲に人がいれば勇気を出して道を尋ねてみましょう。「MTR Yuen Long Station?」と駅名を伝えれば、正しい方向を教えてくれるはずです。

横水渡が運休していた場合は?

強風や大雨など悪天候の際や、船頭の都合により、横水渡が予告なく運休することがあります。もし対岸に渡れなかったり、帰りの船が運行していなかった場合には、慌てずに来た道を引き返しましょう。南生圍路の入口まで戻れば、ミニバス76Kのバス停がありますし、タクシーを呼ぶことも可能です。少し遠回りになりますが、確実に元朗の市街地へ戻ることができます。

体調が悪くなった時は?

特に夏場は熱中症に注意が必要です。めまいや吐き気などの体調変化を感じたら、すぐに日陰で休み、水分と塩分を補給してください。症状が改善しない場合は無理せず、タクシーを呼んで元朗の市街地まで戻ることをおすすめします。元朗には病院やクリニックがあるので安心です。もし意識がない、呼吸が苦しいなどの緊急事態が起こった場合は、迷わず香港の救急番号「999」へ連絡してください。

忘れ物や落とし物をした場合は?

ミニバスやMTRで忘れ物をした場合は、各交通機関の遺失物取扱所へ問い合わせましょう。南生圍の敷地内で物を紛失した場合は見つけるのが非常に難しいため、貴重品の管理には十分に注意してください。パスポートなどの重要なものを紛失した際は、すぐに最寄りの警察署に届け出るとともに、日本の領事館へ連絡をしてください。

南生圍と合わせて訪れたい!元朗(Yuen Long)の魅力

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南生圍での自然散策を満喫した後は、元朗の街を歩いてみるのはいかがでしょうか。元朗は新界地区の中心的な街の一つで、美味しいB級グルメや地元ならではの魅力がたっぷり詰まっています。

元朗のグルメを堪能する

  • 老婆餅(ラオポーベン)

元朗といえばまず思い浮かぶのが「老婆餅(冬瓜餡入りの中華パイ)」です。その元祖として知られる老舗「恒香老餅家」のパイは、サクサクの生地と控えめな甘さの上品な餡が絶妙にマッチ。お土産としても喜ばれること間違いありません。

  • B級グルメの名所

元朗の中心部にある又新街(Yau San Street)周辺は「食街」として知られ、多彩な飲食店が軒を連ねています。串焼き、魚のすり身団子、タピオカミルクティーなど、食べ歩きにぴったりなおいしいメニューが豊富です。ローカルな雰囲気を楽しみながらお腹を満たしましょう。

  • 大栄華酒樓(Tai Wing Wah Village Restaurant)

昔ながらの香港料理を味わいたい方にはこちらがおすすめ。特に、豚の脂で炊きあげたご飯「豬油撈飯」や、伝統的な「圍村菜(村落料理)」は他ではなかなか体験できない逸品です。ノスタルジックな店内の雰囲気も魅力的です。

少し足を伸ばして歴史散策

時間に余裕がある場合は、元朗からMTRで一駅の天水圍(Tin Shui Wai)駅近くにある「屏山文物徑(Ping Shan Heritage Trail)」を訪れるのがおすすめです。香港で最初に設定されたヘリテージトレイルであり、鄧氏一族ゆかりの歴史ある建築物を巡ることができます。香港唯一の古塔「聚星樓」や豪華な祠堂など、英国統治時代よりも前の香港の姿に触れることができる貴重なスポットです。

南生圍の未来と私たちができること

南生圍は、その美しさとは裏腹に、常に開発の圧力という課題に直面しています。この貴重な自然を未来永劫にわたって守り続けるためには、行政や環境団体の努力だけでなく、この地を訪れる私たち一人ひとりの意識が不可欠です。私たちは単なる観光客ではなく、この地の自然保護の一員であるという自覚を持つ必要があります。

サステナブルな観光は決して難しいことではありません。ゴミは必ず持ち帰り、野生動物の妨げにならないようにし、地元のルールを守ることが基本です。また、元朗の街で食事を楽しんだり、お土産を購入したりすることで地域経済にも貢献できます。こうした小さな行動の積み重ねが、南生圍の未来を支える大きな力となるのです。ぜひ、香港政府観光局の公式情報なども参考に、この場所の価値をしっかり理解したうえで訪れてみてください。

香港の摩天楼からほんの少し足を伸ばせば出会える、まるで奇跡のような原風景が広がる南生圍。次回の香港旅行では、カメラと双眼鏡、そして自然を愛する心をバックパックに詰めて、心が洗われる大自然の中へ冒険に出かけてみませんか。きっと、あなたがまだ見たことのない香港の新たな魅力を発見できるはずです。

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この記事を書いたトラベルライター

元自動車整備士、今はロードトリップ愛好家!レンタカーでアメリカ横断しながら、絶景とBGMとキャンプ飯を楽しんでます。車と旅、どっちも好きな方はぜひチェックしてください!

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