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スウェーデン旅行者必見!愛煙家が知るべき喫煙ルール・マナー完全ガイド

世界中を飛び回るビジネスマンにとって、渡航先の文化やルールを深く理解することは、スムーズな滞在とビジネスの成功に不可欠です。今回は、洗練されたデザインと雄大な自然が共存する北欧の雄、スウェーデンに焦点を当てます。森と湖に抱かれた美しい街並み、心地よい時間を過ごす「フィーカ」の文化、そしてサステナビリティを追求する先進的な社会。スウェーデンには、訪れる人々を魅了してやまない要素が数多く存在します。しかし、こと喫煙に関しては、この国は世界でも有数の厳しい姿勢を持っていることをご存知でしょうか。愛煙家にとっては、事前の情報収集が旅の満足度を大きく左右すると言っても過言ではありません。うっかりルールを破ってしまい、高額な罰金を科されたり、現地の人々から冷ややかな視線を浴びたり…といった事態は避けたいものです。この記事では、外資系コンサルタントとして幾度となくスウェーデンを訪れた私が、最新の法令や現地の空気感を踏まえ、旅行者が知っておくべき喫煙事情を徹底的に解説します。どこで吸えるのか、たばこはどこで買えるのか、そして万が一のトラブルにどう対処すればよいのか。このガイドを最後まで読めば、あなたもスウェーデンという国を尊重しながら、スマートに喫煙と付き合う方法を身につけられるはずです。さあ、安心して素晴らしい北欧の旅に出かける準備を始めましょう。

スウェーデンの厳格な喫煙ルールを理解したら、次はデカルトの足跡を巡るヨーロッパの知的な旅で、異なる視点からヨーロッパの文化に触れてみてはいかがでしょうか。

目次

スウェーデン喫煙事情の現在地:北欧の健康先進国が描く未来

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スウェーデンの喫煙事情を語るうえで、まず押さえておくべきポイントは、この国が「無煙社会(Smoke-Free Society)」の実現に向けて国家レベルで強力に取り組んでいるという事実です。実際に、スウェーデンの喫煙率は欧州連合(EU)各国の中でも際立って低く、国民の健康意識の高さがうかがえます。街中を歩いていても、日本のように路上で頻繁に喫煙者を見かけることはほとんどありません。この背景には、段階的な規制強化を長年にわたり実施してきたことと、国民の間で形成された共通の認識があります。

とくに重要な転換点となったのが、2019年7月1日に施行された改正たばこ法です。この法改正により、これまである程度許可されていた屋外での喫煙が大幅に制限されることになりました。目的は、受動喫煙の害から人々を守ることにあります。この法律は、紙巻きたばこだけでなく、電子たばこや加熱式たばこ、さらには水たばこ(シーシャ)など、煙や蒸気を発生させるすべての製品に適用されています。スウェーデンを訪れる喫煙者は、この「煙」に対する厳しい規制を常に意識して行動する必要があります。

一方で、スウェーデンのたばこ文化には「スヌース(Snus)」という独特の存在があることも見逃せません。スヌースは火を使わない無煙たばこの一種で、小さなポーションを歯ぐきと上唇の間に挟んでニコチンを摂取する方法です。紙巻きたばこと比べて健康リスクが低いとされており、国内では合法的に広く利用されています。街なかのコンビニエンスストア(Pressbyrånなど)のレジのそばに設置された冷蔵ケースには、多種多様なスヌースがずらりと並び、紙巻きたばことは異なる存在感を示しています。このスヌースの普及が、スウェーデンの低い紙巻きたばこ喫煙率の一因だとも言われています。ただし、旅行者が気軽に試す際には注意が必要です。ニコチン含有量が非常に高い製品も多く、慣れていない人が使用すると体調を崩す恐れがあるためです。スウェーデンの喫煙事情を理解するには、この厳しい規制とスヌース文化という二つの側面を押さえることが肝要です。

【最重要】スウェーデンの喫煙禁止場所を徹底解説

スウェーデン滞在中に最も注意すべき点の一つが、喫煙場所に関するルールです。2019年の法改正以降、「ここなら大丈夫だろう」といった安易な自己判断は通用しません。ここでは、禁煙となっている具体的な場所について、屋外と屋内に分けて詳しく説明します。このリストを理解しておくだけで、不必要なトラブルを9割以上避けることができるでしょう。

屋外での喫煙が厳しく制限されているエリア

日本の感覚でいると、屋外の喫煙ルールに最も戸惑うことが多いでしょう。スウェーデンでは、多くの人が集まる屋外の公共スペースは基本的に禁煙とされています。具体的な場所は以下の通りです。

  • レストラン、バー、カフェの屋外テラス席(サービス提供エリア)

旅行者にとって特に重要なポイントです。暖かい日にカフェのテラスでコーヒーを飲みながら一服するという光景は、スウェーデンでは過去のものとなりました。たとえ屋外で開放的な空間であっても、飲食店のサービスが提供される屋外エリアでの喫煙は禁止されています。違反すると店員から注意を受けるだけでなく、罰金の対象となることもあります。ストックホルムのガムラスタンの歴史的カフェの石畳に置かれたテーブルや、ヨーテボリの運河沿いのシーフードレストランの快適なテラスでも、喫煙は許されません。

  • 公共交通機関の乗り場およびその周辺

バス停、駅のプラットフォーム、フェリー乗り場、タクシー乗り場など、公共交通を利用するための待合スペースやその周辺は禁煙です。例えば、ストックホルム中央駅のプラットフォームで電車を待つ際やバス停のベンチでの喫煙は絶対に控えましょう。禁煙表示がない場所でも喫煙は認められません。

  • 公共施設の入口付近

病院、役所、学校、文化施設(博物館や図書館など)の入り口周辺も禁煙エリアに指定されています。建物内部での禁煙は当然ですが、出入り口付近も規制対象であり、受動喫煙を防ぐ意図があります。

  • 公園内の遊具エリア(プレイグラウンド)

子どもたちが遊ぶプレイグラウンドおよびその周辺は厳しく禁煙とされています。子どもの健康を守るための重要な規制であり、地元住民も非常に厳しい目で見ています。周囲に誰もいなくても、遊具のあるエリアでの喫煙は絶対に避けてください。

  • スポーツ施設やイベント会場

スタジアムやアリーナ、コンサート会場などスポーツやイベントの開催場所の敷地内は屋外も含めて禁煙です。指定された喫煙スペースがない限り、敷地内での喫煙はできません。

これらの場所で喫煙すると、まず周囲の人や施設管理者に注意されます。注意を無視して喫煙を続ける場合や悪質と判断される場合は警察に通報され、罰金(böter)が科されます。罰金はケースによって異なりますが、数千クローナ(数万円)に達することもあり、旅行費用に大きな影響を与えることがあります。

屋内はほぼ全面禁煙

屋外に厳しい規制があるスウェーデンでは、屋内のルールはさらに徹底されています。2005年からは飲食店の屋内は全面禁煙となっており、現在ではほぼ全ての屋内公共スペースで喫煙が禁止されています。

  • レストラン、バー、カフェ、ナイトクラブの店内

これらの場所での喫煙は一切許されません。

  • 職場や公共施設

オフィスビル、工場、学校、図書館、博物館、市役所など、あらゆる公共の屋内空間が禁煙です。

  • ショッピングモールや店舗内

デパートやスーパーマーケット、ブティックなど商業施設内も例外なく禁煙です。

  • ホテルの客室

旅行者が特に注意すべきポイントです。スウェーデンのホテルの多くは全館禁煙を採用しており、予約時に「喫煙ルーム」の選択肢が用意されていることはほとんどありません。室内で喫煙が見つかると、高額な清掃料金(数万円から十数万円)が請求されるのが一般的ですので、絶対に控えましょう。

ホテル選びでの注意点:喫煙者が予約前に確認しておくべきこと

どうしても喫煙可能な部屋を確保したい、あるいは喫煙に理解のあるホテルを選びたい場合は、以下の方法で事前準備をおすすめします。

  • 予約サイトのフィルター機能を利用する

Booking.comやExpediaなど大手の予約サイトには「喫煙室」や「指定喫煙エリア」などの絞り込み条件があります。ただし、前述の通り該当するホテルは非常に限られています。まずはこの機能で検索し、選択肢の少なさを理解しましょう。

  • ホテルに直接問い合わせる

気になるホテルがあれば、予約前にメールや電話で直接問い合わせるのが確実です。例えばメールでは以下のシンプルな英語例文が役立ちます。 メール例文: “I would like to inquire if you have any smoking rooms available. If not, could you please let me know if there is a designated smoking area on the hotel premises?” (喫煙可能な部屋はありますか?もしなければ、ホテル敷地内に指定の喫煙エリアがあるか教えてください。)

  • バルコニー付きの部屋についても注意

「バルコニーがあれば喫煙できるだろう」と思い込むのは危険です。多くのホテルでは、プライベートバルコニーであっても喫煙禁止となっています。煙が隣室に流れたり、外観に影響を与えたりするのを防ぐためです。バルコニーでの喫煙可否についても事前に必ず確認しましょう。

喫煙者のための行動ガイド:スウェーデンでスマートに一服する方法

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厳しい規制について説明してきましたが、あきらめる必要はありません。ルールやマナーを守れば、スウェーデンでも喫煙の機会を見つけることは十分可能です。ここでは、喫煙所の具体的な探し方から、たばこの購入に関する情報まで、実用的なポイントをご紹介します。

喫煙所はどこにある?見つけ方のポイント

スウェーデンでは、日本のように親切に「喫煙所はこちら」といった案内表示が設置されていることはあまりありません。基本的には、自分で「煙草を吸っても問題ない場所」を見つける必要があります。以下のヒントを参考にしてください。

  • 灰皿の有無が最もわかりやすい目印

一番確実なサインは、公共のゴミ箱の近くやその上に設置されている金属製の灰皿です。灰皿が設置されている場所は、喫煙が許可されているか黙認されているエリアであることを示しています。ただし、先に挙げた禁止区域(レストランのテラスやバス停周辺など)に灰皿があっても、基本的には禁煙エリアです。つまり「禁止されていない場所にある灰皿」が目安となります。街中の歩道脇や広場の隅などでよく見られます。

  • 喫煙許可を示すサインを探す

数は限られていますが、「Rökning tillåten」(スウェーデン語で「喫煙可能」)やタバコのマークが描かれた標識が掲示されている場所もあります。特に空港や大型施設では指定された喫煙エリアが設けられているケースが多いです。

  • 主要交通拠点の喫煙スペース

ストックホルム・アーランダ国際空港(ARN)内には、ガラスで囲まれた喫煙ブース(Smoking Booth/Rökrum)が複数設置されています。例えばターミナル5の非シェンゲンエリアのゲートF26-69付近や、ゲート13-24周辺にあります。乗り継ぎ時間が長い場合には便利ですが、数が限られているため、事前に空港のマップで場所を確認しておくことをおすすめします。また、主要な鉄道駅の周辺でも、駅からやや離れた人通りの少ない場所に灰皿が置かれていることがあります。

  • 現実的な喫煙場所の見つけ方

結局のところ、多くの場合は「禁止区域を避け、人通りが少なく、周囲に迷惑をかけない開放的な場所」を見つけることになります。建物の出入口から十分離れ、歩行者の邪魔にならない裏通りや広場の隅が候補です。この際、携帯灰皿を必ず持参しましょう。ポイ捨ては厳禁で、罰金の対象となるだけでなく、現地での日本人の評判を悪くする行為です。

たばこの購入方法と価格相場

スウェーデンでたばこを買うこと自体は難しくありませんが、その価格の高さに驚く可能性があります。

  • 購入できる場所

たばこは主に、コンビニエンスストア(代表例はPressbyrånや7-Eleven)、スーパーマーケット(ICA、Coop、Hemköpなど)、そして「Tobak」という看板を掲げているたばこ専門店で購入可能です。レジで銘柄を伝えて対面販売されるのが一般的で、日本のような自動販売機はありません。

  • 厳格な年齢確認

スウェーデンでは、たばこ購入は18歳以上が義務付けられており、年齢確認が非常に厳しく行われます。特にアジア人は若く見られることが多く、30代や40代でも身分証明書の提示を求められる機会が一般的です。購入時には必ずパスポートを携行してください。コピーでは認められない場合もあるため、原本を持ち歩くのが確実です。

  • 高額な価格帯

注意すべきは価格です。マルボロやキャメルなどの主要な国際ブランドの一本20本入りのたばこは、だいたい70〜80スウェーデン・クローナ(SEK)程度で販売されています。日本円に換算すると1,000円を超えることが多く、日本のほぼ倍近い値段です。長期滞在中に現地で購入し続けると、かなりの出費になることを覚えておいてください。

電子たばこ・加熱式たばこの取り扱いについて

IQOS(アイコス)やglo(グロー)などの加熱式たばこ、またVape(ベイプ)と呼ばれる電子たばこも、スウェーデンでは紙巻きたばこと同じ規制が適用されます。禁煙エリアでは、これらの製品の使用も禁止されています。蒸気だから匂いが控えめだからという理由は通用しません。

デバイス本体や専用のたばこスティック、リキッドは、一部のたばこ専門店やVape専門店で販売されていますが、日本ほど豊富な品揃えではありません。普段使っている銘柄がある場合は、免税範囲内で日本から持ち込むほうが賢明でしょう。なお、ニコチン入りリキッドは規制が複雑な場合もあるため、持ち込み量には注意が必要です。

日本からのたばこ持ち込みルールと注意点

現地でのたばこ価格が非常に高いことを考慮すると、日本から持ち込むのが最も経済的な選択です。ただし、持ち込みには無制限の自由はなく、スウェーデン(EU)が定める免税範囲を正確に把握し、規則に従うことが求められます。

免税範囲を正確に把握する

日本などEU圏外からスウェーデンへ入国する際のたばこの免税範囲は、17歳以上の旅行者に適用され、以下のとおりです。

  • 紙巻きたばこ:200本(1カートン)まで
  • または 細巻き葉巻(シガリロ):100本まで
  • または 葉巻:50本まで
  • または 刻みたばこ:250グラムまで

ポイントは、これらの基準は「または(or)」の関係にあるということです。たとえば、紙巻きたばこ200本を持ち込む場合は、他のたばこ製品(葉巻や刻みたばこ)を免税で持ち込むことはできません。

複数の種類を持ち込む場合は、それぞれの量を基準の割合に換算し、合計が100%以内に収まるようにする必要があります。例えば、紙巻きたばこ100本(免税範囲の50%)と葉巻25本(同じく50%)を組み合わせることは許されます。この規定は非常に厳格ですので、渡航前に自分の持ち物をよく確認しましょう。より詳しい情報は、スウェーデン税関(Tullverket)公式サイトで最新の内容を必ず確認してください。

持ち込み時の手続きと申告

  • 免税範囲内の場合

持ち込むたばこの量が上記の免税範囲に収まる場合は、特別な手続きは不要です。税関での申告も必要なく、「申告なし(Nothing to declare)」の緑ランプが点灯する通路を通って入国できます。

  • 免税範囲を超える場合

免税範囲を超える量のたばこを持ち込む際は、必ず税関に申告しなければなりません。申告が必要な「申告あり(Goods to declare)」の赤ランプが点灯するカウンターに進み、係員に申し出てください。超過分には関税および付加価値税(VAT)が課せられ、その税率は高いため、現地で購入するよりも費用がかさむことがあります。

  • 無申告のリスク

免税範囲を超えているのに申告をしなかった場合、ランダムな検査などで発覚すると、重いペナルティを科されます。超過分の税金を支払うだけでなく高額な罰金が課せられ、商品は没収されます。悪質と判断されると、その後の入国審査にも影響が及ぶ恐れがあります。たかがたばこと侮らず、ルールは忠実に守ることが肝心です。

もしもルールを破ってしまったら?トラブル対処法

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細心の注意を払っていても、つい禁煙区域で喫煙してしまったり、現地の警察や警備員から注意を受ける可能性は完全には避けられません。そんな万が一の状況に備え、冷静に対応する方法をあらかじめ理解しておきましょう。

罰金の目安と支払い方法

禁煙場所での喫煙に対する罰金は、一般的に「Ordningsbot」と呼ばれ、警察官がその場で違反者に対して直接科すことができます。金額は違反の度合いや場所によって異なりますが、通常は500〜1,000スウェーデン・クローナ(約7,500円〜15,000円)が相場とされています。ただし、これはあくまでも目安で、より高額な場合もあります。

支払い方法としては、その場で現金やクレジットカードで支払うか、後日支払い用の請求書を受け取るケースが一般的です。旅行者の場合、現地での即時支払いを求められることが多いでしょう。警察官から指示があった際は、抵抗したり無視したりせず、素直に従うことが賢明です。ルールを知らなかったとしても「知らなかった」という言い訳は基本的に認められません。

言葉の壁がある場合の対処法

注意を受けた際、相手がスウェーデン語だけ話す、あるいは英語が不得意な可能性もあります。焦らず落ち着いて、以下のポイントを心掛けましょう。

  • まずは謝罪の気持ちを示す

言葉が通じなくても、謝罪の態度は伝わります。まずは率直に「Sorry」と伝え、たばこの火をすぐに消しましょう。スマートフォンにGoogle翻訳などの翻訳アプリをインストールしておき、「I’m very sorry, I didn’t know this was a non-smoking area. I will extinguish my cigarette immediately.」(大変申し訳ありません、ここが禁煙エリアと知りませんでした。すぐに火を消します)と表示するのも効果的です。

  • 冷静かつ誠実な対応を心がける

感情的になったり大声を出したりして反論すると、状況が悪化しやすいです。相手の指示を冷静に聞き、誠実に対応することが問題を大きくしないポイントです。

  • 在スウェーデン日本国大使館の連絡先を確認しておく

罰金支払いに関して不当な扱いを受けたり、高圧的な態度で不必要に多額の金銭を要求されたりした場合、在スウェーデン日本国大使館へ連絡することも検討しましょう。出発前に大使館の連絡先や場所をメモしておくと、万が一のときに安心です。

スウェーデン文化と喫煙:もう一つの選択肢「スヌース」とは?

スウェーデンの喫煙習慣をより深く理解するために、前述した「スヌース(Snus)」についてさらに詳しく見ていきましょう。これはスウェーデンの生活様式に深く根付いた、独特のたばこ文化の一つです。

スヌースとは、湿った粉状のたばこ葉を小さなポーチ(ポーション)に詰めたもので、上唇の裏側の歯茎に挟んで使います。火を使わず煙も発生しないため、屋内や禁煙エリアでも使用が可能なのが大きな特徴です。その歴史は18世紀にまでさかのぼり、スウェーデンでは長く労働者階級を中心に広く親しまれてきました。現在では、性別や年齢を問わず幅広い層に浸透しています。

紙巻たばこと比べて肺がんなどのリスクが低いとされることから、スウェーデン政府は紙巻たばこからの切り替えを推奨する動きも見られます。実際に、スウェーデン公衆衛生局(Folkhälsomyndigheten)も、さまざまなたばこ製品のリスク評価を行い情報発信しています。このスヌースの普及が、スウェーデンがEU内で、特に男性の肺がん死亡率が低い国の一つである要因と見なす研究者もいます。

旅行者がスヌースを試す際の留意点

現地の文化体験の一環として、スヌースに興味を持つ旅行者もいるでしょう。コンビニやたばこ専門店で手軽に購入でき、ミントやベリーなど多彩なフレーバーがあります。ただし、試みる際には以下の点に十分注意してください。

  • ニコチン含有量が高いこと

スヌースは製品によってニコチン量が非常に高い場合があります。普段たばこを吸う方でも初めて使うと、ニコチンの過剰摂取によりめまいや吐き気を感じることがあります。試す際は、パッケージに記載されたニコチン含有量が最も低いものから始めるのが安全です。

  • 独特な使用感

歯茎に挟むという独特の使い方に、不快感や違和感を覚える人も少なくありません。また、使用後はポーチを取り出し適切に処分する必要があります。

  • 強い依存性

スヌースは煙がなくてもニコチンを含むたばこ製品であり、強い依存性があります。非喫煙者が興味本位で使用を始めることは推奨されません。

スヌースはEU諸国の多くで販売禁止となっている特殊なたばこ製品です。スウェーデン特有の文化として知識として留めておくのが良いでしょう。

愛煙家がスウェーデン旅行を最大限に楽しむための心構え

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ここまででスウェーデンの厳格な喫煙規制とその背景について詳しく説明してきました。最後に、これらの情報を踏まえたうえで、愛煙家の皆さんがスウェーデン滞在を心から楽しむためのポイントをいくつかお伝えします。

「郷に入っては郷に従え」の心構えを大切に

最も重要なのは、現地のルールや文化を尊重する姿勢です。スウェーデンが推進する「無煙社会」は、国民の健康と快適な環境の保護を目的としており、その実現に向けて社会全体が取り組んでいます。旅行者として私たちは、その規制を「厳しい」や「不便」と感じるのではなく、一つの文化として受け入れ、敬意を払うべきです。ルールを守ることが、現地の人々との不要なトラブルを避け、より深くその国の文化を理解することに繋がります。喫煙できる場所を探すのに少し時間がかかるかもしれませんが、それも街歩きを楽しむ良い機会だと前向きに捉える余裕が、旅をより充実させる秘訣です。

喫煙の合間に、スウェーデン独自の文化である「フィーカ(Fika)」を体験してみてはどうでしょうか。フィーカはただのコーヒー休憩ではなく、同僚や友人とコーヒーやシナモンロールを楽しみながら、心を通わせる大切な時間です。屋外テラスでの喫煙は禁止されていますが、その代わりに会話や雰囲気を存分に味わうことができます。これもまた、新たな発見をもたらす素敵な旅の一面と言えるでしょう。

事前の準備が快適な旅を左右する

快適な旅行を実現するには、入念な準備が欠かせません。スウェーデン旅行においても、喫煙に関する準備は重要です。

  • 禁煙エリアの事前確認:この記事で紹介した喫煙禁止区域のリストを出発前に再度確認しておきましょう。
  • たばこの持参計画:現地での購入は高額になるため、免税範囲内で日本から持ち込むプランを立てることをおすすめします。
  • 宿泊施設のチェック:予約予定のホテル全館が禁煙であるか、または指定の喫煙エリアがあるかを必ず事前に確認してください。
  • 公式情報の最新確認:渡航直前には税関や大使館の公式サイトを見て、最新情報に変更がないか確認する習慣をつけると安心です。

これらの準備をしっかり行うことで、現地でのストレスを減らし、貴重な時間を有効に活用することが可能になります。

ポータブル灰皿は旅の必須アイテム

最後に何度でも強調したいのが、携帯灰皿の持参は絶対に欠かせないということです。スウェーデンの街は非常に清潔に保たれており、ポイ捨ては社会的に強く嫌悪されています。たとえ喫煙可能な場所でも、必ずしも灰皿が設置されているわけではありません。そんな時に携帯灰皿があれば、スマートに吸い殻を処理できます。自分の吸い殻は自分で責任を持って処理する──この基本的なマナーこそが、旅行者としての品格を示し、結果的に日本人全体のイメージ向上にも繋がるのです。

スウェーデンは喫煙者にとって決して楽な環境ではありません。しかし、その厳しい規則の背景にある価値観や文化を理解し、敬意を持って対応することで、旅はより深みのある、思い出深いものになるでしょう。ルールの中でいかにスマートに振る舞うかが、真の旅慣れたビジネスマンの腕の見せどころです。このガイドが、皆さんのスウェーデン旅行をより素晴らしいものにする一助となれば幸いです。

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この記事を書いたトラベルライター

外資系コンサルやってます。出張ついでに世界を旅し、空港ラウンジや会食スポットを攻略中。戦略的に旅をしたいビジネスパーソンに向けて、実用情報をシェアしてます!

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