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日本への渡航が変わる?政府が外国人旅行者向け事前審査システム導入で手数料2000〜3000円を検討

日本政府が、ビザ免除国からの外国人旅行者を対象とした新たな「事前審査システム」の導入を検討していることが明らかになりました。このシステムは、渡航前にオンラインで個人情報などを申請し、審査を受けるもので、導入にあたり2000円から3000円程度の手数料が課される見込みです。これは通称「日本版ESTA」とも呼ばれ、今後の日本旅行のスタイルに大きな影響を与える可能性があります。

目次

新システムの概要と目的

この事前審査システムは、アメリカの「ESTA(電子渡航認証システム)」やヨーロッパで導入予定の「ETIAS(欧州渡航情報認証制度)」をモデルにしています。

主な目的は、テロリストや不法就労目的の人物などの入国を水際で防ぐセキュリティ強化と、増加する訪日客による空港の入国審査の混雑を緩和し、審査を迅速化することです。渡航者は出発前にオンラインで氏名や渡航目的などを申告し、問題がなければ電子的な渡航認証が発行されます。

なぜ今、このシステムが必要なのか?

この動きの背景には、大きく分けて二つの要因があります。

1. 爆発的に回復・増加する訪日外国人旅行者

日本政府観光局(JNTO)によると、2023年の訪日外客数は約2,507万人に達し、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年比で約8割まで回復しました。さらに政府は、2030年までに訪日客数6,000万人という高い目標を掲げています。旅行者が急増する一方で、空港の入国審査官の増員には限界があり、審査の効率化は喫緊の課題となっています。事前審査によって、リスクの低い旅行者をスムーズに入国させ、より注意が必要な人物の審査にリソースを集中させることが可能になります。

2. 国際標準となる水際対策

このような事前渡航認証システムは、すでに多くの国で導入されており、国際的なスタンダードになりつつあります。

  • アメリカのESTA: 手数料は21ドル(約3,300円)。有効期間は2年間。
  • カナダのeTA: 手数料は7カナダドル(約800円)。有効期間は最長5年間。
  • 欧州連合(EU)のETIAS: 2025年に導入予定で、手数料は7ユーロ(約1,200円)。有効期間は3年間。
  • 韓国のK-ETA: 手数料は10,000ウォン(約1,100円)。有効期間は3年間。(現在一部国籍を対象に一時免除中)

日本が検討している2000円〜3000円という手数料は、アメリカのESTAよりは安価ですが、他の地域のシステムと比較するとやや高めの設定となる可能性があります。この手数料収入は、システムの維持管理や入国管理体制の強化に充てられると見られています。

予測される未来と旅行者への影響

このシステムが導入された場合、私たち旅行者にはどのような影響があるのでしょうか。

旅行体験の向上とコスト増の二面性

最も大きなメリットは、空港到着後の入国審査がスムーズになることです。長蛇の列に並ぶ時間が短縮されれば、より快適に日本での滞在をスタートできるでしょう。また、事前に渡航認証を得られることで、「日本に入国できるだろうか」という漠然とした不安が解消されるという心理的なメリットもあります。

一方で、旅行者にとっては新たな手続きの手間と金銭的負担が増えることになります。特に、日本へ頻繁に訪れるリピーターや、一度に大人数で旅行する家族にとっては、総額の負担が大きくなる可能性があります。オンライン申請に不慣れな人々へのサポートや、制度の十分な周知がなされない場合、出発直前に申請が必要なことに気づき、旅行計画に支障をきたすといったトラブルも懸念されます。

観光業界へのインパクト

手数料が課されることで、訪日旅行への心理的なハードルがわずかに上がる可能性は否定できません。しかし、他国の事例を見ても、事前審査制度が観光需要そのものを大きく落ち込ませたという例は少なく、長期的に見れば、安全で快適な入国体験は日本の観光競争力を高め、リピーターの増加に繋がるという見方もできます。

この事前審査システムは、まだ検討段階ですが、日本の水際対策と観光政策の大きな転換点となることは間違いありません。導入時期や具体的な手数料、申請方法など、今後の政府の発表を注意深く見守る必要があります。simvoyageでは、引き続きこのニュースの最新情報をお届けしていきます。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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