皆さん、こんにちは!カナダでのワーキングホリデー経験を元に、海外生活のリアルをお届けしている勇気です。今回は、私が旅した中でも特にユニークで、未来的な都市景観と温かい人々の暮らしが共存する場所、ブラジルの首都ブラジリアの食文化にスポットライトを当ててみたいと思います。建築好きにはたまらないオスカー・ニーマイヤーの設計した建造物が立ち並ぶ計画都市、そんなクールなイメージとは裏腹に、ブラジリアの食の世界は驚くほど情熱的で、ブラジル全土の味が凝縮された美食の坩堝(るつぼ)なんです。
「首都の料理って、洗練されていて少し敷居が高いんじゃない?」そう思う方もいるかもしれません。しかし、ブラジリアの本当の魅力は、高級レストランだけでなく、地元の人々が日常的に楽しむローカルフードや、活気あふれる市場の屋台飯にこそ隠されています。ブラジル各地から夢を抱いて集まった人々が持ち寄った故郷の味が、この新しい都市で独自の進化を遂げているのです。この記事では、ブラジリアを訪れたら絶対に味わってほしい定番料理から、冒険心あふれる屋台スナック、さらには日本ではまず出会えないセラード(ブラジルのサバンナ地帯)ならではの食材まで、私の体験談を交えながら徹底的にご紹介します。さあ、未来都市の胃袋を掴む、美味しい冒険に出かけましょう!
ブラジリアで味わう情熱的な食の世界に触れた後は、隣国ベネズエラの混沌と絶景を記録した禁断の旅路も覗いてみませんか。
なぜブラジリア?食の交差点たる所以

ブラジリアの食文化について語る際には、この都市の成り立ちを少しだけ理解しておくと、その魅力が一層深まります。1960年にブラジルの新首都として誕生したブラジリアは、計画的にゼロから築かれた都市です。この国家的大事業のために、ブラジル全国から労働者や技術者、そしてその家族が移住してきました。北東部のバイーア州や南部のリオグランデ・ド・スル州、さらにはアマゾンの熱帯雨林地帯からも、多彩な故郷の食文化を持ち寄って新たな土地に根を下ろしたのです。
その結果、ブラジリアは「ブラジルの縮図」と呼べるほど、多様で豊かな食文化が花開く地となりました。南部のガウショ(カウボーイ)たちが愛するシュラスコ、北東部の海岸地域が誇るシーフード料理モケッカ、そして内陸の農民が育んだ豆料理フェイジョアーダ。これらの料理がごく自然に隣り合って存在しているのが、ブラジリアの食文化の面白さです。まるで巨大なフードコートのように、ブラジル各地の美味がこの都市に集結しているのです。
また、ブラジリアが位置する中央高原地帯は「セラード」と呼ばれる広大なサバンナ気候の地域にあたります。この独特な環境で育つ果物や木の実も、ブラジリアの食卓に個性的な彩りを加えています。この記事を読むことで、あなたもきっとブラジリアの食文化に魅了されることでしょう。
絶対に外せない!ブラジリアを代表する魂の料理たち
まずは、「これぞブラジル!」と誰もが納得する定番のローカルフードをご紹介します。ブラジリアには、これらの料理を専門に扱う名店が数多くあり、地元の人から観光客まで、多くの人で賑わっています。
肉の祭典!シュラスコ(Churrasco)
ブラジル料理と言えば、多くの方が真っ先に思い浮かべるのが「シュラスコ」でしょう。大きな鉄串に刺した牛肉の塊を炭火でじっくり焼き上げ、テーブルで切り分けてくれる豪快な肉料理です。ブラジリアには本格的なシュラスカリア(シュラスコ専門店)が数多く存在し、肉好きにはまさに天国のような場所となっています。
シュラスカリアでの楽しみ方
シュラスカリアの多くは「ホジージオ」と呼ばれる食べ放題スタイルです。席に着くと、まずはサラダや前菜が並ぶ大きなビュッフェ台に案内されます。ここで気をつけたいのは、あまりに美味しそうな前菜の数々に目移りして、ついお皿をいっぱいにしないこと。主役は何と言っても、次々と運ばれてくる焼きたてのお肉です。サラダは控えめに取り、訪れる肉の波に備えましょう。
テーブルには緑色と赤色の札やコインが置かれています。これを緑のままにしておくと「まだ食べたい」のサイン。屈強なパサドール(肉を切り分ける専門スタッフ)が様々な部位の肉を串ごと持ってきて、目の前で好きなだけ切り分けてくれます。お腹がいっぱいになったら、札を赤にひっくり返して「もう結構です」の合図にしましょう。
おすすめの部位
数ある部位の中でも特におすすめなのが「ピッカーニャ(Picanha)」です。牛のお尻の赤身肉で、日本のイチボに相当します。ジューシーで柔らかく、肉の旨味がぎゅっと詰まっていて、まさにシュラスコの王様といえる存在です。他にもアウカトラ(Alcatra/ランプ)、フラウジーニャ(Fraldinha/ハラミ)、コステラ(Costela/牛バラ肉)など、多彩な部位を楽しめます。鶏のハツ(Coração de frango)や、焼きパイナップル(Abacaxi assado com canela)も絶品ですので、ぜひお試しください。焼きパイナップルにはシナモンがたっぷりかかっており、肉の脂をさっぱりとさせる名脇役です。
ブラジルの国民食!フェイジョアーダ(Feijoada)
ブラジルに「国民食」があるとすれば、それは間違いなくフェイジョアーダでしょう。黒インゲン豆と豚肉や牛肉の様々な部位(耳、足、尻尾など)を塩漬けや燻製にしたものを、香味野菜と一緒にじっくり煮込んだ料理です。見た目は控えめかもしれませんが、その味わいは非常に深く滋味豊かです。
ブラジルでは伝統的に水曜と土曜にフェイジョアーダを食べる習慣があり、多くのレストランでこの曜日に特別メニューとして提供されています。ブラジリアでも週末になると家族連れがフェイジョアーダを囲む光景がよく見られます。
フェイジョアーダの食べ方
フェイジョアーダは煮込みをそのまま味わうだけでなく、いくつかの付け合わせと一緒にいただくのがブラジル流です。基本セットは以下の通りです。
- ご飯(Arroz branco): 日本の米とは少し異なり、パラパラとした白米。これに煮込みをかけて食べます。
- ファロファ(Farofa): マンジョッカ(キャッサバ芋)の粉をバターやベーコンで炒めたもので、ふりかけのように使います。これをかけると食感のアクセントと香ばしさが加わり、味わいが格段に良くなります。
- クーヴェ(Couve): ケールに似た葉野菜を細かく刻んで炒めたもので、ほろ苦さが濃厚な煮込みの口直しにぴったりです。
- オレンジのスライス: 意外に思うかもしれませんが重要な存在。オレンジの酸味が口の中の脂をさっぱりとさせます。
- モウリョ・ヴィナグレッチ(Molho à Vinagrete): 細かく刻んだトマト、玉ねぎ、パプリカなどの酸味のあるサルサで、さっぱりとしたアクセントになります。
これらをお皿の上で混ぜながら、自分なりの最高の組み合わせを見つけるのがフェイジョアーダの楽しみ方です。ブラジリアのレストランでは、クセの強い部位を控えめにしたマイルドなフェイジョアーダを提供するところもあり、初めての方でも安心して味わえます。
北東部の恵み!モケッカ(Moqueca)
ブラジリアは内陸の都市ですが、全国各地の味が集まる場所です。北東部のバイーア州やエスピリトサント州の郷土料理であるシーフードシチュー「モケッカ」も人気があります。魚やエビ、タコなどの魚介類をトマト、玉ねぎ、コリアンダーなどの野菜とともに土鍋で煮込んだ料理です。
モケッカには大きく分けて二つのスタイルがあります。
- モケッカ・バイアーナ(Moqueca Baiana): バイーア風。ココナッツミルクとデンデ油(アブラヤシの実から採れる赤い油)を使うのが特徴で、濃厚でクリーミー、かつエキゾチックな風味が楽しめます。
- モケッカ・カピシャーバ(Moqueca Capixaba): エスピリトサント風。ココナッツミルクやデンデ油は使わず、オリーブオイルとアナトー(ベニノキの種子)で色づけし、魚介と野菜の出汁を活かしたよりあっさりとした味わいです。
ブラジリアでは両スタイルを扱うレストランが見られますが、どちらかと言えば濃厚なバイアーナのほうが人気が高い印象です。ご飯や、ピロン(Pirão)と呼ばれる、マンジョッカの粉を魚介のスープで練ったもちもちとした一品とともにいただきます。土鍋でグツグツと煮立った状態で運ばれてくるモケッカは見た目のインパクトも抜群で、蓋を開けた瞬間に立ち上る香りが食欲を刺激します。
冒険の始まり!ブラジリアの屋台飯(Comida de Rua)を攻める

ここからは、いよいよこの記事のハイライト、ブラジリアのストリートフードの魅力的な世界へご案内します。地元の人々の活気がそのまま伝わる屋台の料理は、旅の最高の思い出になること間違いありません。私自身、カナダで多国籍のストリートフードを体験してきましたが、ブラジルの屋台の多彩さと美味しさは群を抜いていました。
アフロ・ブラジルの心!アカラジェ (Acarajé)
北東部バイーア州サルヴァドール発祥のアフリカ系ブラジル料理、アカラジェはブラジリアの屋台でも大人気の一品です。これは黒目豆(feijão-fradinho)をすり潰した生地をデンデオイルで揚げた、豆のコロッケのような料理。揚げたてのアカラジェにナイフで切れ目を入れ、その中にヴァタパ(Vatapá)というエビとココナッツミルクのペースト、サラダ、干しエビなどを挟んで仕上げます。
注文のポイント
屋台には「バイアーナ」と呼ばれる白いレースの衣装を身にまとった女性たちが多くいます。注文の際には辛さについて尋ねられることが多いです。「Com pimenta?(コン・ピメンタ?/辛いの入れますか?)」と聞かれたら、「Quente(ケンチ/辛い)」か「Frio(フリオ/辛くない)」で答えましょう。この唐辛子ソースは非常に辛いため、初めての方は「Frio」か「Um pouco(ウン・ポウコ/少しだけ)」を選ぶことを強くおすすめします。
アカラジェは揚げたてが命。外はカリッと、中はふんわり柔らか。デンデオイルの独特な香ばしさとエビのペーストの濃厚な旨味、しゃきっとしたサラダの食感が絶妙に混ざり合い、一度味わうと忘れられなくなります。ビールとも抜群の相性です。
ブラジル版揚げ餃子!パステル (Pastel)
パステルはブラジル全国で親しまれている代表的な屋台スナックの一つ。薄く伸ばした小麦粉の生地で様々な具材を包み、揚げたもので、日本の揚げ餃子に似ていますが、サイズは大きめで長方形です。週末の市場(フェイラ)では定番で、ブラジリアの各市場や屋台でもよく見かけます。
定番具材の一例は以下の通りです。
- Carne(カルニ): ひき肉の炒め物
- Queijo(ケイジョ): チーズ
- Frango com Catupiry(フランゴ・コン・カトゥピリ): 鶏肉とクリーミーなチーズカトゥピリ
- Palmito(パウミット): ヤシの新芽のピクルス
- Pizza(ピッツァ): チーズ、トマト、オレガノ
注文を受けてからその場で生地を伸ばし、具材を包んで揚げるので、いつでもアツアツのカリカリが楽しめます。屋台によってはチョコレートとバナナなどのデザート系パステルも提供されています。
ベストパートナー、カウド・デ・カナ
パステルを味わう際に欠かせないのが「カウド・デ・カナ(Caldo de Cana)」、すなわちサトウキビジュースです。屋台では専用の絞り機でその場でサトウキビを絞ってくれます。好みに応じてライムやパイナップルを加えることも可能です。揚げ物パステルのしょっぱさと、サトウキビの自然な甘みが驚くほどよく合います。この組み合わせは、ブラジル人のソウルフードとも言える体験なので、ぜひ一緒に味わってみてください。
食事系クレープのような存在、タピオカ (Tapioca)
日本で「タピオカ」と聞くと、ミルクティーに入れる黒いもちもちの粒を思い浮かべますが、ブラジルのタピオカは全く異なる食べ物です。キャッサバ芋のデンプン(タピオカ粉)を水で溶かさずにそのまま熱したフライパンに振りかけて焼いた、クレープのような生地料理です。
粉が熱で自然に固まり一枚の生地になる過程は見ていて楽しいものです。生地自体にはほとんど味はなく、モチモチした食感が特徴。これに、塩味または甘味の具材を挟み、半分に折って食べます。
食事系の代表的な具材は、カルネ・セッカ(Carne Seca/干し肉)とチーズ、鶏肉とカトゥピリチーズ、ハムとチーズなど。デザート系はコンデンスミルクとココナッツ、チョコレートとイチゴ、ブラジルのヘーゼルナッツクリーム「ゴイアバーダ(Goiabada)」とチーズの組み合わせ(通称ロミオとジュリエット)が人気です。朝食や軽食にぴったりな、ヘルシーかつグルテンフリーのストリートフードです。
豪快な串焼き!エスぺチーニョ (Espetinho)
エスぺチーニョはブラジル版の串焼きで、牛肉、鶏肉、豚肉、ソーセージ(リングイッサ)、鶏のハツなどを串に刺し、炭火で豪快に焼き上げます。基本はシンプルに塩コショウで味付けされており、肉の旨味がダイレクトに楽しめます。
屋台やボテッコ(居酒屋)の前で煙を立てながら焼いている光景は、ブラジリアの風物詩です。焼きあがったエスぺチーニョにはファロファとヴィナグレッチソースをたっぷりかけていただくのが定番スタイル。冷えたビール(Cerveja)を片手に道端で頬張れば、あなたもすっかりブラジリアっ子の仲間入り。特に牛肉の串(Espetinho de Carne)は、赤身の深い味わいが絶品です。
【実践編】ブラジリアでローカルフードを楽しむための完全ガイド
さあ、ここまで読んで、ブラジリアのグルメ旅に出かけたくなった方も多いのではないでしょうか。ここでは、実際に現地でスムーズに地元の味を満喫するための具体的なコツをお伝えします。これを読めば、何も心配はいりません!
どこで食べる?おすすめのエリア&スポット
ブラジリアのローカルグルメは街のあちこちで楽しめますが、特におすすめの場所をいくつかご紹介します。
- フェイラ・ダ・トーレ・デ・TV (Feira da Torre de TV): ブラジリアの象徴であるテレビ塔のふもとで、毎週末に開催される大型の市場です。民芸品や衣料品だけでなく、広大なフードコートエリアもあり、ここで紹介した各種屋台料理が勢揃いしています。パステル、タピオカ、アカラジェをはじめ、地方の郷土料理を提供する屋台も多数あり、観光客も安心して楽しめる場所です。
- フェイラ・ド・グアラー (Feira do Guará): 街の中心から少し離れた衛星都市グアラーにある常設市場です。よりローカルな雰囲気を体験したい方にぴったり。新鮮な果物や野菜、精肉店に混ざり、絶品パステルのお店やアマゾンの代表料理タカカ(Tacacá)の屋台など、ディープな食体験ができる場所です。私が人生で一番美味しいパステルを味わったのもここでした。
- フードトラック・パーク: 近年ブラジリアで人気が高まっているのがフードトラックが集まるスポット。Águas Claras地区やSudoeste地区などには、スタイリッシュなフードトラックが多数集まり、ハンバーガーやタコス、ブラジル料理のモダンなストリートフードが楽しめます。夜には音楽が流れ、若者で賑わう場所です。
- ボテッコ (Boteco): ブラジル式の居酒屋。冷たいビールとともに、コシーニャ(鶏肉のコロッケ)やパステル、ボリーニョ・デ・バカリャウ(干し鱈のコロッケ)などの揚げ物(サルガードス/Salgados)をつまむのが定番です。地元の人々と交流できる貴重な機会でもあります。
注文方法と覚えておきたい基本フレーズ
屋台やローカル食堂では英語が通じないことも多いですが、心配は不要です。指差しやジェスチャーに加え、少しのポルトガル語があれば十分コミュニケーションが取れます。ぜひ覚えておきたいフレーズを紹介します。
- こんにちは: Oi / Olá (オイ / オラ)
- ありがとう: Obrigado (男性) / Obrigada (女性)(オブリガード/オブリガーダ)
- お願いします/ください: Por favor (ポル・ファヴォール)
- これが欲しいです: Eu quero isto (エウ・ケーロ・イスト) ※指を差しながら言うと効果的
- 一つください: Um, por favor (ウン、ポル・ファヴォール)
- いくらですか?: Quanto custa? (クアント・クスタ?)
- 美味しい!: Delicioso! / Gostoso! (デリシオーゾ! / ゴストーゾ!)
- お会計お願いします: A conta, por favor (ア・コンタ、ポル・ファヴォール)
- 持ち帰り: Para levar (パラ・レヴァール)
- ここで食べます: Para comer aqui (パラ・コメール・アキ)
メニューを指差しながら「Um deste, por favor. (ウン・デスチ、ポル・ファヴォール/これを一つください)」と言えればバッチリです。ブラジル人はとても親切なので、不完全でも一生懸命伝えれば、笑顔で応じてくれますよ。
準備しておくと便利な持ち物リスト
屋台グルメを快適に楽しむために、用意しておくと役立つものをまとめました。
- 現金(特に小額紙幣・硬貨): 屋台や市場ではクレジットカードが使えないこともあります。特に少額の支払いでは、高額紙幣(100レアル札など)を出すとお釣りが用意できない場合もあるので、10レアルや20レアル札、そしてコインを多めに用意しておくと安心です。
- ウェットティッシュ・手指消毒剤: 屋台には手洗い場がないことがほとんど。食事前に手をさっと清潔にするためにも必携です。
- 日差し対策グッズ: ブラジリアの日差しは非常に強烈です。特に昼間の市場散策時には、帽子やサングラス、日焼け止めクリームを忘れずに。
- スマートフォンとモバイルバッテリー: 料理の写真撮影や地図確認、翻訳アプリ活用に重宝します。電池切れを防ぐためにモバイルバッテリーも持参しましょう。
- エコバッグ: 市場で果物などを買う際に便利です。
衛生面と安全に関するポイント
海外のストリートフードを楽しむ際に気になるのが衛生面と安全面。以下のポイントを押さえれば、トラブルを避けて安心して食事ができます。
- お店選びのコツ: 地元の人々が並んでいるお店は美味しくて信頼できる証拠です。調理場の清潔さや、食材の管理状態(例えば生肉が常温で放置されていないか)もさりげなくチェックしましょう。
- 水と氷についての注意点: 水道水は直接飲むのを避けてください。飲み物はミネラルウォーターのペットボトルや缶・瓶のジュース、ビールを選ぶのが安心です。屋台のジュースに使われている氷も心配な方は避けたほうが無難かもしれません。
- 生ものについて: サラダやカットフルーツは、洗浄状態がわかりにくいため、胃腸が敏感な方は控えるか、信頼できる店舗で食べるのがおすすめです。基本的には、その場で調理され加熱される料理が最も安全です。
- 貴重品の管理: 市場やフードコートなど人が多い場所ではスリや置き引きに気をつけましょう。バッグは体の前で抱え、貴重品はポケットに入れず確実に管理してください。食事に夢中になっている時が最も狙われやすいです。詳しくは外務省海外安全ホームページも合わせてご参照ください。
セラードの恵み!ブラジリアならではの味覚を探求する

ブラジリアの食文化を語るうえで欠かせないのが、この地域特有のセラードが育む食材です。市場の果物売り場に足を運べば、日本では見たことのない珍しいフルーツと出会うことができます。少し勇気を出して、未知の味にチャレンジしてみませんか?
香りの王者?ペキ (Pequi)
セラード地方を代表する果物の王様といえば「ペキ」です。非常に強烈で個性的な香りを持ち、好き嫌いがはっきり分かれる食材ですが、地元の人々にはとても愛されています。チーズとトロピカルフルーツが混ざったような、と表現されることもありますが、正直なところ他に例えようのない独特な香りです。市場の近くに行くと、ペキの香りが漂っているのですぐにわかります。
最も一般的な食べ方は、鶏肉と一緒にお米と炊き込んだ「アホス・コン・ペキ(Arroz com Pequi)」です。ここで注意すべき重要なポイントがあります。ペキの果肉の中には、小さな鋭いトゲがたくさん潜んでいるため、絶対に歯で噛み砕いてはいけません。地元の人たちは、果肉の周りを歯で優しく削るようにして食べます。知らずに噛み砕いてしまうと、口の中にトゲが刺さって大変なことになるので注意が必要です。私も初めて食べた際、隣にいた現地の方に「Cuidado!(クイダード!/気をつけて!)」と教えてもらわなければ、危険な目に遭うところでした。レストランで食べる場合は、店員さんに食べ方を尋ねると安心です。このスリリングな体験こそが、ペキを味わう醍醐味と言えるかもしれません。
カシューナッツの意外な正体!カジュー (Caju)
みなさんが普段口にしているカシューナッツは、実は「カジュー」と呼ばれる果実の先端部分にぶら下がっている種子であることをご存知でしょうか?ブラジルでは、ナッツ部分よりも、リンゴやパプリカのような形をした果実本体(偽果)のほうがより一般的に親しまれています。この果実は独特の渋みと爽やかな甘酸っぱさが特徴で、生で食べるのはもちろん、ジュースにして楽しむのが一般的です。
レストランやジューススタンド(Lanchonete)で「スーコ・デ・カジュー(Suco de Caju)」を注文してみてください。さっぱりとした味わいで、暑いブラジリアの気候にぴったりの飲み物です。ブラジルの食文化に関する詳しい情報は、ブラジル観光省の公式サイトでも紹介されています。
トラブル発生!そんな時のための対処法
万全な準備をしていても、旅先では予想外のトラブルが発生することがあります。しかし、あらかじめ対処法を知っていれば、慌てずに冷静な対応が可能です。
食あたりになった場合は?
どんなに注意を払っていても、慣れない環境で体調を崩すことは避けられません。腹痛や下痢などの症状が現れたら、まずは無理せず安静にしましょう。軽い症状であれば、薬局(Farmácia)で相談をして、適切な市販薬を購入できます。ポルトガル語で症状を伝えるのが難しい場合は、翻訳アプリを利用すると便利です。「Estou com dor de barriga(エストウ・コン・ドール・ジ・バヒーガ/お腹が痛いです)」「Estou com diarreia(エストウ・コン・ジアヘイア/下痢をしています)」といったフレーズが役立ちます。
症状が重かったり、高熱がある場合はためらわず病院(Hospital)を受診しましょう。その際に重要となるのが海外旅行保険です。渡航前に必ず加入し、保険会社の連絡先や証券番号をすぐに取り出せるように準備しておくことが大切です。キャッシュレス診療に対応している病院なら、その場で高額な医療費を支払う必要がないため安心です。
ぼったくりや料金トラブルを防ぐために
ブラジリアは比較的安全な都市ですが、観光客をターゲットにした料金トラブルが全くないわけではありません。特にタクシーや市場での買い物には注意が必要です。
- 料金の確認: 屋台やレストランで注文する前には、必ずメニューや表示価格を確認しましょう。値段が記載されていない場合は、「Quanto custa?」と尋ね、料金をはっきり把握してから注文する習慣をつけることが重要です。
- お釣りのチェック: 支払い後は、その場でお釣りが正しいかどうかを必ず確認しましょう。後で気づいても対応してもらえないことが多いためです。
- タクシーの利用: タクシーを利用する際は、メーターが正常に作動しているかどうかを確認してください。空港などでは料金前払い制の認可タクシーを使うのが最も安全です。また、近年はUberなどの配車アプリが広く普及しており、料金が事前に確定するためトラブルが少なくおすすめです。現地のニュースサイトG1などで最新の治安情報を確認するのも良いでしょう。
ブラジルの食は、人生を豊かにする体験

ブラジリアの地元グルメを巡る旅はいかがでしたか。豪快なシュラスコ、深みのあるフェイジョアーダ、そして活気に満ちた屋台料理。この街の食文化は、ただ単に空腹を満たすだけのものではありません。ブラジルの多様性や人々のエネルギッシュな日常、そして大地の恵みが、一皿一皿にぎゅっと詰まっています。
計画的に造られた未来的な都市の表情の裏に、こんなにも人情味あふれる温かな食文化が息づいている。そのギャップこそがブラジリアの最大の魅力なのかもしれません。この記事が、あなたのブラジリア旅行や食の冒険を、より豊かで心に残るものにする一助となれば、これ以上の喜びはありません。
さあ、一歩踏み出して、未知の味わいの扉を開いてみてください。そこにはきっと、あなたの五感を刺激する素晴らしい出会いが待っていることでしょう。Boa Viagem!(ボア・ヴィアージェン!/良い旅を!)

