全日本空輸(ANA)は、2025年10月26日から適用される冬ダイヤにおいて、成田=ロサンゼルス線を現在の週7往復(1日1便)から週14往復(1日2便)へと増便することを発表しました。この決定は、パンデミック後急速に回復し、拡大を続ける日本と米国間の旺盛な旅行需要に対応するものです。
ダブルデイリー化で利便性が大幅向上
今回の増便により、ANAの成田=ロサンゼルス線は1日2便の「ダブルデイリー」運航となります。現在運航中の羽田=ロサンゼルス線(1日1便)と合わせると、ANAの東京(成田・羽田)とロサンゼルスを結ぶ便は1日合計3便体制となり、旅行者やビジネス渡航者にとってフライトの選択肢が大幅に広がります。
出発・到着時間の選択肢が増えることで、乗り継ぎの利便性が向上するだけでなく、現地での滞在時間をより有効に活用できるようになるなど、旅行者にとってのメリットは大きいと言えるでしょう。
背景にある旺盛な日米間の旅行需要
この増便の背景には、記録的な円安を追い風としたインバウンド(訪日外国人旅行)需要の爆発的な増加があります。日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2024年5月の訪日米国人数は24万6,500人に達し、コロナ禍前の2019年同月比で57.4%増という驚異的な伸びを記録しました。米国からの旅行者にとって、日本は非常に魅力的な旅行先となっており、航空需要を力強く牽引しています。
また、ビジネス需要の回復や、日本から米国への観光・留学需要も着実に回復基調にあり、ANAはこれらの双方向の需要増に対応するため、供給座席数の拡大に踏み切った形です。
成田空港のハブ機能再強化
パンデミック期間中、国際線の多くは都心に近い羽田空港に集約される傾向にありましたが、需要の回復に伴い、成田空港の国際ハブとしての役割が再び重要視されています。特にANAは、成田空港を北米とアジア各都市を結ぶ重要な乗り継ぎ拠点と位置付けており、今回の増便は、成田ハブの機能を再強化する戦略の一環と見ることができます。
今後の予測と旅行者への影響
航空券価格とサービスの競争激化
ANAによる供給座席数の増加は、日米路線における航空会社間の競争をさらに促進する可能性があります。日本航空(JAL)や、ユナイテッド航空、デルタ航空といった米系航空会社も同路線でサービスを提供しており、今後、各社が運賃やサービスで競争を繰り広げることで、旅行者にとってはより手頃な価格で航空券が手に入る機会が増えるかもしれません。
観光業界への経済効果
米国からの訪問者がさらに増加することは、日本の観光業界全体にとって大きなプラスとなります。航空便の増加は、ホテル、交通機関、飲食、小売など、幅広い分野に経済的な恩恵をもたらし、特に地方への観光客誘致にも繋がる可能性があります。
今回のANAの増便は、単なる一社の路線拡大にとどまらず、日米間の人的・経済的交流が新たなステージに入ったことを象徴する動きと言えるでしょう。旅行を計画している方々にとっては、より柔軟で快適な旅が実現しやすくなる、注目のニュースです。

