米国は、タイを含む75カ国からの永住ビザ(グリーンカード)発給を緊急かつ一時的に停止すると発表しました。これは、対象国出身の移民が公共福祉に依存する割合が高いことを理由とした、移民政策の厳格化の一環です。観光や留学などの非移民ビザは対象外ですが、移住希望者には深刻な影響が出ると予想されます。
突然の発表、75カ国に衝撃
2026年3月27日、米国政府は国際社会に大きな衝撃を与える発表を行いました。タイを含む75カ国の国籍を持つ申請者を対象に、永住ビザ(グリーンカード、移民ビザ)の発給を緊急かつ一時的に停止するという内容です。この決定は、米国の移民政策が新たな段階に入ったことを示すものであり、世界中の旅行者や移住希望者の間で動揺が広がっています。
何が起きているのか?措置の概要
今回の措置のポイントを整理してみましょう。
対象となるビザ
停止の対象は、米国に永住する権利を与える「永住ビザ(移民ビザ)」に限定されています。これには、家族呼び寄せや特定の雇用ベースの移住などが含まれます。
対象とならないビザ
一方で、観光、商用、留学などを目的とした短期滞在向けの「非移民ビザ」(B-1/B-2ビザやF-1ビザなど)の申請や面接プロセスは、これまで通り継続されます。したがって、一般的な旅行や出張で米国を訪れる計画に、現時点での直接的な影響はありません。
措置の理由と例外
米国政府は、この措置の理由として「対象国出身の移民が公共福祉に依存する割合が高いこと」を挙げています。これは、移民が米国の社会保障制度に与える負担を懸念した結果とみられます。 ただし、例外も設けられており、「米国の国家安全保障や外交政策上の利益に合致する」と判断された場合には、個別にビザが発給される可能性も残されています。
背景にある米国の移民政策の厳格化
この決定は、決して突発的なものではありません。近年、米国では移民政策の厳格化が大きな潮流となっています。特に「パブリック・チャージ(Public Charge)」と呼ばれる、移民が公的扶助の負担になる可能性を審査するルールは、政権によって運用が強化されたり緩和されたりする重要項目でした。
今回の措置は、この「パブリック・チャージ」の概念をさらに一歩進め、特定の国々からの移民流入を国単位で制限するという、より踏み込んだ対策と言えます。経済的な理由だけでなく、国内の雇用や社会保障制度の維持を優先する姿勢が鮮明になった形です。
予測される影響と今後の見通し
移住希望者への深刻な影響
対象となった75カ国の人々にとって、米国移住への道は極めて厳しいものとなります。特に、米国に住む家族との再会を待ち望んでいた人々や、米国でのキャリアを夢見ていた専門職の人々にとっては、人生設計を根本から見直さざるを得ない深刻な事態です。
旅行者への間接的な影響
前述の通り、観光目的の短期渡航には直接的な影響はありません。しかし、注意は必要です。このような大きな政策変更は、空港での入国審査がより厳格になる可能性を示唆しています。渡航目的や滞在中の計画について、これまで以上に明確に説明できるよう準備しておくことが賢明でしょう。
今後の見通し
今回の措置は「一時的」とされていますが、解除の具体的な時期や条件は示されていません。今後の米国内の政治情勢や経済状況、さらには国際社会からの反応によって、その期間は大きく変動する可能性があります。対象国政府からの反発や外交交渉が活発化することも予想されます。
米国への渡航や移住を計画している方は、過度に不安になる必要はありませんが、米国国務省や在日米国大使館・領事館が発表する最新の公式情報を常に確認するようにしてください。simvoyageでは、引き続きこの問題に関する最新ニュースをお届けしていきます。

