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2024年5月の連休、韓国の海外旅行トレンドに変化!人気は「安・近・短」の日本・中国へ

2024年5月の連休(ゴールデンウィーク)を迎え、韓国の海外旅行トレンドに大きな変化が見られています。世界的な地政学リスクの高まりや、依然として高止まりする燃油サーチャージの影響を受け、旅行先の選択基準が「遠くへ、長く」から「近くへ、賢く」へとシフト。特に、日本や中国といった近距離の国々への予約が集中しており、新たな旅行動向として注目されています。

目次

データが示す近距離シフトの現実

韓国の大手旅行会社ハナツアーが発表したデータによると、2024年5月の連休期間(5月1日~6日出発基準)の海外旅行予約において、行き先別の割合は以下のようになっています。

  • 日本: 28.4%
  • 中国: 20.2%
  • ベトナム: 16.5%

前年、同期間の人気旅行先がベトナム、日本、タイの順であったことを踏まえると、その変化は明らかです。特に驚くべきは中国の躍進です。前年の予約率がわずか4%だったのに対し、今年は20.2%へと5倍以上に急増し、ベトナムを抜いて2位に浮上しました。長年人気を誇ってきた東南アジアから、日本と中国という東アジアの近隣国へ需要が大きく移行していることが数字から読み取れます。

なぜ近距離旅行が選ばれるのか?

このトレンド変化の背景には、複数の要因が複雑に絡み合っています。

経済的負担の軽減という現実的な選択

最も大きな要因は、経済的な負担です。燃油サーチャージの高騰は航空券価格を直撃し、特にフライト時間の長いヨーロッパやアメリカといった長距離路線の旅行費用を大幅に押し上げています。旅行者は限られた予算の中で最大限の満足を得るため、航空券代を抑えられる近距離の旅行先を選択する傾向が強まっています。気軽に行ける日本や中国は、コストパフォーマンスに優れた旅行先として再評価されているのです。

中国旅行を後押しするビザなし入国措置

中国への予約が爆発的に増加した背景には、韓国人旅行者に対するビザなし入国措置の延長が大きく影響しています。これまで必要だったビザ申請の手間と費用が不要になったことで、中国旅行への心理的・物理的なハードルが劇的に下がりました。これにより、これまで他の国を検討していた旅行者が、手軽な中国へと流れる大きなきっかけとなりました。

不安定な世界情勢と「安心」への希求

中東情勢の緊迫化など、世界各地で地政学的リスクが高まる中、旅行者の間では「安全・安心」を重視する心理が働いています。物理的な距離が近く、文化的な親近感もある日本や中国は、遠方の国々に比べて心理的な安心感が得やすい旅行先と捉えられています。不安定な世界情勢の中で、予測不能なリスクを避けたいという消費者心理が、近隣国への旅行需要を後押ししていると言えるでしょう。

今後の予測と日本への影響

この「安・近・短(安くて、近くて、短い)」を志向するトレンドは、今後も続くと予測されます。燃油価格や世界情勢が安定しない限り、旅行者は引き続き経済的で安全な選択肢を求め続けるでしょう。

日本の観光業界への追い風と課題

韓国からの旅行者の増加は、日本のインバウンド観光にとって大きな追い風です。特に、円安が続く現状は韓国人旅行者にとって日本でのショッピングや食事の魅力を高めており、さらなる消費拡大が期待されます。地方の観光地にとっては、ソウルや釜山からLCC(格安航空会社)の直行便でアクセスできる利点を活かし、新たな観光客を呼び込む絶好の機会となります。

一方で、特定の人気観光地に観光客が集中することによる「オーバーツーリズム」の問題も無視できません。交通機関の混雑や宿泊施設の不足、地域住民の生活への影響といった課題への対策が急務となります。今後は、まだ知られていない地方の魅力を発信し、観光客を効果的に分散させることが持続可能な観光を実現する上での鍵となるでしょう。

今回の韓国における旅行トレンドの変化は、世界の旅行者が何を求め、どのように行動するのかを示す縮図とも言えます。不安定な時代だからこそ、人々は身近な場所での確かな安らぎと楽しみを再発見しているのかもしれません。

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この記事を書いたトラベルライター

SimVoyage編集部は、世界を旅しながら現地の暮らしや食文化を体感し、スマホひとつで快適に旅する術を研究する旅のプロ集団です。今が旬の情報から穴場スポットまで、読者の「次の一歩」を後押しするリアルで役立つ記事をお届けします。

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