MENU

イギリス旅行で電子マネーは使える?キャッシュレス決済の疑問を解決

歴史と最先端が同居する魅力的な国、イギリス。ロンドンの賑やかな街並みから、コッツウォルズののどかな田園風景まで、訪れる場所すべてが特別な思い出になりますよね。そんなイギリス旅行を計画中のあなたが、今、少しだけ気にしているのは「お金のこと」ではないでしょうか。「現金はどのくらい持っていけばいいんだろう?」「日本の電子マネーは使えるのかな?」「キャッシュレスって、具体的にどうすればいいの?」そんな疑問や不安が、旅の楽しみを少し曇らせてしまっているかもしれません。

ご安心ください。イギリスは世界でも有数のキャッシュレス先進国。その実情を知り、ほんの少し準備をしておくだけで、驚くほどスマートで快適な旅が実現できるのです。この記事では、世界30か国を旅した私が、イギリスの最新キャッシュレス事情を徹底的に、そして分かりやすく解説していきます。コンタクトレス決済という言葉の意味から、交通機関での具体的な使い方、万が一のトラブル対処法まで、あなたの「知りたい」にすべてお答えします。この記事を読み終える頃には、イギリスでの支払いに関する不安はすっかり消え、自信を持って旅の準備を進められるはずです。さあ、一緒にスマートなイギリス旅行への扉を開きましょう。

さらに、現金以外の支払い方法に不安を感じるときは、ハリー・ポッター英国聖地巡りを参考に、伝統と最新技術が融合するイギリスの多彩な魅力を併せて計画してみるのもおすすめです。

目次

イギリスはキャッシュレス先進国!現金の必要性は?

igirisu-wa-kyasshuresu-senshinkoku-genkin-no-hitsuyosei-wa

まず最初にお伝えしたいのは、現在のイギリスが驚くほどの「キャッシュレス社会」へと移行している点です。日本にいるとイメージしにくいかもしれませんが、現金を財布から取り出す機会は、旅行者にとっても現地の人々にとっても非常に減っています。

現金の使用が著しく減少した日常風景

ロンドンの中心街を歩いていると、カフェの入り口やレジ付近で「Card Payments Only(カード決済のみ)」や「Cashless(キャッシュレス)」といった掲示をよく見かけます。これは特別な光景ではなく、ごく普通の光景としてすっかり定着しています。伝統的なパブでビールを注文する時も、ファーマーズマーケットで焼きたてスコーンを買う時も、支払いはカードやスマホをかざすだけ。小銭を探したりお釣りを受け取ったりする手間が一切ありません。

この流れは数年前から徐々に始まっていましたが、特にコロナ禍を経て急激に進みました。衛生面の観点から非接触型決済が推奨され、多くの人や店舗がキャッシュレス決済へと完全に移行しています。今では、小さな露店のアクセサリーショップですらスマホに繋がった小型カードリーダーを導入して支払いに対応するのが当たり前になっています。イギリスの日常において、キャッシュレス決済はもはや「選択肢」ではなく「標準的な支払い方法」となっているのです。

それでも現金が必要となる場面

では、現金は全く不要なのでしょうか?答えは「いいえ、ゼロではありません」。ほとんどの場合キャッシュレス決済が可能ですが、まれに現金が必須、あるいは役立つ場面も存在します。

一部の個人商店やマーケットの屋台

ロンドンなどの大都市の有名マーケットはほぼカード決済ができますが、地方の小さなマーケットや個人経営のアンティークショップではまだ現金のみの店も残っています。お目当ての品があっても支払えないことがないよう、少額の現金を用意しておくと安心です。

地方を走る一部のバスやタクシー

ロンドンの二階建てバスは完全にキャッシュレスですが、地方のローカルバスでは現金払いが求められる場合があります。また、流しのタクシー(ブラックキャブ)は基本的にカード対応ですが、個人運営のタクシーなどでは現金オンリーのケースも考えられます。

チップを直接手渡ししたい時

イギリスのレストランはサービス料が会計に含まれることが多いものの、特に良いサービスを受けた時には感謝の気持ちとしてチップを渡す習慣があります。カード決済時に追加することも可能ですが、「担当してくれたスタッフに直接渡したい」という場合は、1ポンドまたは2ポンドのコインがあるとスマートです。ホテルのポーターやベッドメイキング担当者へのチップも同様です。

緊急時の備えとして

これが最も重要な理由かもしれません。スマートフォンの充電切れ、カードの不具合、通信障害などのトラブル時に備え、少額の現金を持っていることは精神的な安心につながります。公衆トイレが有料(20ペンス~50ペンス程度)のこともあるため、そういった時にも小銭が役立ちます。

【実践編】両替はどのくらい準備すればいい?

具体的にどの程度の現金を持っていくべきかは、滞在期間や旅のスタイルによって異なりますが、一般的な観光旅行であれば過度に心配する必要はありません。

私のおすすめは、1週間の滞在で20~50ポンド程度。日本円でおよそ4,000円から10,000円ほどです。これだけあれば、前述のようなまれな現金のみの支払い場面や、緊急時の交通費、ちょっとしたチップなどに十分対応できます。基本はカードやスマホ決済を利用しつつ、「お守り」のように少額の現金を用意しておくイメージです。

両替は日本の空港や銀行が手軽ですが、為替レートはあまり良くないことが多いです。時間に余裕があれば、現地の両替所、特に銀行や郵便局(Post Office)が比較的良いレートを提供しています。ただし、空港の到着ロビーにある両替所はレートが悪い傾向にあるため、最低限の金額(例えばホテルまでの交通費分)だけにして、残りは市内で両替するのが賢い選択です。手数料(Commission)が無料かどうかは必ず確認しましょう。

もう一つの方法として、現地のATMでクレジットカードを使い現金を引き出す「海外キャッシング」があります。とても便利で、多くの場合、両替所よりも良いレートで現地通貨を入手できます。ただし、カード会社によっては事前申請が必要だったり、利息が発生したりすることがあるため、出発前にご自分のカードのサービス内容を確認しておくことが重要です。また、ATMの利用手数料がかかる場合もあるので、一度にある程度の金額を引き出すほうが効率的です。

旅行者が使えるキャッシュレス決済の種類と特徴

イギリスのキャッシュレス社会を快適に旅行するために、実際に旅行者が利用できる支払い手段について具体的に見ていきましょう。主役となるのは「コンタクトレス決済」です。

主役は「コンタクトレス決済」対応のクレジットカード・デビットカード

イギリスにおけるキャッシュレス決済の代表格として欠かせないのが「コンタクトレス決済(Contactless Payment)」です。日本では「タッチ決済」として普及していますね。これはNFC(Near Field Communication)という近距離無線通信技術を活用した決済方法で、クレジットカードやデビットカードを決済端末にかざすだけで、サインや暗証番号の入力無しで支払いを完了できます(一部の高額取引では暗証番号入力が求められる場合があります)。

イギリスでは、このコンタクトレス決済が非常に速いスピードで普及しています。スーパーのレジやカフェ、レストラン、パブ、公共交通機関、自動販売機に至るまで、カード決済可能なほとんどすべての場所にコンタクトレス対応の端末が設置されています。その決済の素早さは、まさに「ピッ」と一瞬。現金払いよりも、あるいはICチップ挿入や暗証番号入力よりも格段にスピーディでスムーズです。この気軽さが、イギリスの人々に広く受け入れられた大きな理由といえるでしょう。

【準備】自分のカードが対応しているか確認しよう

この便利なコンタクトレス決済を利用する前に、まずはご自身がお持ちのクレジットカードやデビットカードが対応しているかをチェックしましょう。確認はとても簡単です。

カードの表面に、Wi-Fiのような波形のマーク(リップルマークと呼ばれます)が印刷されていれば、そのカードはコンタクトレス決済に対応しています。Visaなら「Visaのタッチ決済」、Mastercardなら「Mastercardコンタクトレス」と呼ばれています。

また、出発前にぜひ行いたいのがカード会社への連絡です。海外で急にカードを使い始めると、不正利用の疑いでカードが一時停止されることがあります。カード会社のウェブサイトやアプリで渡航情報を事前に登録するか、電話で「イギリスへ旅行するため海外利用が増えます」と伝えておくことで、この種のトラブルを防げます。あわせて海外での利用限度額や緊急連絡先も控えておくと安心です。このちょっとした準備が、現地での安心につながります。

スマートフォン決済(Apple Pay / Google Pay)は最強の旅のパートナー

コンタクトレス対応カードも便利ですが、さらに快適さを追求したいなら、スマートフォン決済(Apple PayやGoogle Pay)の利用をおすすめします。これはスマホにクレジットカード情報を登録し、スマートフォン自体を決済端末に近づけて支払う方法です。

最大のメリットは安全性と手軽さです。物理的なカードの携帯が不要なため、スリ被害や紛失リスクが大幅に減ります。支払い時にはFace ID(顔認証)やTouch ID(指紋認証)、パスコードなどで本人認証が実施され、セキュリティも非常に高いです。万が一スマホを紛失しても、第三者の不正使用はほぼ不可能です。

さらに何よりも、財布からカードを取り出す手間が省けます。ポケットからスマホを取り出してサイドボタンを2回押し、顔認証を済ませてかざすだけの一連の操作は数秒で完了します。両手が荷物で塞がっている時や急いでいる場面で、この便利さを実感できるでしょう。

対応店舗は、コンタクトレス決済が利用できる場所とほぼ同様なので、イギリスのほとんどのお店でApple PayやGoogle Payが使えます。まさに最強の旅の相棒といえます。

【行動の手順】Apple Pay / Google Payの設定方法

この便利な機能を使うための設定は、日本にいるうちにWi-Fiのある環境で済ませておくことが重要です。現地で慌てて設定すると、通信状況やSMS認証の不具合などが起きる可能性があります。

設定手順はシンプルです。

  • Apple Pay (iPhone) の場合:
  • 「ウォレット」アプリを開きます。
  • 右上の「+」ボタンをタップします。
  • 画面の指示に従い「クレジットカードなど」を選択します。
  • カメラでカードを読み取るか、手入力で情報を入れます。
  • カード会社の認証(SMSコード入力など)を済ませれば設定完了です。
  • Google Pay (Android) の場合:
  • 「Google ウォレット」アプリをインストールして開きます。
  • 「ウォレットに追加」をタップし、「クレジット/デビットカード」を選びます。
  • カメラでカードをスキャンまたは情報を手入力します。
  • Apple Pay同様、カード会社の認証手続きを完了させれば設定は完了です。

登録するカードは、VisaやMastercardが最も広く使えるのでおすすめです。Amexも対応店舗は多いですが、念のためVisaかMastercardをメインに登録しておくと安心です。

交通系ICカード「オイスターカード」はまだ必要?

かつてロンドン観光の必需品だったのが、日本のSuicaやPASMOに相当する交通系ICカード、「オイスターカード」(Oyster Card)です。駅の券売機や窓口で購入しチャージ(トップアップ)して使うこのカードは、多くの旅行者に利用されてきました。

しかし、コンタクトレス決済が広く浸透した現在、その役割は変わりつつあります。なぜなら、コンタクトレス対応のクレジットカードやデビットカード、そしてApple PayやGoogle Payが、オイスターカードと同様にロンドンの公共交通機関(TfL: Transport for London)で支払い可能となったためです。

改札の黄色いカードリーダーにかざすだけで、オイスターカードと同じ割引運賃が適用されます。さらに、1日の利用料金が一定額に達するとそれ以上課金されなくなる「キャッピング(Capping)」もコンタクトレス決済に自動的に反映されます。これにより、1日に何度も乗り降りしても1日乗車券を購入するよりお得になることが多いです。

では、オイスターカードはもう不要なのでしょうか? 短期間の旅行者にとっては、必要性は大幅に低くなったと言えます。デポジット(保証金)を支払い、帰国時に払い戻し手続きをする手間を考えれば、手持ちのカードやスマートフォンを使うほうが断然便利です。

ただし、1週間以上の長期滞在でトラベルカード(乗り放題パス)をオイスターカードにチャージしたい場合や、一部の割引制度(例:レイルカードとの連携など)を利用する際は、依然としてオイスターカードが選択肢になります。また、お子様向けの割引運賃利用時にもオイスターカードが必要です。滞在計画に応じて検討してください。

【注意】日本の電子マネー(Suica, PASMO, iD, QUICPay)は使える?

ここで非常に重要な注意点があります。それは、日本で日常的に使われているSuica、PASMO、iD、QUICPayといった電子マネーはイギリスでは全く利用できないということです。

これは通信技術の規格が異なるためです。日本の電子マネーはソニーが開発した「FeliCa(フェリカ)」という規格を採用していますが、世界標準となっているのは「NFC Type A/B」と呼ばれる規格であり、イギリスのコンタクトレス決済はこちらをベースにしています。

よくある誤解のひとつに「iPhoneにSuicaを登録しているから海外でも使えるはず」というものがあります。iPhoneはFeliCaとNFC Type A/Bの両規格に対応していますが、決済システム自体は別物です。イギリスの改札や店舗で使えるのは、Apple Payに登録された「クレジットカード等のコンタクトレス決済機能」のみであり、Suicaの残高は使えません。この点をしっかり理解しておきましょう。

シーン別!スマートな支払い方法ガイド

scene-betsu-smart-payment-guide

キャッシュレス決済の種類が理解できたところで、次にイギリスのさまざまな場面でどのようにスマートに支払いを行うかを見ていきましょう。具体的な操作方法を知っておけば、初めての環境でも戸惑うことなく対応できます。

ロンドン公共交通機関(TfL)の利用方法

ロンドンを代表する地下鉄(Tube)や二階建てバスでは、コンタクトレス決済が非常に活用されています。現金は一切使えないため、事前の準備が必須です。

【利用手順】改札の通過方法

利用方法は非常にシンプルです。

  • 地下鉄(Tube)、DLR、オーバーグラウンド、エリザベスラインなどの鉄道:
  • 駅の自動改札にある黄色い丸型のカードリーダーを見つけます。
  • コンタクトレス対応のクレジットカード、またはApple PayやGoogle Payを設定したスマートフォンを、そのリーダーに「ピッ」と音が鳴るまでかざします。
  • ゲートが開いたら中に入ります。
  • 目的地に着き、駅を出る際にも同様に改札の黄色いリーダーへ同じカードやデバイスをかざすことで運賃が精算されます。

ここで絶対に守るべきルールがあります。それは「入場時と出場時に同じカードまたはデバイスを必ず使うこと」です。例えば、入場時にスマートフォンのApple Payを利用し、出場時に同じApple Payに登録されたクレジットカードを使うと、別の乗客とシステムが判断し、それぞれに入場履歴だけが記録された不完全な乗車とみなされます。その結果、両方のカードに最大運賃が請求される「ペナルティ運賃」が発生してしまいます。必ず行きも帰りも同じ決済手段でタッチしてください。

また、乗り換え時にピンク色のカードリーダーを目にすることがあります。これは特定ルートの通過を記録するもので、ここにタッチすることで割安な運賃が適用されるケースがあります。ルートにより異なりますが、見つけたらぜひタッチしておくと良いでしょう。

バスに乗る場合:

バスはさらに簡単です。乗車時に運転席横の黄色いリーダーに一度だけタッチします。降車時は何も操作する必要はなく、均一料金制なのでこれで支払いは完了します。

【トラブル時の対処】二重請求やエラーが発生したら

万が一ペナルティ運賃が誤って請求された場合や履歴に疑問点があっても、慌てる必要はありません。Transport for London(TfL)の公式サイトから対応が可能です。

公式サイトで自身のコンタクトレスカードを登録しアカウントを作成すれば、過去の乗車履歴や請求金額をすべてオンラインで確認できます。誤りがあれば、サイト経由で返金申請も可能です。アカウントを作っておくと、旅行後も簡単に利用状況をチェックできるため、事前の登録をおすすめします。

パブやレストランでの支払い方

イギリスのパブやレストランでも、支払いはスムーズに行えます。

まず、お店のスタイルによって支払いのタイミングが異なります。パブではカウンター注文時にその場で支払う「カウンター会計」が主流ですが、レストランでは食事後に席で会計を依頼する「テーブル会計」が一般的です。

テーブル会計の場合、食事終了後にウェイターに「Could I have the bill, please?(お会計をお願いします)」と伝えます。伝票がテーブルに届いたら内容を確認し、「Can I pay by card?」と伝えればカードで支払えます。

ウェイターが携帯型のカード決済端末を持ってきて、金額を確認したらコンタクトレス決済の場合は「Contactless, please.」と言い、カードやスマホをかざせば支払い完了です。

チップについては伝票に「Service Charge」や「Gratuity」として約12.5%が含まれていることが多いため、その場合は追加を支払う必要はありません。含まれていない場合は、決済端末に「Add a gratuity?(チップを追加しますか?)」と表示されることがあり、その際は10~15%の金額を入力するか、任意の額を追加できます。もちろん現金でテーブルに置く方法もあります。

スーパーマーケットや小売店での買い物

Tesco、Sainsbury’s、M&Sなどの大手スーパーマーケットではキャッシュレス決済が普及しています。特に便利なのが「セルフレジ(Self-checkout)」です。

有人レジもありますが、少数の商品を買う際はセルフレジがとても速くて便利です。指示に従って商品バーコードをスキャンし袋詰めを完了させたら、支払い画面で「Card」や「Contactless」ボタンをタッチし、備え付けの決済端末にカードやスマホをかざすだけです。言語の壁を感じることなくスムーズに買い物ができます。

また、アパレルショップや書店、お土産屋など、さまざまな小売店でコンタクトレス決済は一般的です。ペットボトルの水1本のような小額の買い物でも、現金ではなくカードやスマホで支払うのが普通なので、遠慮せず積極的に利用しましょう。

マーケットや露店での支払い

バラ・マーケットの屋台グルメやポートベロー・マーケットのアンティーク店など、マーケットでの買い物も旅の楽しみの一つです。こうした場所でもキャッシュレス決済は広がっています。

多くの店舗はSumUpやZettleなど、スマートフォンやタブレットに接続する小型カードリーダーを導入しており、店主のデバイスにカードやスマホをタッチして支払うスタイルです。そのため、昔ながらの雰囲気が残るマーケットでも最新の決済方法が使えます。

ただし全店舗で導入されているわけではなく、特に個人経営の小規模な露店やフリーマーケットのような場所では「Cash Only(現金のみ)」も多いです。マーケットを訪れる日は念のため10~20ポンド程度の現金を持っておくと、欲しいものが見つかっても慌てる心配がなく安心です。

イギリス旅行でキャッシュレス決済を使いこなすための準備と注意点

快適なキャッシュレス旅行を実現するには、日本での事前準備が何よりも重要です。しっかり準備を整えて、現地での不安やトラブルを未然に防ぎましょう。

【持ち物リスト】最低限これだけは用意しましょう!

イギリス旅行に備えて、お財布やバッグに入れておくべきアイテムをまとめました。出発前に必ず確認してください。

コンタクトレス対応のクレジットカード・デビットカード(複数枚)

メインカードと予備のカード、少なくとも2枚用意しましょう。ブランドはVisaとMastercardをそれぞれ1枚ずつ持つと、ほとんどの場所で使えるため最強の組み合わせです。

スマートフォン(Apple PayやGoogle Payの設定済み)

滞在前に、メインで使うクレジットカードをスマホに登録しておきましょう。公共交通機関や日常の買い物に大活躍します。

モバイルバッテリー

スマートフォンが決済手段になるため、そのバッテリーは命綱となります。地図アプリの使用や写真撮影で電池消耗が激しくなるので、大容量のモバイルバッテリーは必携です。

少額の現金(ポンド)

お守り代わりに20~50ポンド程度を持っておきましょう。万が一の場面や、現金しか使えないごく一部のケースで役立ちます。

海外旅行保険の連絡先と証書番号

カードの紛失・盗難だけでなく、病気やケガに備えて必ず加入しましょう。保険会社の緊急連絡先はスマホだけでなく紙にもメモし、別の場所に保管すると安心です。

カード会社の緊急連絡先

カード紛失時にすぐに利用停止手続きができるよう、連絡先を控えておきましょう。

セキュリティ対策とカード選びのポイント

キャッシュレスは便利ですが、セキュリティ面もしっかり考慮する必要があります。大切な資産を守るためのポイントをいくつか紹介します。

カードは複数枚用意し、別々に保管する

すべてのカードを一つの財布に入れて持ち歩くのは非常にリスクが高いです。財布を紛失・盗難された場合、一度に全カードを失う恐れがあります。メインカード1枚と少額現金入りの財布、サブカードをホテルのセーフティボックスやバッグの別ポケットに分散して保管し、リスクを軽減しましょう。

海外利用手数料が低いカードを選ぶ

日本発行のクレジットカードで海外利用すると、通常1.6%~2.5%程度の海外事務手数料が追加されます。料率はカード会社によって異なるため、複数カードを持っている場合は、手数料の低いカードをメインに使うと旅行全体の費用をわずかに節約できます。

海外キャッシング機能の有無を事前に確認する

現金が急に必要になった際、ATMで現地通貨を引き出せるかどうかは重要です。カードに海外キャッシング機能が付いているか、利用可能な状態かをあらかじめ確認しましょう。場合によっては別途申し込みが必要なこともあります。

【トラブル時の対応】カードを紛失・盗難されたら?

あってはならないことですが、万が一カードをなくした時に慌てず対処するため、対応手順を把握しておきましょう。

【行動ステップ】冷静に、迅速に動く!

カード会社の緊急連絡先へすぐに電話する

これが最優先です。事前にメモしておいた24時間対応の紛失・盗難窓口に連絡し、カードの利用停止手続きを行いましょう。これにより、不正使用を防止できます。

現地の警察署に届け出る

利用停止後、最寄りの警察署に行き、紛失・盗難の届け出をしましょう。必ず「紛失・盗難証明書(Police ReportやCrime Reference Number)」をもらってください。カードの再発行や旅行保険申請に必要な重要書類です。

海外旅行保険の窓口に連絡を取る

加入している保険会社のアシスタンスデスクに連絡し、指示を仰ぎましょう。被害の状況を説明し、今後の手続きについて確認してください。盗難被害は補償対象になる場合もあります。

多くのカード会社では、海外での紛失・盗難時に「緊急カード」を滞在先のホテル等に届けてくれるサービスがあります。これは一時的に利用可能で、旅行継続に大変助かります。電話連絡時に、このサービスの利用可否もあわせて確認しましょう。

知っておきたい「DCC決済」の落とし穴

海外の店舗でカード決済をするときに注意が必要な「DCC(Dynamic Currency Conversion)」という仕組みがあります。これは、自国通貨建て、つまり私たち日本人なら「日本円」で決済できるサービスです。

決済端末で「GBP(ポンド)で支払いますか?それともJPY(日本円)で支払いますか?」と選択を求められることがあります。一見、支払額が即座に日本円でわかるため便利そうですが、要注意です。

DCCの為替レートは店舗独自の設定で、多くの場合割高に設定されています。これに手数料も含まれるため、最終的な請求額は現地通貨(GBP)払いをして、カード会社が後日適用する標準レートで換算されるより高くなることがほとんどです。

したがって、選択画面が出たら必ず「GBP(現地通貨)」を選びましょう。もし店員に「日本円でお支払いですか?」と聞かれても、「No, in Pounds, please.」と答えるようにしてください。この知識だけで無駄な手数料を避けることができます。

よくある質問(FAQ)で疑問を解消!

faq-yoku-aru-shitsumon-de-gimon-wo-kaishou

最後に、イギリスでのキャッシュレス決済について、旅行者の皆さまからよくいただく質問に回答します。

Q. JCBやAmerican Expressは利用できますか?

A. 利用可能な店舗も存在しますが、VisaやMastercardに比べると加盟店は少なめです。特に、ロンドン以外の地方都市や個人経営の小規模店舗、パブなどでは使えないことが多いです。一方で、高級ホテルやデパート、ブランドショップでは、問題なく利用できる場合が多いです。そのため、JCBやAmexはメインカードとして使うのは避け、サブカードとして持ち歩くのがおすすめです。メインカードには必ずVisaかMastercardを用意してください。

Q. デビットカードはクレジットカードと同様に使えますか?

A. はい、VisaやMastercardブランドのデビットカードなら、クレジットカードとほぼ同じ感覚でお店や交通機関で使用可能です。コンタクトレス機能が付いていればタッチ決済も使えます。違いとしては、デビットカードは利用すると即座に銀行口座から引き落とされる点です。使い過ぎを防ぎたい方には便利です。ただし、ホテルやレンタカー利用時のデポジット(保証金)支払いには注意が必要です。これらは一時的に与信枠を確保するため、デビットカードが利用できずクレジットカードが求められるケースがあります。旅行内容に応じて、クレジットカードを一枚持つと安心です。

Q. プリペイド式のトラベルマネーカードはどうでしょうか?

A. RevolutやWiseなど、多通貨対応のプリペイドカード(デビットカード機能付き)も人気があります。日本円を事前にチャージし、アプリで必要な分をポンドに両替して利用する仕組みです。利点としては、優れた為替レートで両替ができ、アプリで残高や利用履歴をリアルタイムで管理できる点が挙げられます。一方、事前にチャージする手間や、ごく稀に対応していない加盟店があることがデメリットです。頻繁に海外を訪れる方や複数国を周遊する方、中長期滞在者にとってはとても便利なツールですが、短期間の旅行ならば、この記事で紹介したクレジットカードとスマホ決済を組み合わせるだけで十分快適に過ごせます。

Q. オフラインの状態でもスマホ決済は使えますか?

A. はい、決済自体にはインターネット接続は必要ありません。Apple PayやGoogle PayはNFC(近距離無線通信)技術を利用して決済端末と直接通信するため、スマホが機内モードや圏外でも問題なく支払いができます。地下鉄の駅など電波の届きにくい場所でも安心して使えます。ただし、ウォレットアプリの利用履歴の更新やカード会社からの利用通知メールは、スマホがインターネットに接続された後に反映・配信されます。

イギリスのキャッシュレスを体験して、旅をもっと身軽に

イギリスのキャッシュレス事情はいかがでしたか。最初は少し戸惑うかもしれませんが、一度使ってみれば、その便利さと快適さにきっと驚かれることでしょう。財布から現金を探す煩わしさや、両替手数料を気にするストレスから解放されれば、旅はより自由で豊かなものになります。

出発前に、お持ちのカードにコンタクトレスマークがあるかを確認し、スマートフォンに登録しておくだけで十分です。これだけの準備で、あなたはイギリスの生活になじみやすくなります。地下鉄の改札をスマートフォンでスムーズに通り抜け、歴史あるパブでビールを一杯、タッチ決済で支払う。そんなスマートな旅の一コマを、ぜひあなたのものにしてください。

この記事が、イギリス旅行の不安を少しでも和らげ、素敵な体験への背中を押せたなら、これ以上の喜びはありません。どうぞ身軽な気持ちとスマートなポケットで、最高の旅をお楽しみください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いたトラベルライター

旅行代理店で数千人の旅をお手伝いしてきました!今はライターとして、初めての海外に挑戦する方に向けたわかりやすい旅ガイドを発信しています。

目次