世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー」が、2025年版「トラベラーズチョイスアワード ベスト・オブ・ザ・ベスト “Things to Do” (体験)」を発表しました。その中で最も注目される「世界の人気観光地(Top Attractions)」部門において、スペイン・バルセロナのサグラダ・ファミリアが、昨年の2位から順位を上げ、見事世界一の栄冠に輝きました。
旅行者のリアルな声が選ぶ最高峰の体験
このアワードは、広告や編集部の評価ではなく、純粋に旅行者の声によって決定されるという点で、非常に高い信頼性を持っています。トリップアドバイザーによると、この「ベスト・オブ・ザ・ベスト」の称号は、過去12ヶ月間に世界中の旅行者から投稿された膨大な数の口コミと評価の「量」と「質」に基づいて選出され、全リスティングの上位1%未満にしか与えられない、極めて権威あるものです。
つまり、サグラダ・ファミリアの受賞は、実際にそこを訪れた世界中の人々が「最高の体験だった」と評価した結果であり、次の旅行先を検討する上でこの上ない指標と言えるでしょう。
なぜサグラダ・ファミリアが選ばれたのか?その背景を探る
未完の傑作、その唯一無二の魅力
サグラダ・ファミリアは、天才建築家アントニ・ガウディの最高傑作として知られています。1882年に着工されて以来、140年以上経った今なお建設が続けられている「未完の聖堂」であることは、他のどの世界遺産にもない特異な魅力です。自然をモチーフにした独創的なデザイン、ステンドグラスから差し込む幻想的な光、そして今この瞬間も建設が進んでいるというライブ感。これらすべてが一体となり、訪れる人々に強烈な感動を与えています。
コロナ禍前の2019年には年間約470万人が訪れるなど、元々世界屈指の人気を誇っていましたが、今回の受賞は、その芸術的・歴史的価値が改めて世界中の旅行者に高く評価されたことを証明しています。
2026年の完成に向けた期待感
今回の受賞の背景には、2026年にイエス・キリストを象徴する中央の最も高い塔が完成し、主要部分が竣工するというタイムリーな話題も大きく影響していると考えられます。着工から144年目にして迎える大きな節目に向け、世界的な関心がこれまで以上に高まっています。完成を間近に控えた「今しか見られない姿」を目撃したいという旅行者の強い動機が、多くの高評価レビューに繋がったと推測されます。
受賞がもたらす未来と旅行者への影響
訪問者数のさらなる増加と予約の必須化
世界一の称号を得たことで、サグラダ・ファミリアへの注目度は飛躍的に高まり、訪問者数はさらに増加することが確実視されます。特に完成予定の2026年に向けて、その数は過去最高を記録する可能性があります。
これにより、チケットの入手はこれまで以上に困難になることが予測されます。これから訪問を計画する方は、数週間、あるいは数ヶ月前からのオンラインでの事前予約が必須となるでしょう。公式サイトからの早期予約を強くお勧めします。
バルセロナの観光とオーバーツーリズム
この快挙は、バルセロナ市全体の観光業にとっても大きな追い風となります。しかしその一方で、以前から課題となっていたオーバーツーリズム(観光公害)がさらに深刻化する懸念も指摘されています。市や観光業界は、訪問者数の管理やインフラ整備など、持続可能な観光に向けたより一層の対策を求められることになります。私たち旅行者も、地域の文化や環境に配慮した行動を心がける必要があります。
2025年「世界の人気観光地」トップ5
今回のランキングでは、歴史や文化を深く体験できるスポットが上位を占める結果となりました。
- 1位:サグラダ・ファミリア(スペイン、バルセロナ)
- 2位:コロッセオ(イタリア、ローマ)
- 3位:アンネ・フランクの家(オランダ、アムステルダム)
- 4位:ドゥブロヴニク旧市街の壁(クロアチア)
- 5位:エンパイア・ステート・ビルディング(アメリカ、ニューヨーク)
今回のトリップアドバイザーのランキングは、現代の旅行者が単なる景勝地の美しさだけでなく、その場所に根付く物語や歴史、そしてそこでしか得られない「本物の体験」を求めていることを明確に示しています。サグラダ・ファミリアの受賞は、まさにその象徴と言えるでしょう。

